12月13日
スピンドル。細くなった。
12月14日
PIONEER MU-31D改。
当方の都合でお披露目が少々遅れた。
細いスピンドル。ゴッドハンドmilonさんの手によるものなのは
説明不要?
スピンドルが細いとどうして音が良くなるのか?
その辺の詳細はmilonさんのブログをご覧頂く方が良い。
このスピンドル。ただ細くするだけでは飽き足らず、
ベアリングが組み込まれ…というよりベアリングにスピンドルが組み込まれている?
軸の底の部分はボールベアリング化もされている。
かくして超低抵抗スピンドルが生まれた。
その低抵抗ぶりは凄いもので、ベルトを外して軽く刺激するだけでプラッターは
延々回り続ける。
いや、少々抵抗があってもモーターのトルクが強ければ問題ないとか
そもそもそこまで低抵抗にしなくても、とか色々な見方はあるだろう。
逆にいうと超低抵抗にするとモーターのトルクは小さく。その存在を消すかのように振る舞えることになる。
つまり、先に低抵抗のスピンドルありき、ではなく、それはモーターの存在を消すために
ただり着いた一つの方策であるということだ。
抵抗の大きいスピンドルをハイトルクのモーターで回すVS低抵抗のスピンドルを低トルクのモーターで
回すのは等価か?
もちろんそんな事無いのはオーディオするマニアなら容易に想像できる。
同じ様に33回転で回って見せてくれても、両者は異なるものなのだ。
理屈はさておいて、スピンドルが超低抵抗になってMU-31Dの音はどうなった?
12月15日
理屈はさておいて、スピンドルが超低抵抗になってMU-31Dの音はどうなった?
一言でいうとストレスフリーである。
音が実に簡単にあっさりと、パッと出て来る。
躊躇いであるとか迷いであるとかが無い。
切れが良いといってもハイ上がりの世界ではない。
低域まで等速で出て来るというか現れる。
これはカートリッジでいうとMC-L1000の世界である。
解き放たれた音。そんな表現を許して欲しい。
12月16日
以上の段階でもう十分なのだが、実は半完成状態なのだ。
なにが?というとここでマグネフロート登場。
いかにスピンドルに掛かる荷重を減らすか?と考えると
マグネフロートは大変有効なのは申すまでも無い。
磁石を装着するとプラッターは磁気反発で軽く浮き上がる。
そのままでは浮きすぎなので凡そ1キログラムくらいの
シートを載せて上げると塩梅が良い。
シートはアホの様にたくさんあるのだが
重さで考えて適合しそうな、正体不明の厚手硬質ゴムシートを
チョイス。
重さはともかく音はどうかな?とちょっと心配したが
結果を言うと問題無し。
いや、無さすぎる?
カートリッジにAT-33MLをチョイスしてみて驚く。
このカートリッジで切れの良い音がしても驚かない。
それは当たり前だからだ。
ところが今回は、それだけでなく優しいのである。
優しいといっても寝ぼけたとか眠いとかそんなのではない。
切れはある。しかし良く寝かせたお酒の様に
芳醇なのである。
これにはぶったまげた。
もちろんそれが単にフォノモーターのみによって
もたらされた訳では無いかもしれない。
検証は慎重に…
でも、今実際に驚かされているという事実は見逃すことが出来ない。
12月18日
それにしても既にそういう物だと分かっていても
このスピンドルがマグネフロートのサポートを得た時の
どこまでも回り続ける感は凄い。
軽く刺激するだけで6〜8分は回り続けてしまう。
もはや超常現象の世界である。
さて、このマグネフロート、強力であるがゆえにそのままだと
プラッターが浮かんできてしまう。
そこでプラッター側で重量増をしないといけない。
指定は重さ1kgのシート。
取りあえず手持ちで…と見渡すと、まず裏に
DISK-SEと書かれた正体不明の厚手のゴム系シートがある。
重さ的には多分ジャストミート。
ただちょっと硬質な感じがあって
レコード盤との接触という点で少し疑問が残る。
次にパイオニアJP-501。
定番中の定番だがこのままだと重さが足りない。
そこでディスクスタビライザーを載せる。
これも恐らく重量の点ではオーケー。
ただ、シート単体ではなくセンターのスタビを合わせてと言う所が
何となく引っかかる。
ふと思ってヤマハYDS-1を引っ張り出す。
久しぶりに手にしてみるといかにも重い。
重量4,5kg弱か。
どうかな?と思いながら載せてみるとセンタースピンドルが
短くなったように錯覚させるくらい厚みがある。
最初から疑念を持ちながら試してはダメだ。
音は重心が下がると言えば聞こえは良いが
なんだかナマクラ。
ま、こういった聴き比べは落ち着いて冷静にやらないと
わけが分からなくなると相場が決まっている。
年末までのお楽しみという事にしておこうではないか。
急に寒くなってアナログディスク再生には不利な季節となった。
お陰で納得できる音になるまで少々時間が掛かる。
そこそこ温まった装置で聴くMU-31D/TS(勝手に命名した)の音だが
やはり解き放たれた音という言い方が相応しいと思う。
12月19日
第一幕の終わりとして改めてのMC-F1000。
やはりAT-33MLと違いが出る。
ただ、ソースによってはその他のカートリッジの方が良いかも?
と思わせることもある。
これはもう仕方ない。
それでも純粋なL1000よりもF1000の方が対応力はある。
とかなんとか言ったがこの先を更に求めて…というと
なによりもキャビネット、という話になる。
今目の前にある実験機というか
2×4材組み合わせのターンテーブルベース。アームベースも
案外悪くはないのだがあくまでも汎用の土台。
お正月はプレーヤー造り?
まんざら嘘ではない。
定番の長岡式というかアーム交換容易な物を作ることになると思う。
そうすると沢山のアームやカートリッジ達と
MU31D/TSは相まみえることになる。
それは考えただけでワクワクする世界だ。
2021年に向けてちょうど良い足掛かりを得たと思い
ウハウハなよっしーなのであった。