7月2日
ベルトドライブプレーヤー。
MU-41の場合は4極シンクロナスモーターを持っている。
これを回すのには進相コンデンサが必要。
詳しく知りたい人は検索する方が早い。
純正では1.5μFと0.6μFのMPコンデンサが採用されていて
50Hzの場合両者並列で2.1μFがその値。
この進相コンデンサーで音が変わるという。
もちろん理屈はわかる。
コンデンサーの値が本来のところからずれてしまえば
モーターは円滑な回転が出来なくなる。
しかし本当にそんなに影響するのか?
ダイレクトドライブならまだしも、ベルトドライブでは
文字通りベルトが介在して影響はそこで吸収されてしまうのではないか?
眉唾と言いたいが、50年前のコンデンサーというのはそれ以上に怪しいもんだ。
素直に交換してみたいと思ったが数値合わせが問題。
2.6μFなんてコンデンサーは普通存在しない。
そこで組み合わせて、となるが頭の悪いよっしーに、計算なんか期待できない。
それでも1μ×2と0.1μ×1を並列に繋げばそれらしい値になるのはわかる。
ところが0.1μで耐圧が200V以上というのが手元に無い。
いじいじと1μ×2を並列に繋いで数値を見てみると2.1は無いが2以上にはなる。
考えてみれば誤差というものがパーツにはある。
じゃあ大体これでいいんじゃない?としてしまう所が素人の凄さである。
というか、それよりも問題は接続間違えとか耐圧不足の方なので
まずは実験と思ってやってみる。
すると…
7月3日
進相コンデンサーの交換で音は変わるか?
結論を言うと今回は変わった。
無理もないというか、さすが50年物のMPコンデンサーは値も表示とはずいぶん違っていたのだから。
どう変わったかと言うと、少しだがシャキシャキ感が減退。落ち着いた。
元のを高解像度と見る事も出来るが、どうも神経を逆なでするようなところがあったのだが
それが落ち着いた。
ただ、騒がしさは残るというか、良くも悪くもハイエンドとローエンドに一癖あって
”何か違うな”と思わせてしまうのが残念。
もっとも、数値も厳密に調整出来ていないのだから文句を言うのがおかしいかも。
そうこうする内に、コロッと別のコンデンサーが出て来た。
shizukiの黄色いヤツ。1μFが二本。耐圧も630Vと合格。
じゃあ取り換えてみようかと思った。
深く考えず。相変わらず数値はあっていない。
ところが、これが変わった。
耳に付く、いやらしい音が激減。
さすがに驚く。
もう一つ驚くのが、こんなコンデンサー二つなのだが通電開始直後と、しばらく経ってからで
音が違う。
当然時間が経った方が良い。
当たり前と言われればそれまでだが、ベルトドライブの、たった一か所のコンデンサーで
これだけ変化するとなると、サーボだなんだと積んだ物は、超厳密にパーツを選ばないと
大変なことになる?
いや、もちろん、そう言ったパーツの違いを吸収してしまうように回路は作られているのだろうし、
今回の場合は一か所だからなおの事差が出やすかっただけだよ、という見方もある。
しかし、これはきっとサーボいっぱいのプレーヤーは、その基板にあるパーツをしっかり見直さないと
当初の性能というか音はしていないと見る事が出来そうだ。
しつこいようだが、DDだからこう、なんて簡単には決め付けない方が無難と思う。
7月4日
さてさて、どのコンデンサーが良いのか?
それも果ての無い世界だからほどほどにしておきたいが、取りあえず数値は合わせるべきではないか。
そこで更にコンデンサー追加。
トータルで2.1μFをほんの少しだけオーバーしたが過去最高の近似値。
足す前が、なんだか思わずピッチが上がったか?と思わせる軽快な音だったのだが
足してみるとこれがまた面白く無い音で驚く。
だが、通電していく内に変わる。
と、色々やっているが訳が分からなくなる。
悩ましいのが数値を合わせようとなると銘柄が混在になりがちだということ。
そう都合よくラインナップされていないのだ。
何をもって良しとするか。これは今後時間を掛けて考えなくてはいけない。
7月5日
進相コンデンサーにも飽きて来たので話を変える。
馬鹿はやっておくべきというか、先月組み立てた2×4材のプレーヤーベース。
…と呼ぶにはあまりにもいい加減な物なのだが、の存在が無かったら今回の企画は頓挫していたかもしれない。
アイワPX-E860。
もう二年前になるのか?某オフで980円でゲットしてきたもの。
その時、長岡教の仏壇がスワンなら、江川教のそれは、このPXだろう、なんて事を書いた覚えがある。
実売でも1万円くらいのこのミニコン用プレーヤーが思いもよらぬ良さを持っているという事で
江川先生が称賛した事で有名になったのだから、改めて影響力というのは凄い。
イナーシャの江川とまで言われ、一時期はとんでもないお化けプレーヤーまで作った江川先生の
終着駅がこれだったというから世の中わからない。
こんな物(失礼!)のどこが良いのか?
曰く、プラスティック製のターンテーブルが良い。
アームが短いのが良い。更にフォノイコ内蔵で信号がすぐ増幅される。
シンプルなDCモーターが良い。
などなど。まあ理屈は後からついて来ると思わず言いたくなるような世界だ。
ただ、僕も気にはなっていて、1万円だったら買わないが980円なら買おうというものだった。
それで、音はどうだったか?
何しろ二年くらいお休みさせていたので改めて繋いでみた。
…なるほど極めて自然な音だ。究極の脱力系とでもいうのだろうか?
これで良いと言われたらそれまでだが、いかにせん眠い、というのが今回の感想。
これで決心がついたわけだ。
なんの決心?
そう、いよいよ860分解である。
このモーターと軸受を活用してもう一つベルトドライブプレーヤーを作ってみたい。
予てより思っていた計画を実行に移す時が来たってもんだ。
取りあえず分解については説明しない。
難しいところは何もない。
ただ、本当にシンプルな作りで、それはコスト削減目的だったとしても凄いものだ。
モーターなんか制御系までインクルードで、ちっちやいトランスと冗談みたいな電源基板があるだけ。
軸受もちっちやいというか短い。
しかし、軸受が短いのは理屈の上でも良いことだ。
あっという間に分解して目分量で?組み立てる。
…と言うのは半分冗談で、ある程度苦労はある。
はっきりって不慣れな人がやったら当分終わらない。
色々語りたいのだが、とある夜、組みあがったら音を出したくて仕方なくなった。
辛抱タマランというヤツだ。
ターンテーブルの回転を確認して、アームは迷ったがEPA-100。
カートリッジは、これも迷ったがシェル込重量優先で選択してM-44G。
例によって半完成の状態で盤を載せて針を降ろす。
と…
7月6日
…と、これが驚いた。
いや、本気で驚いた。
な、なんと澄み切って爽やかで力強い音なのだろう?
平行して検証中のMU-41のプレーヤーは哀れ撃沈…
もっとも、トーンアームの違いなどもあるから一概な事は言えないのだが
穢れの無さで各段の差がついてしまう。
カルチャーショックである。
そうそう、驚きのもう一つはモーターもベルトもプラスチックのプラッターも
AIWA PX-E860そのままであるということ。
違いはキャビネットとアームとカートリッジで、特にアームの違いは絶望的に?大きいが
それにしてもここまで違いますか?と思ってしまう。
これはしかし、凄いというよりズルい世界だ…
7月7日
一晩経って冷静に、なのだがやはり幻覚では無かった様で音は良い。
言い訳を?敢えて探すとEPA-100とM44G。特にM44Gとの相性は特に良いかもしれない。
それにしても笑える。
プラスチックのプラッターは、相変わらず、時にフラフラと回っている。
これでどうして音が良い?
理屈は後からついて来る。
だからあまり理論めいた事を言ってはいけない。
ひとつには、”このプラッターで…”とみるから評価が良くなるというのがある。
見てくれこんななのに凄い。みたいな話だ。
こういった事は差っ引いて評価しなくてはいけない。
さておいて、プラスチックだから良い、悪いという以前に
やっぱり軸受付近の勘合が甘いせいか、どうしてもふら付いて回っている感じがあって
気分が悪い。
ま、本当は軸の所に押さえのEリングを入れろ、というのもあるが
それで万事解決するとも思えない。
かくなる上は他のプラッター…
なのだが、そう簡単にはいかない。
プラッターと軸はある意味ペアで考えられていて
どの軸にもどのプラッターでも合うというわけでは無いのだ。
そこで…
7月8日
またしても言葉が無いくらいの被害が出ている。
この春お邪魔したばかりのエリアも多く含まれている。
もしかすると、ここを時々覗いてくれている様な方だって
その中にいらっしゃる可能性もあるのだ。
こんな事が起こるなんて…などという僕が甘いのだろうか。
7月10日
プラッターを取り換えてみたい。
と思っても事はそんな簡単ではない。
まずPX-E860の場合はプラッターの内周をドライブする形。
例えばMU-41のプラッターみたいに外周をドライブする形式の物だと合わない。
というかプーリーであるとかモーター側を調整すれば良いのかもしれないが
面倒臭い。
では該当するプラッター(を背負ったプレーヤー)が我が家にあるか?
馬鹿みたいな数、プレーヤーはあるが該当するプレーヤーは…
無い…
と思ったらあった。
ベルトドライブではない。リニアモーターだ。
TP-L1、同L3は一種の内周ドライブじゃないか。
リニアプレーヤーのプラッターをベルトドライブする人は世界中でも俺だけだ?
こーゆー所に変な喜びを感じる辺りが変態である。
いそいそとTL-P3からプラッターをもぎ取るが、残念PX-E860の軸にはそのまま嵌らない。
このあたり、かなり適合性が低いのがこの世界だ。
軸とプラッターは対を成すと言って良い。
だったら軸ももぎ取ろう、とこうなった。
こんなバカな事がすぐ出来るのが2×4材プロトプレーヤーならではである。
ま、実際は言う程簡単じゃないのだがその辺は省略。
とにかく回してみると、なんと回ってしまうのである。(当たり前と言わないで〜)
音も別物…
と言いたいが、どうも回転が低い感じ。
無理もございません。そもそもあり得ない組み合わせなのだから。
結論を言うと今回は調整しきれなかった。
他にも色々引っ掛かるところがあってAIWAモーターで回すOTTP TP-L3のプラッターというのは
一時中断。
書くとあっさりしたものだが、まあ色々と想定外の事も起きる。
焦って色々やっているとカートリッジやアームも壊す恐れがある訳なので
相当の物好き以外には同じ事はお奨めしない。
(誰もやらない、って)
ここは素直に、と思ってPX-E860のプラスチックモーター。軸に戻す。
まあよかろうと思ってEPA-100+M44Gで針を降ろしてみると、これはやっぱり良いのである。
ただ、ちょっと色々やり過ぎて、何が”良い”なのか分からなくなってきた今日この頃だ。
7月11日
一端その場を離れる事も必要と思うのだが
ある区切りがつくまでは、どうにもならないのかも?
アイワのDCモーター。
TP-L3のスピンドル。
MU-41のプラッターの図。
アイワPX-E860のプラスチックプラッターも悪く無いのだが
それはそれで独特の響きを持っている様で、
それがなんとも耳障りに感じる。
しかし使えるプラッターは案外限られる…と思ったが
一か八かでMU-41のプラッターを使ってみることにした。
一番の問題はモーターのスピードだ。
内周ドライブに最適化されているとすると
MU-41のみたいな外周ドライブでは速度不足になる可能性がある。
結論をいうと外周ドライブでも使えた。
アームは変わらずEPA-100。
カートリッジは昨夜からAT-33ML。
これで音はどうか…??
7月13日
TP-L3の軸+MU-41プラッター。
モーターはAIWA PX-E860のDCモーター。
この時の音だが悪くは無かった。
実にサバサバとしてあと腐れがなく、ある意味竹を割ったような性格サウンド。
ただ、すぐに辞めている。
理由はというとL3の軸とMU-41プラッターの勘合が良くないのだ。
一見合うように見せて実は甘い。
これは仕方ない。軸とプラッターはセットで考えないといけない。
器用な人なら軸を削るとかで適合させるのだろうが
よっしーでは無理だ。
ここで満を持してMU-41の軸の登場。
つまり軸とプラッターはMU-41そのもの。
ドライブモーターが本来のACシンクロナスモーターではなく
DCモーターになるというわけだ。
まず、回転だがばっちり。ストロボも、なんとキッチリ停止する。
偶然にしても出来過ぎている。
この組み合わせで、アームはEPA-100。カートリッジAT-33MLを用いて試聴中。
音だが、大変優秀。
良い意味でエキセントリックさが無く、自然でまろやか。
かといって眠い音ではない。
切れはもっと良くなると思う。
MU-41の軸とプラッターを、元に戻したらどうなるか?
もちろん、それも悪くないのはわかっている。
モーターの違いの他に、フォノモーターを支える鋳物の存在のある(純正)
無し(今回のプロト機)の違いがある。
またキャビネットも全然違う。
今日は詳しい事を書かないが、こうやって使ってみて
初めてMU-41の設計思想の奥深さ(オーバー?)に
気づかされた事もある。
なるほどね…という感じだが
ほぼ50年前にこのようなフォノモーターが
我が国で生まれていた事は、やはり誇りに思って良いと思う。
7月19日
さすがにお疲れ気味。
仕事でお疲れな訳だが、オーディオの方も減速させないと…
少し前からレコードの汚れが気になっていた。
しまいっぱなしも良くないが頻繁に掛けるだけだと
段々音が変になる?
という事で暫くはレコードの洗浄など、しみじみ楽しみたい。
暑いから水仕事は大歓迎。
それにしても、この何十年かでもっとも進歩したのが
レコードクリーニングでは無いかと思っている。
というか、昔々はレコードを洗浄するなんて発想は
一般的には無かった。
もちろん一部の人は気づいていたのだろうが
レコードに水分なんてのはご法度扱いだったはず。
僕は極めてその辺ずぼらなタイプなので
好んでやろうとは思わないのだが、プチプチいうレコードで
何かを語るというのは、どこか間違っていると思うから仕方ない。
アナログ再生の基本中の基本。それがレコードクリーニングと
針先のクリーニングだったりする。
ある意味他の事は二の次三の次であろう。
7月21日
うーん、さすがに疲れた。
というか疲れている。
それと、ちょっとしばらく音を出すのを止めておこうか
という気持ちがある。
あまりにずっと聴いていると、何が何だかわからなくなる危険性があるってもんだ。
たまには耳のリセット、リセット。
そういう一方で軸のコレクションが増えて行く?
一種のビョーキだが仕方ない。
7月22日
暑い暑いと、そればっかり言っている内に7月も20日を過ぎている。
昔の感覚で言うと小学生が夏休み入りした頃だ。
うかうかしていると8月の終わりになっていたりする。
で、8月と言うと頭には恒例の納涼祭(町内会)がある。
昨年はカセットデッキが軒並みダウンしていて泡を食った。
それともう一つ。音源として突然MDがメインになって?居たのにも
驚いた。
拙宅にはポータブルMDが一台あるっきりで、これがまた不調だ。
何か対策を打っておくべき…と考えて気づいたのだが
もう一つMDデッキがあったゾ。
といっても、これだ。
なんと車載用。
ただしNakamichiだ。MD-30z。
確か動いたと思って試してみたらちゃんと動いた。
問題は電源供給だが、それは12Vの電源アダプターが接続できるようにして解決。
背面にはちゃんとRCA OUTが付いているのが流石…
なのだが、おまけにデジタルアウトまで付いている(!)
という事は外付けDACの音も楽しめるわけだ。
こりゃ凄い。
取りあえずはお祭り対策なので、普通にピンアウトの音だけ確認。
写真に見えるのはお気に入りの細ーい、自作ケーブル。
僕はとにかく細くてふにゃふにゃなケーブルが、本当は好きだ。
音については出所不明のディスクが数枚あるだけだから
何とも言えない。
ただ、このような物でも電源の取り方で音が違ったりとか
通電で音が変わったりするから侮れない。
ま、何でも良いが町内会のお祭りなんてのは
こーゆー風にふつーの一般町民の陰の努力によって成り立っているのじゃ。
ウメさん、家じゅうにベットがあるのに、人間のお布団も好き。
お陰で布団がしまえない、の図。
ただ、おしっこだけはしないで頂きたい…
7月23日
音を出さないと決心しても守るのは容易ではない?
ま、そんな大げさな事じゃ無いが。
この機会に色々片付けたり掃除したり。
で、これはターンテーブルシートの数々。
これでも全部ではないのだが、一応どれがどのプレーヤー、
あるいはターンテーブルの物だかわかる自分が恐ろしい。
どのシートにもそれぞれの主張があって、どれが良いとかは
簡単に口に出来ない。
7月24日
片端から引っこ抜いて総点検。
骨が折れるがたまにはやるべきでしょうか。
オーディオ機器っていうのは大抵使いっぱなしにされる。
7月25日
音は出さないなんて言ってしまったが誓いはすぐ破られた。
申し訳ない(謝る必要は無い)
なにせ暑い。
となると、出来るのは室内で読書か音楽となる。
うっかりやってしまいました。
ところで拙宅にはヤマハAX-640という、生みの親のヤマハすら作った事を忘れているに
違いない可哀想なプリメインアンプがある。
詳しい事は過去の日記などご覧頂きたいが、特徴の一つにAST対応というのがある。
ちょうどヤマハがAST(現YST)に力を入れていた時代のアンプなので当然?
と言いたいが、更にその後調べてみたらインテグレートのアンプとしては
AST対応アンプなんてのはほんの数機種しかない。
純プリメイン?でAST対応というのはAX-640の一択の感じ。
歴史的に観ても価値ある一台?
さてしかしAST対応といっても、そこは時代であって、背面のスロットに専用カートリッジを
挿す必要がある。
それで初めてAST機能が使えるのである。
なんて面倒臭い?
僕もそう思うが、これにはスピーカーに応じてカートリッジを取りかえないといけないという
当時の事情があったのだろう。
大雑把にいってしまうとASTカートリッジは二系統ある。
一系統はヤマハのAST対応スピーカーのためのもの。
もう一系統はその他の一般的なスピーカーを鳴らすためのもの。
ASTスピーカー用のカートリッジを挿して一般スピーカーを鳴らすと
場合によってはスピーカー破損に繋がるということで、カートリッジはアンプではなく
スピーカーと込みで売られていた。
という事は一般スピーカー用のカートリッジなんてのはよっぽどの好きものでないと
買わない。
だから流通量も少ないみたいなのだが先だって偶然手に入った。
ここにAX-640+ASTカートリッジという夢の組み合わせが遂に完成したわけである。
7月26日
それにしても一般スピーカー用カートリッジというのも怪しい存在だ。
そもそもASTというのはスピーカー込みで完成する世界。
それなのに、どんなスピーカーでも相手にしまっせ、というのは疑わしい事この上ない。
しかし嫌味ばかり言っても仕方ない。
役者は揃ったのだからとにかく試そう。
スピーカーはG7…と思ってちょっと考えた。
そもそもG7の場合は充分な低音再生能力を持っている。
ここにASTを持ち込んでもわかりにくいのではないか?
ASTというのは比較的小型のスピーカーから凄い低音を引き出すのが
お役目のはず。
ということでコンコルド105登板。
ちょっとご無沙汰だったから馴らしも兼ねてAST無しの状態で鳴らしてみる。
果せるかな酷い音で呆れてしまう。
慌てても仕方ないので放置。
暫くするとちゃんと鳴って来た。
それは良いのだが立派過ぎる?
38cm3Wayとは比べ物にならないがバランスが良くてサイズからしたら十分な低音感がある。
これにASTを足しても意味は無い?というか効果があるのか?
考えても仕方ないので満を持してカートリッジ挿入。
余談だがこのカートリッジの型番が実にわかりにくい。
どれがASTスピーカー用なのかくらいは歴然とわかるようにした方が良かったんじゃないか?
今回の物はAST-K90M。一般スピーカー用(らしい)
これを挿してスピーカーセレクトをAの方にするとASTのインジケーターが光る仕組み。
芸が細かくて好きである♪
さて、それで音はどうなる??
7月27日
音はどうなる??
、このカートリッジを挿すと、あ〜ら不思議。
使い慣れたスピーカーから低音がモリモリと…
なんということでしょう…
というのは無かった。
ちょっと(大分?)ガッカリしてひとまずAST無しの音に戻してみる。
なんだかあろうことか、こちらの方がダイレクトストレートな感じで優っている?
予想を上回るしょぼい結果にしょんぼり(´・ω・`)
結論を言おう。
ASTの世界において一般スピーカー用カートリッジというのは、
カートリッジを挿さないと動作しない機種。例えばAST-1などにおいて
ASTスピーカーではないスピーカーを鳴らすために必要なものであって
それ以外では無用の長物ということだ。
プリメインAX-640というのはASTカートリッジを挿さなくても音が出る、
それこそ希少な立ち位置のアンプだということ。
これは498のプリメインとして当然の在り方だと思う。
同時に、先行した幾つかのアンプ達において、カートリッジを挿さないが故に
音が出ない!というクレームが多少あったからではないかと想像する。
つまりAX-640に一般スピーカー用カートリッジを挿すというのは
最も無駄な行為?
馬鹿をやってしまいました。
AX-640に必要なのはASTスピーカーとASTスピーカー用のカートリッジ。
それで終わりである。
以上で歴史に残る馬鹿な行為の報告はあっさり終わり。
ただひとつだけ。
AX-640にコンコルド105を繋いでASTカートリッジ有、無しを比較すると
何故だかASTカートリッジを挿した時の方が音がまろやかに
品印が上がったように聞こえた。
まあ信号経路が変かするのだから音に変化があっても当然なのだが
これが何故なのかは説明不能である。
7月29日
いかんな、屋外で仕事している訳でも無いのに
頭だけ熱を持っているような感じ。
連日早く寝ているつもりなのだが、今夜はもっともっと早く寝るか。
そんなこんななのだが数日前のネタ。
AX-640のASTの夢は一旦砕け散った。
そこで?AX-700AVのデジタル・インにMD-30Zのデジタルアウトを接続。
深い意味は無いのだが30Zのデジタルアウトなんて
使われた事も無い気がして不憫になった。
それとお祭りに向けて多少テストはしておかないといけないので。
それは良いがデジタル信号がDACに来ない。
なんだ、故障か、と思ったらリアパネルにON OFFスイッチがあって
これがデジタルアウトのON OFFだった。
晴れてデジタル接続。
音は…と言ったってメディアがロクに無い。
数少ないMDを入れてみると浜田省吾さんの'91年頃のライブだったりする。
駒沢大学での留学生支援ライブ。
話しを聞いていると、当時如何に日本の景気が良かったかわかる。
何しろ土地が高かったのだ。
バブル、である。
CMに出て来るのはなんとワープロだ。
隔世の感があるが、一方で世の中そんなに進歩していない
気もする。
ああ、まあそんな事はもう良い。
早く寝よう。
7月30日
ま、たまには新しいのも…
お父さん、アナタ写真下手ね〜
私の美貌がピンボケじゃないの…
いや、う、ウメさん、アナタが急に振り向くから…
7月31日
果たしてオーディオ機器というのは進歩しているのか?
割と良く成される問い掛けだ。
特にアナログレコード関連品は、昔の物が良かったと、ついつい言われがちなジャンルだ。
だが、本当にそうなのか?
素人が気づかないだけで、地味に進化しているに違いないと思いたい。
ただ、比較も難しい。
今現在も良い物は作られているとしても、価格が桁違いになってしまっている。
何しろ昔とは売れる数が全然違うから仕方ない。
とは言え、今現在50万円ですという物と、昔2万円でしたという物を同じ土俵で
比べるのも現実的ではない。
…と、前振りしたところでテクニカのVMカートリッジである。
これは大変長い歴史がある。
そして綿々と作り続けてくれたお陰で、今もまだ現実的な価格でリリースされている。
うんと昔の事はさておいて、AT-150Eaなどの系譜からVM7××とかVM5××のシリーズに変わったが
ちょっと前の事。
値上がりはしたが、カートリッジ一発20万円、30万円、50万円というのを考えると
大変良心的なのは間違いない。
一応整理すると…
VM-760SLC 80.000円 無垢特殊ラインコンタクト針
VM-740ML 42.000円 無垢ML針
VM-540ML 32.000円 無垢ML針
VM-530EN 23.000円 無垢楕円針
VM-520B 16.000円 接合楕円針
VM-510CB 14.500円 接合丸針
もちろん針先だけの違いでは無いが、取りあえずはその辺が違うということ。