4月8日
22歳である。
なにが
当ホームページは2000年4月8日が最初のアップロードなので
そこから丸21年と一日が経ったことになる。
つまり22年目である。
22歳の誕生日だ。
「22歳の別れ」という曲があるが
よっしーとしては22歳だからお別れしようなどという気は全くない。
故にこのページ等をクリックすると
いつまでも延々と付き合わされることになるので
くれぐれもご注意いただきたい。
ただ、書き手の命は永遠ではない。
ある日いつか途絶える事になるのだろう。
そんな時が来たら、「ああ、そんな時が来たんだな」と
思って頂きたい。
それで良いではないか。
一口に22年というが、さすがに20年余となると
人間色々な事がある。
ことオーディオに関しては本当に、本当に楽しいことしかなかったが
その他の生活一般の中では
思い返すと腹立たしい事もあった。
今思ったのだが、遠慮せず日記に書いても良かった。
そうしたら憤慨した皆さんが、鉛インゴットパ〜ンチ♪
とか言って代わりに鉄槌を下してくださったかもしれない(笑)
いや、いけない。そんな事になったら
親愛なる皆様にご迷惑が及んでしまう。
そんな事はしてはないけない。
しかし本当にオーディオに関しては楽しい思い出しかないのは
実に素敵で素晴らしいことだ。
皆さん本当にありがとう(^^♪
おや?同じカートリッジがいっぱい?
DL-103?
倍率ドンっ!
さらにドンっ!
おやおや、なにやらシェルリード線がそれぞれ…
4月9日
シェルリード線がいっぱい…
ということは…
ということは…
という…(←しつこい!)
そう、この写真を見てわからない人は
もぐりである。
(いや、本当は別にそんなことはない…)
久しぶりのご対面。
SP-10MK3を三本アームが囲むプレーヤーと言えば…
そーです。シェルリード線御殿訪問〜♪
何が御殿やねん?って?
さておいてモスビンンさん宅久々に再訪。
前回は…と思い返すと2006年の6月の事だっただろうか。
どれだけの時間が流れたのだろう?と言いたくなる一方
つい先日のことのようにも思える。
それはとても懐かしい。しかしなんとも輝かしい想い出とも言える一日だった。
軽く薄曇り。
そんな事まで覚えている。
今回は晴天。
オーディオに天気は関係なくても
人の記憶自体には関係するのだ。
さあ、それは良い。
いよいよ第二回シェルリード線堪能記スタートである。
4月10日
それにしてもこんな短いシェルリード線で音が変わるのか?
変わるとして違いがわかるものなのか?
その会話が近年増えて来た。
これはずばり、モスビンさんのシェルリード線が普及したから
盛んになったやり取りだと思っている。
アナログ全盛期でも、シェルリード線による音の違いというのは
そんなに取り沙汰されなかったし、製品としてリリースされた物も
ほんの僅かだった。
まあ、そこまでは変わるまい…という認識だったのが正直なところ。
そんな物換えて音が変わるのか?という質問はよっしーも数回受けたが、
答えは、「信じられないでしょうけど変わります」、というものだった。
それもこれも15年前のあの日にシェルリード線御殿をお訪ねしていたからである。
実体験が無ければ語れる世界ではない。
信じる者は救われる?
いや、検証実証あるのみなのだ。
今回のスタートはDL-103から。
しかし103だけで30個弱あったな…
最初は極普通に、テクニカのシェルに付属のリード線をそのまま使用。
これが俗にいう「103の音」とされる物と言えよう。
厚みがあって破綻が無い。
ただ、ちょっともっさりしている感じはあるが
それも味わいの内…
ま、そんな感じ…なのだがここでシェルリード線を換えた103にチェンジしてみると…
4月11日
リード線を換えてみると…
まずはお手柔らかに、ということで4,000円のタイプ。
4N-OFC+MRハンダでKS-LW-4000MRという型番の物。
のっけから随分違う。
え?これ同じ103?という感じ。
もちろん103の面影は残しているのだが
なんだか夏休みが終わって出て来たら突然勉強もスポーツも
出来る子になってしまっていました、みたいな感じ。
あいつ、妙に颯爽としていない?と首を捻った経験がないだろうか?
そんな風だ。
続くKS-LW-4000LTD( 4N-OFC+ゴールドニッカスハンダ=100g8,000円)
という 5,000円のタイプも同様だが、二学期最初の試験で優秀な成績を修めて、
先の感想が間違いで無かったことを確信させる感がある。
この後KS-LW-8100EVO.I (海外製8N-OFCクライオ+KS-Remasta EVO.I)
という10,000円のタイプが出て来る辺りでは別人感がより強くなる。
モスビンさん曰く、僕のリード線が音を良くするという要素は無いので
元々103自身がこれだけの音を出していたのです、との事で
なるほど間違いないのだがどこかで魔法を掛けられている気さえする。
さて、モスビンさんとよっしーは15年振りのご対面なのだが
お話しこそ出来ず仕舞いなものの某オーディオ系フェアーなどで
その雄姿を、こちらは勝手に拝んでいたりする。
そこでも出くわしたのだが、「半田を使わず圧着にした方が良いのでは?」
という人が少なからず居る。
…と思っていたら実はかなりの数いらっしゃるらしい。
オーディオの世界では色々な信仰があるのだが
半田付けより圧着の方が良いというのもその一つかもしれない。
ここでLT-13a付属リード線 圧着結合対LT-13a付属リード線 ハンダ付け
という聴き比べを挟んでみたのだが
一聴瞭然という感じでハンダ仕様の方がハイファイだ。
そんな筈はない…という場合、これは割と簡単に出来る実験なので
付属ワイヤーを一組ハンダ仕様にしてみると良い。
ただ、ここが大事だが元々圧着仕様の物の上からハンダをしても
音的に良い結果にならないらしい。
ハンダで行くなら純粋にハンダ付けとすること。
やる気があったらハンダも二種類くらいなら
試すのは難しくない筈だ。
4月12日
さて、いよいよ真打登場?
KS-Stage401EVO.I-VK (海外製高純度OFC単線鏡面仕上げStage4+KS-RemastaEVO.Tブレンド+VK)
でお値段50,000円というお品物が登場。
値上がりしたとはいえDL-103の価格は税込みでも45,760円。
本体より高額なリード線ってどうよ?
…なのだが、困った事に素晴らしい音である。
この辺で「103越え」が始まった?
つまり俗世でいうところの103の音と乖離し始める。
超ハイファイから超絶ハイファイへ?
103ってこんな凄いカートリッジだったんだ…と心の中で呟いている内に
とどめが来る。
KS-Stage901EVO.I-VK (海外製高純度OFC単線鏡面仕上げStage9+KS-RemastaEVO.Tブレンド+VK)
お値段200,000円!
更にKS-VWS-Legend/SR-NVK×8+1 (1920〜30年代絹巻き赤エナメル単線
+ビンテージハンダN(ナチュラル、ニュートラル)
+VK VK 彫刻刀( KS-Remasta No.4)による仕上げ)
こちらはなぁ〜んと600,000円!!!
売れるの?と思ったらたまに売れるらしい。
まあそうじゃなければ作らないか…
もうこの辺になると音にも、だが値段に唖然としてしまう私は
やっぱりビンボー人です?
言っておくがお金だけのことはある。
だがしかし4万円くらいのカートリッジの
リード線に5万、20万、60万は…と思っていてふと気がついた。
考えてみたらカートリッジは消耗品だ。
しかしリード線は基本破損しない。
そう考えると生涯パフォーマンスでは
4万円のカートリッジ+5万円のリード線
対
10万円のカートリッジ+その辺にあるリード線
ではどちらに軍配が上がるか?
これはなかなか興味深いお話しである。
103に高級リード線なら、万一カートリッジに何か起きても
103自体は入手容易な部類なのだ。
この買い方はあるな…とみみっちいことを?
思っていたら次が出て来た…
4月13日
DL-103のあまりの健闘ぶりに、もう高級カートリッジは要らないんじゃないか?と
思っていたらZYXがずらり。
本当にずらり…
笑うしかない。普通は一本買うのだって清水ジャンプだ。
仕事となると複数必要ということで、こりゃ大変なことです。
ZYX Ultimate100。
こちらも最初はZYX純正6N-OFCリード線で拝聴。
わはは。誰だ。高いカートリッジは要らないかも?なんてほざいたのは(笑)
やっぱりこれは凄い。手触り舌ざわり、全てのタッチに高級感が出て来る。
玄関通されたら後は勝手に上がって…が普通と思っていたら
いきなり荷物を預かられて脱いだ靴は揃えられて、にこやかにお部屋に案内される世界である。
ただ、この段階だとDL-103+高級リード線にも良い点を認めるのだが…
KS-VWS-Tempest.T/SR-NVK(1920〜30年代絹巻き単線 +ビンテージハンダN(ナチュラル、ニュートラル)+VK
彫刻刀( KS-Remasta No.4)による仕上げ)お値段80,000円が宛がわれた瞬間別世界が始まる。
わあ〜ZYXってこんなに良いカートリッジなんだー
…考えてみたら家にZYXあるじゃないか…(汗)と感激しつつ変な汗をかき始める馬鹿ひとり…
エレガントなんだけど実に分厚く、しかも抜けが良い。
まずい、これはヒジョーにまずい、と焦ってしまう。
4月14日
リーズナブルなカートリッジに高級なシェルリード線を
という作戦も悪くないのだが、そりゃあ高級なカートリッジ+
高級なシェルリード線には適わない?
まあ、そりゃそーだ。
あまりに当然の帰結ではあるが。
追い打ちをかけて…
更にKS-VWS-Purple/SR-NVK
(1910〜30年代紫エナメル単線 +ビンテージハンダN(ナチュラル、ニュートラル)+VK
彫刻刀( KS-Remasta No.4)による仕上げ)
お値段 200,000円
KS-VWS-Legend/SR-NVK
(1920〜30年代絹巻き赤エナメル単線 +ビンテージハンダN(ナチュラル、ニュートラル)+VK
彫刻刀( KS-Remasta No.4)による仕上げ)
お値段 300,000円
KS-VWS-Legend/ SR-NVK×8+1
(1920〜30年代絹巻き赤エナメル単線 +ビンテージハンダN(ナチュラル、ニュートラル)+VK
彫刻刀( KS-Remasta No.4)8本による仕上げ)
お値段 600,000円
こうなってくると言葉も出ない。
タイやヒラメの舞い踊りである。
良いのですか?なんて聞かないで欲しい。
ただ、よっしーの財布では非現実感が強く、
どうもこの世のものと思えない感じになる。
幾ら良くてもここまで投資するか?と懐疑的になってしまう。
しかし心配無用。
世の中には1万円札が千円札。いや、100円玉みたいな
人がちゃんと居るのである。
しかしこれで終わりではない。
ZYXにも色々あるということで
ZYX Premium-AiryV登場。
これをLive18ベッドシェルに取り付けて、
リードワイヤーに試作機(40万円クラス)を宛がうと
もう笑うしかございません。
この後Ultimate-DYNAMIC + Live18ベッドシェル
(1920〜30年代絹巻き赤エナメル単線 +ビンテージハンダN(ナチュラル、ニュートラル)+VK
彫刻刀( KS-Remasta No.4)8本による仕上げ)
お値段 600,000円を聴いたのだが
記憶が飛んでいる。
4月15日
ここでラックの中に目をやる。
うーん…美しい…
SMEも変わらず良いが、よっしー個人の好みは
もちろん昭和の国産オーディオ機器だ。
プリは写真にも見えるC-2301V.
下に見えるダブルイレブン共々美しさの極致。
2301Vも当時だから55万円だが今だと200万300万だろう。
この日も大活躍。
ただ、一通りリード線の聴き比べを終えた辺りでスイッチに不具合が…
そこでPRA-2000をフォノイコとしてこちらのパッシブを使って
以下は拝聴。
幕間に、ということでここでピンケーブル比較もした。
ベルデン88760のRCAピンケーブルを某ケーブル製とKS-Remasta製を比較。
結果は?
触れないでおこう(笑)
ショックが大きすぎた。
終盤戦は各種高級カートリッジ聴き比べ、みたいになった。
書き忘れていたがこの日はGTOさん同伴というか先導で
この席が設けられている。
モスビンさんとGTOさんは旧知の仲というか、
歳の順でいうとGTOさんが先輩でモスビンさんが後輩。
そんな事もあって途中途中のリクエストも情け容赦ない?
「あー、オレ次はイケダとヘリコンと、うーん…それからシェルターな」
みたいな感じでリクエストが飛ぶ。
ほとんど寿司屋で酔客が「親父〜、ウニ、トロ、イクラな!」と
命じているみたいな感じで、よっしーは内心可笑しくて
肩を震わせないようにするのが精一杯だった。
しかしここが又モスビンさんのエライところなのだが
無理無体な発注にも、嫌な顔一つすることなく
「へい、お待ち!」とばかり応えられるのだ。
これはもう本物の板さんである。
同時に、一体どれだけレアで高級なネタが溢れているのかと思う。
MC-L1000
IKEDA 9CMK2
IKEDA 9Ω
シェルター901
シェルター MODEL9000
ライラ ヘリコン
ライラ パルナサスDC-t
ライラ TITAN
FR-7
シュアーV15
シュア−ウルトラ500
…書き落としがない事を祈りたい。
シェルリード線御殿なんて書いたが、どうも世の中には
本当にモスビンさんが儲かって家建ててベンツに乗っていると
信じて疑わない人が居るみたいなので一言言っておくと
そんなことはない。
まあ研究のためとはいえこれだけ高額なカートリッジばかり
買い込んでいたら手元にお金は残らんわな。
シェルリード線御殿訪問記もいよいよ大詰め。
明日も楽しみにしてください。
4月16日
改めてここでシステムご紹介。
主に活躍していたプレーヤーは
SP-10MK3を用いた自作プレーヤー。
アームは三本付いていてIKEDA IT-407、SME 3012R、テクニクスEPA-100。
この日はほぼ100%IKEDAが活躍。
他にDEON DP-80+IKEDAのプレーヤーも鎮座。
DCモーターの雄とACモーターの雄がそろい踏み。
プリは前述のようにサンスイC-2301V。
フォノイコとしてPRA-2000も参入。
メインアンプはサンスイB-2105MOS V
そしてとどめに自作スピーカーは長岡式D-57でこれが無ければ始まらない?
ユニットはFE-208SSで、立派なツイーターが載っているが
鳴らしていない。
熟成の味わいか、フルレンジ一発で全く不足なし。
恐らくほとんどの人がツイーターが未接続とは気づかない。
FEを使ったバックロードの本当の凄さについては15年前にも書いたが
全く衰え知らず。
経験の無い人にいくら説明してもご理解頂けないだろうが
モニターとして使えるし、巷で言う所の音楽性も持ち合わせている。
ただ、上手く鳴らせるかどうかの一点だ。
そのことがモスビンさんのお宅など来ると良く分かる。
写真はウルトラ500だが、この直前にV-15初代も拝聴。
サイボーグ500も魅力的だが、遠い昔に
それに匹敵する音を出していた元祖15にも脱帽だった。
締めくくりにシェルリード線について再び。
繰り返しになるが、そんな物で音が変わるかどうかは
簡単に試せるのだからやってみれば済むことだ。
案外やってみると良いな、と思ったのが
自作だ。
今は良い時代でチップだけとか簡単に手に入る。
線材は何でも良いからハンダ付けで作って市販品と
比較とかしてみると良い。
その上でモスビンさんのシェルリード線。
取りあえずは4千円、5千円ので良いから手に入れて
鳴らし比べてみたりするとよりよくその価値が分かるはずだ。
モスビンさんのシェルリード線の秘密については
ご本人がかなりの所まで明かしているのだが
最後のところは秘中の秘であり、
また理屈でわかっても真似が出来ない技術でもある。
そこに惚れて尚且つ財布に厚みが充分ある人は
ウン十万のコースに行っても後悔しまい。
とにかくシェルリード線にこれだけ打ち込んだ人を
僕は他に知らない。
長さにしてわずか2〜3センチの中に
無限の可能性を観る事が出来たのがモスビンさんだ。
そして最近は更に長いケーブルにも
手を染めておられるとか。
ここから5年後10年後への発展進化が楽しみだ。
それを見届けるためにも、みんな長生きしようね♪