12月1日
これを書いている現時点で言えるのはとにかく綺麗な音。美しい音だ、ということ。
いや、それは無いだろう、と思うかもしれないが事実だから仕方ない。
大味なんて事も無くて、本当に君が鳴っているの?って言いたくなる。
ジャイアンみたいなものを想像していたらのび太が来た?
それにしても、なのだが我ながら幸せな奴と呆れる日々だ。
何故って、この38センチ。手元に来たのは20年ほど前で、それも廃棄するという所に出くわして
只で引き取って来たもの。
その時は使うあてなど何もなく、勢いでもって帰って来てしまった。
そこから随分経ってから平面バッフルで鳴らしてみたのは日記にも残してあるので
記憶してくださっている方もいるだろう。
その時の日記を繰るとわかるのだが、意外な結果で馬鹿みたいに感激しているのがわかる。
JA-3802という型番で検索してみるとわかるのだが、このユニットはベースアンプとかPAスピーカーとか
その辺に使われていたはずの物なのだ。
それなのにこのハイファイぷりは何よ?ということで驚いたのだ。
そして今再び驚いている…
12月2日
振り返ると、その平面バッフルの常駐は難しくて表舞台からは姿を消した。
、
その後はあろうことか壁に埋め込んで無限大バッフルを持ったスーパーウーファーとしての
実験にも付き合ってもらったがやがて結線は解かれユニットは寂しく壁の一部として過ごしていた。
このユニット、おそらく’80年頃の生まれだろうから今回表舞台で活躍するまでに随分長い年月があったわけだ。
このフレームの強靭さを見よ?
非常に優れたユニットだと言えるがツイーターは必須。
今回はとうとうお預かりの0506を引っ張り出してしまったが、これはODAさんにお願いして譲ってもらうしかない。
ツイーターのためのネットワークはコンデンサー一つとアッテネーターだけのシンプルな物。
パーツのグレードを上げると更に良くなるかもしれない。
ウーファーはスルーで使っている。
ここはハイカットを入れるべきなのかもしれないが現状ではまるで問題を感じないので
ずっとこのままにしてしまうかもしれない。
無くて済むものに手間と金を掛けるのはよっしーの趣味ではない。
12月3日
それにしてもJA-3802は大きく見える。思わず46センチだったかな?と思ったが
そんな事はなくて38センチだった。
G7のウーファーも38センチなのだが3802の方がどうしても大きく見えるのはなぜ?
そして改めて、G7と限らないが市販品というのが実に上手なパッケージなのがわかる。
G7も小さくは無いのだが38センチの3Wayとして必要十分な容積で
作り上げられている。
幅、奥行きなど日本間に置いて大丈夫に作ってあるのだ。
それに比べるとEC10なんか素人感丸出しというか威風堂々こそ王道と
生活感に対する配慮はゼロと思う。
幅を抑えて高さで補えば、と一瞬思うが、このエンクロージャーはツイーターであるとかスコーカーであるとかを
天板の上に設置する前提で作られているから結局そうは出来ない。この設計で正しいのだ。
12月4日
大分見慣れたがこのスピーカーやっぱりデカい。
こんなでっかいもの必要なのか?というと多分要らない。
馬鹿らしい?でも一生に一度くらいはこうした物を部屋に入れてみたかった。
単に大きくて時代遅れというだけでなく本当に無駄に容積を使っているというか喰っている。
ここにあと三つくらいユニットを付けて4Wayにしてもバチは当たらないくらいだ。
それなのに…
なんて馬鹿らしい…
でも、やってみたかったのだから仕方ない。
更にもう一ついうと、こんなでっかいスピーカーを入れたけど、特に圧倒的大音量再生なんてのには
関心は無いのである。
いや、20年前だったらあったかもしれないが寄る年波で興味が無くなった。
もっとも再生音量が小さくなる傾向は僕だけの事ではなく
ほとんどの人がそうなっている。
当たり前と言えば当たり前だろう。
そして、この巨大スピーカーなんかも小音量再生にも向いているのだ。嘘ではない。
大味なところなんて全然ない。
何より、音量を絞っても音痩せしないから快適だ。
12月5日
資料を取り寄せてみた。
なるほど…という感じ。
分かってはいたけど、このサンスイのECシリーズというのは
正にマルチエンクロージャー的発想。
例えば今回のEC-10に38センチユニットを入れたら、
別のECにツイーターを入れるとかスコーカーを入れるとかして
積み重ねてマルチウエイスピーカーとして成立させるなんて発想。
この際EC-10をもうワンペア仕入れて38センチダブルウーファーの
ヴァーチカルツインを作るなんてことも理屈の上では問題ない。
ま、僕個人はそちらの方の関心は薄いのでこのままの構成の2Wayが良いかな?と思っている。
で、音だがとりあえずは問題無し。
…と書くといきなり満点ですか?おめでたいですね、と思われるかもしれないが
そういうことではない。
大勢ではOKということであって、気になる点を拾い出したらキリがない。
まずは大枠で、間違った方向に向かっていないことが大切。
泳ぎたかったら山ではなく海へ向かう。
そんなお話しだ。
とりあえず特筆しておきたいのは、
いわゆるポピュラー系の、特に名盤と言われたりとか一切関係ない、
下手をするとマニアには敬遠されるかもしれない様なソフト達が
大変気持ち良く鳴るという不思議な現象が起きている、
ということ。
それが何故なのかは不明だが当方としては大歓迎だ。
12月6日
どうも今年は驚かされる事が多い。
僕よりも10近く若い人が逝ってしまうのはホントに勘弁…
12月7日
例えば今のスピーカーで聴きやすくなったなーと感じる物のひとつ。
GARNET CROWが聴けるというのは嬉しいことだ。
もちろんこれまでだって全然聴けないという事ではなかったのだが
往々にして「夢みたあとで」を掛けたら後は…という感じだったのだが
なんと通して聴こうという所まで来ている。
それにしても解散から10年か?
早いわ…
12月8日
ヤマハMC-2000。
そういうとスゴイですね、と驚かれるのだがこの個体は改造2000なので
市場的価値は高くない。
何が改造なのかというとカンチレバーがアルミに変っている。
当然チップも変っている。
オリジナルはボロンだろうが、このボロンカンチレバーが
冗談ではなくボロンと壊れる。
目の前で壊れれば未だしも、しばらくぶりに引っ張り出してみたら崩壊していた
なんてケースもあるから恐ろしい。
考えてみると我が家にはそうした類の”改造”カートリッジが幾つかある。
果たしてオリジナルよりも劣っているのか?
いつか検証してみたい事のひとつだ。
…そんな風にやってみたい企画、みたいな物は幾つもあるのだが
なかなか現実が追い付かない。
さて置いて何故2000改かというとここのところ103ばかり聴いていたので
取り換えたらどうなるか?と思ったからだ。
当然と言えば当然だが線はグッと細くなる。
他所で聴いたことのあるオリジナル2000の、
鶴の首=スロートを思わせるような細さは無いのだが
あれはいささかやり過ぎという評もあるわけで
その意味では2000改にも、やはり存在意義はあると思う。
12月9日
来たな!って感じで鼻の奥というのかがおかしい。
影響で喉にも良くないことが…
ええい、腹が立つ(# ゚Д゚)
しかし熱がある訳でもないから寝続けるにも限度を感じる。
そこでこんな事を…
分かりにくいだろうから倍率アップ。
そう、ロジャースをEC-10エンクロージャーの上に置いてみた。
この状態でほんの僅かにツイーター(ウーファーも、だが)が
耳の高さより上になるがとりあえず実験。
音だが、今のところ悪い(笑)
他のすべて同じで置き方を変えただけで
これだけ音が変わる見本市みたいな感じだ。
当たり前でしょ?と言われたら返す言葉はひとつだけ。
「だってやってみたかったんだもの…」である。
それより鼻が抜けないとどうにもならない。
健康第一、道楽は二番なのである。
12月13日
いや、何年かぶりにひくと風邪も辛い。
やっと回復だが予定キャンセルなどもしたわけで
改めて自己管理責任なんて言葉が身に染みる。
何日かぶりにオーディオに灯を入れてみれば、気づくことひとつ、ふたつ…
いや、その前に完璧に治そう、風邪。
おやすみなさい。
12月14日
やってみたい事は山程あるのに
さっぱり腰が上がらない。
「これも風邪のせいなら良いんだけどさ♪」
何かのせいにして始めないというのは正に老齢化だ。
大いに反省しよう。
とりあえずロジャースはEC-10エンクロージャーから下ろした。
本当は0506へ良くネットワークをちゃんとしたいのだが
とりあえず正相接続だったのを逆相にしてみた。
現状では気分の問題にしか過ぎない。
そして、このクソでかいスピーカーで南部風鈴とか
江戸風鈴の音を聴いている。
でも、それが楽しいのだ。
12月15日
こうして毎日これと言った進展も無い日記をつらつらと書くというのは
実は(以前から言っているが)僕にとっては理想的である。
くだくだ感満載。うーん、甘美な世界である。
…と言っていられる内は良いが、なんとも自分の行動力の低下も感じる訳で
こりゃアカンとも思う。
やらなくてはならないことはチマチマとあって、それは例えば
ちゃんと固定されていない38センチユニットの固定であったり
(MA15なるJBLユニット固定金具が理想的)
片側のユニットのエッジの剥がれの補修だったり、
ちょっとこれはしょぼいんじゃない?というスピーカーターミナルの交換であったり、
なによりツイーターネットワークの部分のスマートな組み立てであったりと
色々なのだ。
さっさとやらない理由の一つは、とりあえずやらなくても
音は出ているから。
正にグーたらな生活の見本である。
あ、それから38センチにガード、あるいはサランネットは必須だ。
孫たちがこれを見たら絶対パンチを入れたくなるに決まっている。
もしかしたら、それが最優先かもしれない。
12月16日
エッジの補修から始めよう。
いささか豪快に塗り過ぎたか?
対極で行こう、という訳で8センチ一発を堪能。
当然これはこれでとっても良い。
12月17日
今時木工ボンドパックとはこれ如何に。
いや、久々にひどい盤を拾ったということ。
もっと、となるとオヤッグ使ってサンダークリーニング攻撃しかない。
やってみるか?
別の盤買う方が早いのだが…
12月18日
如何にオーディオは遊びと開き直っても
果たしてこの音まともなのだろうか?との疑念を持ちながら
毎日のように向き合うのは精神的にあんまりよろしくない。
これがもっとコンパクトなものならもう少し余裕も生まれるのだが
とにかくデカい物だから冗談だよ、と笑い飛ばすにも少々…
年の瀬になにやっているんだろう?自分…
12月19日
結局チャレンジ精神が無くなっているのだと思う今日この頃。
38センチを前にして、どうにも不安なのは正体の知れない
ユニットであるということ、とか、そもそも自作(みたいなものだ)って
怪しいよね、みたいな気持ちが付きまとうからだ。
手堅くやるなら道は他にも色々ある。
踏み外すならちゃんと踏み外さないとならない?
高城先生なんかも相当な奇人である。
”算数を教える時には高等数学まで知っていなければいけないように
オモチャみたいな市販品だけ知っているようではだめ”
って、アナタ、別に市販品より自作が勝るとは限りませんぜ(;^ω^)
ただ、このオジサンくらいまでやれば言う資格もあるか…
長岡先生なんかそれと比べたら民主的である。
もっとも、だから人気が出たのであるが。
まあ理屈はよい
ボチボチと…
12月20日
スピーカーケーブルを換えてみた。
…そんな事わざわざ書かんでエエ?
実はスピーカーケーブルによる音変化よりも、接触の確かさを
追うような意味がある。
EC10エンクロージャーも'70年代の製品であり、
スピーカーターミナルなど作りは時代相応だ。
これとか内部配線とかはやっぱり交換しないとね。
それからやっぱりツイーターのネットワークやり直し。
現状はあまりにテケトー過ぎる。
まあガンバロー。
12月21日
クリーニング。
結線全面的にやり直し。
気のせいではなく音質改善。
当たり前である。それまでがテケトー過ぎた。
ただ、トータルでは大人しくなり過ぎたキライもあり、
やぱりスコーカーとか必要じゃね?とか考え始めるとキリがナッシング。
その前にターミナルと内部配線の交換か。
12月22日
やっぱり3Wayかな、とか呟いてみる。
(画像は本文と関係ありません)
耳をリセット。ということでロジャースを聴く。
寝起きだからしばらく鳴らし続ける。
12月23日
そして38センチ2Wayを聴くと、
異常なバランスなどではないことがわかる。
ちょっと安心。
…なのだがほとんどの要素でロジャースは同等に鳴っているのである。
これは喜ぶべきか、悲しむべきか。
およそ8倍の容積を使ってこれでは駄目なのかもしれない。
さて…
12月24日
写真を録り忘れたが0506に繋がるコンデンサーを
0,047μFのフォステクス製UΣだったか、に交換した。
当然ながら受け持つ帯域はかなり上に行き
エレガントさみたいな物が出た。
その状態で気持ちよく聴けるソフトもあったのだが
いかにせんちょっと抜ける帯域が出てくる気もする。
…と言っていたら思ったより早く品物が届けられた…
12月25日
届いたのはドライバーCLASSIC PRO CPD4411とホーンH4403で、共にFROMサウンドハウスである。
恥ずかしながらドライバーなる物がどんなものか、この歳になるまで良く知らなかった。
調べて納得。なるほど…
届いたドライバーはずっしり重く、磁力もバリバリ。立派なものだ。
ホーンは樹脂製でコンパクトで値段が安い物をということでチョイス。
ちょっと不細工だが、これはいくらでも交換可能。
一つ失敗したのが、両者をドッキングさせるボルト。
これは別途用意しなくてはならないのをうっかりしていた上に、サイズM6…
M6のボルトの買い置きは無いので買いに走る羽目になった。
これをとりあえず3,3μFのコンデンサーで接続。
思ったより能率は低く(0506が高すぎる)アッテネーターは思い切り開けることになった。
こんな適当なことで良いのか?とも思うが取り合えずである。
音だが、目もくらむような…とか、そんなことは無かった。
顔が引きつるような音ではなかったのだから、それはそれで良い。
この上にツイーターまたはスーパーツイーターが必要だろうが
それは想定内。
取り合えずマイナス要因は無い。
何よりも定位が物凄くしっかりした。
38センチ+ツイーターの時は正直随分悩まされていた。
ただ、ハイエンド不足。
早く上に0506を繋ぎたい。
12月27日
繋いだ。
…と、書くのは一瞬だが結線ってヤツは色々大変だ。
そして令夫人が風邪症状。
色々あるのである。
RD50。
いよいよオーナーが引き上げに来るということで
最後の仕上げ。
言い出すとキリがないのでこの辺で終着駅としたい。
ところで3Way化した38センチだが心配を他所にオーソドックスに鳴っている。
大人しすぎて物足りない、と言ったら臨み過ぎか。
12月28日
きっとみんなそうだと信じたいのだが休みに入ったら入ったで
なにかと”指令”が多い。
あれしてこれして、あれもやっといてね、みたいな感じで
出勤していた方がよっぽど気が休まる?
…今更そんなこと言っている歳でも無いのだがついつい愚痴りたくなるってもんだ。
しかし、そんな合間隙間を付いて、やることは織り込むのが趣味人というものだ。
RDは明日旅立つのでCBと並べてラストショット。
まだまだ手を入れるところはあるがキリが無い。
CBは年に何回エンジン掛けたの?って感じ。
これくらい放置するとガソリンが自然と蒸発してガス欠になるから
恐ろしい。
今月はこの手のショットだらけだったな。
ただ、毎回微妙に変化している。
パッと見てどこが変っているかわかったらスゴイと思う。
12月29日
RD50引き渡しの時が来た。
別れの時である。
いや、本来の持ち主の所に戻るだけなので
僕が何か言える立場ではない。
Sが引き取りに来た時、ちょうど隣のお姉さん(ライダーだ)も出くわして
大盛り上がり。
概ね出来も満足いくものだったということで良かった良かった。
オーディオの方はなんとはめ込んでいるだけだった
38センチを真面目に固定。
ここはJBLと同じくMA15と呼ばれる固定金具でとめるべきなのだが
例によって安くない。
どうしたものか?と悩んでいる内に類似品にしては随分質の良さそうなのが
見つかったのでゲット。
これで音も激変…かどうか知らない。
ただ、多分に音が流動的なのは確か。
時々絶望的な気持ちにさせられるのだが
都度立ち直り、なんとか良い気持ちで年末を迎えられそう。
12月30日
なんだかんだ言って僕はこのヤマハAST-S1が好きなのだと思う。
ただしこの、初代ASTスピーカーは、アンプAST-A10に専用カートリッジを入れて
初めて使えるので、そこが難点と言えば難点だが仕方ない。
これでファイル再生をしているが(ONKYO T-4070使用)
実に快適で心地よい。
12月31日
大晦日である。
なんだかんだ言って今年も過ぎる。
色々あった。
色々あった中には、無かった方が良かったことも含まれるのだが
それについてここでは触れない。
昨日と違いはひとつだけ。
AST-S10を天地ひっくり返しにした。
ツイーターが耳の高さに来るようにするためだ。
音だが十分十二分なもので38センチシステムの出番無し?
大きい方のシステムについては今後ますます馬鹿らしい構想もあるのだが
それは2025年になってからのこと。
何がどうしたと言っても、所詮たかがオーディオのことなのだ。
2025年が全ての人にとって良い年でありますように…
お祈り申し上げます。