2月28日
SONY XL-15。
過去にも登場しているが改めて。
発売は1975年頃か。
姉妹機として25も有名だが当初は45、35、15のラインナップだった。
シールドケースはブラックでそこに朱色のスタイラスノブが映える。
とっても良い赤だと思う。
スタイラスガードがついているのは親切だし安全だと思う。
角パイプスリーブでテンションワイヤー無し。円錐形ダンパーだ。
実はこのダンパーが経年でダメになる。
経年…と言われても製造から50年にならんとする物たちの劣化を言われてもメーカーも困る。
だが、僕みたいなもの好きも困る。お互い様だ?
…という冗談はさておいて、このダンパー劣化というのは本当に困る。
ウチには複数の15があるのだが昨年のGWにも二つ拾ってきている。
そのうち一つは針先チップが失われている物。もう一つはチップが残っている物。
複数あれば生存率も高まるし部品取りにもなるということで気軽に買うが、ダメなものはダメ。
どうしたってボディが盤面を擦りそうになる。
どうも、よっしーはXL-15に見放されていると言うかなんというか、
実は某所で安価に針を落としてみたら到着時チップ落ちということまであった。
(売り手の方が良識ある方でお金は戻していただけた)
それにしてもね、とある時整理をしていて気が付いた。
そのチップ落ちの交換針はダンパーは生きている(未使用品で社外品)はずだ。
で、あればダンパー死んでチップの生きているカンチレバーを持っているS0NY純正針からカンチレバー引っこ抜いて
差し替えてしまえば良いと…
そんな乱暴な…と思われるかもしれないが、そんなことが案外あっさり出来てしまうのがMMカートリッジの良さ?だ。
思い立ったが吉日ということでやってみたら瞬殺で入れ替え完了。
完了、は良いが音はどうなんだ??
2月29日
音はどうなんだ?
というか、まず音が出るか?
出た。ゴシゴシしたらボソボソ言っている。
よし!では再生だ。
わっ、ちゃんと鳴る。適正針圧でボディが沈むなんてことはない。
(当たり前と言われたら当たり前だが…)
やったぜ。
さて、音だが明瞭快活。これぞ'70年代的不適切(笑)サウンド?
けつバットの音が聴こえてくる、というのは冗談で青春の音がする。
細かいことを言い出すとキリがないが、そういう人はこうしたカートリッジを使うもんじゃない。
青春の音、なんていうと派手目で明るいのが取り柄のカートリッジと思うかもしれないが
そんなことはない。オールラウンド、なんでも来い、だ。
ただ、日比谷から東大という感じではない。かといって夜になると出かけていく悪い子でももちろん無い。
悩み多き青春、ではなくて中流の青春?
ちゃっかり彼女も居る感じ。高校は公立志望。部活もやるが部長ではない。
良いカートリッジである。このレベルの物が、あちこちのプレーヤーに付いていた時代って…
「昭和に帰ってトナイト観たい」と呟いてこの項を終わろう。