11月1日


このことはこれまでにも触れていると思うが、僕がオーディオに手を染め始めた頃に
これは妙だな?と思ったことのひとつに、どうして
オーディオの雑誌には
クラシックとジャズしか出てこないのか?というのがあった。


いや、もちろんその他の音楽についても雑誌としては触れていた。それは当然だ。


だが、オーディオのソース、としてはどこへ行ってもクラシックとジャズなのだ。

コレハドウシテナノデショウ??



内気な中学生が異を唱えることなど出来ず、そう言う物なのだろうと自分で自分を納得させて
済ませるのであった。


まあわからなくはない。いわゆるオーディオ装置の餌としては
ある程度ハイファイでないと困る。

でもなあ、みんながみんなクラッシックかジャズのファンだとは限らんだろうがと、
やっぱり思ってしまうのだった。


そんな中、ちょっとした
希望を持たせてくれた人が居た。
そう、
傳先生である。

いわゆる
洋楽ポップスをオーディオ用ソースとして用いて市民権を持たせることに成功した?
稀な人である。
その功績は永く歴史に刻まれると思う。


さてしかし、傳先生と出会わなくても、己の意思で己の聴きたい音楽をソースとして
立派に己のオーディオを成立させている人は居た。

そのことを改めて確認させて頂くことが
先日出来た。

同じ県に住む、お名前は…
そう、
仮にGTOさんとしておこう。
を、pippinさんのお導きで訪問したのは先日のこと。

どうも特に
女声ボーカルの大家?であることは事前に知ることが出来たのだが
それ以上の知識なし。

で、お部屋にお通し頂いてビックリ。

なんとなんと、居並ぶ
自作スピーカー群。
メインの座にどっかりと収まるのは
バックロードではないか。



よっしーもその世界の人の一人のはずなのだが、手を染めなくなって早幾年。

と、感慨に浸る暇など無い。

反対側の面にはアポジーがそびえ立つ…



一体ここは何の部屋?一瞬
意識が飛ぶ。というか理解しようとするとこんがらがる。

そう、そんな事を頭で考える必要は無かったのである。後から思うと。


11月2日


ハード
も多いが(よっしーに言われたくないだろうが)ソフトがこれまたたくさんある。

しかも良く
整理されている。(それでもたまに迷子になる子は居るようだが)

気に入った。あるいは気になるレコードは複数枚所有。
物によっては
10枚以上同一タイトルを持っているから凄い。

気持ちはわかる。取りあえず出会ったら買っておきたい。例え持っていようがいまいが…



夥しい数のハード、ソフトをGTOさんは手際よく紹介して下さるのだが
もともかくの面でも驚かされ続け、正確な再現はまず不可能。
曖昧な記憶をたどりながらの日記となる。


スピーカー群だが現在主に鳴らしている物だけでも5〜6セットあり、待機の形の物も含めると
20くらいは楽に行くのではないかと思う。


しかし、やはりまず目が行くのは
一番大きいバックロードホーン。

最初
D-37ですか?と訊いてしまったのだがD-55を範としてアレンジしたオリジナルとのこと。

改めてよく見ると板厚なども違うのだが、
い!と僕は思った。

21mm厚二枚重ねを否定するものでは無いが悪戯に板厚を厚くしても必ずしも良音に
繋がらない事もある。

ご本人曰くスペースの関係ということなのだが
永い経験に裏打ちされたチョイスなのだと思う。



さてしかし、いわゆる
長岡スピーカーで、例えば松田聖子さん、なんていうと
果たして良好な関係は築けるものだろうか?と25年位前のよっしーなら思ったことだろう。

そう、もちろんそんな事は無い。
つまり上手く鳴るのである。

どう鳴るのか?というと大変
しく鳴る。

FE、白木、長岡スピーカーというだけで「こんな音」と先入観を持ってしまう人も未だ少なくないが
結局鳴らし方なのだ。

ここで一旦
対抗面へ目を向ける。


そこには
アポジーがあるのだが、これも良い。
バックロードとは対極、ではなく、僕には
どこか似通ったものが感じられた。
やはり
音は人なり、なのだろう。
装置が鳴っているのではない、その人が、その人の人生が鳴っているのである。

ただ、やはりちょっと
不具合も出ているという事で、そこが残念。

それにしても
背面に積み上げられた雑誌類はなんでしょう?というと
これがダイポール特性を持つアポジーの背面
処理の役割を果している様で
目の付け所が違うと唸ってしまう。



再び反対面に目を向けて、いっぱいある、
比較的小型のスピーカー群の音を拝聴。


11月3日

確かに小
型…

なのだがこれがまあいずれも劣らぬ
い子達なのである。

例えばToptoneの5cmユニットを積んだ
ミニミニスピーカー。

見た限りでは、それなりの音を想像するのだが、出て来る音はそんなものを
かに超えた物だ。
嘘だと思ったら聴いてもらうしかない。


次に
ステレオ誌付録だったというMarkaudioの6cmのユニットを積んだスピーカー。

このスピーカーの
最低音域付近再現能力は忘れがたい。



何がどうしてこうなる?と首を傾げたが、お話しを聞いたらスピーカーに関しては
プロ、と言って良いお仕事歴があったのだった。

なるほど…、どの分野でもプロは凄い…

なのだが、プロだから凄い、の一言で済ませられない物を感じる。
それくらい凄いのだ。

その凄さはどこから来るのか?

やはり、
好き、という思い。
そして
実践する力だろう。

僕は今回客人として、良い結果だけを拝聴しているが、その前に当然山のような
試行錯誤
あったはず。

ひとつのユニットに対して、相対する
エンクロージャーというのは無限にある。
その中で最良と思える一つの物にたどり着くのがいかに難しい事かは想像に難くない。



もうひとつ。ミニ群の中では比較的大きな?キャビネットに、これまた昔ステレオ誌の付録だった
スキャンピークスの10cmフルレンジを収めた物もあった。

これの音を聴いた時、よっしーは激しく
反省した。
何故って、同じユニットを持っているのです。
なのにそれは
寝かしたまま…

申し訳ございません…
真人間に生まれ変わって今度こそちゃんとエンクロージャーを作らせて頂きます。

エンクロージャーといえばGTOさんの作られる箱は
ダブルバスレフが多いようだ。

中にはダブルバスレフこそ長岡先生が遺された数々の物の中でひときわ光り輝くものという
人もいるくらいでよっしーも憧れを持つし、見様見真似で幾つか作ったものだが
GTOさんのは、そんな物とは
格段の差を感じさせるものだ。

(続く)


11月4日



この
スキャンピークス10cmを使ったダブルバスレフ
(上の写真でテレビに寄り添うように置かれているもの)
は特に
最近のお気に入りのようで
あるいは一番長い時間聴いているかもしれないとのことだったが
音を聴いているとその理由がわかる。


万能感が強いというかオールマイティー&ニュートラルという感じ。


それにしても、だがシステムは複雑怪奇、ではないのだが実に
多様な組み合わせが
出来る様になっているのだがGTOさんお操作は的確。



自分の装置だから当たり前?
いやいや、そんなもんじゃありませんぜ、お客さん。



プリがあればメインもある。と思えばプリメイン複数登壇。
そこに多様なスピーカーという事で簡単じゃないのだ。



ソースについてはアナログオンリーという事では無いのでCDプレーヤーもあるし
当然
CDも聴ける。



逆にいうとNASとかなんとかは出て
こない



しかし今回強く感じたのが、
改めてパッケージメディアの楽しさ。

棚からディスクを出して来て、「いやーこれがですねー」というのと
タブレットかなんかでホイホイと音楽を選ぶのとではやっぱり違うのである。

これはどっちが良いのだ、などという話ではなく、やっぱり違うのだ、というお話し。



で、パッケージメディアの
王道ということでアナログレコード。

これがメインという事になろうか。というのもプレーヤーだけで
5台くらいはあった。

興味深いのは
SL-01の一台を覗いては全部パイオニアPLシリーズだということ。
あのオイルダンプアームが搭載された頃の
70、50、30サイクル安打よろしくずらっと
揃っている。





意図的に集めた、というより
流れでそうなったご様子。
そういうのはよっしーにはよくわかる。

遥か昔からお使いの物もあれば近年運命で
手にすることになった機器が混在。

長いものは本当に何十年来のお付き合いになる。
つまりそれだけの
キャリアがあるということだ。


カートリッジはMM、MCを問わず、で
MC-L1000SHURE VST-V、EPC-205CUL他を拝聴。





もちろんこれは一部。
そして最近のメインは
SPUとなっている。

まさかご自身がSPUに行かれるとは思っても居なかったようだが
そこはそれ。
美音を奏でてくれていた。

フォノイコ系も多彩だが目にとまったのは
合研ラボの物。ラックスマンE-03などだ。

ジャンルとしてはポピュラーを主にお聞かせ頂いたがジャズやクラシックお断りではない。
それらも
ちゃんと鳴る。

しかしメインは?というとやっぱり
女性ボーカルという事になるのか。

これをこういう風に鳴らしたいという
気持ちのある人のオーディオは強い、を
今回改めて思い知ったかもしれない。

情熱が迸るというか、オーディオ、音楽が溢れて零れて部屋には収まりきらない。
この言い方、決して大げさではない。


…ということで今回の訪問記は以上なのだが
ソフトのお写真をほとんど撮らなかったと反省。
またの機会にソフト中心の日記など挙げさせて頂ければと思う次第。

しかし本気でやると
三日位泊まりこませて貰わないと
出来ないかもしれない。
それだけの物がこちらにはあるのだった。

好きな音楽を好きな音で

どこかにそんなキャッチフレーズがあった気がするが
GTOさんのオーディオは
正にそんな感じ。

これ、案外出来そうで出来ない事でもある。
よっしーはそう思う。

見事に
実現されているGTOさんを大変ましく思うのだった。



最後に、今回もお膳を全部立ててくださったpippinさんに感謝である。

4日付の日記の中にはpippinさん
撮影のお写真も含まれていることを
申し添えます。


なんだかんだでオーディオ好きの集う日は暮れていくのでありました。
皆さんまたお会いできる日を楽しみに〜♪


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