6月1日

先月僕を疲れさせてくれた物がこちら↑
そしてそんな事に関係なく、よっしーお疲れモード…
6月2日
ミニスピーカーとはなんだ?
小さいスピーカーのことだ。当たり前の事を言ってはいけない?
では、なぜミニスピーカーというのは存在するのか?
逆説で考えるとスピーカー=大きい=邪魔な存在とされることが多かったからではないか?
たぶんそうだと思う。
昔、スピーカーは大きかった。
どれくらい大きかったのか、例えばダイヤトーンのDS-251。
正直巨大とも言えないスピーカ^ーだが315w×525h×215dは世の奥様方からしたら十分大きい。
悪い事にステレオだとこれが二本、居室に現れるのである。
ブックシェルフと言いながら本棚に収まりそうもない。これは詐欺である。
もちろん本棚にちゃんと収まるスピーカーも存在していたわけで、それは真正ブックシェルフと呼んでよい。
僕らの世代でミニスピーカーの代名詞というとヴィソニックダビッドになる。
もう少し若い世代になるとボーズ101だ。
ダビッド50はW107×H170×D103mm。
こうしたサイズのスピーカーは当時も今もそれなりの数がリリースされている。
さてまあしかし、そもそもそうしたミニサイズで事が足りるのなら、世のスピーカーたちは皆詐欺師みたいなことになるだが
どうだろうか?

6月3日
ご想像のように問題は低音不足だろう。
高域というのが小さいツイーターで再生可能なのに対して低音を受け持つウーファーは
30センチ38センチ46センチと法外な振動板面積を要求される。
そして要求されるのは振動板面積だけでなく、エンクロージャーの容積も然りなのである。
要するに沢山の空気を動かさないと、十分な低域というのは再生出来ないのだ。
それを掌に載るようなスピーカーで達成しようとするとどうなる?
バスレフが密閉が…というのがベーシックな問題としてあるが、それだけで手に負える物じゃない。
逆転の発想として高域の能率を下げるというのがある。
長岡鉄男氏が命名したPST方式と言う名称をそのまま使わせてもらうが、
ボース101なんかもその方式を採用している。
この辺の問題については後でもう一度触れるとして、ではミニスピーカーのメリットは?
サイズが小さいという事は定位の良さ。音場再現性に優れる。これは言える。
更にいうとフルレンジ一発のシステムだと位相の問題も解決し易く…となるのだがうんと小さく作るのなら
ウーファー+ツイーターの構成の方が有利なのが悩ましい。

*ディビッドの記事。
寸評を書いているのはおそらく長岡先生。
値段がLS-77より僅かでも高いのに驚くが。
6月4日
さて、概論はさておき実機紹介である。

FOSTEX G1000。
フォステクスで頭がGというのがエンクロージャー入りの通常のスピーカーシステムに
なるんだっけ?
良く知らないが家にあるフォスを見渡したらG-750なんかもそうだったからそうなのだろう。
それは良いが、今回のドフツアーにて持ち帰った品の中で最も程度が悪い。
ウーファーのエッジはボロボロ。サランネットも三次元的にねじれている。

全体に汚い。
…文句は言えない。ペア500円税別。一本250円相当か。
そんなもの持って帰って来るな、と言われそうだがそれには理由があった。
何かというとサイズのわりに異常に重いのである。
125W×200H×100Dで約3Kg。
なんだ、これは?
そう、エンクロージャーが人造大理石(みたいな物?)なのだ。
もちろんこの重さの鈍器系は他にもあるが比重という意味では一番重いかもしれない。
…ということで本体価格の三倍くらいの送料を掛けて持ち帰ったこのスピーカーだが
片側のウーファーを外してみるとマグネット部分にはFW-100Bの文字が。

要するにFW-100なのだが単売の物と違うということか。
さて、ここまでは比較的順調だったのだが次で問題発生。
6月5日
問題発生。
残り片方のウーファーを外そうとドライバーを回していたら感触が変。
なんと四本中三本が手ごたえが途中から消えた。つまり供回りである。
人造大理石のエンクロージャーだから木ネジではない。ボルトナットなのだが
ナットの側が鬼目ナットでも爪付きナットでも無いわけだ。
後から確かめたら六角ナットでボルトは受けていて、その六角ボルトは
その形に繰り抜かれた突起がエンクロージャー内部にあり、そこに接着も併用して収められていた。
経年の劣化で三本のボルトの固定が効かなくなっている…
さあしかしこれは困った。
このエンクロージャーは背面がねじ止めなので理論上は取り外しが出来て
裏から問題のナットにアクセス可能。なのだがネジを抜いても案の定裏板はびくともしない。
恐らく軽く接着もされて止められている。しかも一連の作業がラインで行われたのは
おおよそ50年前のことなのだ。
結局諦めて空回りしているボルト(ユニットを止めているボルト)の頭を飛ばすことに決定。
だが、実はこれに四苦八苦した。
結論をいうと手持ちの電動ドライバー(充電式ではなく有線)の経年劣化(道具まで劣化していた?)
その他が原因だったようだが、何しろユニットのすぐそばにある小さなネジを相手の事だから
ラフにもできず、その事も問題の解決を遅らせたのだ。
ここで30年くらい使っていなかった、ごっつい電動ドライバー。というよりドリルの登場。
最後はやけくそになってゴリゴリやったら、遂にボルトの頭は飛びました( ̄▽ ̄;)

6月6日
ウーファーが抜けてしまえば、その穴から木片を差し込んで、それをハンマー一発!も可能になって
裏板もあっさり外れる。

ツイーターもFT-10Bであることが判明。

ユニット四本で500円と考えても法外にお買い得だがネットワークもなかなか立派。
コンデンサーはフィルムだしコイルも二つ入っている。


アッテネーターはノーブル製。

コンデンサーはU-CONだ。
人造大理石のエンクロージャーも磨けば綺麗になろう。
ということでエッジも張替え。


実はそんな事は大したことでは無かったのだが
新たなナット(ウーファー固定用ボルトをエンクロージャー内部で
受けるためのもの)をきちんと固定する作業の方が
大変で…
(疲れた)
まあ、無事に音出しにこぎつけたのであった。
さて音だが…
6月7日
音だが当然のように定位が良い。
これは点(に近い)音源の利点だ。
見るように音を聴くとはこのことか。
そして、どこかシルキーというか美しさを伴う。
恐らく、なのだがツイーターFT-10Bの力だろう。
だが、当然のように低音不足。
非常に安直だがアンプの側でローブーストとなる。
色々な事を試したのだが例えばSY99プリ。
トーンコントールがあるのでローをブースト。
半端な事をしても、ということで+10。目いっぱい振ってみる。
…悪くない。
しかしどこか常識的な世界だ。
つまり効きがノーマルというか、大人しいのである。
これは大抵のプリやプリメインのトーンコントロールが
こんな感じだ。
例外的なものにアキュフェーズのコンペセンターなんとやら
みたいなのがあった。
往年のビクターJA-Sシリーズのラウドネスなんかは
景気よく音を暴れさせてくれた。
しかし今目の前に無い物の事を考えても仕方ない。
では!とAIWA S-A60を引っ張り出して来たら
久し振り過ぎて不調になっていた。
ここで又色々あったのだが省略して結論。
同じくAIWAでDSL内蔵のプリ。C80を出して来た。
これでどうよ?
6月8日
…
やっぱりAIWA DSLは低音ブーストのホームラン王です。
うまい具合に持ち上げてくれる。
ただし、G1000に対してベストかというと怪しいところはある。
もう少しだけ高い帯域を押してあげたい気がするからだ。
かと言ってラウドネスだと違ったことになる。
却ってトーンコントロールのBASSをちょっとだけ上げる方が良いのか。
あれこれやっていてふと気づくと主役がスピーカーではなくて
アンプの方になっている?
なるほど、しかしそれで良いのだと思う。
小さいスピーカーから驚くような低音を、というのは
永遠のテーマというか、いつの時代も変わらぬ遊びのひとつ。
このG1000というスピーカーが当時世の中にどれくらい出回ったのかし知らないが
DSL内蔵アンプで鳴らされた個体なんて、あるいはこれが第一号か?
せっかく家に来たのだから楽しく暮らしてほしい。
そう思うのだった。
あ、最後にひとつ。
能率は当然高くない。
そして低音の持ち上げ過ぎには注意。
ウーファーに異音を感じたらすぐにセーブしましょうね。

6月9日
順番が後に来てしまったがこのG1000の発売時期。
恐らく1977〜78年頃。
その頃がいわゆる第二次ミニスピーカーブームだった。
別冊FMfan12号でも長岡先生がミニスピーカーを作られていたのを覚えている。
更に小さいスピーカーというのはその後も出て来たし今現在も売られている。
ただオーディオマニア的にミニスピーカーというと、このG1000くらいがミニマムではないか。
同社から後に出たG700に始まるシリーズは既に小さすぎな気がする。
小さいスピーカーで十分な性能を、と望む声は昔からあり、これからもあり続けるだろう。
人間は小さい生き物である。だから小さい物が好きなのだという言葉があり僕も賛成だ。

*更に…という事になると人工大理石エンクロージャーを
磨く?か。
後はサランネットをあと一息とか
ま、色々ある。
しかし重い。
サイズからしたら信じられない重さだ。