4月1日
元号も変わるというのによっしーの部屋は相変わらずである。
月初になると新しいページをこうして作るのだが
よくもまあ飽きもせず繰り返しているという感じ。
ま、それはさておきSTAX SRA-10Sである。
で、音は?
今回は結論めいた物を先に言ってしまうが、これは予想に違わず素晴らしい。
実に、実に自然なのである。
これまで再三書いてきたCD再生時特有の、あの妙な緊張感。精神的圧迫感が希薄になるのだ。
これはいったい何なのか?
どこかパッシブコントローラー的な。あるいはボリュームボックス的な鳴り方。
しかしそれらともやはり違う独特の世界。
一体これはどこから来るのだ?
しばらく聴いていたが三つ並ぶプッシュスイッチの右端にIS ANP ON/OFFというのがあるのを発見。
これを弄ってみた。
すると!
いきなり爆音である。
ビックリしたがそこには-20dBの表記も。
つまりこれの操作でゲインが20dBも変わるという事?
利得比100倍?
あいにく取り扱い説明書は無い。困った時のネット頼みということで検索してみると
後継の12sのだったら英文の紹介があった。
それによると中間アンプなる物がこのアンプには存在して、それを通すとゲインが100倍になる。
どうしてこのような物が必要だったのか?今一つわからないが、とにかくそういうアンプだ、ということだ。
ちなみにゲイン100倍にして聴くと、当然ボリューム位置はぐんと低くなる。
それはまあ構わないが音の自然さは後退。取りあえずはこの中間アンプなる物を通さないで聴くに限るという気分。
4月2日
さてしかし中間アンプを通さないという事は、あるいはパッシブにでもなっているのか?と思ったらそうではない。
無電源では当然音は出ない。
という事で立派にアンプの仕事をしているのだが、まるでアンプを通していないような。
しかしやっぱり、こりゃプリを通っているよな、という音。鳴り方なのだ。こりゃタマラン。
予てより僕はアンプのゲインはこんなに高くなくて良いのではないか、と言い続けていた。
PAでもやるのならともかく、一般家庭において過剰なゲインは害になる可能性大。
ボリュームを絞れば良いという問題じゃないのである。
少し脱線するが現状の組み合わせではパワーアンプがAST-10Aなのでボリュームが付いている。
このボリュームも精度が今一つなのだが12時から全開までの間で使っている分には充分実用になる。
そこで少々絞ってプリの方を(SRA-10Sと限らずSY-88だろうがPRA-2000だろうが、だ)煽って使う。
その方が使い易いし小音量時には音も良いのだ。
何かと音質劣化の元凶のように言われるボリュームコントロールだが、実はパワーアンプにもあった方が良いし
出力側(CDプレーヤー、チューナー、テープデッキなど)にも可変出力があったらそれを使いたいと
僕は思う。
これは使い勝手という問題もあるが、多分インピーダンスという普遍の問題が絡んでいると見る。
いや、無学な僕がインピーダンスなんて物を語るのは自殺行為だから止めておきたいのだが
触れないと話が進まないしまとまらない。
パッシブコントローラーについて語られる時も、よくこのインピーダンス。インピーダンスマッチが
取りざたされる。
その際、どうしても”高域が変になるのでは”という観点で語られてしまい、結論としてはパワーアンプ
までの接続ケーブルを短めにすれば問題ないという展開になってしまうのだが
本当の問題はそこではないと思われる。
これ以上語るとボロが出るから止めるが、特にプリアンプは受け渡しの中核として
このインピーダンスの問題を解決するために必須なのだろう。
4月3日
CDプレーヤー登場から40年近く。果たして本当の意味で時代にマッチしたプリは作られたのか?
まあ作られたのだろう。僕が古い機材ばかり使っているから知らないだけなのだと信じたい。
ただ、古参の物が多い我が家の中にあって更に古い設計のSRA-10Sが、LINEアンプの本質をいち早く
解決していたと思うと驚くし呆れてしまう。
さて、このアンプの素晴らしさはそんな事だけに留まらないのだが、設計されたのは
中川伸さん。その後FIDELIX社を興されている。
流石と言うべきか、言ったら失礼か。1970年代半ばにおいて既にこのような秀作を放っておられたのだ。
回路的な物はさておいて(僕が触れる分野ではない)、部品のクオリティが音の質に影響するという事が未だ
一般に言われていない時点でそのことに気づき配慮されている所に感慨を受ける。
SY-88なんかも凄いのだが、中川さんのアンプみたいに生産者の顔が見える製品もまた良い。
失礼な物の言いかもしれないが、会社の規模で見たら東芝とSTAXでは随分違う。
しかし充分伍しているのである。
ここがオーディオという分野の面白いところだ。
そもそもオーディオなんてガレージメーカーがやるべきもので大手なんかがやる物ではない
と昔仰った方が居たが、ある意味言い得ている。
STAXもまた、ファンと言うか信仰者が多いメーカーなので、僕なんかが下手な事をいうと叱られる。
ネットで見ても猛烈なファンが作ったサイトを観ることが出来るが、まあその愛の深さには驚いていまう。
でも、今回こうして改めてSTAX製品に触れてみると、その気持ちがわかるのである。
何だか音の入り口から出口まで、オールSTAXで揃えたい気分になる。
そんな人もきっといるに違いない。ある意味非常に正しい取り組み方だ。
自分が惚れたメーカーの製品に夢中になる。
それこそ応援の手紙なんか出して、もっと良い製品を出してほしい。こんなのを作って欲しいと押しかけてしまう。
昔々はそんな光景が本当にあったのだろう。
それからすると、今の時代の、「お客様相談室」なる物の嘘臭さは隔世の感があるというか、何ともいたたまれない気持ちに
させるものである。
もちろん、メーカーが悪いという話しではない。愛用者も含めての話しだ。
4月4日
そんなわけでご機嫌なSRA-10Sなのだが、残念ながらパーフェクトとは言えないコンディションではある。
まあ、配線が切られていた時点で既に危ない香りはするのだが幸い決定的な不具合は無い。
ただ、どうしてか全般にハムノイズが出やすい。
そしてフォノを使おうとすると左スピーカーが、まるでDC洩れでも盛大にしているかのような挙動を示す。
故にフォノは使えない。
しかし、それでは困る訳で重い腰を上げる。
いつもの事ながらこれから書く事以外に色々な事があったのだが割愛。
このアンプ、とにかく整備性が良いというか、基板はスロットインなので抜き放題?
診放題?
フォノの問題なのだからフォノ基板を見てみる。
特に怪しいのは左チャンネル。
ここでCB50のエンジンを掛けサトー電気に…と思って止めておいた。
本当に怪しいのは何か?今回は当てずっぽうにパーツ交換しても無駄になると思い直したのだ。
取り合えず左チェンネルのFET、トランジスター。それにコンデンサー類を個々抜いて計測。
結果、これと言って完全にお陀仏な部品は無かったのだ。
1μFと基板にはっきり書いてあるあたり親切設計?
1500Pfですね
下のは5600Pfです
素子の足も綺麗だし半田も元から綺麗。
予想した通りで、闇雲に取り掛かっても無駄。
しかし、却って困る。では一体何なのか?
実はアンプ全体のアースの問題など疑ってそちらも多少弄ったがこれと言った反応無し。
試みにセッティングしてアナログを繋ぐと、やっぱり危険な兆候。
ただ、これが入力端子付近を弄った時顕著、というのが今回のポイント。
そこでフォノ端子の配線の半田をやり直し、改めて接点を磨き上げる。
当たり前なのだがフォノ端子に限っては感度がLINE系に比べて滅茶苦茶高い。
念を入れない方がおかしいのである。
これでどうか?
結果、まだ万全ではないが危険な状況からは脱した。
この上をやるとなると、あるいは端子交換やら電源系の素子のオールチェックが
必要になるだろう。
それは今後のお楽しみということで…
ま、やっとSRA-10Sでアナログが聴ける。という事で聴こう、聴こう。
すると…
予想はしたのだが、とっても良い音だ。
いわゆる優秀録音盤が良いのはもちろんだが、ふと思って先日の松田聖子さんを掛けてみる。
すると、針を降ろした瞬間から、これは違う、と感じた。
松田聖子が、実にカチッと鳴るのである。
残念ながら我が家ではこの種類の物が今一つ上手く鳴らないのが通例であった。
いわゆる'70年代中盤から'80年代のごく普通のレコードが、というお話し。
その点においてはSY-88だろうがPRA-2000だろうが今一つなのであった。
SRA-10Sの出現で、遂にその辺が打破出来るか?
いや、もうこれはホクホク顔にならざるを得ないではないか。
行け!行くのだ、SRA-10S!
ボリューム摘みが欠品なんです。
適切なのを探して付けて上げないと…
4月5日
アナログプレーヤー。
一体これで何台目となるのか?
随分色々なプレーヤーを自宅にお招きして来た。
しかし今回の物はいつもの物達とちょっと違う。
なんと、現行機種である。
これはよっしーの部屋にはあるまじきお話しであるが
流れでそうなったとご理解頂きたい。
何か?というとONKYO CP-1050である。
2015年1月発売。
見渡す限り定年延長再雇用親父ばかりの会社に入って来てしまった新卒社員みたいな立場だ。
プレーヤーもびっくり。
マスタークオリティを愉しむ、というメーカーのキャッチコピーも凄い。
大きく出たな、と呟いてしまう。
昨今のちょっとしたアナログブームに対応すべく出て来たモデルだろうが
それでも、よく出した、と拍手を贈りたい。
USB端子を付けたりとかフォノイコライザーを内蔵させたりとかはしてない。
純粋なレコードプレーヤーである。
MDF材キャビネット。
超低速ブラシレスDCモーターによるダイレクトドライブでクオーツロック。
プラッターはアルミダイキャスト。
トーンアームは実にオーソドックスなS字アームでサポートはジンバル。
シェル込20g以内のカートリッジに対応。
付属のMMカートリッジはシェル込15g。
450W×158H×367.5Dとコンパクト。というかミニマムサイズである。
実際問題これ以上小さく作るのは難しい。
重量は腰に優しい8.6Kg。
設置も容易。
このプレーヤー、3年前にkoyamaさん宅でも拝見していて、その時も
実にルックスが良い。往年のヤマハYP-Dシリーズを思い出させる、と書いた記憶がある。
実際ルックスが抜群に良い。
騙そうと思えば海外製と偽っても大丈夫だと思う。
漆黒とアルミの色。そして付属カートリッジの赤がワンポイントになる感じで
見ていて幸せな気持ちになる。
リアを見ると出力端子が(アースも)があるが、これも立派な質感。
即ちケーブルは普通のピンケーブルが選び放題のタイプ。
電源ケーブルも着脱式で、いわゆる眼鏡の2Pタイプが使える。
という事でマニアであれば色々遊べる余地もある。
ま、それはさて置き組み立てるのだがプラッターの質感は可もなく不可も無くという感じ。
見る限りスピンドルは気合が入っている。
テーブルシートは適度にしなやかで期待が持てる。厚過ぎないのも賢明。
トーンアームも特に高級感は無いが価格からして当たり前と言える。
設置してみると本当に小さい。だが、恰好良い。持っていないけどLP-12的佇まい。
しかし、音を出してナンボというのもあるので、まずは音出し。
ケーブルはその辺にあった適当な物をチョイス。
付属カートリッジは針圧3.5gと、最初は誤記かと思ったが本当みたいだ。
とにかくそんなこんなで音を出す。
4月6日
音を出す…
が、ちょっと困惑する。
何故って、あっさり良い音である。
などと書くと見くびっていたのかと突っ込まれそうだが、そうではない。
何故ってこのプレーヤーの実力の片鱗はkoyamaさん宅で経験済みである。
だがしかし、実勢価格5万円を切っていると思われるプレーヤーだろうという思いはある。
なんというか、やって良い事と悪いことがある。
入りたての新入社員が、入社初日から居並ぶベテラン(という名の、ただ社歴が永い人たち?)を
ぶっちぎる仕事をしたら面白くなかろう。
そこで何とか粗探しをすると、やっぱり質感と言う所で物足りないところはある。
これは付属カートリッジの限界と見て差し替えを行う。
取りあえず軽めのしかチョイス出来ないこともあり、同じMMでテクニカAT-130E。
さすがに付属に差を付けるが、今度はどうも拡がりの少なさが気になり始める。
なんでも拡がれば良いってもんじゃないが、ちょっとこれは不満。
そこで今度はピンケーブル交換。
別に適当な物で良い気もしたが、いつもはDV-AX10に使っている古いMITをチョイス。
やはり差は着く訳で、落ち着いてAT-130Eで試聴継続。
もうこれで良いや、と思ったが耳につくところも出て来る。
どうするか?と迷った末、手っ取り早さを求めてVM-540MLの針だけもぎ取ってAT-130Eに
挿す。
するとこれが音質向上である。
不要な派手さは消えて実に良い感じで鳴る。
ジャンルを選ばぬ感じで、何でも来い。
しかし、これはちょっとヤバく無いか?
このプレーヤー。とにかく静かでスムーズな音がする。
レシプロエンジンではなく、電動エンジンの世界。
あるいは氷の上をスムーズに滑りぬけていくスケーターの世界。
音溝を擦る針の抵抗という物を全然感じさせない鳴り方。
SN比も滅茶苦茶高い。
4月7日
CO-1050。困った。何が困ったって、難癖のつけようが無いのである。
なんだ、レコードプレーヤーってこれで良かったんじゃないか。
そんな風にさえ思わせる。
良かったなら良かったです、で済ませれば良いのだがマニアの部屋としては
それでは面白く無い?
まず、モーター。
低トルクだそうで、それが良いのかもしれない。
ただし、何でも低トルクが良いとは限らない。要はトータルバランスだ。
プラッターの重さも妥当。
いかにも安っぽいのだが(失礼!)残念ながら素材や仕上げ、重量だけで決まる世界ではないのである。
シートも良い。ただ、ちょっと派手になる傾向は感じる。
目下JP-501と交換しながら聴いている。
キャビネットは、その重さから想像できるが箱型だろう。
叩けばポンポン鳴るが、それがどうした?という感じで音は良い。
インシュレーターもありふれた物だが無闇に換える気がしない。
というのもプレーヤートータルで作られているので、必ずしも剛体の物が良いとは限らないからだ。
アームは、これはもうDENONの某プレーヤーの物と同じと見て良いし、
更に言えばテクニクス臭がプンプンするもの。
見た目は実に安っぽいのは既に書いた通り。
ただ、あまりにも音が良いので苦笑いしか出てこない。
難点は高さ調整が出来ない所だが音質を考えるとその方が良いのかもしれない。
高さ可変というのはどこか危うさを併せ持つ。
という事で粗探しをするつもりが称賛の嵐になってしまった。
こんなにあっさり良い音が出てしまう事が最大の欠点?である。
4月8日
ところで柄にもなく現行機種なんか手にした物だからネットの徘徊が別の意味で楽しい。
色々な人の感想が読めるのが新鮮。
もちろんおおむね好意的なのだがオーバーハングその他の事などシビアな着眼もある。
皆さん真面目である。よっしーは数ミリの違いなら気にしない。
高さ調整が出来ないのは確かに難点だが、これもある程度は致し方ないと考えてしまう。
シェルとの間にスペーサーを入れるなど解決法もあるだろうが、あるいは重量過多になって
バランスが取れなくなる可能性もある。
付属のシートは薄目なので、高さが足りない場合は少し厚めのシートに取り換えて調整、
くらいが良いと思う。
それより何より針先と各種接点に気を使った方が良い。
必要なのは拡大鏡だ。倍率の大きい物が必須。
シェルとアームの接点は本当にデリケートなので気を抜かないことだろう。
あ、ちょっとだけ偉そうなこと書いちゃったかな?(笑)
また、DENON DP-500Mとの対比も面白い。
ほぼ同型機と思えるが外観(カラー)は違うので、その辺で好みが分かれると思う。
トーンアームは共通部品と言って良いくらい似通っているのでDP系のサブウエイトが
CP-1050にも使える様子。
そうすると一気に重いカートリッジまで使用可能。
ただ、それが是か非かはわからない。
アームは出来れば元々の想定範囲内の重さを相手に使いたい。ピボットに無理が掛かる可能性もあるし
動作の点で不利になるかもしれない。
難点は別売のそのサブウエイトの値段がお安くないところか。
手に入るだけありがたいが、二の足を踏んでしまうのも確か。
さて、ところで今日から文字通り20年目に突入。
丸19年もよく続いてきたと思います。
4月9日
さて、それにしてもこの音の良さの理由は?
一つにはやはり世の中進歩しているということ。
これを素直に認めるべきだと思った。
次に経年劣化の問題。
歳を取らない人間がいないのと同じで機械も歳を取るということ。
アナログ黄金時代の名器は結構だが劣化は避けられない。
まず電気回路が危険。
ストロボがちゃんと静止しています、と言ってもそれだけではどうにもならない。
素子のリフレッシュはここでも必須なのではあるまいか。
アームも支持部は要注意。可動部である以上変化は必至。
また内部配線も切れていなければ良いという問題では無い。
その後のCP-1050だがもちろん好調。
カートリッジを色々差し替えてみたりしている。
当然のように?カートリッジそれぞれの音を聴かせてくれる。
ただ、やはり総重量軽めが良い。当然だが。
このプレーヤーを活かしたかったらシェル込20g以内に収めること。
多分その方が無難。
高さの問題もあるが先に書いた通りシートの厚みで調整するくらいに留めたい。
目下EPC-271で聴いているところだが実に良い。
ちなみにこのカートリッジだとJP-501ではちょっと高さ不足になるので
ノーマルシート使用となる。
4月13日
ここ数日、背中、腰の痛みにやられていた。
歳のせい、もあるのだが長い時間屈みこんで
アンプのコンデンサー交換なんかやっていたのが良く無かった。反省。
しかし、その間にも結局アンプを弄っていたのだから始末におえない。
何かというとSTAXのSRA-10Sである。
CP-1050が来て、ご機嫌なアナログライフ。
…の筈がSRA-10Sはアナログに爆弾を抱えていて安心して聴けない。
これではいかん、という事で例によって半田ごて片手にあれこれ悩む。
実に色々あったのだが割愛して結論をいうとフォノ基板のFETを交換。
これでしっかり収まった。
現在EPC-270+CP-1050→SRA-10Sでご機嫌な音となっている。
ボリューム摘みがなくて使いにくかったので適当な物を挿した、の図。
4月14日
やっと休みだぜい、とか、今時何言ってんの?の世界である。
休息タイム休息タイム。
SRA-10Sのフォノ基板も、取りあえずまともになったという事で
安心してCP-1050に盤を載せられるようになったので心もより一層安らかだ。
この組み合わせはやっぱり良い。
まずCP-1050だが、とにかく屈託なく、流れる様に音が出て来る感じが良い。
素晴らしい。
SRA-10Sだが1975年頃にこんなアンプが生まれていたことが信じられない。
アンプの音ではなく、ソースの音が聴ける感じである。
パワーアンプは年が明けてからずっとAST-A10。
これはASTカートリッジを挿す事から必然なのでそうなっているのだが
これも大変癖の無い。気負いのない音でなかなか差し替え出来ないでいる。
スピーカーは当然AST-S1となるが、まず我が家にこのサイズのスピーカーが
なかなか現れなかったことに気づく。
Rogersで言えばLS5/9ではなくてLS3/5的大きさとプロポーション。
これで、やや二アフィールド的に聴く。
レコードをとっかえひっかえ聴くのだがとても楽しい。
4月15日
CP-1050にMCカートリッジを装着してみたいと思った。
シェル込重量20g以内をクリアーする物というのがあまりないのだが
テクニカのAT-30Eなんて良いんじゃないか?と思った。
シェルもSAECの軽いのが付いているから…というより軽すぎて逆にバランスが取れない?
と心配したがそれは無かった。
で、これをSRA-10Sのフォノにダイレクトに導く。
それをやってみたくての30Eというのもある。
というのは30Eは比較的高出力なMCであり、MC未対応のSRA-10Sでも行ける筈と思った。
やってみると、中間アンプを飛ばした状態では厳しかった。
ただ、利得100倍になる中間アンプを入れるとバッチリである。
音だがMCだから良いのだ、などという簡単なものでは無く、純粋にAT-30Eの良さが出る物で
恐れ入った。
ちょっと派手だが爽やかで嫌味が無い。テクニカの人気カートリッジに共通のパターンである。
ただ、CP-1050純正のシートのままだと、この組み合わせはちょっと高さ不足。
いわゆる前下がりになる。
そこでJP-501を投入。
あまりやりたくないがディスクスタビライザーも載せてみる。
諸説あるがJP-501みたいに軽いすり鉢状になっているシートにはスタビを使った方が
密着度の点で好ましいのは事実。
これでオーバーシュートが少し緩和されて一層好ましい音になる。
もう少し地味に、という方はシェル交換だが、そうするとウエイトオーバーになる可能性大。
これくらいで止めて置くのが吉。