12月1日

DS-77HRXの
簡易バスレフ(と呼ばないかもしれないが)。
それはそれでなかなか具合がよろしい。

ただ、冷静になって聴いてみるとノーマルの(つまり密閉の)
状態のHRXも別に見劣りは
しないのだ。

この時とばかり低音チェックディスクみたいな物を掛け続けると
ノーマルの状態でもちゃんと出るところは出ているのに気づく。

温故知新。弄ってみてノーマルの力も知る?

ただ、気づくと随分音量も上がっている。

小音量に限ると、やっぱりバスレフ化の恩恵は大きい。

一体全体どんな部屋でどんな音量でユーザーが音を出すのか、
多分メーカーは考えない。

その点ロジャースなんか上手いもんだ。

これはDS-77HRXとLS5/9でどちらが良いかという問題じゃなくて
思想が全然違うということだ。


12月4日




突然ですが
SONY SS-G7降臨。

説明の必要はないと思うがSONYが
1977年にリリースした突然変異的名器である。

38pウーファー搭載。キャビネットは510W×940H×445D。重量48s。

巨大と言って良い筈だが奥行きを抑えているので思いのほか圧迫感は無い。
ただ、サランネットを外すといきなりウーファーが睨みを利かせてくるので
ネットはつけて置くほうが
精神安定上は良い。

スコーカーは10pコーン。ツイーターはチタン。
プラム・イン・ライン方式採用でウーファーがどんと前に飛び出していて
スコーカー、ツイーターは後退しているような形。
リニアフェーズの対抗馬というところか。

バッフルには縦横に溝が切られていて反射を分散させている。通称
AGボード

価格は
128.000円/1本と安くはないが内容からすると安い。

SS-G7の価格については長岡先生がダイナミックテストで"安すぎる、これは
大メーカーの
中小いじめではないか
”と書いてメーカーからクレームがついたとか。

同時に皮肉のわからない読者からは"長岡鉄男は金持ちの見方だ”と非難の手紙が来て、
これに対しては別の記事で、"
このように馬鹿なヤングが多いのが最近の風潮だ”、と
バッサリ切って捨てていた。読んで大笑いしていたのは高校生の時のよっしーだった。

馬鹿というより読解力がないのだろうと思っていた。


1975年のテクニクスSB-700あたりからスタートした国産フロアースピーカーブームは
ダイヤトーン
DS-50Cが後を追い、そしてG7で火がついた形。
サンスイ
SP-G300、オンキョーセプター10、ビクターFB-7などが同窓生。

良い時代というべきか、今そんな物を出しても誰も買わない。世の中全体に余裕があって
おおらかだった。

しかしやはりデカイ。よっしーの部屋に来たスピーカーの中ではもちろん
最大
ダイヤトーンDS-77HRXが大きいと感じていたが比較にならない。
G7は
横綱。77HRXは関取


さて、音は…


12月5日

さて、音は…

なのだが残念、二台で六つあるユニットの内
鳴っているのは三つだけ。
片側はスコーカーが音出ず。
もう片側はツイーター、スコーカー音出ずである。

これから内部を覗いてみたいと思うが歴史的名器にいきなり工具を当てるのは躊躇われ
とりあえずそのまま鳴らしている。

これでは音について語ることはできないが、それでも一つだけ。

38pウーファーは幸い左右共生きている。
その力はどうだ?と低音にポイントがあるディスクを掛けてみると
これはさすがというかバッチリ出てくる。

この点は既にDS-77HRXに差をつけている。
暗騒音が恐ろしい位に再生される。

カウボーイジャンキーズの床鳴りが見事に再生出来ているのは驚異。

テストディスクを掛けてみると30Hz以下までバッチリレスポンスがある。

これで
スーパーウーファーは不要となる。

だが、さてしかしどうするか…


12月7日



スコーカーとツイーターは
某専門家に依頼してみる事にした。

なので現時点でSS-G7には
ぽっかり穴が空いている。
可愛そうだが仕方ない。

スコーカーとツイーターを失って、
当座のSONY SS-G7はどうなる?

ただの箱にしてはでかすぎる。

スーパーウーファーとして使ってみるというアイディアもあった。

だが、それもあんまりだということで
違う手を使っている。

まあそれもある意味
あんまりにもあんまりな方法なのだが…

詳しくは明日か明後日に…ということで詳細は省略するが
実はその音に
結構驚いている。

コイツハコンナイイカゲンナ事をして、それに感動しているのか
と呆れられる事必至なのだが、気づかされることが山盛りで
本当にびっくりしているのだから仕方ない。



12月8日

SONYさん
ごめんなさい

天下のSS-G7にこんなセンスのないことをする馬鹿は世界で私だけです。

いくらなんでも寂しすぎるので、スコーカーの代わりにステレオ誌付録の
スキャンピーくス社の10pフルレンジを。
ツイーターにはPIONEERの
S-180から取り外したリボンツイーターを付けました。

しかも取り付け方は世界最低。

だから真剣に評価してはいけないのだが
大雑把に言うと、これが
案外ちゃんとした音だ?

もちろん大雑把に、の話しであって細かく言ったら失格だろう。

しかし
大器の片鱗はこれでも堪能できるから凄い。

ツイーターは能率が高いのでアッテネーターで絞ってはいるが
お陰でアッテネーターにガリなど一切ないことも確認できた。

そして
アンプである。

予想的中という感じで
TA-NR1が良い仕事をする。

38pウーファーを掴んで離さない。

実に深みがあって
余裕綽々。
逆に言うと、もう少し野放図でも良いのに、と勝手なことを思うくらいだ。

そして実に
しい。
弩級のA級アンプの面目躍如である。

美しいというよりも
精緻の極みと言った方が良いかもしれない。

言い古された言い方だが、このソフトにこんな音が入っていたのかと
改めて驚かされる。


12月9日

が痛い…

SS-G7という大物を迎えたため、さすがに機材の
大移動となった。

配置については多少は悩むものの、カンでいける。
ただ、
肉体労働は大変だ。

でも、
ちょうど大掃除シーズンでもあり、この機会にそれも兼ねての大移動。

良識あるオーディオマニアは、そうそう物の移動はしないはずだが
よっしーは気が多いので一年中なにか弄っていないと気がすまない。
因果な性格である。

だから部屋は格好良く言えば
ラボラトリーだが、あまり散らかっているのも好きではない。

掃除はまだ道半ばだからもう一頑張りしなくてはいけない。

それはさておき、なんちゃって
G7の音も悪くはない。

ただ、38pウーファーを手なずけるには多少てこずるだろう。

悪い癖が出て、すぐにああでもないこうでもないとやりそうになるのだが
ぐっと抑えている。


12月10日

とかなんとか言いながら
ムキになっている。ばれているかな?

一日TA-NR1で鳴らして、今度はQUAD405、という具合。

405でも充分鳴ることを確認してホッとしている。まさか
もNR1という訳にはいかないからだ。

ついでにプリもQUADにしようじゃないか、ということで
44登場。(それまではPRA-2000)

するとこれがなかなか良い。

なかなか良いどころか見事に38pウーファーを
グリップしている感がある。

こんな小さなアンプが?と思わず呟く。何せ44+405でもNR-1一個の半分にも満たない容積だ。
いや、これは良い。
しかし、ちょっと複雑な気持ちなのも確か。
英国恐るべし?


12月11日



多分に音というのは
相対的なところがあると思う。

いい加減な状態のG7についてムキになっても仕方ないと気づいて
何日かぶりにダイヤトーン
DS-77HRXを引っ張り出した。

ところがこれがさえない。

一言でいうと大変
せた音に聴こえるのだ。

もちろんそんな事はないはずなのだ。

最初はQUADペアで鳴らして、
QUAD44には多彩なコントロールもあることだし
それを使って低音を
補正したりすると悪くはない。

だが、どうも
アニメ的な音でいただけない。

これは相性が悪いのかと
PRA-2000+TA-NR1コンビを宛がう。

ところが
綺麗だが力感に欠ける鳴り方だ。

ここでふと思ったのが、ほんの少しの間に
SS-G7にすっかり耳がされてしまったのではないか
ということ。

たっぷりダップリの低音を基調とする音に耳が慣れて
77HRXが
相対的に低音不足の痩せた音に聴こえたか?

これは大いにあり得る話だ。

だがしかし、ちょっと納得がいかない。

あるいはDS-77HRXはPRA-2000+HMA-9500とよっぽど相性が良かったのか?

謎は深まったが、あまり深追いするのも…と思い
ここで
突然ロジャースがしゃしゃり出て来た。というか引っ張り出した。

一つにはQUAD44+405+ロジャースLS5/9というのを試してみたことが無かったと思ったからだ。

ある意味
超純正的組み合わせ。
これをやっていないなんて…

で、今それを鳴らしているのだが、さすがである。

なんとも
バランスが良い。聴かせ方のツボを心得ているとしかいい様が無い。

QUAD44の方で軽く低音を煽ってやると
カーボーイジャンキーズの暗騒音
G7と比べると僅かに落ちるが、ちゃんと聴こえてくる。

写真にあるように実にふざけたセッティングなのだが
それでも大筋の違いは明々白々。

SS-G7には是非これを
圧倒して欲しいと思う。


12月12日

QUADで鳴らすロジャースって良いんですね。

当たり前か?

それにしても実にいい加減に繋いで置いて鳴らしているのにこれだけの音がして
正直驚いている。

更に詰めればもっと良くなる?

ああ、しかし、
恐れ入谷の鬼子母神。がってんグリコのオマケ付きである。

唯一悲しいのがQUAD405のトランスはどうしても
盛大に鳴いているということ。

こりゃどうしてもお手当てをしないわけにはいかない。
だがSS-G7の方が先である。


12月13日

ロジャースがQUADで上手く鳴るというのはある意味当たり前の話で、
それはそれで大変結構なことだ。

ただ、それよりも
DS-77HRXの凋落の方が気になった。

オマエハソンナヤツジャナイ

よっぽど何かが起こったのか?と思ったが
ここは一旦
元に戻すに限る。

QUADペアでは駄目。
PRA-2000+TA-NR1でいま一つと言うことだから
こうなると
PRA-2000+HMA-9500MK2の組み合わせに戻すだけだ。

で、戻してみた。

これで駄目だったらどうしよう?と思いながら結線したが
結果…





おおおおー。

戻った

元に戻ったのだ。

パーッと拡散して程よく温かみもある。

これでこそDS-77HRXだ。

最初にやって来た時、適当に繋いだPRA-2000+HMA-9500MK2ペアが相性良かったのね。
プリはSA3でも良かったんだから、こりゃ
HMA-9500MK2とよっぽど馬が合うのか。

こればっかりは致し方ない。


12月14日

狙ったとおりに鳴ると楽しいもんだし
その逆だと暗い気持ちになる。
オーディオマニアは単純だ。

さて、オーディオは相対的なものだと言ったが
低音たっぷりな音を聴いてしまうとDS-77HRXのその辺が
ちょっぴり気になってくる。

同じ音を聴いて一人は低音不足だと言い、もう一人は過剰だというのが
この世界だから
低音を語るのは特に難しい。

とりあえずもうちょっと出ても良いのでは?
ということで性懲りも無くスピーカーターミナルを外して
擬似バスレフ化をしてみる。

でも、もっと出て欲しい。

そこで
プリ交代
QUAD44+HMA-9500MK2という組み合わせにしてみる。

44には
豊富なコントロール機能が付いているので使ってみたいと思った。

結論を言うとこれは有効。

そういうやり方は王道ではないという説もあるが
コントロールアンプの名に恥じないこういうアンプが日本には
なぜ少ないのだろう?

さらに面白いのはここではHMA-9500MK2の音色が
支配的だということ。
QUAD44+405-2だといま一つ繊細さに欠けるのだが
そんな事は全くない。

プリの重要性というのはもちろんあるが、やはり
メインとの相性というのも
色濃くあるもんだと感心する。

音像は
鮮明
PRA-2000よりもあるいは鮮明。

だが、そのせいか空気感みたいなのが一歩後退して聴こえる。
強い音に弱い音が
マスキングされてしまうようだ。

それでも44も優秀なプリアンプであることがよくわかる。


12月15日



わぁ〜い、
んでる。下手な写真の見本みたいなもんだ。ごめんなさい。

話は全然違うがオーディオマニアというのはどうしようもない。
(俺だけ?)

クリスマスに向けてカンターテ・ドミノ?

…なら良いがそんなことはない。

トラック6暗騒音に、まだ拘っているアタシ。

進歩なし。

とりあえずQUAD44で低音側を
ブーストすると、何とか聴こえる。

だが、そんなもんは聴こえ
なくてもよいのだ。きっと。

トラック6のことはさて置いて、軽くローブーストすると
パイプオルガンの音で部屋の方がやばくなる。

こんだけ出ていりゃ
充分なのだ。

アホは死ななきゃ治らない?


それはさて置き、このカンターテ・ドミノは
ゴールドCDなのだが
案外
劣化している。
金蒸着は寿命が短い?

早い内にバックアップ取った方が良さそうだ。


12月16日



前にも書いたけどスコーカーの代わりにステレオ誌付録の
スキャンピークス製フルレンジ。

ツイーターはパイオニアS-180(末番不明)の
リボンツイーター。

こんな酷い目に遭っているG7は
多分世界に一台。

仕方ない。今は純正ユニットの帰りを待つ日々だから。

こんな状態で何かを語っても仕方ないのだが、これだけ
でっかいスピーカーをただ置いておくだけでは
気がすまないのが人情。

さて、G7も
名器の誉れが高いが、果たして本当かどうか?

人の好みは十人十色だから、
絶賛する人もいれば駄目だしをする人もいる。

音楽を
安心して聴けるという人もいれば、いトーンについていけない、という人もいる。

多分どちらも正しいのだ。

まあ何でも良い。よっしーの部屋に来た以上はよっしー好みで鳴ってもらうしかない。

ポイントの一つが
38pウーファー。

38pウーファーというのはデカイ事はデカイが超低音の再生にはそれでも足りないし
制動は難しいと
悪評をつける人もいる。

言いたいことはわかるし、正しいかもしれない。

僕が今、適当なスコーカーとツイーターを付けて鳴らしているのも
まずはこの38pウーファー+大口径バスレフの
素性を探る目的からだ。

もちろん3Wayなら三つのユニット全部がまともな状態でないと駄目なのはわかる。
ただ、大体の
傾向くらいはわかる(と思う)。

とりあえず軽く書いているが、既にアンプは
スクランブル状態。

いい加減疲れている。
アホだな、と自分でも思う。


12月17日

今年も残すところ僅かとなってきた。

たまには年末に相応しい事を書いてみようか。

よっしーの部屋には色々な物が出入りするが
スピーカーは案外少ない。

といっても数えてみるとこの
15年8セットくらいは登場している。
(自作を除く)

それでもトータルでは少ない。

更に、その中で一応でもメインっぽく据えた物というと
ロジャース
LS5/9の他にはダイヤトーンDS-301くらいか。

やはりリファレンススピーカーの入れ替えというのは大事なのだ。

オーディオとはスピーカーを鳴らすことと古来より言われている。

プレーヤーもアンプも、スピーカーに奉仕すために存在すると言って良い。

スピーカーを入れ替えるということは、体の大きさや体形を変えるようなもので
それに合わせて
洋服も靴も全部取り替えなければいけない。

だから
天下の一大事なのだ。

ダイヤトーンの
DS-77HRXについては小さくはないが大きすぎず、許容範囲。
音質も音が出た瞬間からよっしーの部屋に馴染むものであるとわかった。

これくらいなら良いのである。

だが
SS-G7となるとそうはいかない。

まず、
巨大である。

そしてスピーカーとしての性格が違う。

これからなにがどうなるのか?

大変楽しみというか大きな
課題を持ったと思う。


12月23日

こんな事をここで書いてもなんだが、とにかく
疲れた〜。

しかしまだ休めない。後少しだ。

後少し、あと少しである。

そして後少し経つとG7の
ユニットも帰ってくる。

ただ、現状の"
なんちゃってセブン”もなかなかのものなのだ。

疲れが酷くてCD掛けるのも億劫で、
FMを漫然と聴く。

クリスマスソングと言うのは今しか聴けないから、と思って過ごすここ数日。

ただ、いい加減
きてきた。
それしかネタがないのかと言いたくなる。

でも、そんな中でも、いい加減な7でも
38pウーファー
威力はしっかり感じている。

しかし、ああ疲れた…


12月24日
 


オーディオは面白い。その一言だ。

ダイヤトーン
DS-301を引っ張り出して鳴らしてみた。

出だしの一音の酷いことと言ったら凄かった。

何でもそうだが寝かしてはいけないのだ。

それともう一つ。このスピーカーもウーファーの
エッジ
かなり硬化している。

考えてみると何にもして上げていない訳で、迷ったが
クレポリメイト
綿棒やらコットンやらで塗りこんでみた。

ウーファーのエッジ軟化については探せば幾らでも情報が出てくるから
それについては割愛。

硬化したビスコロイドを溶かすには
ブレーキフルードが適役と訊いて
買ってはあるのだが試すには勇気もいる。

ポリメイトの場合は効果が弱いのと持続性がないのが難点みたいだが
副作用は最も少ないと見て使ってみた。

結果は良好でほど良く
柔らかいエッジとなった。


で、アンプが
QUADペアだったので44プリで思いっきりローをブースト

+9dBまでアップできるので活用。

もちろんそこまでやるのは
尋常ではない。
だが、この場合ウーファーエッジの
運動も兼ねている。

で、そうすれば当然低音が
モリモリ出てくるのだが出方が違う。

このスピーカーはとにかく
強靭なキャビネットを持っている。
そしてアコースティックエアサスペンション方式を採用ということで
どちらかというと
大パワー、大音量向きなのだ。

だから思いっきりローブーストしても音が崩れるどころか、
もっともっとと要求して来る感さえある。
オマエはマゾか?と訊きたくなる。

これを
小音量で聴く時は、どうしても味付けとしてローブースト回路は欲しいところ。

今回はQUAD44が大活躍。多分このプリのローブーストのカーブがDS-301にマッチしている。

さすがに+9dBはやりすぎだが+6dB位までのポジションなら味付けの範囲だ。


12月25日

それにしても
った。

実はG7様を鎮座させるには、いよいよもってスピーカーは
整理しなくてはと思っていた。

その整理対象に
DS-301は入っていたのだ。

だが、改めてこれは良いスピーカーだと思う。

実に
しく、素晴らしい音がする。

唯一の泣き所が小音量時の腰高感なのだが、それも
アンプ次第となると
簡単に追い出すわけにはいかないではないか。

とかなんとか言っていたら
SS-G7のツイーターとスコーカーが修理完了で帰ってきた。

これでやっとまともな形でのG7を聴く事が出来るのだが、さて…


12月26日

帰還したツイーターとスコーカーをG7に装着。

果たして音はどうなのか?

とは言っても長年眠っていたであろうユニットが最初から良い音を出すだろうか?

だが、さすが、そんな酷い音は出さない。



ひとまず安心、なのだが永い戦いは
始まったばかり

あまり焦っては
イケナイのだ。





12月27日

しつこくもう一度。オーディオとはスピーカーを鳴らすこと。

あらゆる機器はスピーカーを上手く鳴らすために奉仕する。

異論は無いと思う。(あるか?)

だから
しい(発売はいけど)スピーカーを迎えるというのは緊張を伴う所業だ。



とか何とか言いながら、よっしーの場合は
風任せ、人様任せで動いてしまう。

考えてみるとこの15年間ずっとそうである。


そして、それで良いと思っている。


自由恋愛で自分の目で伴侶を選ぶというのも一つだが
親の決めた許嫁(いいなずけ)と一緒になるというのも一つ。


自分探しも結構だが、大切なことこそ
他人任せにして、己は環境に対して全力を尽くすというのもある。



と、偉そうなことを書いたが要するに
主体性がないのがよっしーのオーディオである。


思い返すと15年前にロジャースLS5/9を迎えた時が一番大変だった。

それからするとSONY
SS-G7を迎える今は随分楽になっている。


何が違うというと腕ではなく機材の
豊富さだ。


プリがこうなるとこうなって…。メインがこうなるとこうなって…、と
当たりを付けることが容易。これは大きい。



ま、サラッと書いたが実は結構目の端を吊り上げて取り組んだいたりする(笑)



さて、SONY SS-G7。とりあえず言えるのは大変ナチュラルでこけおどしな所が無く、オーソドックスな音であるということ。

その図体からして、どうしてもある種の先入観を持つというか、構えてしまうのだが拍子抜けするくらい
フツーである。

あるいはこれで完成なのかもしれないが、それを一度
めてみたいという辺りがよっしーの馬鹿なところである。

無茶も仕掛けてみないと
本性を現さない。この辺り機器も人間も同じだと思っている。

12月28日

例えば機器を選ぼうという時、
雑誌やネットに書いてあることは気になるものだ。

これは僕も変わらない。

それをどの程度参考にするか、アテにするかは個人の自由である。


ただ、その機器がどんなものなのかは、使ってみて
自分で決するものだと思う。


昔ステレオ誌で
菅野先生と森本レオさんの対談があって、菅野先生が「要するにスピーカーなんてなんだっていいんだ」
森本レオ「やったー!」みたいなやり取りがあった。



前後を完全に省略しているので誤解をされそうだが、要するに大切なのは”物”というよりそれに対する
”取り組み方”だ
ということ。


オーディオとはスピーカーを鳴らすこと。
これはオーディオとは
、スピーカーに対して取り組むもの、と言い換えることも出来る。



”これを鳴らしてみよう”、取り組む姿勢に
は宿るものだ。

ああだこうだとやっているとその内オーディオの神様が舞い降りてくる瞬間がある。
(大抵一瞬で去られるのが辛いところだが)



1975年頃のステレオ誌に、
藤岡誠先生アルテック604を相手に苦戦した手記みたいなのが載っていた。
(雑誌は手元に無い。その昔古本で買って、高校生の時か、読んだ記憶に基づく)

カマボコ型でちょっと荒々しい所もある604に対して取り組む話は、わずか2ページくらいのものであったが
大変感慨深いものだった。


瀬川冬樹先生はその音を聴いて「アルテック604がこんな風に鳴るとは曰く信じがたい…」と呟かれたそうだ。

もちろん、藤岡先生も、「瀬川さんのJBLだって普通のJBLじゃない」と語った。



たぶん皆そういうものなのだ。アプローチする事が大事、というか
それこそが趣味なのだ。


”あれはこういう音がするもの”と断定してしまうのは楽なのだが、実際にはやってみないとわからないのだ。


多分
設計者も聞いた事のないような音で鳴っている装置というのはたくさんある。

それがオーディオだ。



…と、ちょっとカッコいいことを書いてしまった。


とりあえずのG7なのだが、ここまでの付き合いでは大変
正確な再生をする性格とみた。

ただ、派手さには欠けて
地味な音とも言える。

こういうのが好きという人もいれば気に入らないという人もいるだろう。


オマエはどうだ?と訊かれたら、もうちょっとアピールがあっても良いな、と思うのだが
あるいは
これはこれでこのまま鳴ってもらうのが良いのかな?と考え始めている。

家にある全部のスピーカーが同じ音で鳴っても仕方あるまいという気にもなる。


注目の?
38pウーファーだが、これも当初はもっと存在感があっても良いと思ったが
ずっと鳴らしていると、実は
絶えずしっかりと良い仕事をされていることに気づく。


ずっと鳴らしているということは小音量なのだがそれでも明らかに20p30pクラスとは働きが違う。

いつでも
音波がヒタヒタと押し寄せているような感じ。
これはロジャースLS5/9ともダイヤトーンDS-301ともDS-77HRXとも明らかに異なる。
戦艦
大和と長門の違い。多分そんなところかもしれない。

12月29日

今年は年末の
みが少し長いことに気が付いた。

気が付いたとは凄いが、実は会社の休みをさっぱり
把握していない。

何故って、
絶対に休めないから意識しなくなった。

さすがに我ながら酷いと思うので来年は改めたい。

さて、せっかくの休みであるから
意地でも出かけない。

僕にしてみれば出かけるくらい無駄なことはない。

時間の
ロスこの上ない。

買い物をしたければネット通販が良い。クリック一つで全部済む。

とかなんとか言いながら
それもしない
ケチだから、というのもあるがそれすら面倒なのだ。


年の瀬なんてのは
一歩も家から出ないで過ごすに限る。
年始の挨拶も、僕のところには来なくて結構(誰も来ないけどね、元々)


…と、
憎まれ口を利いたがこの時期になると思い出すのが学生の頃のこと。


FMの特番みたいなのをこの時とばかり録音して、それを
聴きながら大掃除の真似事みたいなのをしていた。

大掃除といっても自分の部屋オンリーで、家のことは無視。
母親は何を思っていただろうか?

この時期、
ちょっとした語らいはあったのだが内容は忘れてしまった。


やがて大晦日や元旦は家に居ないことも増えたが、親は案外
しかったんじゃないかと
自分がその立場になったら思うのだ。


もしも願いが叶うなら♪と歌われると思うのは一つだ。母を生き返らせて欲しい。

もっとも、そうなったらそうなったで粗末にするんだろうな、きっと。



さあ、オーディオ。

出かけないからずっとリスニングポジションに座ったまま。

…というのはさすがにごめんこうむるので、音を流したまま
隣室に行って年賀状書きなんかしたりする。
煩いファンヒーターも隣室で掛けるに限る。我ながら良いアイディアだ。


それでも音と言うのは家主にはわかるもので、
QUAD44+HMA-9500MK2だとどうも上手くない。

その前はCOUNTER POINT
SA3で、これはマッチしていた。

それでもQUAD44に随分付き合ったが見切りを付けて
YAMAHA C-2Xへ。

贅沢な遊びをしていると思われるかもしれないが
機材というのは
電気を食べさせて上げないと不調になるので飼育員は大変なのである。


C-2Xも最近は寝ている事が多かったので最初は”どうした?”と言いたい感じだったが
やがて調子を発揮。

ヤマハビューティーと一言で片付けてはいけないのだが独特の
みがあってG7ともよくマッチする。

もうちょっと羽目を外したら?と言いたくなるのだが、そうなるとC-2Xでは無くなってしまう。


12月30日

一年の内で
一番好きな日だ。

なぜかは散々書いたからもう書かない。

昨日とうって変わって
やかな天気で暖かかった。

絶好の大掃除日和?

そんな物には付き合いたくないのが本当だが、多少はやっている振りをしないと
後が怖い。



今G7を
駆動する装置たちが載っているのは、いつだったかったラック。

15o厚合板で、
510W×390H×360Dとミニマムサイズ。

後ろにもっと立派なラックがあるのにそちらには入れないという天邪鬼。

理由は簡単で、
次々繋ぎ換えて、というような場合、壁際になんか置いておけないからだ。

このサイズが僕にとって理想なのだが唯一困るのはアナログプレーヤーは載せられないということ。
さすがに小さい。

さて、
C-2X。ヤマハビューティーなどと書いたが大変骨太で押し出しが凄い。

密度感最高。

ただ、SA3程ではないが
高感度で、ボリュームをちょっと上げただけでかなりの音量になる。

極小音量再生には困る面もある。

そのせいか、バランスコントロールをちょっと取ってあげないといけない。
ただ、これは以前からの傾向でもあり、この
個体の個性かもしれない。

もしも不調であるとしたら、預かっている者としてはいつかオーバーホールに出さないといけない。
問題は腕の立つ人がどこにいるか??だが。


12月31日

大晦日です。

早いと言えば早いし、色々あったと言えば色々あった。
大体において大抵の人の一年というのはそんな感じではありませんか。
もちろん僕も同じ。

振り返ると春より前は
パッシブコントローラーというか
ボリュームボックスというかの製作に勤しんでいた。

パッシブに可も非も無いという感じ。
ただ、CDはともかくとしてフォノイコライザーからは
わざわざプリを通すよりもボリューム→パワーアンプとしてしまうほうが
ベターと思った。

ボリュームボックスはパーツと予算の関係で
P型としたが
音量の微調整という観点からは正解だったと思う。


次に
PRA-2000とHMA-9500MK2修理

まず影で色々ご助言くださった方には改めて御礼を申し上げたい。

感じたのは何十年も経ったアンプは整備が
必須ということ。

もちろん発熱の加減などによってインターバルは異なるが
何もしないのはご法度のようだ。

オーディオ全盛期のアナログアンプのやり取りもオークション等で活発だが
一台でも多くの個体が大切に扱われることを願いたい。

お借りした
HMA-2000なども、とても昭和40年代末のアンプとは思えなかった。
あの頃凄い技術が日本にあって、
いていたのだ。

スピーカー自作、とはとても言えないがダイヤトーンP-610DB一発の
巨大段ボールキャビネットは
面白いものだった。

よっしーはシンプルイズベストを盲信しないが、それでもパワーアンプとフルレンジが直結される良さは
わかったつもりだ。
また、大きなキャビネットにはそれなりの良さもあると思った。
ただし、
真剣に取り組まないと、やはり市販スピーカーにトータルパフォーマンスで勝てない。

市販に無いものを、と考えると自作のメリットも強くなると思い
マトリックススピーカーを作成。
永年やりたいと思いながら果たせなかったことを実現した。

ただ、道半ばで終わってしまっているので続報が出来ると良いと思う。

ユニット四発で挑戦したが、どうも自分の環境にはユニット
三発の方が良さそうだ。
あるいは作り直すかもしれない。

もうひとつ。マトリックスであり、
部分的に後面開放という形も考えている。
一種の音場型となるが、あっても良いと思うのだ。

後は新たにお越し頂いた機器達。

QUAD44+405-2ペアは音も佇まいも素晴らしい。
ただ、どちらもお手入れは必要。特に405-2の電源トランスは交換するしかないと考える。
Rコアトランス搭載の405-2なんてもあって良い。

HMC-4500+HMA-4500は当時のセパレートのローエンド。
ペア50万100万とは当然差がつくが、それでもこのペア、
憎めない音を出す。
HCAの2万5千円はこれ以上安く作れないだろうという感じ。
文句なし。
HMA-4500は基本構成はそのままに
電源を強化したらと思わせる。
シンプル、ローパワーで高音質。
メーカーも造ってみたいだろうがまず企画会議を通らない。
やってみたくなる一台だ。

スピーカーは二組。
ダイヤトーン
DS-77HRXは598スピーカーに対する偏見をぶっ飛ばしてくれた。
一般家庭での常識の上限サイズと重量でこの音は凄い。
こういう物が当たり前の様に作られて売られていた時代が懐かしい。

だが、年の瀬の止めで
SONY SS-G7降臨。

鳴らしこむ程に、これは本格派。
パッと見は巨大なのだがその存在を強調しないところが凄い。

ツイーターとスコーカーは
小型密閉容器の中に納められているので
定位は小型2WAY的。

38pウーファーはさすがという感じで陰で、時に表で活躍する。

…と、そんな感じの一年でした。


2015年の
抱負でも語ってみたいが、考えてみるとオーディオに関して抱負を持って
臨んだことがない(汗)

全ては
風任せなのだ。要するに主体性がないということ。
そんな感じで来年も行くのでありました。




これはちょっと、あんまりな物の置き方だな、我ながら…

では、みなさん、
良いお年を



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