11月1日
VICTOR JL-B37Rのアームのお尻下がりだが
写真の程度までは修復できた。
液体ゴムでゴムを作れたから…というより、
色々やっている内に問題のゴムを180°回転させることができてしまったから、
という所が大きい。
まだ少しお尻が落ちているが、文句を言えた義理ではない。
なにせ46歳である。
金属部分のくすみは、取れない部分も残る。
キャビネットの傷も然り。
ダストカバーは黄色くなる傾向にある。
だが、そんなことはどうでもよいではないか。
何しろ僕が中学生の頃の製品だ。
形が残っているだけで充分。
一応今回新しい生命を吹き込むところまで出来たと自負する。
一通り終わったということで改めて音を聴く。
今度はシュアーV-15Type3にしてみた。
あの時代の憧れの一本だ。
するとこれが大変良い。
マッチした、とはこのことか。
音がとにかく活き活きしているのには驚くばかり。
近年は買えないくらい高いこと自体が売りなのではあるまいか?
と思えるプレーヤーも多いのだが、
それでこのJL-B37Rにどれくらいの差を付けてくれるのか?
そんな気にさえさせてくれる。
昭和、平成、令和と駆け抜けたプレーヤーに乾杯!
11月2日
平成時代に確立された、高尚なオーディオ聴取用語を使わない限り
JL-B37Rの聴かせてくれる音は充分なものである。
なかなかに格好良い音だ。
昔の物だから良い、のではなく、
全盛期の物ならではの良さが感じられるというのが正しい。
何しろ作れば売れました、みたいな時代だから
そりゃ良いものが出てくる。
アームなんかも良い感じだ。
46,000円のプレーヤーにこれが載っていたのだからスゴイ。
プラッターも叩いてみると美しく鳴る。
鳴きの綺麗なものを選ぼう、みたいなことを言ったのは長岡先生か。
一理ある。
このプラッターが、ゴムのシート一枚載せるとピタッと鳴かなくなるから
面白い。
純正シートも悪くないが、出来たらJP-501みたいなのに替えたい。
もっとも、純正シートでの音作りが好きということもあり得るけど。
ディスクスタビライザーは載せたくなる。
モーターは充分。
このプレーヤーで敢えて手を入れるとしたら
キャビネットだろう。
この外観のままで良いから内部の空間を埋めて重量付加をする。
アームベースにウエイトを加えるのも多分有効。
インシュレーターが付けられている底板が鉄なのは
本当に良い。
鳴きがどうとか言っている場合じゃない。
ここが樹脂だとトランポリンの上にプレーヤーが載るみたいな
ことになってしまうのだが、後世の物はそんな作りの物が
この価格帯だと多い。
資源高だのコストダウンだとかいうものが
襲い掛かってくるとたちどころに誤魔化しが
始まってしまう。
JL-B37Rなんか、その直前くらいで
とっても良い時代に生を受けたといいたくなる。
うん、これは良い。