7月1日



形式の是非はさておいて、
ダイレクトドライブはれだった。

’70年代半ばにオーディオに嵌った者にとって
DDというのはしいものだった。

猫も杓子もDDとなるには少し早く、特にローコスト機には
ベルトドライブが散見していた時代だったのだ。

憧憬のダイレクトドライブ。

では何がそんなに良かった?というと
実はわかっていない。

ただ、ワウフラッターとか
凄い数値が出ていたので
これはきっと素晴らしいに違いない!と…

小僧なんてそんなものである。

その頃SP-10はSP-10
MK2になっていて、お値段15万円

しかしそう考えると9万円いかなかったMK1は随分バーゲンプライスだったんだなー。





さて、
は?と言ってもそう簡単ではない。

プレーヤーというのはアーム、カートリッジ、キャビネットと多くの要素が
んで音が決まる。

それともう一つ。

優れた方式のダイレクトドライブだが、果たして
出荷時の性能を発揮しているのは
どれくらいあるのか?

近年そこに大いに疑問を感じている。

ただ、せっかく無事に回り始めたSP-10初代だ。

せめて暫くはこのまま回転してもらおうでは無いか。


7月2日

たま
にはいのも良いんじゃないか?



…というかSP-10MK1のプラッターが何かの
載せろと呼んでいる?

プラッターによってそういう事をしたい気持ちに
なる物と
全くならない物があるのだがSP-10MK1は前者。

これがMK2になるとプラッターの淵が盛り上がっているので
そんな気に全く
ならない

さてしかし、眠い。やたらめったら眠い。

これはどうしたことか…


7月4日



僕は良い方のナンバーワンになる自信は無いが
い方のナンバーワンにであれば色々な分野でなれる気がする。

SP-10シリーズの歴史は長い。

素晴らしいお値段の新型も出たが
それらも含めて大抵の場合
お洒落なキャビネットに収められている。

それに対して今回のSP-10MK1が鎮座したのはよっしーお得意の
2×4材使用。

これは一種の
実験用ベースで色々なターンテーブルやトーンアームを
取りあえず置いて使えるように、との思いで作った物だが
案外活躍している。



SP-10MK1
本体の方も多少お手入れ。

といっても電源スイッチと速度切り替え
スイッチ部分の清掃と
グリスアップ。

しかし、ガッチャン電源スイッチのフィーリングは基本的には改良に限界有り。

MK2以降の
フィーリングには遠く及ばない。

しかし、それより何よりこのSP-10属の裏側の
取り付けネジの位置
誰が設計してこうなった?

MK2の時もそうだが、実物を見ると
怒りがこみあげて来るくらい
位置が悪い。

上手く取り付けるのは神業に近い。

もしかして長岡先生が初代SP-10を採用せずSP-12を採ったのも
この辺に理由があったか?

テクニクスはMK2以降はマッチするキャビネットもせっせと販売したが
MK1の時は更に選択肢は狭かった気がする。



…と何かと文句も付けたくなるSP-10だが
発売から
50年が経った今日、特に修理もせずに
半田やり直しだけで何事も無かったかのように回っているのは
立派な事だ。

今はSAECの
WE-308Nを組み合わせているが
この組み合わせは結構多かったのではあるまいか?

いや、SP-10
MK2+WE-308の方が多かったかな?時代的に。



カートリッジはテクニカF3の初代。

この組み合わせに固定して色々聴いている。

限定された中で多くを語るべきではないが
頭を押さえらたところがあるものの
低い方の
ドスの効いた決まり方はSP-10属ならではなのか?

その辺は今後もっと色々やらないとわからない。

なによりもこれを機にSP-10MK2の修理をやり遂げて
両者の
比較なんかをやらんわけにはいかんだろう?

ま、
昭和オーディオ倶楽部本舗としては
押さえるべき品を押さえられたので
それだけでもう十分という説もあるが。


7月5日



このSP-10だが
手を入れるべきか迷ったが
しばらく。当分。あるいはずっと?
このままで行こうかと思っている。

間違っても元からついていたパーツ至上主義とかでは無いので念のため。

ただ、なんとなくこの先壊れる気が
しないのだ。

それは無印というかMK1の場合に限っての話しでMK2、MK3はもう
更年期というか
軒並みお手入れのお年頃にあると思う。

MK2やMK3が手を抜いたとか設計に無理があるとかは言わない。

そもそもそれらも誕生から40年とか経っているので
なにがあっても文句の
欠片も言われる筋合い無しだろう。


それでも、このMK1の壊れる要素無いっぷりには負けるというか
くばかりだ。

大雑把にいうと50年以上前の物は故障確率が極めて低い。
万一発生しても大抵直せる。

それがいつ頃から崩れたか。なぜ崩れたかは
今は問わない。

ただ、そういう物であるということ。


7月6日



夢の?EARLY DD対決?


7月7日

EARLY DD
対決。

我ながら良い企画だ。
なによりタイトルが良い。

しかし
先にこれを述べておく。

アナログは適当にやんないと病みますよ

これは先月発せられた
limitedさんの名言である。


その通り。


音は生きている。
とりわけアナログのそれは生ものなのだ。


極端に言えば
毎日だって音が変わる。


それを同じ土俵とやらに載せたつもりで
わかったような事を書くと後で
ひどい目に?遭う?


ま、それはオーバーだが
安易に信じると間違いの元。
それは言っておく。



さて、世界
のダイレクトドライブはテクニクスSP-10

これに異論を唱える人はあまりいないが
発売については
SONYTTS-4000の方が一か月くらい早かったのは周知の事実。

ただ、やっぱりそれをして世界初のダイレクトドライブはTTS-4000とは言わない。

まあ何より面白いのはその頃この項目においても
松下とSONYが
張り合っていたという点。

片やDCモーターでトルク重視。
片やACモーターでスムーズな回転重視。

自社の物ほど正しい。優れていると意地をはり合うところが
外野からすると微笑ましい。

さてTTS-2500


7月8日

さて…

は良いのだが、これが
大変良い。

この段階で既に対決がどうとかいうのが
面倒になっているワタシ(笑)

いや、せっかく出ている良い音が、動かして
えてしまったらだと、
マニアなら誰だってそんな思いをしたことがあるだろう。

それにしても面白いのは
前回TTS-2500を鳴らした時は
首を傾げるような音だったこと。

まあアームもその時とは変わっているが
それにしても…という感じ。

アナログの中には
魔物が棲んでいる。


あ、EARLY DD対決は必ずやりますから待っててね。


7月9日



SONY TTS-2500

以前にも書いたがSONYのDD
二号機にして当時のベストセラー。

一号機4000はお値段も高かったせいかそんなに見ないが
2500は
ゴロゴロ転がって?いる。



特徴の一つは
エディカレントモーター

江川三郎先生絶賛…

だが絶賛するのがちょっと遅かった?

市場は高トルク型をよしとする方向に流れ
エディカレントモーター搭載機には不利な展開に。

もう一つ
ハムを拾うというのもネックになった?

だが2020年の今日、改めてその音を聴くと
何と素晴らしいのかと言いたくなる。

ある人曰くベルトドライブに対抗しうるダイレクトドライブ。

いっその事
このモーターでベルトドライブしたら更に良いのでは?と
考えてしまう。


そう言えば面白いのはこの頃のTTSシリーズはベルトもダイレクトも
意匠が共通というか
遠目に見たら区別がつかない。

ベルトでもダイレクトでも
目指す音は同じだよ、という
SONYの意地の表れか?

それはわからない。




写真は江川先生のムックからだがオンキョーPX-100Mにもエディカレントモーターが。
B&Oのダイレクトドライブにもエディカレントモーターが採用されているのがわかる。


もちろんターンテーブルはフォノモーターだけで決まるわけでは無い。

要は最終的な
だ。

TTS-2500のそれは、大変なやぎと躍動感。

ピチピチと音が飛ぶ感じに長けている。

一言でいうと
音が活きている。




…という事に今回改めて気がついたのであった。




で、これを
SP-10に換装すると…



7月10日



他の要素
一定

といってもアームの高さ調整は必要だが。

カートリッジ
AT-33ML+アームWE-308N

これでターンテーブルだけを
TTS-2500からSP-10へ。

音は?



あまり変わって欲しくないなー、面倒だから、
というのが内なる心の叫びだったのだが
結構違う。

一言でいうとSP-10にすると
どすが効く。

特に下の方が
アタックが強くなるのはハッキリわかる。

全体に
押しが強くなる。

反面チャーミングさ。可憐さ。飛び散る感じなどは後退

なかなか興味深い。


現時点でどちらが
好きと問われるとTTS-2500を使った時の方かなーと思うが
この間のTTS-2500のイマイチっぷりも半端無かったことなど考えると
何らかの状況変化でSP-10もまた違う頑張りを見せる可能性がある。

 要するにそう簡単に優劣なんて付けられないという事。

ん?これじゃあプレーヤーが
減る事が無いじゃないか。

それだけが問題か…


7月11日



ターンテーブル
ベース

…はっきり言って
こんな物をお見せして良いものか…

迷わない訳じゃないが色々テストする
土台としてはこれ以上の物はない。
(金を出せば、ある)




長岡式はスライドベース式トーンアームだが
こちらは
ターンテーブルの方を移動できる。

故にオーバーハング調整も超簡単。



ということでTTS-2500が載りました、の図。

…正直言って現状では2500が
活き活き鳴る。

何しろ他の要素は同じなので、「それでこんなに違うの?」と
大抵の人が驚くであろう位だ。


でも、やっぱりアナログは魔物だ。

適当にやらないと沼の中です。





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