5月11日
”懐かしい人や街を訪ねて汽車を降りてみても
目に映るものは時の流れだけ
心が砕けていく
帰っていく場所も無いのなら
行きずりのふれあいで慰め合うのも良いさ…”
関西オーディオツアー(その他文化的活動含む)開幕!
5月12日
一年振りである。
だがしかし、実はもう関西というのか、大阪というのかの一部については
自分にとって第二のホームグランドとなりつつある。
気づけばほぼ10年なのだ。最初にこの企画?を始めてから。
まさか恒例になるとは思わなかった。
途中にコロナを挟んだから回数では10回に欠けると思うが
年度では10年級だ。
これが実現出来ているのは偏にkoyamaさんの奥様のご理解があるからに
他ならない。
よっしーとしても終生頭が上がらない。
一方で厚かましいというかkoyamaさん宅の色々に、すっかり慣れ親しんでいる
自分がいる訳で、これはやはり第二の故郷と呼ばせて頂くしかない。
さておいてオーディオシステム。
正面に来るのは当然YAMAHA NS-5000なのだが今年はさらに
B&WのPM1が加わっている。
どちらもスタンドは的確な物が用意されていて
NS-5000にはAS-77FRX(ONKYO)。
PM1にはFS-PM1である。
特にNS-5000はスタンドを選ばないと真価を発揮しないらしい。
さて、NS-5000の、その前に、という事でPM1で拝聴開始。
5月13日
さて音…は良いのだが改めてB&WのPM1って何だ?
発売は2011年夏。
当時ペア32万円。スタンド別売だったわけだがこちらも76,000円。
なんだかんだで40万円コースだが今だったら多分60〜70万円で不思議でない。
なんとB&Wの45周年記念モデルでPMはプレステージモニターの意味。
ウォーブンケブラー振動板のウーファーは130mm径。
独特の、ちょんまげみたいなツイーターも良く見るとルックスが良い。
なんでもカーボンブレース・トゥイーターと呼ぶそうな。
191W×250D×331Hmmで9,3s。みっしり重い。
内部は当然?マトリックス補強を施されネットワークにも高級パーツを投入している。
能率は84dBと数値だけ見ると随分低いが本当だろうか?
…という事を踏まえて(本当は後から調べた)音だ。
音だがこれは良い。とっても良い。さすが天下のB&Wである。
あるいはNS-5000も撃沈か、という音がする。
スケール感はこのサイズのスピーカーのそれではない。
色々なソースを聴いたが今回一番印象的だったのは
浜崎あゆみさんのpoker faceだったか。
歌いだしの声で全てがわかる、は言い過ぎだが、
このレコーディングが極めてギリギリの所を狙って当ててきているのがよくわかった。
歪っぽくなる一歩手前の所を狙っているのだ。
多分昔の僕だったらそれを見抜けなかった。
あるいは多くの場合、”歪っぽい音”で済まされていたかもしれない。
そうでは無かったことをPM1は思い知らせてくれた。
目の覚める思いとはこのことだ。
5月14日
さあ、PM1がここまで鳴るとNS-5000の立場も危うい…
かな?と思ったが鳴り始めたらやっぱり違う。
明らかに差を付けるのはスケール感だ。
こればっかりはサイズの違いで仕方ない。
だがNS-5000の凄さはそこだけではない。
昨年初めて拝聴した時、未来的でSF漫画に出てくる
タイヤが無くて地面から少し浮いた状態で車が街を走る風景を思い描く、
という表現を使ったが我ながら的確だったと思う。
(自画自賛)
現在のスピーカーというのはここまであっさりと
ハイレベルの世界を見せてくれるのだと驚くばかりだ。
アンプはESOTERICでF-03A。プリメインアンプだ。
まあセパレートは不要だろう。
ネットワークオーディオはSONY UBP0X800M2が担当。
そうそう、PM1はSONY STR-AN1000で駆動されていた。
ここからアナログ大会となるのだが…
5月15日
ひとつ大切な事を書き落としていた。
koyamaさん宅では少し前に配電盤含めての大工事がなされている。
もちろんオーディオマニア宅で配電盤…となったらノーマルで済むわけがない。
クライオ処理されたブレーカーを使用するなどの贅沢仕様。
その為か、前年対比で音の角が良い意味で一層かっしりと出て来て透明度向上。
お金は掛かれど電気工事の効果は大きいと感じさせて貰った。
さて、アナログ。
プレーヤーは二台体制でターンテーブルはどちらもTT-81。
アームは片側がWE407/23。キャビネットはCL-P1D。こちらがMC専用機。
もう一台は実はJL-B61のモーター部分だけを交換した物なのでアーム、キャビネットはそれに準拠でMM専用機。
このほかにCP-1050が鎮座して光カートリッジ用。
フォノイコはESOTERIC E-02。
以上のラインナップでまずはkoyamaさん宅のエースカートリッジ、AT-UL5、および同3を聴く。
このカートリッジ、検索してもkoyamaさんのページかよっしーのページしか出てこないという不遇のカートリッジだが
1983年の製品であり、すなわちアナログ熟成期の一本。
UL5の価格は12,000円。こちらはテーパードカンチレバーに無垢ダイヤ。
音はどちらも優秀だがカラーリングは断然3が好き、とこれはよっしーの私見。
これらが実に良く鳴る。
全くもって不足を感じない。値段を考えたら驚異の世界である。
華美に走る所も無い。これは付属でも使うという設定が良かったのかもしれない。
そのまま気持ちよく聴き続けるのも良しだが
ここでカートリッジ交代。
ちょっと珍しい物ということでAT-33VTG。
VTG、LTDは数が出回っていないしルックスは抜群に良いしということで
幻みたいなカートリッジ。
もっとアダルトな音かと思ったらそんな事も無く実にバランスが良い。
持っている人は大切にしましょうね。
時系列順で行くとその後出たのがPTG。
更に輝かしく鳴る。
20世紀の33、有終の美。
33の歴史は続くということでANV。
音はVTGやPTGに比べるとそれこそアダルトトーンへ。
その辺は作り手の考え方だろう。
ただ、僕ら20世紀少年ならぬ20世紀おじさんには
ちょっと大人しすぎる感もある。
景気づけに、という訳ではないがアントレーEC-15登場。
やはりこれは分かりやすい鳴りの良さというものがある。
アナログはやはり80年代に頂点を迎えてしまったのか。
そんなことは無い、と言いたいのだが…
5月16日
さりとてずっと室内に居るわけではない。
旅に出ろ出ろ、若いんだ君らは〜
操り人形じゃあるまいに♪
勝手にしたいと思うほど〜
自由を気取ると笑われる♪
また巡ってしまう。
例年に比べて控え目、の筈だったが振り返ればたくさん…
なぜかスイーツ食べ放題( ´艸`)
1978年式だな、とか分かる人は病気。
京都の名門
コース料理だって頂いちゃう。
日は昇り日は暮れる。
ラーメンもいっぱい食べた?
5月17日
万博へ行ったから、という訳でなく、今回はドフ巡りのみという事ではなく
文化的活動や食にこだわるという面を強調してみて貰った。
万博に関しては1970年の万博に連れて行って貰えなかったという怨念が
何十年とあったのでこの機会をスルーする訳にはいかなかった。
しかし、みゃくみゃくもいつか可愛かったという事になるんだろうか?
(このデザインのポンデリングが出たら怖いな)
「いえ〜い」…とガンダムが言っている訳ではないが…
イギリス館隣のレストランは本格的イギリス料理を堪能できるのでお勧め。
koyamaさんは人生の一時期をイギリスで過ごされたことがあって
イギリスには煩い。
その人が合格を出されていた。
もうひとつ付け加えるとイギリスの料理はまずいというのは都市伝説みたいな物だそうで
それは今回よっしーも認識を新たにした。
そして関西の奥座敷と言われる有馬温泉へ。
ありま?とボケても良いのだが、koyamaさんの奥さん、お母さんもご一緒で
何だか家族良好に異物が紛れ込んだ感があった(汗)
ただ、それでも母ぎみの手をお取りしてエスコートの真似事を出来たのは
良かったな、と自己満足。
お元気で居て頂きたい。
これは完全に予定外の「手塚治虫記念館」。
何分にも幼少の頃漫画家志望だったから、よっしーはこの辺にはうるさい。
どうやらkoyamaさんの奥様も幼い頃刺激を受けた方みたいで
お話しには付き合って貰った。
koyamaさんはハッキリ言ってこの分野に興味ゼロの筈で
お付き合い頂いてしまい申し訳なかった。
立派なお肉。
そしてまたドフを回って最後は立ち食いソバへ。
絶品の品であり、この一杯のためにkoyamaさんはまた長い距離を
運転してくれるわけで何とも申し訳ない。
ライトアップ。
5月18日
さて、いよいよ大詰め。koyamaさん宅オフ会パート2である。
写真のお部屋はリビングの一角。
家族で日常的に観るテレビの両脇にはいつも立派なスピーカーが並んでいる。
今回もまた偉くスゴイ物が鎮座しているではないか。
なんとDALIである。それもOPTICON8だ。
原稿はMK2化されていてペア605,000円。MK1も大差ないであろう。フ
ソフトドームのツイーターにミッドレンジとウーファーはファイバーコーンで3Wayバスレフ。
1141H×241W×450Dとトールボーイ。フラッグシップモデルである。
こんな立派なスピーカーで音声を再生できるなんてテレビを見る時奥様も大喜び…
は、していないな、多分( ̄▽ ̄;) *センタースピーカーはEclips TD508
冗談は抜きにして普通ならメインのオーディオルームでリファレンスとして鎮座しそうなスピーカーである。
これを駆動するのはSONY STR-DN1080。
何分にもNASによって全室ファイルオーディオ再生可能なのでその辺はらくちんになっている。
故にオーディオルームと同じソフトで聞き比べも出来てしまう。
音だがこれはやはりメインを張れるものだ。
当然ながらNS-5000ともPM1とも違う世界を描くわけだが、余力でPM1に対してやや優位。
スペースファクターでNS-5000より有利という所で音については優劣つけ難い。
これがリビング用か〜と驚いたところで再び三度のメインルームへ。
アナログMM大会である。
JL-B61キャビネットとアーム(UA-7045相当)+TT81にシュアーType3を装着。
これも良い。やっぱりシュアーはMMのホームラン王だ。冗談ではない。
しかしここでテクニカAT-160ML登場。
これも発売は1984年ごろとアナログ熟成期の一本だ。
中核機種150の振動系を弄って28,000円。今なら10万円コースかもしれない。
極めて高品質で、やはりテクニカはアナログの一方の覇者なのだと感じる。
同時に、改めてなのだがビクターのプレーヤーの凄さも感じる。
モーターは共にTT-81。これにデザイン的にもベストマッチの純正キャビネット。
とどめにWE-407/23とUA-7045となると無敵艦隊みたいなものだ。
…と、ここで〆のデジタル?なのだが驚く物が降臨…
5月19日
〆のデジタル?
なんとLINN UNIDISK SCの後期型登場。
2004年発売時82万円の高額プレーヤーだ。
どうもkoyamaさん宅に海外ブランドの波が押し寄せてきている気がするのは私だけ?
この個体はSACDとDVD Audioの再生が出来ないということで格安ジャンク扱いだったそうだが
ハイレゾ時代の今となるとCDが掛かれば良いわけだからこれで良いのだ。
さてそのCDの音だがやはり一味違う物で驚く。
どうしてこうなるのかわからないが何ともエレガントなのにキレが良い。品位が高く気高いとさえ言って良い音だ。
コンパクトでずっりし重い筐体。伊達に80万円台だったわけではないのだな、と感心。
トータルで、だがkoyamaさんのオーディオは昨年くらいからハイエンド回帰というか
ここへ来て更にその傾向が強まったかもしれない。
狙ってそうしたという訳でなく、出会いの流れの中で外国製の優秀な機器とも出会ったのだ。
だが、来年になればきっとほとんどの機器は入れ替わってしまっている事だろう。
koyamaさんの決断は大変早い。
*こんなのだってあるんです↑
一方で、そうした中で残っていく機器は本当にお気に入りの逸品と言う事になろう。
例えばテクニカのAT-ULシリーズがそうだし、20世紀までの33シリーズがそれに当たるだろう。
アームではWE-407/23かな。NS-5000もきっと残る。
今度はどうなっているんだろう?という思いを残してツアーは最終章に向かう。
大阪某所にて僕の身柄はkoyamaさんから(昨年も登場した)高校以来の友、makoに引き渡される。
友人夫妻に会うのももちろんなのだが、ちょっと元気をなくされているというお母さんに会うのが主たる目的。
50年近く前の事をつらつらと話すこと一時間以上。
どうかお元気でいて頂きたい。
ハードオフ和歌山次郎丸
ハードオフ大阪泉南
ハードオフ岸和田
BBGオーディオ
ブックオフ奈良法華寺
ハードオフ奈良柏木
ハードオフ八尾萱振
ハードオフ八尾南
ハードオフ堺深井
ハードオフ美原ビバモール堺
ハードオフ枚方長尾
ハードオフバロー寝屋川
ハードオフ門真
ハードオフ南摂津駅前
ハードオフ箕面
ハードオフ伊丹
ハードオフ西宮
ハードオフ堺新金岡
なんだかんだ言って結局いっぱい回っている。
回っていると言っても運転しているのはkoyamaさんで、よっしーは隣でヘロヘロしていただけだ。
申し訳ない。
今回は過去何回かと比べると拾得物?に傾向の変化があって、それはこれからご報告となる。
お楽しみに?
最後に。これも毎度のことなのだがkoyamaさんのご家族にも
盛大にお世話になってしまい本当にありがとうございます。
帰りの新幹線は予約していなかったのだが運よくのぞみに席が取れた。
さらば大阪。また来る日まで。
夢の超特急はあっという間に西の街から僕を遠ざける。
いつだって旅の終わりは、ちょっぴり寂しい…
(完)