3月1日

定位が良いのは良いが、
頭をしっかり固定していないと
落ち着かない。

これは良い事では無いのかもしれないが
何とも言えない。

久々にスピーカーの
軸上で(要するにスピーカーを内振りしている)
聴いているから仕方ないのか。

スーパーウーファーは更に真剣に追い込まないといけないが
(主にパライコの設定)取りあえず良い事にしている。

スペースファクター最高のスーパーウーファーだが
リスニングポイント
背後で鳴るので、レベルを間違うと大変。
ボディソニックになりかねない。

そして
アナログを久々に聴く。

素晴らしく大雑把な事をいうと、ロジャースには
MCが合うのか?
M44辺りがさっぱりで驚いた。





3月2日

いつもの様に
装置を立ち上げ、耳慣れたディスクを入れたら
やけに音が良い。

自己満モード?

たまにはこんな日もあるという事で許してほしい。

僕みたいなタイプのオーマニは本当に救いがないというか
望みは高く現実は低い。
疑心暗鬼でいつも音に自信が無い。

音楽鑑賞には程遠いわけで、可哀想な人種の一人だ。

それにしても昨日までと何が違う??

そういえば一週間ほど
CD-10を使っていた。
それを
DV-AX10に戻したんだっけ。

そういう事であまり変わって欲しくないが
価格差五倍はだてじゃない?

色々な要素で少しづつ差を付けてトータルでは
相当開きが出る。

これには
恐れ入りました。

更に数日前にはロジャースの下に変な
みたいなのを
はかせている訳で、
総じて良くなったということなのだろう。


3月3日
四半世紀
が過ぎるというのは凄いことだと思う。

大変な時間が流れたと言うのと同時に
瞬く間であったとも言える。



しかし音が四方八方に拡散する様を観るのは楽しい。

いわゆるスピーカーが
ける感じというやつだが
今回は普段以上の水準にある。

アナログではどうかな?と心配したが杞憂に終わった。

ただ、この快楽、やっぱり
少ないマイク本数で録るとか、
本数は多くても構わないがそれを感じさせない、
あるいは徹底的に
計算して音場を考えたソフトの方が強烈だ。

あ、それよりケーブルとかを
さすがに片づけた方が良い。
音が変わるのが怖くて手を出せない、というのは
所詮
言い訳だ。


3月5日



やっぱりアナログは楽しい。
久しぶりだから
なおの事楽しい。

面倒な事も多いけど、まあ楽しい。

GT-2000X二台に、それぞれDL-103AT-33MLを付けて
ソースによって
切り替えてみたりしている。
HX-10000はこういう時、この上なく便利だ。


3月7日



生まれて初めてビートルズを買った。

おいおい、マジかよ?と突っ込みが入りそうだが本当だ。

微妙に縁がない物というものがあるが、僕にとってはビートルズはその典型だ。

こういう物は世界中が称賛しているので、僕一人が関与しなくても
全くもって影響がない。だからどうでも良いのだ。

しかし
一生に一度くらいはビートルズなる物を聴いてみても良いだろうと
思い続けて早幾年。

で、ここ数日片っ端から自室のアナログレコードを引っ張り出していて
本当にそこになんの
脈絡も無いと気づき、これではいけないと
思っていたところ出くわしたので購入。

そもそも音を聴くが
音楽は聞かないなんてヤツのレコード棚は
とんでもない物になるのだ。

で、聴いているが
想像以上に音が良いのでびっくり。

マルチトラックレコーディングの始祖みたいな物と思って
手を出したのだが、これは面白い。

ビートルズ?あるいは
プログレッシブロックの始まりだったのか?

ま、結局
音楽は聴かず音を聴いている。

我ながらどうしようもないヤツだ。


3月9日



最近そういうのもめっきり減ったが
ジャンクレコードを何となく見ていた。

すると、エライ
べっぴんさんのジャケットが…

これ?と思って見てみると石川さゆりさん

どうも石川さんというと着物着て熱唱する姿しか浮かばないが
(まあ演歌の歌い手というのは大抵そのイメージだが)
それだけにこのジャケットは
き。

1980年ごろの作品。この時お幾つ?

思わず買って帰って盤を手にすると結構
分厚くて
そして
綺麗

ま、こーゆー時本当に盤質が良いという確率は
50%

案の定、針を降ろすとプチパチが
い。

水洗い、中性洗剤、デンターシステマと定番の施術を施して
大分改善したが
あと一歩か。

それを除いてみてみると、さすが
日本コロンビアというか
演奏は超一流。録音も楚々として真面目。
歌は当然上手い訳で、これはもう少しクリー二ングしないといけない。

そしてカートリッジは
MMAT-15Eaをチョイス。
やっぱりマッチしているのダ。


3月10日

続いて
もう一枚。



これは?

河合奈保子さんの「ビューティフルデイ」

…と言ってもこの分野にはまるで疎い。
いわゆるアイドルと呼ばれる人のレコードって、もしかすると初めて買った?

どうも河合奈保子さんの
20歳の誕生記念アルバムみたいだ。

開けてみると美しいお写真はもちろん
ポストカードなんかもずらり入っていてサービス満点。
そして盤はなんと
でカラーレコードだ。気合が入っている。

しかし正直このレコードを買った理由はその辺に無い。

DIGITAL MASTERING
45RPMとある。
帯には、「
ディレクターズチェアで聴くサウンドをあなたに!」とキャッチコピーが。

このLPを聴くと、あなたはディレクターがスタジオの調整室で
聴くのとほとんど変わらないサウンドを楽しむことができます、と来た。



本当?と意地悪く思うあたりが僕もオーディオマニアだ。

だがしかし、針を降ろしてみるとこれは
真面目なサウンドだ。

こけおどし的な所も多少感じるが、良い意味で迫力があり楽しめる。

歌も上手いし、作詞作曲は
豪華大御所。
ミュージシャンもきっとこれは大物。
当時2000円を出して買っても損はしなかっただろう。

このレコードはGT-2000XにDL-
103で。トランスを経由してHX-10000に繋いで聞いた。


3月11日

を重ねてきて若い頃と何が変わったかというと
忘却力だ。

若い時分は本当に忘れるという事を知らなかった。
今ではついさっきの事も忘れられる。

これは酷いと思う反面
ありがたいとも思う。

もちろん何でもかんでも都合よく忘れるという事は出来ない。
忘れられないという事も
もちろんある。

しかし例えば
四半世紀前のあの出来事なども
忘れることは出来ないにしても徐々に
形を変えているのも事実だ。

人の思いなどにお構いなしに時は流れる。
残酷でもあり、救いでもある。

さて、このレコードは度々登場しているかもしれない
魅せられた風景



長岡
A級外盤の中でも有名な一枚だ。

しばらく
放っておいたらノイズが増えてしまった。大いに反省。

…それはさておきこのレコードの音は
い。
改めて
驚愕

同時に装置の、というか音の
進化を感じた。

実際問題装置はそんなに変わっていない。

元からソース自体の力が凄いからそこに救われるわけだが
当社比で
奥行き倍増。ニュアンスも凄いが
低音域の
爆発力も凄い。

これならスーパーウーファーも
要らないと感じさせる。
いや、この盤と限らずアナログの優秀録音盤で低域が延びた物を聴くと
CDの時以上にスーパーウーファーのレベルを
下げないと
恐ろしい目に遭うことがある。

「魅入られた風景」の再生においてはスーパーウーファーは
っている。

ロジャースで良くここまで鳴るな、という感じ。

一応装置を紹介するとGT-2000XにYGT-1が載ってアームはWE-407GT。
足はY31-PB1。シートもY31-ST1GM。
電源はYOP-1。
フォノイコがHX-10000。プリSY-88。メインHMA-9500MK2。
カートリッジはDL-103無印。

…やっぱり
装置の力か?
いや、一概にそれだけでは無い…
ということにして欲しい。


3月12日



久々の黒GT。

X二台の陰に隠れているが、考えてみると
僕のGTと呼べるのはこの子だけだ。

DP-1700も良い。XL-1550も良い。
だが
GT-2000Xあたりが本気を出したのと比べると
やはり
は付く。当たり前だが。

GTにはGTを、という訳じゃないが久しぶりに登板。

アームは
YSA-1が付いていた。カートリッジはDL-103SL

後はノーマルだが足は
YPB-1を奢ってある。

改めて、GTプレーヤーは
デカい。

DPやXLと比べると、
長門、陸奥あたりと大和、武蔵くらいの違いがある。

この大きさが許しがたいという人も居るし、頼もしくて良いという人も居る。
それぞれだろう。

そんな事よりも僕の興味は
GT-2000X+WE-407GT+DL-103と比べてどうか?
ということ。

ソースは「魅入られた風景」を主に使う。

一言でいうと
YSA-1+DL-103SL鮮烈

スクラッチノイズからしてベールを
一枚剥いだような、で明瞭。

これはこれで大変結構と思った。

鳴り方はGT-2000X+WE-407GT+DL-103と比べて
タイトほんの僅かにローエンドの量感が落ちる。
あるいは引き締まっているからこうなるのであって
こちらが正しいと言われるとその通りだ。

音場の感じもちょっと
変わって聴こえる。

もっともそれは引っ張り出したばかりで各種
調整いからだと言われるとそれまでだ。


3月13日

GT。
僕が買った、数少ない新品機器だ。
1990年だったか、生産完了になると訊いててて買った。

当時はオーディオお休み中で、スピーカーなんか
カーオーディオ用の物を使っていたくらいなのに
GT-2000を買ってどうする?という突っ込みはこの際なしにしよう。

以来四半世紀。元気でいらっしゃるのは喜ばしいことだ。

GT-2000あたりを買えたらもう良いじゃないか、と思えば良いのに
このプレーヤーは特に、あれを
変えたらもっと良くなるんじゃないか?
とか思わせるにくいヤツで色々やったもんだ。

さて
ストレートアームYSA-1。
GT-2000オプションのアーム第一号で当時
4万円と
割とリーズナブルで数もそこそこ出た様子。

これに換装すると、どこかおっとりした中流階級のおばさん風なところがある
GT-2000が
いきなりマッシブになる。

今回
YSA-1DL-103SLを付けた状態で
最初は、どうかな?と思って針を落としたが
一方の雄と言ってよいと思った。

ソースによっては大変はまる。

ただ、当然ながらカートリッジをとっかえひっかえは出来ない。
差し替えるなら
アームごとどうぞ、が基本方針だ。

一番良いのは
アームの数だけGTプレーヤーを用意して切り替える事。

冗談抜きにそれがベストと今頃気が付いた。

さてしかし、このGT-2000+YPB-1+YSA-1+DL-103SLと
GT-2000X+YOP-1+Y31ST1-GM+Y31PB-1+WE-407GT+DL-103+
AU-300+HX-10000を
比べると同じかというと
やっぱり
うのである。
(プリはSY-88メインはHMA-9500MK2。スピーカーはロジャースで同じ)

後者の方がやっぱり良い。

と書くと、金額を投じた方が良いんだな、と思われるかもしれないが
それだけでは無いと考える。

とにかく
、後者の組み合わせは色々な意味で
上手く行きすぎなのだ。


3月14日

とかなんとか言いながら
YSA-1+DL-103SLも大変い。

これは20代のエネルギーだ。
それも
27〜28歳という感じで若くて元気なだけの音じゃない。

この組み合わせの音の方が好きだという人も
結構いるだろう。
人は好き好き。音も好き好きだ。

こうなると思うのは
デジタルでもう少しこの種の遊びが出来る物が
生まれないか?ということ。

SONYのCDプレーヤーでそんな事が出来るのがあったが今はどうなのか?

本当はデジタルプレーヤーこそ、今度は
DL-103の音。とか。
シュアー
Type3の音、とか手軽に作り出せそうな気がするのだが?

さて、
次のお題




3月15日

YSA-2


これまでも
度々書いてきたのでもういいか、という気もするのだが
しつこさを発揮。

というかこのアーム、大手メーカー発の
ピュアストレートアーム
ということで大変貴重な存在だし、部分的には本当に優秀と思うのだが
とにかくベース部分の
腐食が凄い。

これは鋳物を作る時の
製造ミスとしか思えない。
しかもYSA-2に
だけ顕著というところが笑える。
標準のJ字やYSA-1でも保管が悪いと劣化することはあるが
ここまでの物はない。

それも
YSA-2の中でもそんなに劣化しない個体もあるのだが
僕の個体は
劇的にひどい。


*2ボール1ピボットの軸受に注目。シリコングリスはこの後清掃した。

僕の手元に来たのが
22年くらい前
その時点でもちろんグズグズだった。

憧れのピュアストレートアーム。手に入れてワクワクしながら
ノーマルアームと交換しようと思ったら上手く収まらない。

?と思ったが耐水ペーパーで
ってなんとか使える様にはした。

以来だましだまし使ってきたが久しぶりに出してみると
劣化は
限界まで進んでいる感じ。

結論をいうとベースを何らかの形で
る方が良い。

しかし今回その前に、こうなったら壊しても良いからの勢いで
分解したりメンテナンスをしたりしてみようと思った次第。

といっても時間のほとんどは土台の
ペーパー掛けに費やされたが
まあホンマに呆れる状態。

しかしこのアームの
軸受であるとかパイプなどは素晴らしいと思う。

今回は軸受も
分解メンテ。


*アーム側。軸受。

と言っても開けてシリコングリスを多少
ふき取ったりとか
清掃程度だ。

後はいつの間にか断線していたアース線を
半田付け、など。

…書くと簡単だが思いっきり
神経を使う作業なので大変。

で、土台の様子は変だし、こんなんでどうする?と思ったが
まあ
何とか音を出せるところにこぎつけたのだからと使ってみる。

カートリッジは
M44G。



万一壊しても取り返しが付くカートリッジをという不純な動機である。

それにしてもこのアーム、本当に
あらゆる意味で気を使わせてくれる。

しかし、あれこれ言ったが音は観るべきものがある。

ガツンと
いというかいというか鮮烈というか。
音がここにある。ここに居る、という主張を感じる音だ。

マスターテープの鮮烈さというか、それよりも
更に鮮烈な感じ。

M44のキャラクターももちろんあるが、やっぱりそれだけではない様だ。

さて、これだけでは検証
不十分なので…


3月16日

検証は
徹底的に、がモットー?



オフセットアングル
ゼロのピュアストレートアームに対抗するには
トラッキングエラー
ゼロリニアトラッキングアーム搭載プレーヤーが
良いだろうということで
PX-2が右席に。

相手にとって不足はないはず。
同じヤマハ。
兄弟対決。あるいは先輩対後輩か。
もちろんGTの方が後輩だ。

トラッキングエラーゼロを目指してリニアを開発したヤマハが
その後ピュアストレートアームをリリースしているところが
面白い。

どちらもショートのストレートアームだが考え方は正反対。

理屈は良い。音はどう違うか?
カートリッジは同じシュアーの
M44をチョイス。

実はこれをやりたくて
YSA-2にもM44を付けて置いた。
用意周到?

さて、音。

そんなに違わないかも?なんて思ったが
これは
やっぱり違う。

どう違うか?

YSA-2に付けたM44は昨日も書いた通り”
熱い”の一言。

音は”
前へ進め”と言わんばかりに訴えかけて来る。

対してPX-2では一歩
後退
ある意味
俯瞰的というか大変真面目で正確な仕事っぷりだ。

好き嫌いは出るかもしれない。

誤解を恐れず言ってしまえば
YSA-2+M44楽器的だ。
これについてはまた後で述べたい。

面白いのはPX-2でもYSA-2でも
内周に来ると音がひずむ時があるということ。

内周歪とかトレーシング歪とか言う前に
外周からかき集められた
汚れがどうしても内周で山になり針を汚すのだ。

この問題に関してはリニアもピュアストレートも関係ない。

もうひとつ。
特にYSA-2だと針先が溝に
当たる角度が普通のアームたちと違うせいだろう、
おや?と思うほどゴミを拾う時がある。

この盤ってそんなに汚れていないよな?という盤で起きるから
最初は驚く。

だが原因はそういうことなのだ。

この問題から逃れたかったら、一枚のレコードにつき
一本のカートリッジ+アームでだけ再生するようにするしかない。
きっとそうだと思う。


3月17日

YSA-2。
再び三度降ろして(何度降ろしたか…)
ベースの
修正も一応目処。
現時点ではこれ以上やりようが無いところまで進んだので
オーケー

次に
軸受にグリス。

…本当は信越化学のシンエツ シリコン 
G332が指定らしいが
ネットで見ると手には入るがある程度の量でないと買えないみたい。

こちとらが必要なのは
マッチ棒の先っぽ程度なのでパス。

取りあえず、ということでホームセンターで
適当なシリコングリスを購入。

ところがこれを塗布してしばらくしたら音がやけに
大人しい
隣のPX-2との違いが感じられない位になってしまった?

またも軸受
分解
グリスを
削減
といってもそもそもそんなに付けていないのだが
指と綿棒でふき取ったり均しこんだりしてみる。

これでどうよ?と聴いてみると、
音は変わるもんだ。

ちょっと
賑やか過ぎる?

このあたりがアナログのややこしさというか、
グリスの量もあるだろうし種類もあるだろう。
楊枝の先っぽほどのグリスで音が激変するのは考え物だが
これが
現実

そして更に多少使って
馴染ませてみないと本当の事はわからないから
頭が痛い。

…とかなんとか言いながら実はYSA-2はこのあたりの学習をするのには
実に
好適な一本。

通常の軸受ではこんな簡単に開けられないし弄れない。
2ボール、1ピボットのシンプルな軸受ゆえ可能なのだ。

しつこく音だが適量のグリスが馴染んでくると程よい落とし所となる。

やはり全体に
ストレートというか遠慮の一切ない
熱い音という感じ。

ここから先は
カートリッジ交換だがユニバーサルタイプと違い
選んだカートリッジをほぼ固定となるから悩む。

DL-103系など合いそうだが、DL-103はこれ用に出来ないし
103SLはYSA-1とペアになっている。

さてさて…


3月18日
三連休
なのにこんなもの書いていて寂しい奴だ?

うるせー、どうせ
ずっと仕事です(汗)

全く連休というのはどこの国の出来事かと言いたくなる。

ということで(何が?)
カートリッジ交換

M44Gは良いカートリッジだがうっかりA級外盤なんか聴いたら
ちょっと変えてみたくなった。
(別に44が悪いわけじゃない)

多少悩んで(昼間仕事中にこの手の悩みは解決しておくわけだ)
AT-33E

YSA-2なんかだとカートリッジ交換は本当に
やりたくない事の一つだが
いつまでも
ビクビクしていると何もできないので決行。

しかし最初は御多分に洩れずパッとしない。

オーディオに
焦りは禁物と言いたいが、僕はあまり人間が出来ていない。

面倒だったが
トランスAU-300を接続。
SY-88のヘッドアンプではなくトランス受けにしてMM入力へ。

どうも最近のよっしーの部屋はトランスを
欲している様で
なかなか良い感じ♪

しかしまだ納得がいかないという事で
予てよりの懸案を実施。

この懸案については明日になっても発表しないかもしれないが
そのせいかどうか、今
なかなか面白い音が聴けている。


3月19日

テクニカの33。それも
初代AT-33E

いわゆるマニアの間では”
派手な音のするカートリッジ”
で済まされてしまうところがある。

実際派手な傾向にある。

高域と低域が持ち上がっていて、やや
中抜け
これは記事の受け売りでなく、昔々その昔
MC-L1000対DL-103SL対AT-33Eなんてのを
やってみて
確認している。

ボーカルがやや
引っ込む
管楽器の
管が少し細くなった様な鳴り方をする。

要するに高音域、低音域に比較して中音域が少ないと、
ま、そんな感じだ。

このあたりがその後の33ML以降で改善され
途中何度かの限定モデルなども挟んで今日に至っている。

初代33Eはそのようなカートリッジ、で済ませても良いのだが
どうも
癪に障る。

基本的には良い物を持っているはずなので
これをあと一歩何とかできないか。

だが一般人が出来る事はたかが知れている。
コイルの巻き直しだとかチップの交換だとかいうのなら
別のカートリッジを買った方が良い。

結局
機械的な部分に限られてくる。



そこで、ちょっと
カバーを剥いでみた。

と言ってもネジで止まっているだけなので元にも
せる。

薄手のカッターナイフの刃があれば出来る事だ。
ただし取り外す時には
細心の注意を要する。

間違えば断線、針折れである。

ここに元来付いているカバーは製品としては絶対必要な物。
ただ、当然の様に
プラスティックであり音にはどうか?
と思わせるものだ。

ただし、それもボディの一部。すなわち音作りの一部。
外して良いかどうか?

理屈はさておいて
だ。

これがどうにも33Eらしからぬ音に
変身して驚き。
というか変な気分。

33らしからぬ、というよりちょっと聞いたことのない
歪感の無い音。

ある意味
超高分解能
驚きである。

ただ、なんとも筋子の
ネバネバを洗い落としてしまった様な感じでもある。

もう少し力が欲しいきがするが、それは無い物ねだりか?


3月21日



基本は大切。



PX-2だとかなりきわどい使い方になるが
やらないより全然良い。

YSA-2PX-2超ショートアームということで
ゼロバランスがかなり怪しい。
よって
針圧計はある意味必需品。

で、YSA-2はまだ良いがPX-2の場合アームがターンテーブルの位置まで来たら
自動的に回ってしまうのでその位置では計測できない。
よって怪しいやり方になる。

更に言うとアームの高さの確認など含めて、やはり調整する時は
本体を
90度方向転換してやる方が良い。
面倒だが、楽しみと割り切るしかない。



ついでに、と
回れ右もしてもらってアームの左右位置調整。

アームがリフトアップした時に右または左にぶれるようだといけない。
真っすぐ上がるように調整するが、
そのための
半固定ボリュームはアーム駆動用幅広ベルトの陰にれているという
親切設計?

さて、
PX-2にはノーマル状態のAT-33Eを取り付けて試聴。

すると、やっぱり真面目にセットはするもので
YSA-2+カバー外しAT-33Eに
肉迫する。

では両者が完全に同じになるかというと、
少し違う。

さすがにGT-2000+YSA2はPX-2より一層
音が早い。

これは仕方ない。
ただ、両雄を左右に並べてシビアに切り替えをやっての結果なので
そんな事をしなければ、”
どちらも良いお点前で”で終わる程度だ。

しかし気づいたら何をやっている?


3月22日

いささか
れた。
こうなってから休んでも
い。

悪しき働き方を未だに良い物と考える風習から
脱却しないと我が国の将来は危うい。
ま、そんなおっさん達もボチボチ
引退だから、ダイジョーブかな。

今回の場合は寝ようと思ってもなぜか
眠れないという
不思議な現象付き。
やばい薬でも呑んだかな?
そんな
えはないのだが。

そんな訳でこんなものを書いている。
無理やり寝るにも限度がある。

さて、いささか古くなったが「
ステレオ時代Vol.7
銘機礼賛GT-2000が取り上げられている。



設計者の
松本氏の談話から構成されるので
これは他で作れない記事だ。
やるな、ネコパブリッシング。という感じ。

しかし、この記事には
かされることが多かった。

いや、GT-2000については縁があるので、そこにはそんなに驚きは無い。
の部分だ。

まず、冒頭で、この松本氏が自作オーディオ派で
アマチュア時代にアシダボックスの磁気回路を使って
発泡スチロールの平面スピーカーを作った経験があるということ。

これは正に
ぽんせんべいに通じる物!と思うと
同じころヤマハが同じような物を製品化(すなわちぽんせんべい)したので
ヤマハに入ろうと思ったという件に、まず驚いた。
なんと
GTの設計者はぽんせんべい繋がりの人だったのか…
よっしー的にはかなり驚いた。
ちなみにその自作平面スピーカーは恐ろしく
鳴りっぷりが宜しかったそうな…

次に、この松本さんが最初は楽器製造に配属されていたというのも
驚きだった。
グランドピアノ
C3Bは松本さんの設計だったのか…



更にこの松本さんがオーディオに行って最初に作ったのが
(ムックでは)
NS-3801となっているのだが
あるいはこれは
JA-380×の記ではないか。
ベースアンプ、PAアンプ用のユニット、と語られているから、
するとJA品番でないとおかしい。
そしてJA-3801だと検索しても何も出てこない。

すると
あるいはJA-3802のことか?
アルミダイキャスト製の八本アームのユニットとなっているところから
考えて
多分そうだと思う。

だとすると、それはよっしーも
愛用の(つい先日壁に埋め込んだ)
38cmではないのか?

このあたり随分因縁めいたものを感じる。

更にさらに、GT以前の
PX(リニア)もYP-Dシリーズも
松本さんが絡んでいたと知るに至ればビックリ
仰天
一度拙宅にお越しいただくのも良いかな?なんて考えてしまう。

氏によればリニアの
PXは金が掛かり過ぎて失敗。
YP-Dはその反省でコスト削減にも成功したが商業的にはイマイチだったとか。

僕の感覚ではYP-Dというのは売れていた気がしたが違ったようだ。

それらの反省から生まれたのが
GTで、これは当たったようである。
機能をシンプルにして価格を抑え、
機能に対する不満はオプションで対応と。
なるほど、良い考え方でしたね。

ところで一番興味深かったのが松本氏が楽器部門に居た時のお話し。

例えば
ヴィブラホンは音板ごとに基本音と
その四倍、10倍音が出る様に設計するのだが
ヤマハより音が良いと言われている海外製品の音板を叩いて
周波数解析をしてみると2倍、3倍、5倍、6倍という音も混ざっていた。
つまり
歪がふくよかな音を出していてい、その音が豊かな表現力として
評価されていたというお話。

歪も音の内”だ。
”歪も音の内”は最晩年の長岡先生のダイナミックテストの冒頭も飾ったセリフ。



この話は突っ込み始めるとキリがないのでやめておくが、
歪や揺らぎというのは
人が良いと感じるために必要な物なのだろう。

ちょっと話をスライドさせるが、よっしーの日記に最近画像が登場した女性画像。
石川さゆり、そして西内まりあさん。

多分多くの人が”
美形”と認めるものだろうが、実はお顔の右半分と左半分で
かなり
非対称である。

これを歪という人がいるだろうか?

居ないだろう。歪も美の内なのだ。

…と、この話も突っ込み過ぎると収拾不能なので打ち切っておく。
何を語りたいのかは
賢明なる皆さんには説明不要だろうし。

さて、松本さん。
CDプレーヤーも作ったりで最後の作がGF-1だったそうだ。

GF-1。残念ながらよっしーは音を聴いた事がないが、発泡スチロール平面スピーカーの
鳴りっぷりをどこか感じさせてくれるのだろうか?

ちょっと興味が沸いた。


3月23日

歪も音の内


わかった。だが歪も含めて音はソフトに入っている。
だから装置で余計な物を付加する
ことなかれ

…これが一方の考え方だ。
響き、なんてのも同様で、ソフトに含まれている響き以外の物を
部屋で付加することなかれ、となる。

もちろん反する考え方もある。
ソフトに入っている音を、
装置を通じて演奏するのだ、という捉え方だ。

どちらが良いということは無いので、やりたいようにやると良い。

お前個人はどうなのか?と問われると、
割と演奏派の考え方かもしれない。

特にアナログディスク再生においてはそうだ。

あれやって、これやって。
それがあるのがアナログディスク再生の面白いところだ。

デジタルソースの再生でも色々出来るのだろうが
個人的には腰が上がらない。なぜかな?

それはさておいて、SAEC
WE-407/23 on GT-2000をやろうと思った。

既に
語りつくされた感のあるお題だ。

GTプレーヤーに純正オプション及びAE SAECのWE-407GT以外のアームを搭載するという
ネタは
2002〜2003年頃に盛り上がり、その後もある程度の広がりを持ちつつも
収束に向かった感がある。

だから
何を今更と言われそうだが、やってみたい物はやってみたいので
やってみるのであった。

さて、WE-407/23 on GT-2000というのは、その2002年から2003年に掛けて
ゴンさんが他に先駆けて実現している。

無加工のGT-2000にWE-407/23を搭載。
オーバーハングが不足すること、計測上3mmというところまで
追い込んだ。

アームの土台は
真鍮板
これをGT-2000にべた付けするのではなく
スペーサーを挟んで
浮かすところがミソ。

それをしないとWE-407/23のロックナットがGTに
干渉してしまう。

しかし浮かす事でアームケーブルの抜き出しもスムーズになり、
尚且つ、その
スペーサーによる音の違いも楽しめるという
秀逸なプランだった。

これは当時ゴンさんのご厚意で数量限定で、その取り付けキットが頒布されたはずだ。

振り返ると、そのおかげで
WE-407GT対WE-407/23なんてのも実現した訳で
何とも素敵な時代だった。

その後は
Y31プロジェクトでもWE-407/23をGT-2000にマウントするための
パーツがリリースされたりと、多くの流れがあったものだ。

今回僕の場合はゴンさん発案のNAS方式で行くことにする。

…なのだがその前に
モックを作って仮マウントをしみてる事にした。

実にいい加減?
ごめんなさい。
しかしいきなり銅板加工する前に色々
確認、検証はしておいたって
罰は当たるまい。

改めて、
よくぞWE-407/23をGT-2000に載せるなんてことを
ゴンさんは実現されたな、と思う。

というのも、407/23というのは大変
コンパクトなアーム
例えばSP-10の自作プレーヤーなんかに搭載するのでも
フォノモーターにかなりにじり寄った形で取り付けないといけない。

逆に言うとコンパクトなプレーヤーシステムに綺麗に収まる設計なのだ。

しかしGT-2000のターンテーブルは
デカい。
必然的にアームはターンテーブルセンターから
ざかる。

正に
にじり寄らないと搭載不可能。
ギリギリの離れ業だ。

さあ、モックアップのベースの上に載せた状態で音なんか出して良いものか?

しかし、出す。そのためのモックアップだ。

カートリッジは一番近くにあったという理由でシュアー
M44を付けてみる。

一通りアームを調整して、さて、
音はどうよ?



3月24日

あ、今日の冒頭で書いておきたい。

WE-407/23をGT-2000に載せるためのベースの情報は
ご厚意によって既に寄せられている。

なのに
なぜ木製モックアップかというと
昨今なかなか金属部材の入手も難しく、まして加工などというと
ほいほい
引き受けてくれるところもない。

昔々は勤め先の近所に、なんだか東急ハンズになりそこなったみたいな(失礼!)
DIYショップがあって、そこのお兄さんには随分良くしてもらったし、
横浜のハンズに行けば大抵のことは解決だった。

今では
渋谷のハンズさんにお願いするくらいしか手が無い。

足を運ばなくてもオーダー出来るのだが
原始人としては行って店員さんと会話したいという気持ちもある。

ところが時間が本当に取れない。
しかし
思い立ったら音を出してみたくて仕方ない。

そこで…

というわけだ。

中途半端な経緯をアップするのもいかがなものか?という説もあるが
ま、ちょっとお付き合いいただければ、と思う次第。


さて、
はどうよ?

出た瞬間に、
おお、と思わずつぶやいてしまう。

失礼ながら
M44でこれだけの音が出たら大成功だ。

明るくはっきり、
明瞭に歌い上げる。

愛聴盤には傷んで
プチプチがどうしても入る物が多いが
そのノイズがパッと
後ろに飛んで音楽の邪魔をしない。

実はプレーヤーの性能は、
案外こんなところでわかってしまうものなのだ。

そのまま何枚か聴くが、この辺で
湿り気とふくよかさが欲しくなる。



そこで
AT-15Ea

さすがにM44よりグレードが上がる。
正しくは上がった様な音が聴ける。

シャープで明瞭。正確の極み。AT-15Eaで
ここまで鳴りますか、という感じ。

調子に乗ってMC。
AT-33E初代(カバーを外していない純正?仕様)を付けてみると
良くも悪くも初代33の
けたたましさが露わになる。
所謂嫌な音では無いのだが、あるいは
華美というものか。

そこですぐさま
DL-103初代。日頃はGT-2000Xに固定で動かさないのだが特別移動。

するとさすがに抜群の
安定感。
独特の低音の出方…
いかにも103?
ただ、この辺が
407GTに装着だとあまり気にならないので兄弟アームであってもやっぱり持ち味は違うわけだ。

WE-407/23は
タイトであり、WE-407GTはもう少し鷹揚な感じ。戦闘機対旅客機の違いを感じる。

妥協一切なしの世界であって、407/23はあるいは
最もSAECらしさの出た一本かと、今更ながら思う。

ショートアーム、セミロングアーム、ロングアームそれぞれに良さがあり、例えば
SMEでも、3009(3010)派もいれば
3012派もいる。
SAECで完璧を期すならWE-407/23と506/30の
Wアームでとっかえひっかえレコードを掛け捲るのが良いだろう。
今度やってみようか?


3月25日

アナログレコード再生というのは
やり始めると楽しくて止まらないところがある。

勝手なもので、やらない時は延々とやらないのだが、一旦スイッチが入るとこうなる。

しかし冷静に考えてみると、
面倒な事が多い。
レコード
クリーニングに針先の掃除と、これだけでもかなり厄介だ。

だから多くの人は
カセットに録音して、それを聴いていた。レコードに針を通すのは
その録音の時
一回だけ、なんて事も当たり前だった。

CDが出て、最初こそ機器も安くないしディスクも3.800円という事で躊躇いがあった人も
その後
一気に傾倒していったが当たり前のことである。
盤と針の掃除をしなくて済むだけでも大歓迎。それが普通の感覚だ。

ただ、これでまた
男の出番というか腕の見せ所が一つ減ったのも確かだ。

”ああ、お前なにやってんだよー。盤も
だらけだし、針先もゴミだらけじゃないか。
ほら、ちょっと見せてみろよ”
”うーん、
ヒロシってやっぱり頼りになるわー。あ、音が綺麗になった♪”

…なんて会話があったかどうかしらないが、昔はまともな音が出せるだけで
特殊能力だった。

ただ、あんまり細かい男というのももてないもので、レコードもカセットも
カンケーねー
それよりこっち来いよ。みたいな子の方が学生時分だと人気があったりする。

せっかく女の子の家に来ているのに、”なんだよ君のプレーヤー。
オーバーハングとか合ってないじゃないか。
ラテラルって理解している?駄目だなー”、なんて言ってポケットから精密ドライバーや接眼鏡が出て来るような男は
二度と会ってもらえない。

しかし、もう一ひねり書いておくと、オンナの子も
馬鹿じゃないから、レコードもカセットもマトモに扱わず
やたらとラブラブで居ようとばかりする男と結婚まではしないもので、
ゴールインは多少機械オタク、電気オタクなところがあっても
理系の大学とか行って大手メーカーでエンジニアになんか内定するような男の人とすると相場は決まっている。


さて、そんな話はさておいて、現状ではアナログプレーヤーが
常時四台使える状態になっているわけで
こうなると、次はこっちのプレーヤーにこのカートリッジ付けておいて…
なんて具合に四台を
渡り歩くことになる。

針の消耗なんてことを考えると良いやり方…

PX-2には今、AT-15Ea
GT-2000+WE407/23は現状でも十分良い音だと思うが、良くも悪くも”さらけ出す”鳴り方だ。
これは調整及びちゃんとしたベース作りで改善すると思うが、心休ませたい、という場合はPX-2+AT15Eaに
今はお願いしている。



それと別に
GT-2000X+M75BType2なんてのも試し始めた。

この、シュアーM75は
人によってはV15Type3よりもこっちでしょ、という物らしいのだが
拙宅では感動に至るほどの鳴りは見せた事が無かった。

そもそもがヤマハ
YP-700Cを拾った時に付属していた物だったが昨春針先が知らぬ間に取れていてがっくり。
しかしその後すぐ関西ツアーで
交換針発見。
使える様にはなったが真価発揮には至らず。
この度弄っている時針とボディの間の
隙間が気になった。
ガタがある、なんてほどじゃないのだが気持ちが悪い。
何か挟めば、と思って期限切れの
クレジットカードをカットして小片を挿してみたら大層具合がよろしい。



そのせいもあるのか無いのか?あるいはGT-2000Xの力か知らないが、”
これなら”という感じで鳴っている。

でも、まあ早く407/23のベースをちゃんと作りたい今日この頃でありました。まる。



3月26日

が咲いたというのに、なんですか?このさは。

やりたい事山ほどあれど
遅々として進まず?

まあ人生そんなもんだ。


3月27日

人間というのは実に
調子が良い。
だから
流行なんて物が存在する。

アナログレコードはブームだそうだ。
本当かどうかは知らないが。

するってーと途端に関連する物の価格が
高騰する。
笑ってしまう。

言っても始まらないが’90年代前半なんてひどい物で
アナログはいつ消えてもおかしくない状態。
そして何もかもが
投げ売り状態だった。

それが今では何もかもに値が付く。
ま、良い面もあるのだが昔を知る人間としては
力なく笑ってしまう。

新製品が高いのはやむを得ない。
ブームだの売れるだの言っても全盛期とは比べ物にならない
規模だ。
故に価格は往時の
10倍20倍という感じになる。

テクニクスSL-1200の普及価格バージョンが割と現実的な価格で出たのは
立派なものだが例外だ。

さて、しかし新製品の価格が…なんて言っても元々買うつもりもないのだから
アナタニハ関係ナイでしょ、と言われたらその通り、謝ります。

ここで話は少し変わる。

昔は僕も
限定品とかスペシャルとか、これで最後、に弱かった。

それがいつしか、
フツーの物が一番主義に変わってしまった。

要するに特別扱いが嫌いなお年頃になってしまったのだな。
もっとも、誰も僕の事を特別扱いはしてくれないのだが。

そこで、テクニカ
AT-33E初代(しつこい?)。

大量に出回り、特別感は無い。
しかもマニア受けはイマイチ。



デンオンの
DL-103とテクニカの33
長い歴史の中で国産MCカートリッジの
二大巨頭と言っても良い筈なのだが
一方のDL-103初代が、103に始まり103に終わる。それも初代が一番、
なんて言われて
殿堂入りしているのと比べると扱いの差は激しい。

今回は
それを何とかしてみたいと思った。
それでカバー外しなんかもやったのだが、あまり一般的な方法ではないし
効果の検証には時間も掛かる。

で、カバーを外していない方の
33を相手に試行錯誤、悪戦苦闘。
しかし
じゃじゃ馬?馴らしは上手く行かない。

そんな時、これも
予てよりやってみたいと思っていたことを実行。

シェルとカートリッジの間に何かを挟む。
いや、いわゆるスペーサーではない。確かにその種の物もたくさん持っている。

だが、今回は硬質の物ではない。
らかい素材だ。

試にブチルゴムだけで貼り付けるというのもやってみたいが
その前に、ということでパーツ箱から適当な物を探し当てる。

説明が難しいが、
厚さ1mmにも満たないゴムシートみたいな物と思って欲しい。
それをカートリッジとシェルの間に
んで取り付け。



これで音を出す。

すると

すみません、これこそ
もっと早くやるべきでした。

33初代の、良く言えば躍動感あふれるところはそのままに、
実に上品な感じになる。

という事で前置きが長くなり過ぎた。
続きは
また


3月28日

おい、三月ももう終わりだぞ。
なんだ、この
さは…

それはさておきAT-33E初代。
ゴムシート(のような物)を挟んだ33Eは
絶好調

このような方法は
古来より紹介されていて、早くやるもんだ。

長岡先生も「
オーディオA級ライセンス」で紹介されているのだが、やってみたい反面、
どうも音が呆けるんじゃないか?との
先入観があって腰が上がらなかった。

実際呆けたんじゃない?と思うかもしれないが、そんなところはまるで無い。


基本的にマニアの目指すところは
剛性であり強固さだ。
僕も例外ではない。

しかし、特にアナログカートリッジみたいな物はその後に控える物達からの影響をもろに受ける。
反射、がその一つだ。
剛体の
シェルアームからの反射が再びカートリッジを鳴らし…、となるわけだ。

ある意味アナログレコードの再生というのはそういった点を
含めて音を作っているともいえる。

今回はゴムシートが良い働きをしたのだが、例えばシェル自体を
樹脂の物に取り換えても良いのかもしれない。
今のところシェルはテクニカのLT-13の二代目。アルミ削り出しタイプだを使っている。

良いシェルだが特殊なものでは無い。
これが
一万円越え(当時)の物だと平面性やら素材の均一性なども上がるのだが、
今のところはこの普通のシェル+ゴムの方が無難な気がしている。

平面性で思い出したが、シェルとカートリッジの
密着という点でもゴムシートはプラスになる場合がある。
(ならない場合もある)
シェルもカートリッジボディも
超高精度でまっ平という場合は別だが、
もしもそうでない場合はミクロ的には
多点接触となっているとも考えられるからだ。
レコードとプラッターの間にターンテーブルシートがあるように、
シェルとカートリッジの間にもシートがある方が良い場合もあるということ。

後試してみたいのは
ネジ
これも
樹脂の物に換えたりするとどうか?
シェルリード線ももちろん絡んでくる。

という事で楽しみは残っているのだが現状で33Eの音は大変よろしい。
この辺で打ち止めとしておくのが大人というものだ?


3月29日

カートリッジとシェル
、みたいなお話は過去に散々やって来た。
思い返せば
2001年から2002年くらいの頃は、それが主たるネタ、みたいな感じだった。

懐かしい。
あれからどれだけの歳月が過ぎたのか…
俺も随分立派に…

…なっていない(汗)

まあ、何か一本にまっしぐら、な人なら良いが気が多い。
ここを掘ったかと思うと
放置して別の所を採掘。
トータルでは時間が掛かるはずである。

さて、
AT-33E初代のゴム(ただしくはトラジスターの放熱用のシリコンシートだった)作戦は成功。

では、同じことを他のカートリッジにも…、と言ってもなんでもこれをやれば良いってことは無い。
色々な要素が絡むのだ。

で、一応MM代表としてシュアー
M44を弄ってみる。

考えてみるとDL-103同様、M44も、44に始まり…という人も多い一本だ。

僕の場合はお付き合いもまだ一年という事で翻弄されてるような段階。
DP-1700XL-1551で聴く限り問題なしだったのだがYSA-2やらWE-407/23と組み合わせると別の顔が出て来る。

こいつはなかなか興味深い。ということでまずは残っていたシートを挟んでみる。



シェルはテクニカの
AT-LS15黒。
これをWE-407/23に付けて聴いてみるとイマイチ。
特に多くの変化を
感じない

ここで別の路線に、すぐ変更。

手元には色々なシェルがあるのだが、その中でも
正体不明っぽくて外観は好きなのをチョイス。

まずは
IMと書かれている、このシェル。
なんとなく
装甲車的というか、SPUになりそこなったみたいな感じが素敵な一本。



このカートリッジで興味深いのはカートリッジとの接触が面ではなく
左右の部分のみという点。
これだと仕上げが悪くても密着度に変わりはないわけだ。



そして部分的にしか接触しないということで、これが
と出るか凶と出るか?

これを
PX-2に装着してみて、音はどうよ?

ところが音が


どう変と言って、とにかく


何かミスしたかな?と思って改めて良く見て驚く。
このシェル、カートリッジがもの
すごい尻上がり(前下がり)になって取り付く形だ。



その傾斜たるや半端ではない。
これでは
バーチカルアングルなんか無茶苦茶になってしまう。

もちろん意図的に尻上がりにしたい場合は良いのだが、今回はミスマッチ。というかとにかく猛烈な尻上がりだ。
音色も音場もあったもんじゃない。

思わず笑ってシェル
交換
今度は
ヤマハの物で、どこかSMEになりそこなった、みたいなタイプ。





これも軽量。そしてカートリッジとシェルは
前方後方の丸いゴムの上でのみ接触
それはそれで一つの考え方なわけだ。



さて、これも
PX-2に取り付けて、音はどうよ?

もちろんその前のシェルとは
大違いで、それは言うまでもない。
ただ、総じてマイルドで、ちょっと霞掛かった音になる。

およそM44らしくないという点で面白いが、ただそれだけだ。



どうも
M44の場合は質の良いシェルと密着させた方が良いみたい、と、それが理解出来ただけで良しとするか。

では何を?

と、考えて大物にお出ましいただいた。
こちら、
V24Cさんの炭化ケイ素シェルだ。それも23gタイプ。



まああり得ない組み合わせというかシェルの方がカートリッジより
10倍くらい高価になってしまう。
それでもやってみよう、と思って、果たして
WE-407/23でバランスは取れるか?

結果を言うとさすが、ちゃんと取れました。

さて、針を降ろすと…

これはもう前二本のシェルとは別の世界になる。当たり前だが。

それにしても
あまりに立派な音だ。
どこにでも居そうな、フツーの子。
その子に
スタイリストやらなにやら全部用意して宛がったら別物の様になってお出まし、みたいな感じか。
開いた口が塞がりません。


3月30日

カートリッジやシェルはオーディオパーツの中でも
交換が容易な部類。

だから大抵のマニアがそれらをたくさん持っている。

あるいはもっとも手軽な
ハーレム作り?

しかし相手に出来る数というのは自ずと
られて来る。



上の写真のは最近のよっしーの部屋的
御三家

ま、三本くらいにとどめておくのが無難である。

ただ、本当は”これ一本”に絞れると更に素敵な気もする。

長岡先生は昔からしばしば、惚れたカートリッジに
夢中になり、
他のメーカーに負けそうと感じたら
激賞の手紙でもメーカーに出すくらいの
方が良いのでは、と説かれていたがその通りだと思う。

評論家が。雑誌が褒めていたからと言って違うカートリッジや
メーカーに
浮気をするようでは駄目なのかもしれない。

道徳的問題ではなく、
指標を作ったら、というお話だ。

という事で、
デッカだ。いやEMTだ、というのも良いのだが
人には似あう物とそうで無い物があると思っている。

タイメックスだ、ロレックスだ。やれオメガだというのは僕の腕には似合わない。

僕の場合、
セイコーシチズンカシオでしょ、という訳で
DL-103、AT-33、M44あたりなのだ。

実に身分相応と、変な所で納得している。


3月31日

アナログディスク再生はやっぱり
面白い。

大きいターンテーブルを回す。

そこには30センチの円盤が載せられ、
カートリッジトーンアーム
さながら
障害物競争をするがごとく…

いや、本当にアナログディスク再生というのは
障害物競争以外の何物でもない。

さて、我が家の今の
御三家
昨日の写真があまりにひどかったので撮り直して紹介して三月を終えよう。



DL-103
103SLもあるが基本は
無印初代ということで…



テクニカ
AT-33E

これも33MLがあるのだが今は初代33Eの
じゃじゃ馬馴らしを楽しむ。

以上はGT-2000X+WE-407GTにそれぞれ装着されHX-10000を経由してSY-88へ。



そして
M44
ボディには44-
7の記載があるのだが針は44G用?
針の箱には44-7と書いてあるのだが本当に44-7ならスタイラスのノブは白のはず…

細かい事はさておいてGT-2000+WE-407/23に装着してダイレクトにSY-88の
MM入力へ。

面白いもので
けたたましいとか高域で歪むとかいう事も感じられない

A級外盤にもしっかり対応。
これはどうした事か。

しかし前出の二機種とは明らかに
世界が違う。

M44に言わせたら、MCの方達、もっとはっきり物を申しなさい
という事になるのだろうか。

明瞭で実直。SN比はく有利。

だがMCの方達に言わせたら、滑舌が良いばかりでしゃべりに深みが無い
という事にもなる。

どちらが上という事も無い。
ただ人によって評価は分かれよう。


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