6月22日
テクニカのVMも大変息の長い商品だ。
なかでも俗にいうAT-100系は長かった。
かった、と過去形なのは、ご存じの通り現在はVM500系や700系にと
移り変わっているからだ。
そのAT-100系も近年は価格的にも相当のものになっていた。
AT-150Saは100,100円税込みというのが2015年当時のプライス。
例えば40年くらい前にシュアーUltra500なんていう10万円の
MMが存在したが憧れたって買えるもんじゃなかった。
テクニカのVMも、今やそんな値付けなのだ。
当たり前といえば当たり前だが。
さあ、マニアの方にはお分かりの通り末番にSaと来ているから、これはシバタ針モデルだ。
シバタ針がどうした物か、というのはさすがにここでは書かない。
ご存じの方ばかりが読まれていると思う。
手間のかかること間違いなしの形状なので簡単にいうと高くつく。
テクニカでも歴代シバタ針モデルは存在するが、
どれも上位機種的位置づけの物だ。
6月24日
ひとつ言い忘れたが今回登場したのはATN-150Saという交換針だけであり、
カートリッジ本体ではない。
ということでボディは自己調達。
なにに…と思ったがAT-150Eaにしてみた。
なのでまずは先に純然たる150Eaの音を聴くことになるが
充分良い音だ。
当たり前なのかもしれない。当時2万5千円。
それも先代150Eがあったからのバーゲンプライス。
それは良いが果たして150Saの針を刺してこの音を超えてくるのか?
ある意味心配にもなるがここで交換。
すると…
なるほど音が違うのだ。
いや、それは当たり前か。
どう違うというと、なかなか逞しくなる。
しっかり物を言うようになるというか、
言葉ひとつひとつの発音が正確になるイメージだ。
これは良い。
ただ、150Eaの、どこかしなやかさを内包するような音も
もちろん良いものだ。
優劣などと考えずに針を差し替えて
時々違う音を楽しめると考えると楽しい。
興に乗って手持ちのシバタ針、VMM50SHを持ってきて
同じくAT-150Eaボディに挿してみたらこれも良い音だ。
というかこのシバタ針、日頃はAT-100ボディに挿してあるわけだが
やっぱり150Eaボディに挿した方が一段高級な音になる?
ま、こんな楽しみを与え続けてくれている
テクニカさんには感謝をしないといけない。
おや?