4月1日
間もなくまるまる20年ということになるのだが
2020年の今日、まさかこんなことが起きているとは
さすがに想像しなかった。
しかし、20年と言えばそれなりの年数なので色々あって不思議ではない。
アメリカの同時多発テロ。
リーマンショック。
そして今回のウイルス騒ぎ。
我が国に限ると3.11もあった。
…で、いつも一年の切れ目には何か気の利いた事でも書こうと思うのだが
果せずにいる。
たまには書こうじゃないか。書けるだろうか?
このページなんかも、よく続きますね、と言われるのだが
はっきり言って何も考えず適当にやっているから続くのである。
真面目に考えたらとっくに行き詰っていると思う。
その事から連想は簡単なのだが僕のオーディオ自体が極めて適当である。
いや、真剣にやっていると思うのだが一途ではない、と言えばわかって貰えるだろうか。
例えば(何が例えばなんだ?)スピーカー。
SONY SS-G7。
そもそも自分チョイスではないところが凄い。
ある方が見つけて手配して下さってウチに来た。
当時1万セットも売れたらしいが、その割にはマニアのリファレンスに収まっている
例は数えるほどだ。
よし、これを鳴らしてやろう!
…などと意気込まず適当に?やっているところが我ながら凄い。
しかし、多分G7は良いスピーカーだ。
その巨体のほとんどが38cmウーファーに捧げられていると見る。
38cmなんて柄じゃないのだが、ある物には活躍して貰わないとならない。
そしてこの38cmウーファーは活躍してくれていると思う。
超低音域までうまく伸びているところも気に入っている。
そしてしなやかに、美しく、スコーカーもツイーターも鳴っていると思う。(思いたい)
これは実はやはりメインアンプ、HMA-9500系の力が大きい。
もちろん長岡リファレンスという理由で真似っこをしたくて手に入れたのが
始まりなのだが、以来20年。メインの座に収まって動かないでいる。
正にメインアンプ?
本当に良く分からないのだが、よっぽど僕との相性が良いのだと思う。
他に行ってもこれに戻って来る。腐れ縁と言って良い。
プリは色々あって適当に入れ替えて使っている。
普通はプリこそシステムの要ということで不動になるものだが
我が家ではそこは融通が効いているようだ。
アナログプレーヤー関連は果てしなく色々あるので
どれがメインというのは無い。
デジタルディスクプレーヤーについても同じような物か。
目下リファレンスはDV-AX10なのだが重量24キログラムに惚れていると思って欲しい。
ただ、ルックスという点では昨年捕獲して今回手入れをしたヤマハ
CDX-2200がダントツで良いと思っている。
縦横比は上級機のCDX-10000より優れていると思う。
色が黒なのも素敵だ。よっしーは黒贔屓なのである。
手入れして、昨夜だったか聴いた時は
驚くくらいハイ上がりで賑やかなサウンドで驚いたが
先ほど適当な台に載せてケーブルを換えてみたら
だいぶ落ち着いたので安心。
あるいは電源を取るタップが違ったのも良いのかもしれない。
おっと、こんな事をいうとまるでマニアみたいじゃないか(笑)
たまにはもう少し使いこなしとかいう事をやった方が良いのだろう。
4月2日
コンポーネント選びの面白さというのは
あるいは採用試験の面接みたいなものかもしれない。
あるいはもっとロマンチックに、パートナー選び。
それだと僕の場合似つかわしく無いし、正直機械を女性に
置き換える発想は無い。
友人選び…
なんて言葉は無いか。友達というのは選んで成るというより
気づいたらそうなっていた、なんてもんだと思うのだ。
さて、恐らく全ての人減が長所短所併せて作られている。
全ての人が個性的であると言って良い。
オーディオコンポーネントも同様だと思う。
長所に惚れ込んで短所には目が行かない。
そういうのが一番幸せだろう。
多分、なのだが僕の選び方というか惚れ方というのは
そんな具合になっている。
昨日はメインアンプ。HMA-9500についてちょっと語ったが
これが最高という意味ではない。
特にG7の38センチウーファーなんかを相手にする場合
これがベストとは思えないこともある。
ところがトータルで考えると、これでないと出ない音、みたいな物が
確かにあるのだ。
後は大きさとか見た目とかそういう問題も絡んで来る。
おりゃあ!V8だ。V12だ。どーだ!?これならどんなスピーカーでも
思い通りに操れるぜ、と言われても僕の場合ときめきは少ない。
6気筒くらいまでで結構だし、多分、似合うのは4気筒位までと思っている。
HMA-9500なんかだと、正に4気筒。あるいは6気筒くらいの感じ。
僕の人間としてのスケールにもマッチするのだろう。
一昨日辺りから登板しているCDX-2200なんかも、やっぱり絶対に癖も感じるのだが
これはやはり好みの音なのだ。
惜しい、この音のまま更にこんな所が良くなれば…と思うのが人間かもしれないが
面白いもので、そう上手くはいかないのだ。
長所に目を向け、残念なところには目をつぶるくらいでちょうど良い。
そんな考えでは駄目なのだろうか?
4月3日
実は久しぶりにちょっと焦った。
何がってあまりにパッとしない音だった。
ブルーな気持ちのまま数時間経過。
やっとまともに戻った感じ。
やっぱりオーディオ機器は寝かせすぎてはいけない。
ただ、考えてみるとアナログプレーヤーっていうのは案外その辺が大らかだったりする。
オーディオマニアはデジタルプレーヤーの時代が来て、
実は別の面倒を抱えて40年近くが経ったのかもしれない。
4月4日
でも、やっぱり納得できない(笑)
こういう時、僕の目の色は多分変わっている。
許せん!となってしまうのだ。
まず、プリ交換。
SU-C1010も良い物だが現状発展途上中。
一旦下がって貰ってPRA-2000に戻す。
そしてCD-10はメインラックの上座に鎮座。
CD-10だから、ではなくたまにはCDを真面目に鳴らそうじゃないか、と思ったのだ。
果たして音は当社比で1.5倍くらい良くなった?
プリがレギュラーメンバーに戻ったのが大きいが
やっぱりキチンとしたところに置くかどうかも大きい。
納得納得。
CD-10なんていうとトンデモナイ音がするんじゃないかと思っている人もいるが
そんな事は無いと思う。
ただ、ウチのは熟成の30歳。これくらい使わないと味が出ない?
さてしかし、CDプレーヤーというのは本当にデリケートな機械だ。
あるいはアナログプレーヤーより繊細?
それはちょっとオーバーだが、案外ジャイアンではなくてのび太だったりする。
4月5日
時々思いだした様に取り上げる、CDプレーヤーネタ。
今更デジタル皿回しでもあるまいと言われそうだが
僕はCDプレーヤーの味方である。
散々世話になっておいて、次世代が浸透したら過去の遺物。
全くもって人間というのは薄情なヤツである。
昔々CDプレーヤーなんて憧れの家電だった。今更掌を返すんじゃない!
…と言っても仕方ない。今時音楽CDではなくデータCDを読める環境すら無いのが
当たり前になってきている。
メール添付。ダウンロード。USBメモリー。それで普通だ。
令和の今日、CDプレーヤーを取り上げるなんてネタでしかない?
いや、ところが16bit/44kHzを相手にする場合一概にそうも言えない部分があるのも確か。
ま、そこは熱く語る部分じゃないので、どーでもよろしい。
話は変わるが、その道の人だったら知っていて(経験していて)当然という物が存在する。
それは例えばDL-103であったりP-610であったりする。
SL-1200シリーズなんてのもそうかな?
で、デジタルだとこれなんか…
4月6日
ということで何故かCD-34未経験のよっしー…
CD-34については何年か前から「一度は聞いておかないと…」という声もあり
その都度「そーですね…」と応えるものの縁がなく…
という状態だった。
しかし令和二年のある日。ついに戯けたよっしーに鉄槌が…
ということではないのだがCD-34見参!
CD-34。
1985年発売。
当時59.800円。
サイズは320W×90H×300Dとミニコンサイズ。
それでいて重量7Kgと案外重い。
上に44、54とあったが伝説度は34が最も高い。
一体なぜそうなる?
ひとつには音。
1985年というとまだCD創世記。
プレーヤー達もおおむね第三世代くらいの時期で今思うと
完成度は…というか、完成度を語れる段階に無かったと言える。
まだまだCDはデジタル臭い音がする、などと言われていた時期なのだ。
そんな中にあってCD-34の音は太くふっくらとした要素がありアナログ的な感じもあり
移行期にあったマニアの一部の耳には心地よい物だったという説がある。
次にCP。
まず、その頃のCDプレーヤーで598というと非常にお求め易い値付けだ。
しかも、それがベルギーフィリップス製の輸入品ということで圧倒的なお買い得感が炸裂。
一種の戦略価格というヤツだ。
本来10万円くらいでも良さそうな質の良いプレーヤーが6万円なのだから売れる。
その一部だけを取り沙汰して、だから良いのだ、などと言うのは変なのだが
例えばCDM1ピックアップ。これはフィリップスのLHH2000と同じ物。
亜鉛ダイキャスト製スイングアームメカということで、これだけでグッと来てしまうマニアも多い。
DACはTDA1540×2.4倍オーバーサンプリングデジタルフィルター搭載で14bit。
アルミダイキャストシャーシ。ゴージャスな基板と手抜かり無し。
これはもうレジェンドになるべくして生まれて来たようなものだ。
その為か、35年後の今日でもCD-34の愛好家というのは居て、CD-34ばかりをメンテする業者さんさえ
存在するくらいだ。
4月7日
CD-34がリリースされた1985年というのは発売から三年目のCDが、パッと表舞台に飛び出した。
そんな年だった。
確かに1982年からCDは存在していたのだが、それは未だ一般人には縁のない物という見方をされていた。
自分はアナログレコードで良いという人が大勢居たし、聴き方としてもレコードを録音したテープで
聴く、というのがスタンダードだった。
敢て高いプレーヤーを買って、高いCDソフト(当時3,800円した!)を買うというのは
想定外の話しだったのだ。
しかし、この1985年。ハードの価格破壊が起こった。
ひとつがSONYのD-50。つまりCDのウオークマン(ディスクマン)だった。
これが49,800円。
ウオークマンとしても使えるんだったら、という意味もあってこれを買った人も多かった。
そして59,800円のCD-34がD-50と並んだ価格破壊器だったわけだが、そうしたアンダー10万円機も
この頃になるとズラズラ出ていた。
ヤマハCD-X2が69,800円。
テクニクスSL-PJ1が64,800円。
Lo-D DAD-4000は79,800円。
なんとLo-Dブランドはこの頃まだ健在だったのだ!
サンスイPC-V100が74,800円。
シャープDX-100が79,800円。
他にもサンヨーだオーレックスだとその後は消滅してしまったブランドも目白押し。
いや、良い時代である。
89,900円。99,800円となると莫大な数があるので省略するが
変わり種としてはパイオニアのCLD-9000が249,800円。
これはコンパチ一号機。
そして実質的な頂点のモデルとしてセパレート。
SONY CDP-552ESD+DAS-702ES。
Lo-D DAD-001が存在した。
あるいはそこまでやって初めてCDの可能性が見えて来たという、そんなエポックメイキングな年だったのかもしれない。
その流れは翌'86年、'87年と加速して留まるところを知らなかったのはご存じの通りなのだが
ターニングポイントとなった年という意味でCDにとって1985年という年は重要な年だったと思う。
4月8日
という事で21年目に入ったのだが、こんな4月8日も珍しいというか
二度とは来ないで欲しい、こんなパターン…。
置いておいてCD-34である。
現物を見ると(さすがに初めて見る訳じゃないが)なるほど小さい。そして愛くるしい。
スイッチ類、機能類は必要にして十分。ただしリモコン未対応は思い切っているなと思う。
天板に放熱孔があるディスクプレーヤーというのも珍しい。
リアにはヒートシンクまであるのはご存じの通り。
電源ケーブルはもちろん直出しだが細い物。
出力ケーブルも直出し。これも有名。
海外的発想で個人的には好きだが経年劣化が心配なところ。
トレイをイジェクトする時の音が、ゴーッっていう感じで凄い。
昔のコンパチのトレイが出て来る時の音を思いだす。大変男らしい。
操作感はさすがにオールドファッションな感じ。あるいはお国柄(生産国)の違いか。
で、いよいよ音が出る。
出て当たり前と言わないで欲しい。なにしろ35年前のCDプレーヤーなのだ。
しかし、出た!
音は大変しっかりした物だ。
暖かみがあるというか、線の太さを感じさせる。
…なのだが呆けてもおらずシャープに切れ込む面も見せる。
音場の広さも見せてくれる。
ただ、なんとなくどこか引っかかるところがある。そんな印象が二日三日続いた。
ところが何日目かの夜遅く突然覚醒?
これはどうした事か?
原因だが、ひとつにはこの個体が大規模なメンテナンスを受けて来たばかりというのがある。
こういった場合はさすにが初期のランニングが影響する。
結果、もしもこれしかない、と言われたらそれで充分というレベルに到達。
ただしその後の機械たちを凌駕するところまでは行かないか?
…と終わらせるのは2020年の今日のCD-34との付き合い方としては不十分極まりないと思う。
というのもCD-34だから生き残っているが、繰り返すように35年前のCDプレーヤーなのだ。
こういう物はとことん惚れ込まないと駄目だと思う。
部屋に5〜6台のCD-34がいつも転がっている。
そんな風が良い。
CD-34ならCD-34に一心不乱で打ち込む。そんな人の34は現行機種に負けない音がするに
違いない。
接していて思ったのはCD-34って、空冷VW Type1みたいな存在だということ。
空冷ビートルのイメージは可愛らしいけど古臭くてどん臭い車、というのが一般的。
しかし楽しみ方は実に豊富で現在でも専門のショップが存続しているくらいだ。
そして本気でチューンしてしまうととんでもない動力性能を発揮してしまう。
快適にしようと思うのならそれも幾らでもやりようがある。
お金を掛け始めたらキリが無い怖さも楽しさもある。
令和の今、そんな楽しみ方こそ趣味のオーディオなのかもしれない。
そうした対象として見た時、CD-34にはとてつもない楽しさがあると思う。
どちらもデザインも秀逸という点でも似通っている。
4月9日
40年位前。僕らはどんな風に音楽に触れていたんだっけ?
主役はアナログレコード、と言いたいが特に学生の身には高かった。
1979年ウオークマン発売。
時同じくして貸しレコード屋さんなんて物が世の中に現れたりして
借りてはカセットに録音して…なんて事をした。
それ以前よりFMは重要な音楽の宝庫であってエアチェックもせっせとしたっけ。
つまり主役はレコードじゃなくてカセットテープでしたね。
それで不自由は感じていなかったというか、それしか無ければそれで済むのが人生?
アナログレコードは扱いが簡単とは言えなかったし
カセットはどんなに頑張っても60分経てばひっくり返さなくてはいけなかったし
(オートリバースはブルジョワの持ち物でした。メタルテープも同様)
思えば不便だけど、みんな同じ条件だから苦には感じないのでした。
それにしても輝かしい、1970年代の終わりから1980年初頭のあの頃…
4月10日
あの頃僕たちはどんな音楽をどこでどんな風に聴いていたんだろう?と
僕の振り返りの中には必ず音楽が付いて回る。
多分多くの人がそうなのでは?と思う。
関心の高い低いはあっても人の記憶には音であるとか匂いであるとかも
しっかり刻まれるからだ。
そんな中で、デジタルとかアナログとか言っても仕方ない。
アナログだから感動してデジタルだから感動しないなんて事も無いし
その逆ももちろん無い。
ただ、僕ら世代はアナログからデジタルへ移行という、後世から見たら大変貴重な瞬間に
多感な若い時に出逢えた、大変幸運な世代というのは言って良いと思う。
デジタル化に目を輝かせた人もいるだろうが人間というのは基本的に保守的な生き物だから
へー、でも今までので良いんじゃね?と斜めな視線で見た人も多い。
というか僕もその一人だ。
もう一つの個人的事情を言うとアナログからデジタルへの移行期にオーディオから少し遠ざかってしまっていた
というのがある。
20代になって乗り物に夢中でした、というヤツだ。
だからデジタル云々と言われても全く横目で見ています状態。
もしも僕が1982年の時点で稼ぎがあったら。
もしも僕が他の趣味に手を出さずにオーディオ一筋だったらどんな目で、ハードの、そして
ソフトの発売を見ただろうか。
ま、歴史にもしも、は無いのであった。
CDの発売は1982年秋。
前年くらいから話題にはなっていた訳だがハードもドバっと出てソフトもそれなりにラインナップ。
ただ、実際にすぐ手に入ったかは怪しい。
趣味としてのオーディオから離れてはいてもCDの話しくらい耳に入って来る。
曰く、ノイズがゼロ。クリーニングが要らない。ソフトは半永久的。
そんな感じだった。
4月11日
ここでSONY CDP-101登場。
もう説明するまでも無い。CDプレーヤーの世界一号機である。
1982年発売。当時168,000円。
CD規格のオリジネーターであるフィリップスとSONY。そのSONYだから
一番ノリはある意味当たり前。
今でもよく言われるのがトレー式のフロントローディング。
これが意表をついたというか他社のは縦にディスクが入って回転が外から見える形だったのに
SONYは予想を裏切ったというか何というか。
サイズもミニコンサイズ。
これも不思議がられることが多いが僕が思うには当たり前。
せっかくのコンパクトディスク対応なのだから出来れば小さく。
ま、この頃CDプレーヤーはこうしたミニコンサイズのと標準デッキサイズに二分されていたっけ。
一斉に出た出た初期のCDプレーヤーをちょっと紹介、と思って諦めた。
大変な数である。
それが翌年翌翌年、更にその翌年…ととんでもない数で増え続けた。
多分業界人でも覚えていられなかっただろう。
良く、オーディオ評論家はCDが出た時みんなして大絶賛して…という記述を読むが
僕の知る限りではそんな感じではない。
割と冷静。評論家も保守的なものだと思えるほどだ。
当たり前なのだが生まれたばかりの規格が本当に軌道に乗るのか懐疑的にもなるし
やがて取って替わるにしてもアナログ100年の歴史を覆すにはまだまだ時間が掛かると見るのが当然だろう。
特にCDは後年までくどくど言われる16bit/44kHzという枷も当初から問題視されていた。
その頃僕は大学生で、身の回りにもCDプレーヤーを買ったなんて人間はいなかった。
会話にも出てこなかった。
どこか異国の出来事。
そんな感じだった。
僕の手元に初めて来たCDプレーヤーはYAMAHA CDX-3という最低価格品で、しかも結婚した時
かみさんが持って来たということで、それが無ければCD体験はもっともっと遅れたことだろう。
ということで果たして最初期のCDプレーヤーからどんな音が出るのか?
これはもう大変な興味を持って向かい入れたのであった。
さて…
4月12日
さて、CDP-101。その音だが…
…とても良いのである。
え?…と思うのだがやはり良いのだ。
驚いているあたりが既に失礼にあたるのだが、なにせ相手は38年前のデジタルプレーヤーなのだ。
CDプレーヤー一号機なのである。
良いと感じて困るのも変な話しだが、ある意味自分の耳に自信を失いそうにもなる。
いやー、でも、これ充分良い。
ある意味当時のSONYらしいというか明快で爽快に切れ込む。
じゃあ煩いか?
ところがそういう気配も感じられない。ちなみにソースはポピュラーからクラシックまで
何でも使うことになる。
ま、意地悪く聴けば、やはり微小信号が聞き取れない、とは言わないが弱いかな?とは思う。
ただ、逆にいうと普通のソースを普通の人が普通に聴く分には過不足なしという気にもなってしまうのだ。
なにより38年前のこのプレーヤーが令和二年の今日、元気に働いている事に畏敬の念を覚えてしまうのだ。
その間に昭和が終わり平成も終わっているのだゾ。
なんか文句あっか?
4月13日
記念撮影↓
大切なことを書いておく。
今回の黎明期CDプレーヤー体験のチャンスはkoyamaさんから拝借することで実現した。
毎度毎度お世話になるばかりで申し訳ない。
そしてCDP-101は懇願して譲渡頂いたことも告白しておく。
いつもすみません。ありがとうございます(^^♪
さて、この機会に1982年のCD登場当時を振り返ってみよう。
まず、少なくともオーディオ誌においてはもろ手を挙げてのCD万歳なんて取り上げ方はされていない。
その点真面目なものである。
それよりも混乱ぷりというか、機械は出たけど情報から玉まで不十分。
ソフトは取りあえず出すけど、とにかくこれから。それにどうしたってアナログ資産のウン百万分の一程度しか
揃わないのだから、そう単純に喜べるわけがない。
1983年になっても冷静なもので、ハード、ソフト共にアナログレコード、カセットなどが普通に取り上げられていた。
やはりCDが最初のコーナーを回って表舞台に飛び出したのは1985年という説は間違いでないようだ。
以下別冊FMFAN誌の1983年頃の記事から拾い読み。
↑こんなことが記事になっているわけで
まだまだアナログの新譜ももちろん出ていたし
CDはアナログディスクやFM。そしてカセットに次ぐソースの一つ、
という位置づけだった。
↑CD時代のカセットのあり方が考えられているところがミソ。
やっぱりCDもカセットにダビングして聴くと思われていた?
本当に初期のCDソフトが出た時の高城先生のレポート。
音質についても触れられているが、CDの正確なタイム機能について
熱く語られている。
そしてCDもCDプレーヤーごとに違う音がするということ。
当時は全部同じような音になるのでは?とも言われていたのだ。
またリモコン操作できる良さについても語られていて
ついでに音量コントロールが出来ると良いとも書かれている。
当たり前と言えば当たり前だが実現まではもう少し時間が掛かった。
…というような話しを取り上げているとキリが無いので打ち切るが面白いところでこれ↑
改めてなのだがNEC A-10初代の発売は1983年とCD発売後だったのだな、と知る。
A-10はプリとメインをフロントオペレーションで分離出来て
しかもメインアンプのボリュームをフロントでコントロールできるという仕様だった。
その意味でも、なるほどCD対応的なアンプだ。
プリ不要説。パッシブブームが来るのはこれよりもっと後になる。
4月14日
さて、CDの登場はオーディオ界を。また音楽界をどう変えたか?
なにを今更?
いやいや、今更だからしみじみと語れることもあるのだ。
長い流れの中で見ると一番影響を受けたのはアナログレコード。
実はどんなに冷遇されたように見えた時期も、CDのライバルとしてアナログレコードは存在し続けたと
言って良い。
正しくは、アナログはCDという良きライバルを得て人知れず進化していた。
好敵手って、やっぱり重要だ。
シェアとい意味ではCDが圧倒。
ただ、弱点はずっと抱えていた。
16bit/44kHzの壁がそこに立ちはだかっていた。
アナログが最大解像度だとすると、CDはどうしても間引きの世界なのだ。
だが、いつまでもそのままで居るわけでは無い。
20世紀の終盤。CDが出て20年もいかない内に、スーパーCDとでも呼ぶべき規格が生まれた。
そう、SACDとDVD-Aだ。
いわゆるハイレゾの先駆けということになろう。
2000年代も暫く過ぎると大容量のデータのやり取りから保管まで楽勝になった。
本格的なハイレゾの時代である。
全盛期は20年位だったわけか。
デジタルの世界では長寿命だった。
今日、色々な意味でCDは廃れたと言って良い。
それは音質、の問題ではなくCDディスクという物理的なメディアから情報を読むという行為が
時代遅れになって来たからだ。
LPレコードがCDに駆逐されたように、CDも大容量ファイルがあっさりやり取りできる時代そのものに敗れたのだ。
あのね、昔CDって言うのがあってね。みんなそれを買って音楽を聴いていたんだよ。
って言ったら、えー、うっそー、信じられない〜、って言われるのだろう。
そして2020年の今。僕はそんなCDが好きである。
やっぱりディスクを仕入れてきてトレイに載せて読み込ませるという行為に安心感を感じる世代なのだ。
それに約30年に渡って、CDはやっぱり僕らにとっての音楽メディアの中心だった。
なんだかんだ言ったって、我らCD世代なのだ。
青春はアナログレコードやカセット共にあったけど、
所謂大人になってからをずっと共にしたのはCDなのさ。
音だが、十分といえよう。
もちろんハイレゾと比べて云々というのはある。
だが、16bit/44kHzの枠の中で上手に間引きされた音には音なりの良さがあると言ったらいいすぎか?
そんなこんなで言っておこう。
私、CDの味方です(^^♪
4月15日
そんな訳でしばらくCDを楽しむつもりで居たのだが…
このセミオート機構とかが邪魔なんだ!と…
純正アームをとっぱらいグレースG-940を付けてみた。
実は写真の位置↑だとオーバーハングが5cmくらいになってしまう?
さすがにこれだけ適当だと音が変。
幸いギリギリで真っ当なポジション確保
ついでにカートリッジをシュアーM-75に。
納得できないのでテクニカVM-740ML。
さすが猫脚の名器。無難に鳴る。
あれこれやって一応の線に。
シュアーM-75で変な音が出るようだと、それはプレーヤーのどこかが
変なのだという証明。
4月16日
あれから、半年が、嘘の様に流れた〜
今なら初恋と〜、心からぁー呼べる♪
この広ーい、空の下で二人、巡り逢えて良かった〜♪
…良い歌だなぁ…。
子供の頃半年はとてつもなく長かった。
それが今では5年くらいは瞬く間である。10年は昨日の出来事となる。
OTTO TP-L3を仕入れて来たのは昨年のこと…
ではなくて、もう一昨年なのである。
四国高松のドフにて税別500円。
値段なりに物凄い状態だったが、そのまま使う気は無かったので速攻ゲット。
もちろん音は聴いたが脇にTP-L1があったらすべての面で勝ち目が無い。
部屋の片隅で埃をかぶるばかりで可哀想。
…ということで構想二年?腰を上げてみた。
OTTOのリニアモータードライブはもっと評価されてよいと思うのだが
音質重視のマニュアルプレーヤーとして作られたためしは無く、いずれもオートプレーヤー。
またはセミオートプレーヤーとして市場にリリースされた。
すなわち悪いとは言わないが、一台くらい強靭なキャビネット。優れたトーンアームで武装した物が
あっても良かった。
無ければ作るしかない。
実際にそれをとっくに実現させた。させている人も何名様か居る。
…と書いておいて何だが、まあTP-L3ってそんなにダメかなぁ〜?と思って確認。
で、音を出してみた。
が…
うーん…やっぱりちょっと魅力を感じない音だ。
あるいは使いこなしの問題かもしれないが、今更それを確認している場合じゃない。
遂に手を下す時が…
4月17日
さて、もっとも潔いのはTP-L3から軸、リニアモーター。
制御基板。電源基板等を取り外して新たにプレーヤーを構築する事。
それは確かなのだがただでさえ構わないといけないプレーヤーが多いのにこの上また…
という思いが邪魔をする。
最終的にそうなるにしてもTP-L3その物を弄ってどれくらい行けるかを確かめてみても
良い気がした。
そこで分解。
とにかくどんがらに出来るか?ということで挑戦。
基板関係は簡単なのだが面倒なのがオート機構類。
逆にいうとこれがあるから筐体の中が空間だらけになる。
それらを引きずり出して、開いた空間に色々詰めて補強したらこの筐体でも行けるかな?
と思ったが多分難しい。
理由は、なのだがTP-L3の木製の筐体の下には金属のシャーシが入っている。
オートプレーヤーでは良くある話で、精度を保つため及び生産性を上げるため
必然なのだが、どうもこれが音に関しては引っかかる。
…と言ってもどーにもならない。
ある程度取り払ったところでグレースのアームG-940を載せたのが先日の写真。
音は、といっても半完成にもならないモックアップみたいなものなので音について
語るのが憚られるが、ノーマルのTP-L3とは別物となる。当たり前だが…
総じてクールな印象だが総合得点65点というところ。
一気に完成ではないのだがもう後には引けません。
4月18日
きちんとした(フツーの。市販の)プレーヤーの話しをしよう。
ONKYO CP-1050。
価格的には廉価と言って良いプレーヤーなのだが優秀だと思う。
同じように考えている人が全国に3人くらい居るとかいないとか…
それはさて置いて一年振りに標準装備のカートリッジを付けて鳴らしてみたら…
これがとっても良いので唖然とした。
テクニカのOEMでVM-3500と言うとか言わないとか。
あるいは僕の耳は大変安上がりに出来ているのかもしれない。
透明度大。クールでとにかく綺麗な音だ。
テクニクスSL-1200無印も健在。
CP-1050との歳の差を考えたら凄いことだ。
こちらにはシュアーのType3を付けてみたがさすが聞かせ方が上手い。
拙宅ではジャズ云々よりもブルース、演歌、そして女性ボーカルなどで
大変良い味を出す。
やっぱりアナログはやっていて楽しい。
4月19日
何度も引用してしまうが、プレーヤーの自作ぐらい骨が折れて面白みのない物も無い。
同じ木工と考えたらスピーカーの方が楽しいし、
ラック、棚なんかを作る方が気が楽だ。
…と言いながら気づくとプレーヤー工作をしている俺っていったい…
まあ良い。先に言っておくが人には全く薦めない。
素直に市販のプレーヤーを使った方が良いゾ。
さて、OTTO TP-L3その後。
上の写真だけではわからないが結局中の贓物は全部引っ張り出して引きはがして
ノーマルに見える皮の中は二枚で合計30ミリ厚位の合板仕様となっている。
そう書くと簡単だがそう単純でもない。
どう複雑かは別に書きたい。
半バラックなのだが検証も兼ねて音を出してみる、の図。
アームはSAEC WE-308N。
家へ来て20年。満を持して遂にデビューだ。
語りたい事は色々あるのだが、この半完成品シェークダウン時の音についてだけ今日は語る。
一言でいって、良い音だ。
本当にプレーヤーの製作というのは疲れるのだが、それもぶっ飛んだくらい。
OTTOのリニアモーターも優れていると思うし、SAECのWナイフエッジも優れものだ。
両者の合体は成功だったと言える。
4月20日
オーディオを部分。特に特定のパーツのみで語るのは危険な面がある。
しかしトーンアームはよっしーの好物であり、フェチとしては語らずにいられないものだ。
SAECのWE-308。
SAEC Wナイフの始まりにしてロングセラーだった。
価格もはっきりしないがアナログ晩年期の1983年頃で38,000円。激安だったとしか言いようがない。
アナログパーツ高騰の現在でも407/23や506/30と比べて比較的値がこなれているのは
当時から大変安価に抑えられていた事及び流通量がある程度あったからだろう。
実効長240mmは標準アームのお手本のようなサイズ。
Wナイフについては語りつくされた感があるが、改めてアームの真っすぐっプリが凄い。
一応J字という事になるのだが、実に申し訳程度の曲がりで、力持ちなら自分でストレートアームに
改造できる?(嘘)
407、506の人気、名声の陰に鳴っている感はあるが、そこは原点。既に全てがそこに詰め込まれている感じ。
アームパイプは光り輝き、それはそれで407や506とは違う魅力がある。
唯一泣き所は、基本軽量軽針圧向きなのでシェル込重量20gくらいまでしか使えないこと。
もちろん別売のウエイトを買えばもっと重くても使えるが、本来の使い方ではないだろう。
まあ何でも良い。手に入れてから20年も寝かすとは良い度胸だ。
いつもいつも格納庫の中から寂しげな視線を送られて、たびたび出すもマウントに至らずごめんなさい。
ついにデビューである。
相手はどこか怪しげな状態のOTTOリニアモータードライブ。
音はどうだ?
うーん…これは良い。
きちんとエッジが立つのだが美しいのだ。
なにより、楽器の音がきちんと出る。
ハイハットならハイハットってこういう楽器だよな、がわかる。
シンバルなら、シンバルってこういう楽器だよな、がわかる。
バスドラなら、バスドラってこういう楽器だよな、がわかる。
そういう鳴り方をするのだ。
これは良い…というか、凄く良い。
407や506に及ばない物。それが308と誤解していたかもしれない。
とんでもございません。Wエッジ本舗を侮ってはいけません。
聴き惚れて、プレーヤーの完成が遅くなるかもしれないし、
やる気が出て更に良い物が出来るかもしれない。
どちらだろう?
4月21日
いきなりですがTP-L100S
もちろんOTTO。もちろんリニアモータードライブですがなにか?
詳細は後にしましょう。
ぱっと見てまずデザインが良い。
作りもしっかりしている。というかしっかりしているように見える工夫もある。
企業努力を感じる。
その甲斐あってか1979年度のグッドデザイン賞受賞である。さすが。
当時55,000円。
肝はもちろんリニアモータードライブだがそれについては散々語っているので省略。
価格帯的にTP-L3と被るのでつい比較してしまうが
プラッターはL3の方に若干高級感を感じるが後は100Sの方が造りは良いのではないか。
L3より明らかに良さそうなのがトーンアーム。
一応と言っては失礼だがピボットらしき物が備わっている。
ただし針圧目盛りなど一切ない。
付属のカートリッジの針圧2gで固定、みたいな感じだ。
そしてそのカートリッジも実質専用固定と思った方が良い。
ユニバーサルシェルではなくてシェルはアームパイプにネジ止め。
どうしてそうなるかというとアーム先端から光が出ていて
それがレコード盤を感知していくという仕掛けがしていあるからだ。
さて、しかしこのプレーヤーなどは、いわゆるマニア向けというよりも
ゼネラルオーディオのジャンルに含まれている気がする。
だから資料を見つけるのも困難。
ただ、月刊ステレオ1979年10月号の試聴室で姉妹機TP-L100Dの方が取り上げられていた。
価格は100Dの方が8千円高い63,000円。Dはワイヤレスリモコン対応なのでその分お高いのだ。
両機は「かしこいプレーヤー」の名称で同時発売。
当時風に言うとマイコンでコントロールということになる。
試聴室、での会話ももっぱらそっちの使い勝手みたいな所に割かれ
音質については二の次的な扱い。ま、無理もありません。
ただし、本当にそうなのか?デッドストック品の針も届いたので試してみようじゃないか。
4月22日
音、だが立派な物だと僕は思う。
これだけ聴いていたら特に不満も訴えないだろうというもの。
ただ、たまたま目の前に同じOTTOのTP-L3改がある訳で、
交互に聴いてしまうとこれは違いが歴然となる。
それは仕方ない。
あるいはノーマルのL3よりも100Sの方が好きだという人もいるかもしれない。
それくらいの音はしている。
このプレーヤーはやはり一般的な音楽ファンが心地よく快適に音楽を聴くという目的に向けて
造られている。
実際煩い事言わなければこれでオーケーである。
ただ、戯れに、と思いA級外盤を載せてみた。
すると、これが良いのである。
良いソフトの力は凄いというか、100Sがツーランク上くらいのプレーヤーに
化ける感じはある。
そして、いわゆる並の録音とA級録音の違いを如実に描き出す力はあるプレーヤー
という言い方もできるので
単なる便利なきわものとは違うのだ。
惜しむらくは売り物のオート機構が不調。
これはこの個体だけでなくそうなっている物が多いようだ。
仕方ない、またこれも開腹してみないといけない…
こうしてオーディオ飼育員の世は更けるのであった。
あ、言っときますがやりませんから、まだ。
お題が他にもあるので後日取り掛かります。
*見抜いている方が五名様くらい居ると思いますが
今回のTP-L100SもFROM Koyamaさんなのです。
いつもお世話になります(^^♪
4月23日
プレーヤーの自作くらい疲れるものもない。
…しかし人は、なぜプレーヤーを作るのか?
そこにフォノモーターがあるからだと、彼は言ったとか言わないとか…
4月24日
まことにアナログプレーヤーの製作というのは面倒くさい。
というか面白みに欠けるのだ。
積層合板なんて言った日にはひたすら合板をくり抜いていかないとならない。
単純作業なのに精密さも要求され、体力的にも疲れる。
しかも、やってみると分かるが大量に板をくり抜くので無駄が多いというか
モッタイナイ。貧乏性のよっしーには耐えがたい話だ。
で、やがて歳を取ると手を抜く事を覚える。
そうだ。人さまが作った物を頂戴してしまえば良いじゃないか。
…ということでオクを覗く事二年。遂に出会った、MU-1800用のキャビネット。
ちなみにパイオニアからもJP-C1800という純正別売りキャビネットが出ていたが
まず出逢わない。
そもそもMU-1800にはそれ相当品を使ったPL-1800という美しい事この上ない
完成品プレーヤーがあったのだから、わざわざ単体フォノモーターを選ぶなんて
相当な物好きだろう。
ここで、そうだ、ではなぜ人はアナログプレーヤーの自作をするのかという
命題にもう一度帰って来る。
4月25日
なぜ人はアナログプレーヤーの自作をするのか?
やはり市販品には無い物を求めるからだ。
ひとつにはクオリティーである。
素人が一番頑張れるのがキャビネット。
ただ、まあ言う程楽では無い。
仕上がりについては相当頑張らないとメーカーには敵わない。
気づけばやたら重いだけの一品が出来上がって腰に悪い?
後はパーツの組み合わせ。
好きなフォノモーターとトーンアームを組み合わせられる。
それしかない。
その他はというと、単なる自己満足の度合いが高い。
いっぱい手掛けているよっしーがいうのだから間違いない?(嘘)
さて、今回のキャビネットはアーム用の穴が有効長270mm付近に空いていた。
これはなかなか珍しいというか、妙に長いけどロングではないアームが使われていたようだ。
いっそセミロングのWE-506/30を用いようかと思ったが、それにしてはキャビがまだ小さい。
結局240mmクラスのどれか、という事で迷ったがEPA-100をチョイス。
人さまの作った物に穴を開けるのは憚られたが仕方ない。
4月26日
音だが、もちろん間違いのない音がする。
往年の名ターンテーブルとアームを組み合わせて音が変だったら
それこそ許されない。
改めて思ったのはMU-1800はおもったよりも大きいターンテーブルだということ。
プラッターの直径は340mmくらいある。
GT-2000あたりの370mm級を例外としたらかなり大きい。
EPA-100だが、やはり軽量軽針圧向きのアームだ。
シェル込19gを越えると途端に厳しくなる。
どうしてもお尻に錘を貼り付けたくなる。
今回もAT-33MLを使うのに微妙に重量オーバー。
10円玉一個を貼り付けた。
もう一度このキャビネットについてだが、実に賢く作られている。
前オーナーはベテランで物を良く分かった方だったのだろう。
もっと物量投入して重くする事も出来たろうが、そこまでやらずに止めている。
それで良いと思う。それに、更に、と思ったらこれからでも付加は可能。
しかしあまりに重すぎると、調整その他をやる時に手も足も出なくなる危険性がある。
くそ重たい750を選ぶか。取り回しの良い250を選ぶか。
一長一短なのだ。
それはさて置き…
4月27日
昨年入手したサンスイSR-4040。
国産では珍しいダブルプラッター機。
なのだが60Hz仕様ということで当地では使えない。
…ということは想定内で、最初からDCモーターを積むつもりだった。
よって周波数は関係なし。
そしてもう一つの目論見は、バッテリードライブ。
全てmilonさんに感化されて、の事である。
例によって一つ伸ばしにして来たが
なにより配線をスッキリさせたかったので思い切った。
単一電池六本でドライブ可能。
SR-4040のリアパネルにはDCのジャックがぽつんとあるのみと
大変スッキリ♪(シグナルケーブルは当然付いているが)
また、milonさんを見習って利便性も追求。
なんとSR-4040に元から付いているスイッチで電源オン、オフも可能なら
33回転、45回転の切り替えも可能に出来た。
よっしーにしては上出来である。
で、音だが、夜遅くになってしまい、それからの音出しだったのだが
久々に感動した。
なんと濁りや汚れの無い音。
力強く透明な音。
自己満足には違いないが驚いた。
ただ、良くある話で翌日以降、まったく同じ音というのは
何故だか出ない物だ。
オーディオあるある、である。仕方ない。
4月28日
家から出るな、と言われると、さすがのぼくも困ることがある。
しかしこの際、じゃあ出ないよ、と言いたくなる。性分だ。
それでいて何かをやるというのは食材の買い出し無しで
家にある物だけで何か作るのに似ている。
…もう10年も前だろうか。
本当に過去の工作の残りの板とかを使ってスピーカーを作ったりしていた。
正直子供たちの学費を払うのに不安でならなくて、お金が使えなかったのだ。
だから本当に乞食みたいなオーディオをやっていた、と言ってはプロの乞食の方に失礼か。
今回その余りも全部使い果たしそうだ。外に買いに行かないという事はそういうことなのだ。
良い点その一はお金が出ていかない。
その二は、工夫をする。
せざるを得ないとも言う。
そこから生まれる物もあればみじめな気分になる事もある。
でも、昭和に子供をやっていたこちとらは困らない。
小学三年生の頃だったか。庭に小屋を建てたことがある。
物置なんかじゃない。ちゃんと二間ある秘密基地だ。
鋸や金づちを本気で使い始めたのはそれが最初か。
問題は部材だが、当時は造成工事のあまりみたいな物が平気でその辺に投げ捨てられていた。
そんな時代だった。
それらを拾い集めて夏休みに一軒建てたのだ。褒めてくれ。
そんな時代の人だから、あまりもので何か作るのに抵抗ゼロだ。
4月29日
バッテリードライブ化したSR-4040と共に国産では珍しいダブルプラッター機
MICRO MD-800。
入手したのは昨年暮れの頃のこと。
その際大変立派なキャビネットに入っていたのだが
とにかく立派過ぎた。つまりデカいのだった。
いつかは何とかしなくては…と思い続けていたのだが今回逆にどこまで小さく出来るか?に挑んでみた。
まず、MICRO MD-800というターンテーブルは380W×340Dと横に長い。
ちなみに横に長いということは即ちキャビネットサイズに大変な影響が出る。
参考に、SONY TTS-2500が320WでTechnics SP-10MK2が360Wだ。
男のくせに細かい事にこだわるな、と言われそうだが
ここでの数センチの違いは見逃せないのだ。
そこで90度回転。
これで340W×380D扱いとなる。
奥行きはどうせ400mmくらいは見込むので380mmなんてのは構わないのだ。
で、MD-800の両脇に工作の余り板。21mm厚のラワン合板をネジ止め。
(案外難しい)
その下にこれまた余りの余り。2×4材の端切れをネジ止め。
こんなんで良いんか?という感じのプレーヤー出来上がりである。
上から見たサイズは500W×400Dと素敵に小さい?
ひとつだけ、悪戯をした。
なにかというとトーンアームにSAECのWE-506/30を持ってきたのだ。
セミロングアームなのでまじめに作ると幅奥行き共に後70mmは大きくなる。
そこを500×400で済ませてしまう所に今回の妙味がある。
もちろんアームのお尻はキャビネットから飛び出してしまっているが
自家用だから特に問題ないのである(^^♪
4月30日
まあ色々やっています。
色々やること自体が好きなもので…
え?ハウリング?と思ったらアンプが変?
最近はSY-88にも頑張ってもらっているのだが
怪しいのはチミだ、ということで開腹。
経過年数を考えると立派なものだが、やっぱり半田割れが数か所出ていた。
ちゃちゃっと補正。
SONY TTS-2500だが併せてゲットしたキャビネットがデカすぎて困っていた。
漠然とこの2×4材で組み立てたキャビネット(と言えない?)に載せてみたら
割と良い感じ。
せっかくだからとSONY PUA-1500Sと組み合わせてみた、の図。
やっている内に興に入ってアームベースを鉛ボードに。
タンテの高さが不足するので端材で嵩上げ。
ふざけている?
でも音は結構良い。