10月1日
Nakamichi
その名を初めて知ったのはいつのことだったろうか?
中学生の時に700というカセットデッキを知った。
それがスタートだったと思う。
その格好良さに息をのんだというか圧倒された。
Nakamichiというブランドはどこか信仰に繋がる物もあって
狂信的(失礼!)マニアも多い。
カセットデッキで有名なのはもちろん、アナログプレーヤー。
アンプ類でも歴史に名を遺すものを作っていた。
しかし、熱心なNakamichiマニアであっても
その存在を詳しくは知らないという物もある。
その一つが今回のSP-4sだ。
10月2日
このスピーカー。本当に情報が少ない。
このご時世にネットで検索しても数えるほどしかヒットしないのは
ある意味凄い。
幅140o高さ260奥行き200 。
この辺は実測すればわかる。
サランネットを剥ぐってみると筐体に似つかわしい、小さいウーファーと
ツイーターが見える。
ただしバスレフポートは二つ空いている。マルチポートということだ。
リアに回ると端子はしっかりした物が選ばれているし、
なによりサランネットの頑強さに感心した。使っている内にずっこけて来る
なんて事は考えられないしっかりした物である。
コンパクトである事と相まってエンクロージャーも強固というか頑丈。
そこそこ高級感のあるコンパクトスピーカーである。
さて、コンパクトスピーカー。
よっしーの部屋だけでも色々なコンパクトスピーカーが登場するのだが
その存在意義は?
スピーカーと限らないが機器のコンパクト化は人々の悲願だった…と書いたら大げさか。
しかしオーディオ創世記の機械達はどれも大きかった。
大きい事はいいことだ。
これは皮肉ではない。本当だ。特に音のためには。
ただ、一部のマニアの為のオーディオではなく家庭に浸透させるとなると
コンパクト化は必須。
1970年代後半になると手のひらに乗るようなスピーカーも数が増えて来た。
ちょこんと置いて置けるようなスピーカー。これは便利。
音の点でも良い面があるが、このページを覗くようなマニアであればそんな事は
先刻ご承知なのでカット。
難点はというとやはり低音。
豊かな低音の為には大きなエンクロージャー。
これは嘘ではない。
しかし、そこを何とか、という事で研究は進む。
ヤマハのASTみたいなのを例外にすると、結局バスレフの設計と
後はネットワークの工夫しかない。
ネットワークとはなんぞや?というと一番簡単なのは低域の再生可能レベルに合わせて
中高音域を落としてしまうというのがある。
俗にいうPSTがこれだ。
ま、いずれにしてもどこか無理している風な感じだったがこの一年で小型スピーカーに
対する見方もまた一段変わったところだった。
まず、milonさんのところで出会ったAIRTIGHT AL-05に衝撃を受けた。
これはもう、比較的よく鳴るフルレンジですね、なんて域ではない。
特に超低音域は、絶対にスーパーウーファーがマルチアンプドライブで鳴っているに
違いないと思って聴いていて、そうではないと知った時のあの衝撃…
次にlimitedさんのところの鈍器スピーカー達。
ただ、これはアンプの方のローブーストと一体で考えるということで
アプローチはまた違うのだがとにかく雄大に鳴っていてびっくり。
更にこの夏、koyamaさん宅で拝聴したpioneerのS-A4SPT-VP及びnakamichiのSP-4s。
そのままリファレンスと対抗できる音にこれまたノックダウン。
…と、ここまで書くともうバレバレだが今回のNakamichi SP-4sはkoyamaさんに感化されての導入である。
更に言うと個体を見つけてくださったのもkoyamaさんだ。
さて、能書きはさておいてSP-4s、よっしーの部屋ではどう鳴る?
10月3日
Nakamichi SP-4s。
まず、肝である低音。
さすが、これはドシーンっと鳴る。サイズを超えた鳴りっぷりである。
例えば深夜、夜間に相応しい音量で、しかもプリにはトーンコントロール等一切無い
と言った条件下でも全く問題なく鳴ると言えばわかってもらえるだろうか?
当面小型スピーカーはこれ一本あれば良いかな、というところ。
ただし、現状でそのポテンシャルを100%発揮しているとは言わない。
もう少しパリッと鳴るはずだ。それはkoyamaさん宅での経験からわかっている。
主にアンプとの相性だと思う。また、4sはなかなかアンプに敏感なスピーカーでもある事も
その時の経験からわかっているつもりだ。
焦りは禁物。じっくり付き合いたい。
ひとつ言えるのは結構パワーをぶち込んでも大丈夫だということ。
逆にいうと、だからこそ壊す危険性もあるわけで
ゆっくり磨き上げるしかない。
10月4日
あれも36年前のことだったと思うが
この日、少し遠く。
関東のはずれ?の方までコンサートなんか観に
夜出かけたと記憶する。
どうやって帰って来たんだろう?
それより、よくそんな体力が…
あって当たり前か、36年前なら。
今だと眠くてダメだろうな。
さて、人は小型スピーカーに何を求める?
ここはシンプルに、”小さくても良い音がするスピーカー”という
ことにしておこう。
昔、スピーカーは大きくないと良い音がしないと
されていた。
”そんなことあるものか”と、今のご時世なら言われるだろう。
”スピーカーなんて小さくても良い音がするに決まっている”。
それが今の世代の認識だ。
世の中は進歩しているのである。
ただ、一般の人(狂っていない人)と
マニア(頭のおかしい人)の言う所の”良い音”は同じではない。
大きいスピーカーと小さいスピーカー。
どちらも良いとしても”同じではない”のである。
大型犬と小型犬は同じ犬でも全然違う。
そんな感じか?
小型スピーカーの楽しみ方の一つは
やっぱり、やや分析的に。やや観察的に
音を観るように聴くことかもしれない。
SP-4sはその点でも合格なのである。
10月5日
その後のP-701だがますます好調。
というかただ使っているだけなのだが、見ていて見惚れるというのと
フルオートで快適快適というのが理由。
音も良い。
ただ、一つだけ気になるのがスイッチ。
特に一番使う、右角にあるスタートスイッチを押した時に
その右角がぐっと沈むというのがあった。
アナログプレーヤーというのは弾力性のあるインシュレーターを持っているのが
ほとんどなので当たり前なのだが気分が悪い。
改めてP-701の底に手を入れてみると鉄板である。
これは立派。
諸説あるだろうがペナペナの樹脂や板にインシュレーターを付けて
プレーヤーの土台として良いわけはない。
しかしインシュレーターは市販プレーヤーとしては必須なので
リジッドに固めきれないのはやむを得ない。
いつもの黒檀ブロックを取り出してP-701の四隅で支える事にしてみた。
すると音が随分違うのでちょっと驚く。
P-701というのは良くも悪くも、低い方がちょっと厚くどっしりとした感じの
鳴り方をするプレーヤーなのだが、それが随分スッキリする。
やはり曖昧さがなくなる影響は大きい。
10月6日
勉強不足でごめんなさい、なのだが松田聖子さんの
レコードを初めて買ったのが昨年のことだったか?
その後興味をもって地味に何枚か買ってみた。
なるほど、そういう事だったのか…と
聴いては一人で頷いていたのだが
(何がそういうことだったのだろう…?)
analog誌の最新号冒頭に生島昇さんが
「松田聖子のヴァーチャルリアリティに恋をする」という記事を書かれいた。
なにしろ現在発売中のムックのことだから
あまり詳しくは書けないが、聖子さんの歌を聴くための
装置は段々発展。SP-10MK3+WE-506/30+MC30で
なんだかどこかの家にもありそうなラインナップだ。
面白いのはフォノイコにHX-10000を使うと聖子さんが目を開けるというところ。
そう言えば最近HX-10000を使っていなかった。
そうかそうか、では我が家でも聖子さんに目を開けてもらおうじゃないか。
そんな気持ちになったよっしーであった。
analog誌69号。皆さん書店でどうぞ!
10月7日
10月8日
通信教育を受けながら…
10月9日
いや、そう簡単には進まない訳でして…(すみません)
オペアンプ。なるほどこの頃(40年前)のは艶有りなんですね。
ま、僕には縁遠い世界ですが…
10月10日
先週だったか先々週だったか?
50年振りにサイクリングなる物をした。
ひとえに運動不足解消のためである。
ただ、なんの目標感も無く自転車を漕ぐのもいかがなものか?
そこでなんとかチャりで行けそうなところのハードオフを目的地にしてみた。
なにせ50年振りである。
色々あったが省略。
片道1時間の行程。
楽しく走ることが出来た。
さてしかし、ここまで来て手ぶらも…
と悪い癖が出てカートリッジをゲット。
もちろんジャンクである。
これじゃあ何だかわからんが、SONY XL-25Aである。
針は折れていたがシェルがついて千円なら買うわね。
で、素直にND25とか付ければよいのだが一ひねりして
victor DT-29を装着。
ネットの情報で刺さることは確認済み。
ただ、刺さり方がビミョーで、テープで補強中。
こんな状態で音は…?
10月11日
音だがなかな良い。
なかなかとは随分な言い方だが、やはりND25なりを挿さないと
気分的に落ち着かない。
どうしてDT-29を選んだかと言うと
ひとつには安い(笑)
NDは人気があるからそれなりのお値段がする。
それと、そのまま使ってもネタとしては
イマイチかな?と思ったからだ。
その辺の気分的な問題を差し引くと
これは充分良い音だ。
ここ数年当時の付属カートリッジを
聴く機会を得たが、あるいは一番筋肉質かもしれない?
もっと地味な音を想像していただけに驚いた。
ただ、やはり実験の域を出ない組み合わせであって
本当のことを知りたければND針を挿すのが良い。
消しゴム挟んでみたりしたけど却ってよくなかった。
10月12日
先々週の事だったと思うが50年振りにサイクリングというものをした。
子供の頃というのは自転車が相棒みたいなものだが我が家の周りは今も昔も坂が多い。
あんまり自転車と馴染まない立地なのだ。
それなのに何が悲しくて突然サイクリング?免停にでもなったか?
いや、ひとえに健康のためなのである。
運動不足解消。
それは良いがあてもなくサイクリングして楽しいわけがない。
ちょっとだけ考えて家から行けるハードオフを目的地に決めた。
後の計算で往復30キロ弱。片道一時間くらい。
まあ良いあんばいだった。
家にあるのは電動アシストではあるがママチャリ。
果たしてどれだけ走れるものか。バッテリーはどれくらいもつ物か?
謎だらけのデビューだったが無事。しかも快適にサイクリングは終わった。
戦利品として買ってきたのが先日ご案内のカートリッジ。SONY XL-25A。
針折れだったが税別千円。
シェルがSH-165。
これが音が良くて現在オクで割と高値でやり取りされていると知ったのは後のことである。
アルミダイキャストにカーボンファイバーをクラッドしたということで当時2,900円。
今新たに作ったら云万円か?
さて、その後だが台風が来たりでペダルは漕がず。
このまま一度っきりというのも嫌だったので今日も今日とてサイクリングサイクリング〜♪
目指したのは某サトー電気さんなので前回よりは全然近い。
AIWA S-A60修理のために部品を買いたかったので出かけた。
前回の片道の三分の一くらいのところで着いてしまう。
というか前回はこの前を通過している。
いつものように、手動ドアを開けて自動ドアを潜り抜け中に入る。
お店のお兄さんも十年変わらずだが、同族経営と見れば無理もない。
お買い物リストはエクセルで打ってプリントアウトして持参するのが習わし。
電解コンデンサーを指定であれこれという場合はそうしておくのが親切というものだし
正直お店に嫌がられない。
容量、耐圧、個数。
伝えてお兄さんがバックヤードから部品を出している間についつい余計な物も見つけて
買ってしまう。
といっても、そろそろ切れる半田を買ったりであって、いつかは使う物達なのだが。
お会計が千円を越してしまったのは、その余計な物達のせいである。
せこい?
大人の駄菓子屋なのだから一度に買う金額は大きいとダサい。
ということで自動ドアをくぐり、手動ドアを開けて外へ出ると、またチャりである。
このまま帰ると話は簡単だが運動量としていかがなものか?
もうひとつ、昼食をどこかでしたいという目論見もある。
そこで家とは少し違う方角へ。
目指す町は学生の街という一面を持っているし、このご時世に
賑やかさを保つ商店街をも持っている。
昔々は割と出かけたものだが、と思い思い返したら古本屋さんがあったのだな。
無理もない学生の街だからその手の物は多い。
もう一つ。中古レコード屋さんが確かったはず。とスマホで検索すると
何やらそれらしい情報が出て来る。
20年位前に確かいった事のあるお店と場所が違うが、移ったのか、別の店なのか。
それはどうでも良くて、お店さえあれば良いのだ。
なにせママチャリ。でっかい籠がフロントに付いている。何枚だって買って帰れる。
ナビも使ってお店を探すのだが見つからない?
行き過ぎたみたいだと思って引き返すも、やっぱり見つからない。
?
しばらくうろうろしたが、これは無くなったとみるのが正解。
このご時世、そんな事があって不思議でない。
無駄足をしたという思いもあるがこの辺でお腹も空いてくる。
(続く)
10月13日
無駄足をしたという思いもあるがこの辺でお腹も空いてくる。
さて、どこで?
お店はいっぱいある。
あり過ぎて迷う。
チェーン店から地場のお店まで。
僕にしては珍しく迷いに迷う。というのもと並行していじらしく
レコード屋さんや古本屋さんにも色目を使うから定まらないのだ。
確かあの辺にもう一軒あったはず、とレコード屋さんを求めて随分走ってしまった。
もう無いものは無いのである。考えてみたら前回そこで何か買ったのが25年位前のことじゃないか。
ついでにその辺にあった筈の有名ラーメン店も探すが、無い。
実はちょっと前に閉店が話題になっていたのだからある筈がないのだ。
無駄な事の二連発をやってUターン。
さて、今度こそ昼食…
天丼も良いがカロリー高いな、とか、ここまで来て松屋もな…とか
言っている内に疲れてきて、結局家系ラーメンみたいなところへ入った。
店長と店員二人、という感じの小さなお店で店員さんは外人さん。
昨今このパターンは多い。
味もさることながらお店の人の態度が良い。
そのせいか周りのお客さんもみんなお店に好意的である。
立派としか言いようがない。
ライス無料でお代わり自由となっているのだが、これはいけない、なんのために自転車乗っている?
半分はダイエットの意味もあるのに…
ここはじっと我慢…
…が出来なくて一膳だけ頂きました(笑)
さて、腹は満ちたがこのままだとなんか嫌だなーと思いながらショートカットで
入った路地にそれはあった。
それ、とは失礼だ。
古本屋さん。それもいい感じに時間が昭和で止まった感じの。
いやー、良かった。ここで文庫本の一冊二冊換えればそれで気が済むのだから…と
入ったら、あらあら…
10月14日
薄暗い店内。
表のワゴンを冷かしてから中を覗くと、なんとレコードらしき物が…
こんなところでこんな風にお目に掛かれるとは思いもよらず…
取りあえずきちゃない(笑)
これではコロナもクソも無い。
手が汚れる。
千円超えの、ちょっとしっかりしたヤツもあるが
ここは一枚300円級から三枚選んで千円札一枚出して
お釣りをもらうのが正しい道だ。
店員さんの目線など気にせずに時間を掛けて…
…いや、それどころか店員さん(店長さん)お昼の準備で忙しいご様子。
狭いバックヤードで何やら調理しているのが音と匂いでまるわかり。
とどめに、どうやら麺を作った様ですする音が絶え間ない。
こんな時は食べ終わるまでレジに行かないのが
礼儀というもんだ?
丹念に選んだレコードを三枚、お会計してもらい、
今度こそ帰宅だ。
でっかいカゴは本当に便利。
軽快にペダルを漕いで一路自宅へ。
現金なものでレコードを買ったとなると
急ぎ足なのだ。
すぐ聴きたいではないか。
10月15日
例えばこれら↑の盤なんか、いったいこれまでの約45年を
どう過ごしてきたんだろう?
あのお店にはいつからいたんだろう?
考えても仕方ないことではある。
想像をたくましくすると、これらの盤なんか同一人物の放出であったのかもしれない。
その可能性は大きい。
もっと言うと、あのお店にあった中古レコード達は、推定四人くらいの人が放出した物が
あそこに納まって昭和から平成。平成から令和へと
時代が移り変わる中、じっとしていたのかもしれない。
サンタナのアルバムなんか、中身は知っている(つもり)のだが、
買う機会が無くこれまで来た。
フリートウッドマックの「噂」なんかは当時物凄く眩しい存在で
子供の自分が手を出してはいけないように感じていた。
今回手にして、やっぱりこのジャケットは凄いし
中身も大人の音楽だ。
1976年の輝きを、今頃になって味わっている自分に少々呆れるが…
ZEPの四枚目についてはさすがに持っているのだが
どうしてかその盤は新品当時から音がイマイチだった。(輸入盤)
いつか買い直さなくてはと思いながら40年以上経ってしまったのか。
これで盤質が悪かったら大笑いだと思ったが
僕の持っている盤より全然良かった。
面白いものでしょっちゅう中古レコードあさりをしていると
盤なんか見なくても大体程度はわかってしまう。
今回の三枚も良いものだったのだが一目で
見抜けるようになるには経験が要る。
ひとつ言えるのは、盤が一発で出せるように
ジャケット出口側に内袋の開放口が来ているもの。
これは大抵盤質が良い。
本当は開放口はアウタージャケットの中で上方に
向いていなくてはいけないとされるし
僕はそうしてしまうのだが、どうしてか、その仕舞い方を
されている盤は汚れている物が少なくない。
これについては又検証してみたい。
10月16日
ここ数日くだくだとした日記を書いたので
時間つぶしかい?と思われたかもしれない。
いや、一度でよいから何食べたとか、出先でなに呑んだみたいな
書き方をしてみたかったのだ。
書けると思うのだが、書いている途中で自分がイライラしてしまうのが
難点。
結果大して面白い事が書けない。
今後ますます精進したいと思うばかりである。
さてしかし、妙なところで中古レコード選びに自信を持ってしまった感がある。
なんだかおみくじを引いているみたいな楽しさがあるのだ。
調子に乗って別の日にユーミンの「悲しいほどお天気」に手を出してみた。
これが思いっきりレンタルレコード上がりで笑ってしまったほど。
シールがジャケットに直貼りなんだよなー、この種のは。
1986年位からだっただろうか、こうしたレンタルレコード上がりの
アナログ盤が、当のレンタルレコード屋さんで投げ売りされていた。
CDへの移行が急速に進んだおかげで
邪魔になったアナログレコードが捨て値でやり取りされたということだ。
あまりに懐かしい。
それもあって手を出したが、こりゃさすがに盤が酷いんじゃないか?と
危ぶまれた。
ところが、これが針を降ろしてビックリの超美盤。
果たしてレンタルに出たのだろうか?と変な疑いを持ってしまったほどだ。
これをSONY PS-3750にONKYO CP-1050のカートリッジを付けて聴くのだが
あまりのはまり役に嬉しいというより怖くなった。
透明感抜群。
そしてSONY PS-3750のアームの先には
赤い針ノブのカートリッジが必要なのだと
別のことにも気づいた。
それがあって完成するデザインなのである。
ルックスの良さはヤマハP-701と双璧か。
さすがIt's a SONY!なのである。
10月18日
ある日の事…
リーンリーン♪
Y「もしもし」
L「よっしー君かね。わしじゃ、わしじゃよ」
Y「あ、limited師匠、お元気ですか?どうされてましたか?」
L「だからわしは君を弟子入りさせた覚えは無いと言っているじゃろう。
それにな、なんだこの喋り方は?
知らん人が読んでたら、本当にこんな喋り方する人なんだと
勘違いするだろうが」
Y「あ、いや、そ、そんな事は無いと思いますが…」
L「これも君の学習がまだまだ足りないからじゃ。
ブツを送っといたから今後ますます精進したまえ」
ガチャっ
…
第二幕
ところで日本で一番数が出回ったカートリッジは何だろう?
パイオニアにPCシリーズがあった。
ビクターならZ1か。
SONYだとやっぱりXL-15系がある。
DENON DLシリーズも然り。
それらはレコードプレーヤー付属のカートリッジとして
オーディオ全盛期に大量に出回ったことだろう。
一体どれがどれくらい出荷されたのか?
正確に公平に数えていた人がいると良いのだが
望み薄だ。
ここで忘れていけないカートリッジのひとつに
テクニクスEPC-270がある。
その出荷数は、単位が万本だというから
いかに当時オーディオ装置が売れていたか
よくわかる。
一家に一本270。
おやつの代わりに270?
なのだが…
10月19日
EPC-270。
…なのだが針のノブが…
さては貴様、EPC-440Cの針だな…どうだ、観念して白状しろ!
…と意気込んで針が返事をするわけがない。
EPC-440C。1974年と発売とされるが正しいのだろうか?
ま、270がその頃の製品だから大きく外してはいないと思う。
凄く単純に言ってしまうと440Cは4ch対応みたいな仕様だ。
ESP-270にEPS440QD。
するってーと音はどうなる??
まず、透明のノブがついた段階で見慣れた270が既に別物。
…そして音も別物だ、これは…!
ノブを緑に塗って、変哲もない270として聴かせたら、ベテランマニアほど
ぶったまげるに違いない。
おいおい、そんなはずがない…と言う顔をするはずである。
あまりにも明瞭なサウンド。これは高級MMカートリッジの音だ。
チップが…とかいう事もあるだろうがテンションワイヤー方式採用なのだ、440の場合。
テンションワイヤーにも是非があるみたいだが支点明確化という点で圧倒的に有利。
今回それを痛感する。
悔しいので自分のEPC-270も鳴らしてみる。
…残念ながら轟沈である。
もちろん好みというのはあるから、どっちが良いと一概な言い方は出来ない。
だが、どちらがハイファイですか?と言われたら結果は見えている。
異次元の270。それが今回の270であった。
もちろん普通の270にも楕円針を入れるなどすると多少似た傾向になるかもしれないが
トータルでは及ばない可能性大。
ただ、金に飽かして高性能針を手に入れて悦に入るのも、ちょっと違うんだなー、これは。
出会いを大切にしてひょっこりとスーパー270を作る。
それが粋という物だ。