9月4日
かび。
こんな風にテープの淵に生えているパターン。
デッキに放り込んで(あるいはリワインダーで)
バーっと回すことで落とせるのだが
デッキの中が汚れる。
それは掃除すれば済むことだが
一番嫌なのは、やはりカビでテープが張り付いていて
切れてしまうこと。
面倒は起こさないのが吉。
だんだん悟りを開いてこういうことをする。
写真だけで一発でわかる人は同士である。
ガムテープが見えるのは、テープのロック解除。
テープの口は手動で開けてマスキングテープで固定。
白く見えるのはコットンで、これがテープの両淵に軽く接触。
そう、この状態でテープを回すとカビが落ちるのだ。
しかもご丁寧に手動で回している。
テープの引っかかり。融着みたいなのを感じて手加減するには
結局これしかない。
9月5日
それにしても静かなデッキ。
感心してしまう。
この人が生きている内に全テープに
ケリをつけてしまおう。
9月6日
ちょっとこのカビは危険なかほり…
相当注意したが、最後の最後でテープが裂けた。
こうなると分解せざるを得ない。
テープを繋ぐことも考えたが、テープエンドの部分だったので
そこは切り捨ててしまう。
深追い禁止である。
この写真をよく見ると(名称がわからないが)プラスティックの丸い部品が
テープの少ない側のリールではむしり取られている。(むしり取った)
静かに再生するのはこのままで大丈夫。
早送りや巻き戻しをするとカタカタ音がして不安定だが
そんな事を考えるより、救えるデータを吸い取ってしまうのが吉。
9月8日
読んでいる方はとっくに飽きていると思うが
やっている本人は心から楽しんでいるビデオテープの蘇生。
蘇生してどうなる?というとどうにもならない。
例えばLPは一旦見放されたが見事に蘇った。
それは基本的にハイファイだったからだ。
対してVHSテープは現時点で見て明らかにローファイで、
これが現代の高画質メディアを蹴り落して再び主役の座に返り咲く
なんて事は到底考えられない。
ただ、そのローファイぶりを楽しみたいと思う。
出来たらブラウン管モニターで再生すべきだろう。
そうそう、20インチくらいまでの画面サイズだ、もちろん。
さすがにそれを実現はしないだろうが
世のVAファンの中にはそんなことを楽しんでいる人も
いるのでは?居ないのかな?
妄想するのもまた楽しい。
9月10日
少なくとも二人くらいは面白がってくれているようなので
続投。
無水エタノール(アルコール)でテープの記録面のカビ取りに挑戦中。
無水アルコールはなかなか高価だが、消毒用だと乾くのが遅いなどの
問題があるのだな。やはり。
ところでKPの会会員名簿久しぶりに更新。
アンパンマンさんのページご覧ください。
9月11日
今日は9.11なのだが報道は大変少ない。
時間の経過とは誠にそういうものなのである。
(悪いと言っているのではない)
話しは突然矮小なものとなる。
綿棒の先っぽの汚れ。
これが全部カビなのか?は顕微鏡ででも見ないとわからない。
なんでも良いが実に地味で人には全く奨められない。
これで果たして映像は綺麗になるのか?
こうご期待である。
9月13日
なかなか立派なカビっぷり?
手回しで一旦全部反対側に巻き取る。
なぜにこんな面倒なことをするのか?
それはテープが切れてしまう事を極力避けたいからだ。
機械のパワーで巻いてしまうと、状態の悪いところで必ず切れる。
その辺は人間の手という抜群のセンサーを持った物に及ばない。
このテープ、カビが酷いように見えたが、テープ側面に見えているのが
ほとんどで、記録面の汚れは少ない。
これが何より大事。
そして固着によるテープ破断なども起きなかった。
どうしてテープは側面がカビるのか分からないが、そうなることが非常に多い
上の写真ではわかりにくいだろうがテープ側面から移ったカビが目立つ。
これはもちろん無水アルコールを付けた綿棒で掃除する。
9月14日
RD50のウインカーが点かないという現象が起きて悩んでいたのだが
思い切ってスイッチボックスの中を分解して行ったら
配線が一つ外れてしまっているのに気づいた。
今でも大したレベルじゃないが、40年くらい前と比べれば
半田付けも随分上達した。
これくらいなら(という言い方も不遜だが)一発で終わりである。
逆にいうとその程度のことが出来るようになるまで
40年くらい掛かっている訳で、なんだか救いようのないお話である。
さてしかいこれだけで解決するほど旧車弄りって奴は甘くないわけで…
9月18日
ここ、欠けている。
ウインカースイッチの要所でネジが入るところなのだが…
そのままだとウインカーが作動させられない訳で…
そこでドリルで穴を開けてネジを貫通。
念のためダブルナットで留める。
書くとこれだけだが、作業前の試行錯誤がやまほどある訳で
まあ時間の掛かることよ。
で、無事点灯。
かなりまったりした点滅の仕方なのだな、と改めて気づく。
とあえず走れている。止まれている。曲がれている。
ただし、あくまでも取りあえず。
あと一歩だ。
9月23日
テープの接続に挑戦。
だんだん難物テープ相手に燃えるようになってしまった。
だが、これは間違い。
状態の悪いテープは最悪デッキを壊す。
こんな挑戦は最後の最後にするべきだ。
そして段々飽きてきた。
9月24日
この日記と直接の関係は無い話だが、
友人が今日旅立った。
今宵は近親者に囲まれて過ごしているのだろう。
僕らが対面できるのは数日後か。
そんな時こんなもの書いている場合かという見方もあるのだが
このざわつく心を鎮めるのにはこんな事でもするしかないのだ。
僕の場合は…だが。
RD50の電装系だが、案外ダメになっていた所は少なくて、
電球たちもほとんど生きていた。
唯一切れていたのがヘッドライトのバルブだったのだが
実はこれが案外難物?
大きい方がRD50純正の球で右が汎用品。
球が大きい小さいの問題ではなく、座金の部分の違いが決定的。
爪の数が左は三つ。右は一つ。それが違いだ。
6Vでこのプロポーションの球は案外少ない。
少ないがさすがネット時代。多分買える。
だが、ちょっと引っかかる。
ここで変なことに気が付く。
我が家にはCB50のヘッドライトユニットがひとつ余っている。
随分前に友人がシビエのライト(もちろん6V)を贈ってくれて
その時以来純正は予備という名の邪魔ものになっていた。
待てよ?これってRD50のヘッドライトユニットとサイズ的に
互換は無いの?と気づくまで二日くらい掛かった。
大抵こうした憶測は、思わぬ落とし穴があって
最後に没になるのだが、今回はなんとビンゴ。
CB50のユニットはRD50のそれとサイズ的に同一だった。
CB50のヘッドライト球は汎用性の高い爪一つのタイプ。
その方がこの先何かあった時修理し易い。
なにより邪魔もの扱いで可哀そうだったCB50のヘッドライトに
出番が作れたのが嬉しい。
上がCB50ユニットが収まったRD50ヘッドライトの図。
下は取り外されたRD50ユニット。
君たち異母兄弟だったのね、と呟く僕。
…それにしても同じ歳の友達の旅立ちは、
やはりとりわけ心に痛い…
9月25日
仕事は道具が70%?
まあ何とかこのレベルの仕事は出来るようになった。
ギボシから平型へ。
まあ何でもよいけどゴミは出るのよね。
すぐ掃除しないと…
9月27日
タコだなぁ…
三分の二が圧着できていないじゃん…
情け容赦無く引っ張ってテストしないとだめなんだよな…
そのせいではないだろうがヘッドライトが点いたと思ったら明るくなって切れてしまった。
これはバッテリーが劣化していると起きるパターンだ。
ただ、今回はバッテリーは合格のはず。
となると余計ややこしい。
パーツリスト…が掲載されているヤングマシンを繰りつつ考える…
この号である。
考えてみたら自分がいよいよバイクに乗るぞ、と決めた頃の号だ。
9月28日
何分にも時間が無い。
35年前だと灯火をたいて深夜まで弄っていたが
今それをやるガッツが無い。
取りあえず怪しのひとつ、レギュレーターをチェック。
…は良かったが平型端子を外そうとしたら
レギュレーターの方の端子がもげてしまった。
当方の不注意かもしれないが
腐食していたのは間違いない。
しかし、そこはそこ。
何故かCB50のレギュレーターの予備がある。
これに繋ぎ変えてみて解決するといいな。
9月30日
取りあえず、CB50のを挿す。
恐らく、なのだがこれで大丈夫。
灯火も点り、RD50は一応ストリートリーガルとなったのだった。
しかしメーター周りのそれって、RDは本当に上級クラスと同等感があって、
比べるとCB50はおもちゃチック。