6月9日
昔ステレオ装置は一家に一台だった。
やがてそれが全室に…とはならなかっただろうが
兄弟が居てそれぞれの部屋に、とかはあったかもしれない。
あるいはシスコンである必要は無かったから
ラジカセがその穴を埋めた気もする。
しかしテレビは容易に家族分になんかならなかった。
それは高価だった、というのもあるかもしれないが
もうひとつ、”やばい番組を子供たちが見放題になるのはちょっと…”
という心理的影響の方が大きかったかもしれない。
それくらい昔のテレビ番組は破天荒だった。
ここで個人的な事を書くと、僕の自室にテレビが初めて入ったのは
大学の三年くらいの時だっと思う。
詳しい事は書かないが学校備品の払下げみたいな物だったのか、
なんと扉が付いていた。
残念、白黒だがイヤフォンジャックから音声をオーディオに
引っ張ったりして楽しんだ。
この辺は長岡先生の影響だ。
ただ、オーディオマニアの心をくすぐるには白黒テレビでも良いから
ステレオ音声であって欲しかったかも。
テレビに興味が無い人だったから自室テレビ化は特に進めなかったが
社会人二年目くらいの時にお客さんからカラーテレビを貰った。
これで初めて部屋にカラーテレビが入った。
14インチでガチャガチャダイヤルだ。もちろん。
更に数年が経過して結婚を期に29インチモニター登場。
親戚筋がお金を出し合って贈ってくれたのだ。
その後幾つかテレビ遍歴はあるが、しょっちゅう入れ替える人なんかからしたら
可愛いものであろう。
それでもリビングには52インチが鎮座するがオーディオの部屋には
画面は無い。あっても良いかな?と思うのだが
この上入れる場所は無い。
と言いつつ…
6月10日
なんとよっしーの部屋初。ラテカセの登場である。
ラテカセとは?
ラジオ+カセットでラジカセ。
そこにテレビが加わってラテカセである。
ラテカセの一号機が何なのかは知らない。
1976年頃、ビクターからはM-77が登場。67,800円。
ラテカセはビクターの登録商標である。
同年ソニーからはFX-300ジャッカルが出てくる。61,800円。
安くは無かったが例えば同じビクターでM-5は47,800円。
サンヨーT5100ストレンジャーも同額と5万円を切る商品も続々出ている。
画面はモノクロだしブラウン管は3〜5インチと小さい訳だが
マイテレビを持てる喜びの中ではそんな事は些末な事だったではないか?
ということでSONY FX406登場。


1979年製。シールに書かれているから間違いない。
テレビ部分は白黒。4インチブラウン管搭載。
VHFだけでなくUHFも受信できるが今となってはどうにもならない。
ということでラジオを確認するとFM、AM、短波と受信する。
(ロッドアンテナは折れていたので別途用意した)
スピーカーが10センチだから、という事ではなくどこかアンプ系に不具合があるのか
音量は大して上がらない。
テープ…は確かめない。
故障していてもそれを直そうという気も、今回は無い。
それよりもテレビなのだから画面に何か映さないといけないと思う。
6月11日
何か画面に映したい。
…と言っても地上波は停波である。当たり前。
もっともハードルが低いところから始めよう、ということでビデオ再生。
もちろんラテカセ側に外部映像端子なんて無い。
しかしビデオデッキのアンテナ出力からラテカセの外部アンテナ端子に
繋ぐことで夢のビデオ再生は可能なのである。
…と言ってもそれは理屈の上でのこと。
果たしてそんな事が起きるのか?
ドキドキしながら接続。
さて…
なんと!
映ったではないか!
こう言っちゃあなんだがこの画面に映像が映ったのって、一体いつ以来なんでしょうね?
地上波が…とかいう遥か手前で見られなくなったんじゃないかな?
なにぶんにも小さくて、そして白黒の画面。
最初こそ歓迎されたかもしれないがやがて…
そんな風に考えると、なんだか切ない…
この画面にDVDであるとか地デジであるとかを映してみたいと思ったが
DVDの段階で躓いている。
どう接続したら良いのだろう?
上手く行くというのなら地デジチューナーを買って繋いでも良いのだが…
あ、ところで何のビデオかというとだな…
我らがヒーローは永遠に不滅です♪
6月12日
そんなこんなで今回の関西ツアーはいつもみたいな
アナログ一辺倒のお祭りにはならなかった。
ひとつには10年でかなりの物を拾って体験させて貰ったから
というのがある。
いつまでもそれじゃないだろう、という訳だ。
そしてもう一つがガチガチのハイファイ志向ではない物達への傾倒。
今僕は小さくてカラーのブラウン管で映像を見たくて仕方ない病に
陥っている。
今戻りたい、昔の世界?
まあそういう事とは違うのだがノスタルジックを愛したいのかもしれない。
そうこう言いつつ明日からはまたいつもの展開。
よろしくお願いいたします。
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