5月28日
ちょっと追記シリーズみたいなのを書きたくなった。
過去一回登場した機器はその後取り上げないのか?
そんな決まりがあるわけない。
それに”その後”に面白いことが起きるケースもある。
ということで今月の追記その一。
まずSL-5だが、ある日異音がし始めて、演奏終了後アームが所定の位置まで
戻らなくなった。
これはもう、リニアあるあるでお約束のメンテナンスが必要だ。
そもそもこの個体、持って帰ったその日から何もしなくても演奏はできたという
稀有な存在だった。
たいていベルト伸びとかでアームが進まないものだ。
これは珍しいな、と思いながら喜んで使っていたが、
そうは問屋が卸さなかった?
というか約一か月、よくもった方だろう。
ベルトは当然変形している。
ただ、まだ使えそうな気もしたのだが、まあ交換。
純正と長さ厚み共同寸の物が手に入る。
良い時代だ。
古いグリスは除去して、ベルトをかけてしまう。
その後ごく少量のグリスをギアとアーム移動のレールに塗る。
少しでよいのだ。
これで完了。
やれやれ、お疲れ様、と動作確認をして驚いた。
なぜって…
5月29日
驚いた。
いや、アームはちゃんと所定の位置にスムーズに戻るようになった。
確かに。しかし、それは当然のことであって驚くことではない。
では、何に驚いたかって、音質である。
なんと音質向上。
それもかなりの幅での向上。
これは何なのか?
以前書いたようにSL-5は愛くるしいヤツだが音質今一つ。
どうしてだかわからないが過去に聞いたSL-7や10とは悔しいが結構違う。
という感じだったのだが印象一変。
実に活き活きと音楽が鳴る。
信じられない気持ちでもあるが、わかっている人に言わせたら当たり前なのか?
リニアのアームは一種の尺取虫運動をしているわけで、
針先がわずかに先行して進み、それをすかさずアームベースが追いかけて
一定の狭い角度のブレの中でアームは直角を保つ。
ある意味、やっているのはそれだけなのだ。
そのアームベースの通り道がグリスアップされていること。
および駆動するベルトがスムーズに回ること。
それがこんなに音に影響するのか?
まあ良い。
結論をいうと時間の経過したリニアのアーム駆動系は
その時点で動いていたとしてもメンテはした方が良いということ。
それをしないで音について語ることが
危険であることが今回よくわかった。
5月30日
今度はSL-100WキャビネットにSP-10をちゃんと固定する、の図。
四点のネジ止めが必要なのだが、これまでは置くだけで済ませていた。
まあそんなに不自由はないのだが…
しかし止めるべきものは、やはりちゃんと止めるべきだ。
余談だがSL-100Wのアームボード二枚はそれそれが四隅にネジを持っていて
それで固定をするようになっている。
この辺も大切で、例えば長岡式スライドアームベースで
鉛板を使用した場合でも、それをキャビネットにネジ止めした時の方が
ハウリングマージンは上がるという報告も挙がっている。
止めるものは労を惜しまず止めるべし。
ただし馬鹿力で止めようという話しとはちょっと違う。
止めるつながりでもう一つ。
このSP-10、アース線が途中で千切れていたのがそのままだった。
アースの是非、みたいな話しもあるが
取りあえず基本つなぐものは繋いでみた方が良い。
以上に加えてあること?のせいか音は一段引き締まり…
あることって?
5月31日
あることってなんだぁ〜っけ?なんだぁ〜っけ?
って古いな、こりゃ。
いや、あること。
それはターンテーブルシートなのだ。
一家に複数あるものの代表としてテクニカのディスクスタビライザーAT-618がある。
たいていの場合一部屋に一つくらいの平均分布だと思う(嘘)。
で、そこまでは無いが、という物にパイオニアのブチル系シート
JP-501がある。
我が家にも三枚はあるはずだ。
その内の一枚がSP-10に載っていたのだがバックヤードにある501に触れてみたら
随分感触が違う。
一言でいうと一方は随分つるつるしているのである。
もう一つは表面にザラザラ感がある。
無理もない。何十年の間に違いが出てしまったのだろう。
物は試しで交換してみるとビミョーに音は違うのだ。
これで一枚はお蔵入り?
いえいえ、長岡先生ばりにワイヤーブラシで擦ってみよう。
それで復活する筈だ。
まあ、もうあんまりこういう細かい世界には迷い込まないようにしたいと思うのだが
オーディオの楽しみの一つということで…