11月15日
毎年やろうと思って出来ずに終わることの一つに
今年を振り返って一番の出来事は…みたいなのがある。
なんで、というと一つには次から次へと起きる(起こしている?)
事について書くので精一杯だから。
もう一つは、あまりにも色々あり過ぎて振り返ることすら煩わしくなってしまうから。
その年の出来事はオーディオ日記のMENUを見れば一目瞭然なのだが
自分で見て呆れてしまう。
この程度か、という思いもあれば、よくもこんなに…というのの二つの思いが
輻輳する。
それでも12月に入ったら考えてみるか、今年のMVP企画…
たわごとはさて置くとしてKP-800。
再び出して来て聴き始めた時は、なんとも刺激が強い感じで
思わず顔まで歪んだのがただ今絶好調。
なんでやねん?
わからんがこの辺がオーディオの面白いところであり
人間のいい加減なところでもある。
11月16日
STANTON STR8-90。
夏以来のご降臨か。
考えてみるとちょっと聴いてしまいこんでいたような…
ジャンル的にはDJプレーヤー属の一員なのだが特徴が多い。
まずピュアストレートアーム。
これは音質云々よりもスクラッチなどのDJプレイをするのに都合が良いから採用されたと考えたい。
当然インサイドフォースキャンセラーは付属しないが高さ調整可能と気が利いている。
次に78回転も対応。
別にSP盤でDJやろうという話しではないと思うがあると楽しい。
お陰で夏にはSPを聴くことが出来た。
で、ピッチコントロールはもちろんだが逆回転可能。
これは江川先生が昔提唱した逆回転レコードクリーニングにもうってつけ。
そんなことで魅力満載の一台なのだが改めて音を聴いたみたい。
11月16日
見ればなかなか賑やかなプレーヤーだ。
音ではない、インジケーターにイルミネーション。灯りが満載である。
当たり前。これは暗がりでも間違いなく使えないとならない、業務機なのである。
その為、という訳ではないがメイン電源スイッチがリアにあり、迂闊に電源が落ちるなんて事は無い。
電源ケーブルも着脱式。出力もRCAで出ている。
僕的には業務機はケーブルが直出しの方がケーブル忘れて一巻の終わり、なんてことが無くて良いと思うが
そんなバカは僕だけなのだろうから異議は却下しておこう。
大きくて低く構えたインシュレーター。全体に防振には気を配った感があるが、
これまた僕に言わせればクラブだなんだの揺れに対抗するんだったら浮き輪でも膨らませて
その上にプレーヤーを置かないとだめだと思う。
と、なんだかケチばかり付けているように思うかもしれないがそんなことは無い。
これだけ僕好みの装置をちゃんと備えた重量級DJプレーヤーはなかなか無い。出会わなかった。
ダストカバーレスもDJタイプと思えば当然だ。そして横幅最小限。
問題は音…
なのだが当然カートリッジで変わるし出力ケーブルでも変わる。
これも久しぶりのテクニカAT-UL3も元気いっぱいに鳴る。
もう少しお手柔らかに、とこちらは最近頻繁に登板のエンパイア2000T。
あるいはピュアストレートアームだからの音を期待するかもしれないが
アームを真っすぐにしただけでは何も語れないのだ。
支点。軸受けの問題などがあり、トラッキングエラーがどうとかばかりに目を向けてもどうにもならない。
音はどちらかと言えばソフトフォーカスに感じる一方結構派手に鳴る感じもある。
だから悪いというのではなく、どちからというともっと広いスペースで、賑やかな場所で使ってあげたい気がする。
間違うと、大型犬を狭い部屋に押し込んで散歩もろくに行かない、みたいな感じになってしまうのだ。
もうひとつ。ここ数日はプレーヤー自体を入れ替えてあれこれ聞いているから色々と気づきも多いが
なんとなく、漠然と聴いていたら違いになんかまるで気づかない可能性大。
そうした接し方の方がノーマルであり、うーん、このプレーヤーの場合は…なんて言っている方が異常である。
STANTON STR8-90。十分優秀である。
と、書いた後インスピレーションが沸いてDL103を付けたみたらこれまでのところのベストマッチ。
やはり業務用同士相性が良いのだろうか?
11月18日
OTTO TP-L1。
OTTOリニアの頂点…というには高価とは言い難い。
…なのだが久しぶりに音を出して驚いた。
これは良い。とっても良い。
おい、どうした?という位だ。
決めた。これは門外不出にする。
永住決定である。
ラスターのOEMと信じて疑わないトーンアーム。
なによりブビンガ仕上げだっけ?
綺麗でコンパクト。
それでいて何故かセミオートプレーヤーというところが笑える。
OTTOさん、リニアドライブで頂点の製品を出せばよかったのに…
それにしても。ああ、聞きほれる…
11月19日
音との出会いというか機材との出会いと言うべきか、
最初は頭を抱えるほどだったけど後に欠かせない存在になる、
なんてのもあることはあるが、最初の一音。それこそ針が下りた瞬間に
「あ!」と運命めいたものを感じるというのもあって、
やはりそちらの方がインパクトの強いものとなるのは確かだ。
TP-L1畏るべし。
同じリニアでもL3とは明らかに差が付くのは
どうしたってトーンアームの精度の違いとしか言いようがない。
クオーツがあるか無いかはこの際関係ない。
音以外のところでは外装だが3は良い意味でチープな感じが売りで
1は突然変異的な高級感がある。
発売当時もっと評価されても良かったと思うが、
このプレーヤーもカートリッジ付属であるが故にそれ込みの評価に
なったのが不運だったのか?
もちろん僕も立派な事は言えない。
というのもこのL1だって仕舞い込む前より今回の方が
明らかに音が好い。
たぶん相性というかマッチングなのだと思う。
ちなみにカートリッジはエンパイア2000Tで
アンプは907MOS LTDでスピーカーがLS5/9。
フォノイコやプリアンプは一杯あるのだが最近は907に直結で
ばかり聴いているし各プレーヤーの違いも十分描き出している。
何事もやってみないとわからない物なのだ。
11月20日
ONKYO CP-1050。
突然年代が新しくなる。
とは言っても当然生産完了品だが。
パッと見て高級感には乏しい。
だがどこか昭和レトロなデザインで憎めないヤツだ。
往年の名器、ヤマハYP-D51とか71辺りを想起させる。
そしてコンパクト。そこも良い。
ブラシレスDCサーボモーターによるダイレクトドライブ。
高感度のジンバルサポートアーム。
まあDENON DP-500Mの亜種と言えばその通りだが
デザインは両者でだいぶ違うのでお好みの方でとしか言いようがない。
さて、このCPも高性能のプレーヤーだが出だしは今一つだった。
これはTP-L1と対照的。
アームのシェルとの接点のクリーニングには随分手間を掛けた。
そうこうする内に目覚めてきて…
11月21日
どんどん目覚めていくのはわかる。
わかるのだが納得まであと一歩、というところ。
それと別に、あるいは併せて考えたいのがハム対策。
CP-1050はどうしてかハムを拾ってしまうことがある。
その原因と対策方法がネットに上がっていたりもするので
近々やってみたいのだが急場ではどうにもならない。
そこでMCカートリッジにチェンジ。
安直だが効果のある方法だ。
我が国を代表して、DL-103。
ベストかどうかはわからないが落ち着きがあって好ましい。
さて、明日にでもCP-1050は開腹してアースの検討をするか…