ロージャースLS5/9登板。そしてパッシブコントローラーと戯れる日々

2月3日



もうこういう事はいい加減にやめようと思っていたのだが
部屋を片づけているついでに、ついついやってしまった。

ロジャースLS5/9をリスニングポイント脇。つまりDS-301と対向面に
設置してしまった。

一般にシステムは一部屋に一組が良いとされている。

その理由はよくわかるし否定もしない。

しかし、憲法で禁止されているわけでもない

まあしばらく楽しんでみよう♪



勝手にしなさいよ。アタシは眠いのよ。ひたすら眠いの…
と言っているかどうかは知らない。


2月4日



ただでさえ腕が悪いのに子供にデジカメを
持って行かれてしまったので尚更酷くなる。
(ケータイで撮影している)

それはさておき、ロジャースLS5/9だ。

まあ冗談でもなんでも楽しいではないか。

今日はちょっと手前に出して。つまり背面の壁から離してみた。

見通しはやっぱり良くなる傾向にある。

今聴いているのは昔オーディオベーシックに付属されていたCDで、
春の訪れ

これなんかはロジャースで掛けて悪い音を出す方が難しい。

…は良いとして、どうしてロジャースを引っ張り出す気になったのかというと
こちらのページが影響している。

かないまるさんは、やっぱり罪深い人だ?


2月5日

そして今度は反対側に回りDS-301を聴く。

面白いなー。

違うもんですねー、やっぱり。

どちらも面白い。

ロジャース写実的で肉迫する感じだとすると
DS-301の方は抽象的で、そこはかとない感じ。

あ、ちなみにDS-301の方はアンプがAVC-2870
ロジャースLS5/9の方はカウンターポイントSA3+Lo-D HMA-9500MK2という
組み合わせ。
プレーヤーは共通でSONY DVP-S9000ES(アウトは元から二組付いている)

それから二組のスピーカーが対向面に置いてあるというのも
悪くない
と気づいた。

向きを変えて座ることで、「違うものに向き合うんだ」と
気持ちがリセットされるみたいだ。


2月6日

今日は音を出さなかった

こんな日もあって良いと、つまらないことを思った。

オーディオの電源を入れて何かを掛けて、
そしてパソコンも立ち上げっぱなし。

習い性になって、毎日漠然と同じ事を繰り返すのは
考えもんだと痛感した。

で、何をしていたかというと、ひとつは考え事
…と言っても実に大したことではなく、部屋の構築について。
色々寸法を測ったりしながら、あれこれ思案する。

考えごとには音楽もパソコンも邪魔なものかもしれない。

しかし、ずっと悶々と考えているのも逆に良くないと気づき
パソコンを立ち上げた。

久し振りにホームセンターに行ってみようかと思う今日この頃。


2月7日

microSDがエラーを起こして画像が無くなっちゃった(涙)

といっても大した写真じゃないんですけどね。

今はひたすら部屋の再構築中

詳しくはまた、なのだが取り敢えず今日はFMを聴いている。
音楽を聴くというより、人の声を聴いているという感じ。

なんとなく人の声が恋しくなる時ってありませんか?

そんな時、ラジオはやっぱり良いソースだ。

そして、改めてAVC-2870+DS-301の音は高級なシスコンという感じで好ましい
と思った。

嫌な音がしない。わかりやすい低音が味わえる。

…ということに思い至るのもロジャースが稼働したからで
やっぱり複数システムを構築する意味はあるのである。


2月9日

自分にとって良い音が出ている時は部屋をいじらない方が良い。
うかつに片づけるとろくなことにならない。

重々わかってやっているのだから良いのだが
音が自分比で悪くなっている。

原因はわかっているつもりで、
それを解決するにはどうしたら良いかもわかっているつもりなのだが
やる時間がない。
音が出る作業なので夜遅くでは出来ないのだ。

早く手を付けたいな。

ただそれを願う日々だ。


2月10日



部屋の構築途中なのだから他のことをしている場合じゃないのだが
ロジャースを聴いている。
(正にかたづけの途中なので見苦しいショットだ)

ディスクは色々だが、今日は久々のホリー・コール
「CALLING YOU」

まあ実におもしろいスピーカーだ。
足かけ10年のお付き合いだが、
(ここのところ離れていた)まだ未知の部分があるのだなー。

今はとってもチープなスピーカーケーブルを使っているのだが
これもまた悪くない。

色々楽しめそうだ。
ただ、本当はキチンとした設置場所を決めて上げないといけなのだが。



今日で8歳
どー考えても一家で一番良い暮らしをしているとしか思えん…


2月14日

書くことがない…
のでは無く、何から書いたら良いのかわからない。
といっても実に下らないネタしかないのだけれど…
でも、まあ書いてみる。

ロジャースLS5/9にはプリアンプにカウンターポイントSA3をあてがっている。
良くも悪くも個性的なプリアンプだ。

で、たびたび書いているが、SA3は非常にハイゲインというか
スピーカーをバリバリと鳴らす。

それはこのプリアンプの個性だから良いのだが
とにかくボリュームをホンのちょっと上げただけで
かなりの音量になってしまう


これは小音量再生をするにあたっては大変なデメリットとなる。

夜分などはホントにゼロ位置から微かに上げただけで周囲を気にするような音量になって、
不自由する。

さすがにギリギリまで絞った位置では、ギャングエラーが発生する。

実は今もFMを聴きながらこれを書いているのだが
KT-1100には固定の他に可変出力端子があるので
そちらを使い、チューナーの出力をかなり絞った状態で使っている。

これだとヒジョーに塩梅が良い。

問題は他の入力で、SACDプレーヤーとかは固定出力しかない。

これは具合が悪いのだ。

とにかくプリのボリュームはある程度上げて使った方が
良いのだという説もあるくらい
なので、なにか対策を打ちたい気分になる。

面倒が無いのはプリ→メイン間に抵抗を入れてしまうことだろう。
しかし、何となく抵抗を感じる(洒落ではなく)やり方だ。

SACD→プリ間に抵抗を入れてみるか…

なんか気にくわないやり方なのだが、
とにかくどちらかの方法を採らないと不自由で仕方ない。

取り敢えずKT-1100の出力をかなり絞って、SA3のボリュームを上げる方が
音も良いのは確かなのだが…

悩むなあ…


2月15日

えーと、また以前の場所に戻ったわけで…
写真で見ると代わり映えがしないが
色々動かすのは大変でして…

とにかく寒くて仕事にならない
「よっしーの部屋」は冬寒いことこの上無いのだ…

という話しはさておいて、ロジャースのある側よりもその反対側の方
(すなわち聴く位置側)が変化が大きいのだが、それについては後日

現状においてリスニングポイント側に快適な椅子が無いので
床に腰を下ろして聴く事が多い。
ところがこれが案外悪くないことに気づく。

写真でわかるかどうか、だが、現状ではロジャースLS5/9のツイーター位置は
床から80p程度
のところ。
すると床に座って背筋を伸ばした位のところで耳と合う。

そのせいかどうか知らないがいわゆる音場感がイイ感じ。

ま、本当に調整をしてセッティングを詰めたとかそんな話しじゃあないので
深く突っ込まれると困るが、逆に言うと良くこんなんでこーゆー風に鳴るな、
感心してしまうわけだ。

SACDなど楽しんでいるが、FMも悪くない。
というのもFMの場合位相を積極的に弄って、拡がりとか
回り込む感じを作って
いて、
だからスピーカーマトリックスなんかで聴くと面白さ倍増なのだが
ロジャースは立派にスピーカー二本で、その種の物をサラウンド的に再生する。

これだけいい加減に扱って、今の結果が出るというのは
やっぱりスピーカーそのものの素性が良いのだとしか
言いようがない。


2月16日

寒いはずでが降る。



この風景、ちょうど一年前にも見たな、と思ったら
ちゃんとオーディオ日記2010年2月2日に写真もあった。
日記は付けておくものですね♪

それはさておき、ちょっとした小細工をしてみた。



説明の必要も無いくらい簡単な「アッテネーター

フェーダーというところがミソで、個人的には好き♪

随分前に別目的で買った物で、確かアルプス製なのだ、一応。

これをSONY DVP-S9000ESとプリのSA3の間に挿入。

ま、後付の可変抵抗出力(SACDプレーヤーの)
みたいなもんだ。

何しろバラック状態だから使い勝手については語れない。
でも、フェーダーを操作するのはなかなか楽しい。

音質劣化はあるのかないのか?
シビアに聴くとある筈だが、そもそも深夜BGM的に聴く時に有益な物なのだから
それを言ってはならない気がする。

劣化が許せん!という場合、例えばDVP-S9000ESなどは
元々出力が二系統標準であるのだから
ひとつはプリにダイレクトに。
もうひとつにこれを挿入して別の入力に、としておけば
良いではあるまいか?

早速それをやってみようと思ったら、
残念、DVP-S9000ESのもう一つの出力は
既にAVC-2870に行っていた。

なんてこと…と思ったらもっと大切な事に気がついた。

小音量再生はAVC-2870の方が圧倒的に便利で
快適なのだから、深夜はそっちで聴けば良いのだ(!)


なんか無意味な事をしてしまったが、
工作自体は楽しかったので由としたい。

なお自作は面倒という方には
こちらなど好適ではなかろうかと思った。


2月17日

わざと、というかここの所好んでチープなケーブルを使っていた。
ふざけた訳ではなく、それなりの良さを感じるところもあったからだ。

例えばピンケーブル。
モールドプラグで細い線の物は端子に負担を掛けないし
取り回しも容易。
メリットもある。

スピーカーケーブルも太ければ良いのか?
疑問は常にある。
これも細くて柔らかい物は取り回しが良いし
端子への装着感は良いものがある。

しかし、追い込んで行くに連れ段々疑問が湧いてくるのも確か。
そこでまずピンケーブルを(よっしーにしては)上等な物に交換
次にスピーカーケーブルもクエストの物に交換。
この時期のLS5/9はバイワイヤリング仕様なので
ジャンパー替わりも必要。それはDENONのだったか、
手持ちのスピーカーケーブルで代用。



音はどうか?
軽薄だった感じのツイーターの鳴りが
俄然高級になった。
それだけでなく全体に”まとも”になった気がする。

ま、本当のテーマはそれじゃあ無かったのだが
半田コテが出ていたついでに色々やったので
そんな話題になってしまったのでありました。


2月18日



クッションがずっこけていてお恥ずかしい。
ま、自作ベンチなんで許してください。

さて、両スピーカーの間に物は無い方が良いのか?

ちなみにこのベンチはあまり問題ではない。
(全く関係ないとは言わないが)
何故ならロジャースより遙かに引っ込んでいるからだ。

問題はスピーカーの前面とツライチに物が出ている場合。

そーゆーのは音場感を損なうと言われる。

そんな面倒なことは(度々言うが)'80年代以前は言われなかった。

しかし“ステレオイメージ”なんて事が言われるようになってからは
スピーカーの周囲にあまり物は置かない方が良い
されてきた。

本当だろうか?

一概に言い切るのは危険だと言える。

それでも、今ロジャースはなかなか見通しの良い鳴り方をしている。
これにはセッティングも関係しているのかもしれない。


2月19日

ところでせっかく(というほどの物ではないが)
ボリュームコントローラーを作ったのだから
SACDプレーヤーとパワーアンプの間に使ってみたいのは人情。
いわゆるパッシブコントローラーの一種だ。




早速やってみた。

音はどうか?

まずゲインだが全く不足無し。
もう少し落ちてくれても良いと思うくらいだ。

良く言われる低音不足だが、これも全くない。

…とネガティブ要素を先に検証して、
では向上したところは?

やはりわずかだが鮮度向上
抜けが良くなってカッチリした印象になる。

何しろ正体不明のフェーダーに
いい加減なピンジャック。しかもバラック状態で
これだけ行ければ文句なんか何も言えない。

では、気になる点は?

ゲインの問題と関係するが音を思いっきり絞った状態で
左右のバランスを弄れないのは、ちょっと不便。

正解は?というと、これはやっぱりモノラルフェーダーを二本並べた仕様
するのが正しい。
回転型のボリュームが二つなんてのは
面倒で気が狂いそうだが水平移動のフェーダーが並んでるのなら
楽勝だ。

まあパッシブの是非というのは必ずあるのだが
今回みたいにウルトラスーパーローコストでこの結果なら
文句なんて言えたもんじゃない。

で、おいたは未だ続くのだが、それは又。


2月20日

SACDプレーヤー→いい加減なフェーダー→パワーアンプ
という構成で、オーディオベーシック誌50号付属だった
オーディオチェックCDを聴いてみる。

このCDについては以前細かく取り上げさせて頂いた事もあるから
詳細は省略するが、実に音楽的で良いチェックディスクだと思っている。

ロジャースで一通り聴いてみて驚いたのは
スピーカー二本で(ソースによってだが)、実に立派にサラウンド的に定位するところ。

それがパッシブボリューム→パワーアンプ直結の成果だと
単純に言うのは危険だ。
ただ、マイナス要因にはなっていないのは確か。
やっぱりシンプルな良さというのがあるのは否めないだろう。

もう一つはロジャースLS5/9というスピーカーの素性の良さ。

それは“管理の良さ”と言い換えても良い気がした。
考えてみると実に単純な20p2Wayなのだが
品質管理というか、本当にコントロールが効いている気がする。

実はリアにコンコルド105を配したスピーカーマトリックスを始め掛けたのだが
この場合却って邪魔になることに気づいて配線を外してしまった。
スピーカーマトリックスがいけないというのではなく、
この場合は不純物が混ざる感じでいただけないということだ。
(後日改めて再開するが)

それと、しつこいが低音不足はない。
ここははっきり伝えておきたい。
ただしソース自体が痩せていればその限りではない。

抜けの良さというのは、ある。

ただ、ソースによってはボーカルの“サ行”が強調気味に聞こえることはある。
こういう点が鼻に…、じゃなくて耳に付くと、
受け入れない人は受け入れなくなると思う。

しかし、それがすなわちパッシブの弱点みたいに思うのは早計
何故ならボリュームが変われば音が変わるし
ピンジャックや配線、結線が変われば又変わるに違いないからだ。

よっしーは別にパッシブ派でもなんでもないが
プリアンプの良きライバルとしてひとつ持っていても良いな、と思う。

あ、それからゲイン不足だが全く感じない。
ロジャースは軽々鳴る。
昔はこんな事のない奴だったんですが
調教の果てにこんな風になっちゃったのでしょうか?



追伸:P型アッテネーター(36ステップ)を作ろうと思うのだが
抵抗値の設定の仕方がわからない

T型の計算方法はたくさんあるのにね…


2月21日

パッシブネタになると登場する物がある。
古くからお立ち寄りの方には毎度でスミマセン。
長岡式パッシブコントローラーPC-5だ。

詳しいことは過去の日記に書いているからそちらをお読み頂く方がよい。

簡易フェーダーを作った時から、家の隅に眠るパッシブコントローラーが
気になって仕方なかった。

そこで引っ張り出す。

SACDプレーヤー→パッシブコントローラー→パワーアンプという流れで
試聴スタート。

音だが、これはやっぱりいい加減なフェーダーより一段上がる。

なんというかマスターテープ的というか、
ベールを一枚…が言い過ぎなら0.5枚剥いだ音になる。

非常に印象的なのがスピーカー二本によるサラウンド効果
といっても特殊なソフトでの話しではない。
引き続きオーディオベーシック誌50号に付属だったオーディオチェックCDを
主に聴いている。

これにはマイク二本。あるいはそれに準ずる、少数マイクでの
録音の物が多く含まれると思うが、前後左右、上下の音場展開が素晴らしい。
思わず、“あれ?リアスピーカー繋いでいたっけ?”と思ってしまうくらいだった。

適当に作ったフェーダーの場合、抜けの良さはあっても、特に高域の品位
今ひとつの感じだったがPC-5では質も向上。
シンバル等の楽器でもわかるが、他にも水しぶきなどの再生で差を見せる。

よく言われる音痩せについてだが、現状では問題なし。
ただ、これらは音量を変えると顕在化する可能性もある。
ただ、それは仕方ない。それが嫌ならプリアンプを大人しく使っていれば良いことだ。
取り敢えず、今のよっしーの部屋での使われ方では気にならない。

似たような問題で低音不足というのがあるが、
これも特に問題なし。
それどころかソースによっては手加減無しの低音が飛び出してくるくらいだ。
逆に言えばソース次第の要素が強くなる訳で、
それが引っ掛かる場合はやっぱりプリアンプを使うべし、ということになる。
いつも分厚い低音を聴いていたい、というような場合
お気に入りのプリを見つけるのが得策だろう。

残る問題は使い勝手という点だ。

パッシブコントローラーPC-5は正式名称をPC-5Proという位で
よくわかったベテラン向きの一品だ。

最小限のパーツ(音量切り替えスイッチはたったの4つ)で
音量を81ステップで変更出来るというところが凄いが、
同時に使いにくさに繋がる。

でも、まあ仕方ない。元々マニア向けの物なので
それが嫌なら別な物(同じ長岡式でもPC-3など)を用意するしかない。

僕はだいぶ慣れてきたが、慣れとは別の問題で
ソフトによって、もう一段音量を下げたい(深夜レベル)時
下がりきらないのが難点と思っている。
解決策は簡単で、R1にあたる抵抗のひとつを
ちょっと大きい物にして上げればよい。

高価なRMG使用だが、二本くらいならよっしーだって買える。

…ということを書きながらふと思ったことがある。

昨日36ステップのアッテネーターについて触れたが
これをPC-5に組み込んでバリアブル・ポジションを作るというのはどうか?

そこまでやればパッシブとしては万全という事になるのだが…


2月22日

今度はフツーに、今井美樹を聴いてみた。
Ivory2ってのはベスト盤ですよね、確か?

なんでもよいが音を聴くと驚く。
とにかく景気が大変よろしい
邪魔物一切無しで音がスピーカーから発せられる感がある。

あと、センター定位の落ち着きなどもかなりの物。
左右の抵抗にバラツキが無い(一応抵抗は選別品を買っている)のは大きいかも。

さて、しかしそれについてはパッシブとは別にひとつ思うところがある。
それはリスニングポイントの問題だ。

ロジャースは適当に置いた。それは良い。

次にスタンドだが手持ちは一種類しかない。

天板のサイズはLS5/9の底板にピッタリ合っていて、それは気持ち良い。
しかし高さはあと一歩欲しい気もする。
現在LS5/9のツイーター位置は床から80p無い。
こうなると下手に椅子やソファーに座ると耳がツイーターに合わなくなる。
まあ元々よっしーはスピーカーを、やや見下ろしたい派なのだが
いかにせんこれでは低すぎる。

どうするか?
スタンドの高さを稼ぐのがひとつの方法だが、ここで逆転の発想
スピーカーに耳を合わせることにした。
要するに床に座って聴いている。
もちろんこれがベストと思ってやっているわけではないのだが、もう少し語る。

続いてスピーカーまでは約2b
これも意図的にそうしている訳ではない。
スピーカーから1.5bくらいの位置に小テーブルがあり、
そこにパソコンや書類を置いてスピーカーに向かうと、
ちょうどそれくらいの距離感になるというだけなのだ。

しかし、これが偶然にしても、なかなか良い距離だと気づいた。
いや、ある方程式に嵌っているとかそんなことではなく、あくまでも偶然。そして暫定的なものだ。
ちなみにスピーカーを見る角度は約40度くらいか。二等辺三角形…だが、限りなく正三角形に近い
二等辺三角形の頂点で聴いていることになる。

どうもこの位置がたまたま良かったらしい。
と同時に左右の音量差には敏感な位置でもあり、今回はパッシブコントローラーの左右の偏倚の無さが
一際輝いたとも言えよう。



「お父さんヒマね」

…って、オマエに言われたくない!


2月23日

ところでよっしーはスピーカーに近接して聴くのが好きなタイプではない

意図的にそうする事はないので、今回のは全くの偶然。

ダイヤトーンのDS-301を相手にする場合は、とにかくスピーカーから距離を取ってみたくて
スピーカーも壁際。リスナーも壁際ということで楽しんでいる。
勝手なもんである。

しかし、今回のパッシブコントローラーPC-5はヒットだった。
SACDプレーヤーはSONY DVP-S9000ES
パワーアンプはLo-D HMA-9500
その間にPC-5を挟んで聴くのだが、ここ数ヶ月繰り返し聴いたソフトを
改めて聴き直してしまっている。

とにかく良い意味で曖昧さが無い。
そう書くと鮮度は高いけど人間味の無い音の様に思われるかもしれないが
そんな事はない。

それよりハイファイぶりに圧倒される。
正確な再生とはこのことだろうと思うほどだ。

例えば以前にも取り上げたSHM SACDサンプラーの「頂上体験」。
これにはSHM仕様のSACDディスクと、通常のSACDディスクが入っているのだが
(内容は同一)
この両ディスクの違いが今回ほどはっきりわかった事は無かった。

ここではSHM仕様が圧倒的で通常盤を聴く気になれなくなるほどだった。
まるで見通しその他が違ってしまうのだ。

また、小音量再生にも有利なことに気づいた。
通常のボリュームだと音を絞った時に既にハンデがあるが、PC-5ではそれがない
小音量派に推奨の?装置ということになる。

ただ、シビアさに困ってしまう時もある。
聴くときは、それこそツイーターの高さに耳をきちんと揃えないといけないなんて場合もある。
しかし、それくらいの努力はしてみる価値のある音だ。

繰り返しになるが音場の展開も良いので、今ロジャース装置ではスピーカーマトリックスをやる気になれない。
下手に加えると却って劣化する。
それくらい2chの音が良い感じだ。


2月24日

こうなるとスピーカーのセッティング等はキチンと詰めないといけないと思う。
それと部屋のチューニング。
といってもややこしい事をする費用は無いので、手間は掛けても金は掛けない方向でやるしかないのだが…

それにしても面白いなー、と思うのだがこのパッシブコントローラーが登場するのは、この約10年で三回目
過去においても威力は発揮したが、今回ほどではなかった。
しかも装置は大して変わっていない
スピーカーも、パワーアンプも変化無し。
あえて言えばCDプレーヤーは変わっているが、それだけでこんな違うもんじゃないだろう。
ケーブル等もそんなに変わっていない
ま、微細な違いが大きく影響することがあるのがオーディオだから、積み重ねで今回の結果となった可能性
なきにしもあらず…だが、まあそれだけでここまでは違うまい。

一番大きなパーツ、部屋も10年変わっていない

結局最大の変化はリスナーにあるのかもしれないが、それにしても…という感じ。

こーゆー事があるところがオーディオの面白さではある。


2月25日


このパッシブコントローラー、一体いつ作ったんだっけ?と振り返ると
1995年頃だった。
なんと、あっさり16年が経っている(!)

PC-5Proを長岡先生が“ステレオのすべて'93”に発表されたのは1992年暮れ。
僕は同誌を古本で1994年頃に買ったと思う(すごく高い雑誌で新品では買えなかった)。

例によって長岡節全開で、“これは作ってみたいなー”と思わせるからニクイ。

で、すぐ作りました…ってことは有るわけがない。何故ってアンプがプリメインだったので
そんな物は必要なかったのだ。

しかし翌年夏パワーアンプPIONEER M-22を入手。
入手…は良いがパワーアンプだけあってもプリが無い

で、思い立ったのが、PC-5の製作。
いかにもプリアンプよりも音が良さそうだし、何よりお金が掛からない感じではないか♪

…と思ったがパーツ代は思ったより掛かった。
と言ってもせいぜい1万数千円だったと思うのだが、もっともっと安く出来ると思っていたので
結構痛手だったりした。

理研のRMG抵抗金メッキ接点のスナップスイッチは通販で購入。これは一級品だ。
しかしWBTの端子など買うことが出来ず一般品で我慢。
アクロテックのケーブル(内部配線)は指定の物がディスコンで、ちょっとだけ細い物になった。

極めつけはボディで、合板買うお金が無くて家にあった端材を手引きで切って作った。
(このあたり、その後10数年経っても変わっていない…汗)

ってことでパーツは揃ったが問題がひとつ。
よっしーは半田付けなんてロクにしたことがなかった
そんな人間が1.3oもある単線を、よりによって小さいスイッチとかに半田付けするのだから
こりゃ初心者がいきなり国体コースを滑降するようなもんだ。
ホントに四苦八苦して半田付けしたが、それよりも今振り返って感心するのは
よく配線を間違えなかったところ。
PC-5の配線だって、初心者には難解なもんである。

で、出来上がったところで早速M-22を相棒にして試聴。
ところが片チャンネル音が出ない

あーあ、失敗した、といきなりお蔵入りさせてしまった。
後でわかったのだがこの時はM-22のリレーが接触不良だっただけだった。

その後PC-5が陽の目を見たのは随分経ってからだった。
しかし、わかる人にはわかるがPC-5は操作性は最低。
その頃になるとプリアンプも豊富になり、PC-5はなかなか常駐に至らない。
それでも時々出て来ては外される運命にあったのだが、製作から16年目にしてやっと正しく評価されるに至った?
なんとも気の長い話しではある。


2月26日

パッシブコントローラーの話しは続くのだが
閑話休題

いきなりCDプレーヤー登場。



(不要輻射の多いデジタル機器をパッシブコントローラーの上に置いてはいけません)

ゴミ置き場から捕獲。

投げ捨てられていて、最初に目に入ったのは後ろ姿。
お、と思ったのはバランスアウトが付いていたから。

いかにもローコストプレーヤーという感じなのに何故
と、妙な勘だけは働くのであった。

フロントを見て、勘が正しいことに気づく。
TASCAMブランドではないか。
持ち上げてみると見た目の割にずしりと重い。
モデルナンバーCD-401だった。

TASCAMということだから業務器だ。
なるほどバランスアウトがあるわけだ。

CD-401とはどんな物か?さっそく検索を掛けてみる。

発売は1988年
定価が12万円…と思ったより高かった。

サイズはいわゆる2Uと呼ばれるものになる。
482W×88H×280D
…と、本体だけだとコンパクト。
これに19インチラックマント用アダプターを付けてラックマント
というのが正しい使い方。
故にらしい物はない。

リアパネルで面白いのは、バランス出力もだが
フェーダースタート端子が付いているところ。
さすが業務用だ。

ピックアップはKS-151でリニアモーターピックアップだから
SONY製か。

バーブラウンの18bitDACを採用。
4倍オーバーサンプリング
リモコンはワイヤレス、ワイヤード両方対応。

とりあえず以上。



と、それは良いがきちんと動作する物を捨てる人は居ないので
この個体は当然不具合を抱えていた。

それについては後で詳しく書きたいが、
結論を言うと音は出た。

どんな音?

完調でないと思われるのに音について語られても
TASCAMも迷惑かもしれないが
そもそも20年以上前のCDプレーヤーだ。
許して貰えるでしょう。

音だが基本的に大変景気が良い。

俺がここにいる”と主張するような鳴り方。

音像も明確といえば明確。
はっきりクッキリ

ある意味見事。
業務用とはこういう物だ、とプレーヤーが語っている感じさえある。

特に中低音の自己主張に個性を見る気もするが
本当のくそ力なのかというと
それとはちょっと違う気がする。

極小音量で鳴らすより、もう少しボリュームを上げると
良いところが勝る感じ
で、もしかするとそういう音作りなのかもしれない。

…ということで“かもしれない…”のオンパレードになってしまったが
ジャンク品のファーストインプレッションなので仕方ない。

追ってまたご報告。

しかし、作りの良さというかパネルやスイッチには
華美ではないが質実剛健な美しさを感じる。
このあたり、やっぱりヘビーデューティーだ。


2月27日

しかしCD-401も面白いプレーヤーだ。

個性的…と書くと変わった音はするけど正統派では無い、みたいに思われてしまうかもしれないが
そんなことはない。これは真っ当なプレーヤーだ。
とても滑らかな音がする。

ただ、面白いもので、特にポピュラー系を聴いているとそうなのだが、
なんだかスタジオのコンソールにいるような気がする鳴り方になる。
音が折り重なるところの分離とかが良いというか、“良いなー”と思わず唸らせるところがある。

深く広い音場、と言ったら誉めすぎか?いや、そんな事は無いと思う。

小泉今日子の「アフロピア」なんかは特殊なソフトだから、どんなプレーヤーで掛けても
広がるのだが、音像の実在感はちょっと差が付くもので、CD-401で聴くと不気味なほど面白いソフトとなる。

音からちょっと離れると、佇まい操作感なども僕には大変好ましい。

真っ黒な筐体に素っ気ないレタリング調でTASCAMCD-401の文字が光る。
サイズもコンパクトで良い。コンパクトディスクプレーヤーなのだからある程度コンパクトであるべきだと思うのだ。

それと、トレイの出方とかが駿足な感じで良い。
短気なよっしーにはピッタリ。
DVP-S9000ESにしてもDV-S10にしてもまったりし過ぎている。
スッと出てガチャッと引っ込む。これで良いのだ。
それにしてもこのフィーリング、どこかで…と思ったらSONY CDP-777ESAに似ている。
ただ777の方が品がある動作だ。あるいはNEC CD-10に近いのかも。
そう考えて中を見ると、立派なドライブ部分は777に似ている。そしてピックアップはCD-10に似ている。
ある時代を感じさせる。

スイッチの感触も良いし、サーチもカチッとした感じで良い。

これは思わぬ拾い物
いや、ホントに拾い物なのだが…


続きはこちらです。

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