7月3日
A列車で行こう。
ではなくて、MMで行こう。
MCカートリッジの方がMMより高級。
あるいは音が良い。
これは世間の常識である。
…と、書いてみたが本当か?
当然ながら一概にそんなことは言えない。
本当のことはちゃんと検証してみないとわからないのだ。
ひとつ言えるのは、MCの高級機はずいぶん開発されたが
MMの方はある時期以降頭打ちというか
どこまで突き詰めたもらえたか?というのがある。
もちろん例外的にリリースはされた。
テクニクスの100Cシリーズなんかもあったし
体験した中ではシュアーのULTRA500なんかひっくり返りそうに
良い音だった。
お金を掛けて良ければいくらだってやりまっせ、と
メーカーの声が聞こえて来そうだ。
以上のようなややっこしい事はさておいて
ただ今僕のハートは青春試行(古い!)ならぬ
MM志向。
深い理由は無いのだが、あるいは自分が本当に
好きだったのはこういう音だったんじゃないか?と
思う50ウン歳の今日この頃なのだ。
7月4日
基本的には美音派だと思うのだが(ホント?)
根がひねくれているので、あまりにもツルんとしていると
それは違うんじゃない?と思ってしまうこともある。
全部のMMがそういう音がするとは言わないが
例えばM44あたり聴いていると狭窄物が無いというか
ベールを剥いだ雰囲気というか、マイクロフォンのダイヤフラムと
カートリッジが仲良しになった様な鳴り方と感じて
時々とっても嬉しくなる。
そー言えばシュアーはマイクでも有名か。
テクニカもそうかもしれない。
冗談交じりだが、この辺の相関関係は一度考えて良いかもしれない。
7月5日
ベルトドライブ。
いや、糸ドライブか。
7月6日
糸ドライブ。
見る人が見ればすぐわかるが
マブチモーターをPWMスイッチング方式の速度可変キットで制御。
本当はもっとシンプルに可変抵抗でやろうと思ったのだが
難しい割に価格的にもこのキット(500円)を使う方が安上がりと来たから
あっさり採用。
さあ、だがしかし思うほど簡単ではない。
適切なスピードを得るのに四苦八苦。
まず糸というか、赤いのはゴム製なのだ。
弾力があるのは良いが適切なテンションを得るまで大変。
速度調整は基板の半固定抵抗で、なのだが
容易ではない。
女性ボーカルが男性の地声みたいになったり
逆にヘリウムガスを吸ったみたいになったりで笑えるが
やっている方は真剣だ。
最初は9V電池でやっていたが、これの電圧低下が
悪さをしているのかわからなくなる。
不安要素は排除しないといけないので途中からは
ACアダプターでモーター電源は供給。
そんなこんなで、やっとどうにか安定しつつあるが
完全に安心できる状態ではない。
7月7日
馬鹿はやってみるもので、
こうしてみるとターンテーブルが定速でちゃんと回ってくれる事の
ありがたみが身に染みて来る。
それと、やっぱり実際にやってみないと
DCモーターってそういうことか。とか、
なるほどACモーターにはこうした利点があるんだなーとか
本当の意味で理解することは出来ないと思った。
更に言うと猛烈に勉強することになる。
ありがたい時代でスマホでガンガン検索することが出来るから
どこに居ても学習は出来る。
わが身の事として取り掛からないと、なかなか身に着けることは出来ないのだ。
そう思う。
…ところで音はどうなのか??
なにせ落ち着いて聞けない状態ではコメントも難しい。
ただ、なんとなくだがこう言った方式を愛好する人達が
何をもって良いというのかは理解が出来てきたと思う。
(続く?)
7月8日
部分的に凄いことになっている?
モーターの固定が課題となり、万力で固定。
本当はこれでも不自由分かと。
しかし市販ベルトドライブでもDCモーターで、それに制御を掛けているのもあるはずで
今の僕にはそれらはとっても眩しい存在である。
例のアイワのプレーヤー(江川先生ご推薦だったシリーズ)
のジャンクでも見つけてパーツをぎってみたい衝動に駆られる。
…しかし、そもそもよっしーはベルトドライブ党でもなんでもない。
どっちでも良い。何でもよい。
そして利便性という点では絶対にDDを採る。
僕の様に短気な人間にはSP-10みたいな、起動の早いターンテーブルと
各種調整が容易なアームが一番だ。
ただ、好奇心は人一倍というか物好きというか
一度はやってみたいと夢想したことは時間が10年単位で掛かっても
やってしまう。
一種の変態である。
とにかく現状で音質とやらについて語るのは問題がある。
だがしかし、一つだけ言わせてもらうと
なぜか音の解放感。高揚感。一種の抜けの良さという点では
このDCドライブに見るべきところがある。
一言でいうと音が生き生きとするのだ。
それは本当か?あるいは気のせいか?
とにかくもう少しまともな回転を得られてからほざきたい。
7月11日
いささか回転物に疲れて来た。
マブチモーターFA-130RAでは今回の場合役不足なのか?
よくわからないのにそんな事書いたらマブチから訴えられる?
よくわかりません。
ここで話はコロッと変わる。
…というか少し前に書いてあったものを発見。
掲載してみようと思うが回転ネタとは全く関係ないので
その点はご了承を。
ここから↓
スマホ時代が来て、Webはますます身近なものになった。
というよりも生活の一部というか体の一部になった?
オーディオに限っても、相当数のブログだなんだがアップされていて
いくら読んでも読み切れない。
そしてそれらがかなり面白いので、これではなるほど出版不況にもなろうというものだ。
多分書かれている方の平均年齢は高い。
これは趣味のオーディオに参入する若者が少なく、全盛期に嵌った人たちがちょうど還暦付近ということから
当然そうなる。
割と共通しているのが、みなさん経済観念がしっかりしているというか、今どきの60代は堅実に暮らして行かないと
やっていけないというか、ローコストの世界を楽しまれている。
例えばカートリッジ。
やれオルトフォンだ、EMTだ、というのではない。
ローコストMMなんかもかなり人気がある。
これはある意味耳が確かな証拠か?
MCなんていうとすでにそれだけで高嶺の花的存在みたいで興味深い。
デンオンDL-103などあこがれの一本みたいな扱いだ。
これらは実にまっとうな感覚と言えるので、こういう高齢者(失礼!)ばかりだと
日本もなんとか大丈夫か、という気にもなる。
針のとんだカートリッジなども好物でいらっしゃるようで(別に敬語を使う必要もないか?)
やたらと修理しまくっていらっしゃる人も多い。
みなさん器用でうらやましい。さすがにコイルの断線となると難しいようだが
この際直せる物は何でも直して頂こう。
一億総中流の夢も砕け散ったこの国で、楽しく生きていくには自分なりの活路を見出すしかない。
冗談交じりに書いているが、こりゃ大真面目な話である。
それにしてもオーディオはブームではないし、マニアもそんなに居ると思えないのだが
ヤフオクをウオッチしていると首を傾げることが多い。
10年くらい前だと、レアな物。幻の一品的な物をこぞって皆で競る、みたいなのが多かった。
ところが今はある意味何でも落札される感じ。
ローコストカートリッジ。ローコストプレーヤー。ローコストアンプにローコストスピーカー。
誰がどう落札して、どう使うのか知らないが、ずいぶん裾野が広がっているでは?と思わざるを得ない。
幾らなんでも、こりゃ誰も落とさないだろう、みたいな物でも落札されていくので唖然とすることがある。
よっしー的オークションの楽しみ方は、競る物には関与しない。
誰も手を出さず、入札1、で落とせる物だけ買う、というヤツなので、こんな状況はありがたくない。
これは未だ知られていないんだな、なんて物がどんどんどんどん無くなっていく。
こりゃやっぱり困ったことだ。
7月12日
キングの「スタンド・バイ・ミー」を読んだ。
何を今更、の話かもしれない。
巨匠の名作を汚すようなつまらないコメントを書いてはいけない。
ただひとつ思ったのは、創作の原点は、やはり”怒り”であるという事。
憤り、とも言って良い。
憤懣やるかたない、というのが原動力になる。
怒りというのが消えたら、創作は出来ない。
それを改めて感じた。
怒りというのは重要な感情の一つだ。
ただ、喜ぶ、なんかと比べると扱いには注意が必要だ。
(手放しで喜ぶのもまた危険な行為ではあるのだが)
怒りのコントロールを間違うと大変なことになるが、発動させないのもこれまた危険。
よっしーの部屋、は大変平和にできている。
それは意図してそうしているからだ。もちろん。
こんな所で怒りを表現しても、何にもならない。
話はまるで変ってQUADのアンプ達。
ラックの肥やしにしているのもよろしくないので引っ張り出した。
深い理由は無いが浅い理由ならある。
この子達は大変コンパクトなのでラックから出して使っても割と邪魔にならない。
夏仕様ということで機器たちは軒並みラックから出したいのだ。
ただ、そうすると邪魔なのも確か。
そこで小さい物を出すという流れになった。
だが、このペア、使いにくい面があるのも確か。
接続はDINケーブルが必要。
悪くない規格だが接続のあやふやなフィーリングはいかがなものか?
パワーアンプはバナナプラグでないと使えない。(時期によってもちろん異なる)
更に電源スイッチも無いしリレーも無い。
さすが我が道を行く大英帝国。
まあ悪い事ばかりじゃない。
ケーブルなどは著しく制約を受けるので、あれこれ悩む余地が無い。
DINケーブルについては自作している。それくらいしか道がない。
今日は買っておいたプラグを使って405-2の電源を44から供給できる様にと専用ケーブルを作った。
邪道と言われてももう嫌だ。
パワーアンプの電源を入れるのに一々ケーブルを抜き差しはしていられない。
後は端子その他簡単にクリーニング。
音だがPRA-2000+HMA-9500の組み合わせと比べるとまったりとして来る。
ちょっとでも刺激的な音がすると耳を塞いでしまう人には日本連合よりもイギリスペアの方が良い。
そして厚みという点でQUADの方が少し厚い。
…というような比較には意味がないと、つくづく思う。ま、書いておいてなんだが。
アンプでもスピーカーでも、これと付き合う、と思ったらある程度付き合い続ける方が良い。
ああ、やっぱりあっち。こっち、とやっていると駄目だ。
7月13日
いささか辟易していたのだが
”楽しそうですね”なんて言われるとつい続きをやってしまう
私はただのお調子者です。
モーターのトルクが弱すぎると、複数の方より指摘を受けていた。
そこで!ついにモーター交換。
といってもマブチのFA-130RAから同280への交換だ。
それでも260円くらいの出費。自己破産もまじかである。
いっそもう少し大きな物に、と思うのだが簡単に手に入るのは
この辺までなのである。
これでどうよ?
変わらなかったら涙が出るぞ。
…と思ったがさすがに100円台のモーターと200円台のモーターでは違うらしい。
回転の落ち着きは倍くらい違う。これは本当だ。
もちろんいまだに完成には程遠いが、少しだけ少しだけ光明が見えてきた。
そしてちゃんと回っている時の音は、これはやっぱり違うのである。
上も下もいつも以上に伸びてさわやか。
抜けが良く見通しが良い。
これはやる価値がある。
7月16日
三連休?
それは何処の国のお話しなんですか?
皆さんにはお変わりなくお過ごしでしょうか?
…という事で(どういう事?)、XL-1550をダイレクトドライブに戻して
音を出したりしてみたりする。
うーん、こちらの方が良いという人も多いだろう。
ま、それはおいおい…
そしてアンプはQUADペアからPRA-2000+HMA-9500に戻す。
思えばG7が降臨して1年半か?
当初はアンプをどうする?みたいな感じで色々やっていたが
ここ半年くらいはPRA-2000+HMA-9500で落ち着いていた。
というか面倒でそのままにしていたという感じ。
面倒だから、とはご挨拶だが、放っておいたら馴染んでいたという感じ。
オーディオ機器。特にアンプとスピーカーというのは
相関関係というか、アンプにスピーカーが寄り添ってくるというのは
事実あるようだ。
鳴かぬなら、鳴くまで待とう、が功を奏する場合もあるのはそのためだ。
何度も書くが、特にPRA-2000+HMA-9500に対して
過度な思い入れは無い。
ただ、なんとなく使っているという所。
もっと良いアンプがあるというのは本当だろうが
強い不満も無いから取り換えないでいる。
しかしこの言い様では働いてくれているアンプ達に悪いから少し補足。
まずPRA-2000だがとにかく安心感が強い。
フォノが三系統あるのも便利。
そしてやはり優秀だと思う。
HX-10000もあるのだが、基本はPRA-2000だけで済ますようにしている。
これは僕の性癖みたいなもので、機器はたくさんあっても良いが
その時同時に電源が入っている機材の数が多いのは嫌なのだ。
変な癖だと自分でも思う。
次にHMA-9500。
MOSだからFETだからというのも僕にはない。
ただ、多分この音が好きなのだろう。
登場率は高い。
心配性だからHMA-9500を二台。同MK2を一台持っているので
適当にローテーションさせているから寿命も延びるだろう。
大きすぎない。重すぎない。軽すぎない。
熱くなりすぎないと、この辺も大事に思う。
G7みたいなスピーカーとの相性はいまいちではないかと
思ったのだが、そうとも言い切れない。
あるいは重い38センチウーファーを動かす力はいまいちかもしれない。
でも、まあ今は十分と感じているのが一つ。
あるいはマルチアンプ化すると良いのかもしれないが
書いたようにたくさんの機器の電源が同時に入っているのが
嫌なので論外。
それをやるくらいならスピーカーをぽんせんべいに
しておく方が得策。
PRA-2000+HMA-9500+ぽんせんべいなら
超ハイスピードサウンドが実現する。
中高域だけハイスピードなまがい物ではなく
低域まで含めて等速で襲い掛かる本物のハイスピードだ。
…と、人によってはどうでも良い話を聞かされたと思うだろうが
とっても疲れているので頭が回っていない。
お付き合いありがとうございます。
7月18日
ネットで見る限りオーディオは元気だ。
本当に。
ただ、新しい商品が売れに売れるとか、そういう動きには繋がらない賑わい方だ。
企業にとっては困るというか、もうどうにでもしなさいと
言いたくなる方向に、趣味のオーディオは向いている。
これはどうしようもない。
それと、耳の良い人というか音をわかっている人が大勢いて驚く。
驚くのは失礼だが、驚く。
そんなに深みに嵌っていない人でも音はちゃんとわかっていらっしゃる。
これは素晴らしい。
まあ何でもそうだが、泥沼に落ちたマニアの方が
物事をわかっていないというのは有る話だ。
よっしーも重々気を付けないといけない。
さて、コツコツと馬鹿をやっている。
実にコツコツやっていて、自分で自分を褒めてあげたい。
XL-1550だが糸ドライブをやめてしまった訳ではないのだが
今度はDDに戻して楽しんでいる。
これから電源基板上のパーツをあれこれ差し替えて
音の違いなど確認したいと思うのだが、そのためには底板を外して
基板にアクセスできるようにしなくてはいけない。
それをやったのが上の図である。
かわいそうにストロボライトなんか行き場を無くして床で光っている。
さて、手を加えるにあたり当初の音を確認という事で
針を下してびっくり。
すでに音は変わっている。それも良い方向に。
オーマニらしく理由を考えなければいけない。
1、プレーヤーが床置きに近くなった。
これだけで音は変わる。大抵良くなる。
これは承知だが、使いにくいし、足を引っかけそうで危ないので
ラックの上に載せることになるわけだ。
2、底板を外してあるのでインシュレーターが無い。
だからYPB-1を挟んでリジットに固めている。
これももちろん音が良くなる。
この置き方だとハウリングがさすがに心配になるが
実際にはよっぽど音量を上げない限り大丈夫だ。
3、雑音元である電源トランス、電源基板、ストロボライトが外に出た。
まあこんなもんが、微小信号を扱うレコードプレーヤーに内包されていて
良い筈がない。
ただ、現実にはキャビネット内に収めないわけにはいかない。
以上で音質改善?
一段クリアーになり力があり明瞭な傾向になる。
ま、本番はこれからなのだが一応補足。
こんな風に家電製品に手を入れて、増して電源関係を裸にして
手の届くところに置くというのは危険を伴う。
良識ある大人は真似をしてはいけないのだ。
7月19日
写真の酷さは相変わらずでスミマセン。
で、電源基板の電解コンデンサーを一つ交換してみた、の図。
手前がこれまでの物。(35年物から先日交換したばかりの物)
奥側が差し替えでつないだ物。
どちらも470μF、50V、85℃品なのだが大きさは圧倒的に違う。
デカければ良いというものでは無いのだが
軽いよりは重い。
細いよりは太い。
小さいよりは大きい方を信頼してしまうのがマニア心でもある。
たまたま手元にあった470μFがそれだったという事もあり差し替え。
で、音なのだが、どうも変わるのだ。これだけで。
嘘?ホント?
嘘と思いたい気持ちもあるが、変わっている様だ。
とにかくエッジが立つというか高い方なんかシャッキりしてくる。
いや、多少シャッキリし過ぎと思える。
ちょっとばかりザラつくのである。
そこが惜しい。
さてしかし多少通電しないと本当の事はわからない。
それと、これはやってから反省したが、こんな風にリード線を延ばして
コンデンサーをつなぐのは正しくない?
ただ、これからもコンデンサーを差し替えて変化を見ようとする時
基板の銅箔でも剥がしたら嫌だな、と思ってこうなっているのでご了承を。
しかし、ちょっと待て。こんなんで音が変わるとなると
この後どれだけ検証すれば良いのだ??
我ながら面倒なところに興味を持ったものだと反省している(汗)
7月20日
気のせいという事にしておきたかったのだが…
電源基板の電解コンデンサー。それもたった一つだけ。
容量耐圧も同じ物で銘柄を替えると音が違う。
エージングも大事と思ったが、とにかく取り換えてみようという事で
手前のルビコンに替えてみた。
するってーと、音は変わるのだ。
奥側に見える茶色くてでっかいコンデンサーの時は
切れが良いのは結構だが、いささかそれが耳につくというか
ザラっと感が気になった。
それが消えた。
ひじょーにノーマルな感じ。
ただ、ちょっと大人しいというかフツーに過ぎるというか
オール4の、オーラを消した転校生みたいな感無きにしも非ず?
しばらくこれで聞いてまた別のに…と思うが
こんな事で音が変わるのは勘弁してほしい。
楽しいというより不気味である。
7月22日
そろそろやめておきたいが、あと一つ買ってるので交換してみる。
幾らなんでもこんなに頻繁に取り換えていたら
初期のエージングも進まないという説もある。
だが、まあ大雑把な傾向が知りたい。
その前に本当に変わるのか確かめたいとの思いが先走る。
そこで交換。
今度はELNA。
もちろんオーディオ用などという物では無く一般品である。
取りあえずフツーでありたいというひねくれた根性で買ってきたが
後から考えるとこれは生産完了品であり
在庫期間が長めだったかもしれない。
まあそんなことを気にするようでは男ではない。
しかし考えてみるとコンデンサーによる音の違いなど気にしている段階で
すでに男ではない?
とにかく交換。
音だがルビコンより華やぐ。そしてちょっと散漫な感じ。
ただ、通電していけば多分もっとまとまる。
…と、くそ細かい事を書いたが、
取りあえず例のでっかいコンデンサー以外の音の違いは
そんなに大きなものではない。
ある意味どれでもオーケー。
でっかいのだけが異質なのは、やはりその図体のデカさ故の何かがあるのだろう。
ここから先何かを楽しむなら、耐圧のアップ。
容量のアップだろう。
その方が音が変わる可能性は高い。
でも、まあこの調子でやっていたら日が暮れるどころではなく
今年が終わってしまいそうだ。
本当にいい加減にします(汗)
7月24日
飽きて来た…
唐突に話は変わり、これはなぁ〜に?
わかる人にしかわからないが、これはキャブレターのフロートバルブだ。
実は少し前からCB50がオーバーフローを起こして困っていた(放置していた)
のだ。
キャブをばらすも原因不明。
このキャブレター、その昔フロートに穴が開いていたのを
半田付けで直した経歴があるので、それが駄目になったかと思ったが
さすが半田はばっちり効いている。それは問題ない。
後、考えられる事というとフロートバルブの段付き。
受け側の摩耗。というのがある。
しかし変である。それであれば今回みたいに唐突にダダ漏れには至らないはずだ。
油面調整とも思うが、はっきり言ってそれは手を出さない方が良いし
これも今回のケースだと、まず関係ない。
余談だが本当に油面調整なんてのは滅多に手を出してはいけない。
色々悩んだが、良い時代でネットで検索。
するとフロートバルブのチョロの固着というのに行き当たった。
バイクいじりに興味がない人には今日の話題は全くもって詰まらなくてすみません。
しかし逆の人には有益なお話。
というか、なぜかこのチョロのことに言及されることが無い。少ない。
拡大した写真で赤丸で囲んだ、ちょっとだけ飛び出しているような部分。
これをフロートバルブのチョロと呼ぶ。
(正式名称とは思わないが)
これが実はピコピコと伸縮するものなのだ。
写真の状態では伸びた状態。
しかしこれが伸びた状態のまま固着すると
フロートバルブがしっかり閉まらなくなる。
故にガソリンがどこまでもフロートチャンバーに流入し続けることになって
オーバーフローとなる。
これをピンセットでつまみピコピコ。
CRCも噴霧。
大正解だったようでオーバーフローはピタッと収まった。
これは古いバイク乗りであれば気にしておいた方が良いポイントのようだ。
案外言及されないから注意。
そして夏色の空だ。
あれから二か月。
ルーさん、そちらでは元気にしていますか?
7月25日
とはいっても地道に前進。
匍匐前進。
電源基板に載っているトランジスターを交換。
aSC372のYランク。これが三つ。
特に悪い噂も無いトランジスターだが同型品を10個買ってきて
簡易測定だがhfeを揃えるとどうなるか?実験。
まああんまり意味は無い。
ただ、抜いてみると足の付け根は372もやや黒く変色。
基板に差さっている状態だと気付かない世界だ。
抜いたトランジスターを計測してみるとhfeはばっちり(汗)で
まあ無理のない仕事をしてきたのだな、と思う。
しかし交換。
これで音はどうなる?
さすがにあまり変化を感じない。
ただ、ほんのわずかに切れ味上昇。主に上が伸びた感じだ。
気のせいと言われたらそれまでの世界だが
取りあえず整備して悪いことは無いだろう。
あとはブリッジダイオードをショットキーに換えるとどうなるとか
色々あるのだがそれは後程。
7月26日
ちょっと寄り道。
7月27日
aiwa PX-E860。
江川教徒御用達の一台。
素晴らしい音だ、と言って高額なプレーヤーから乗り換えたという人もいれば
?と思って投げ出した人もいる。
長岡教徒にとってのスワンみたいなものか?
2000年3月発売。当時9.500円。
もっと新しいかと思ったらよっしーの部屋アップ以前の製品だった(汗)
遡ると1995年頃にPX-E800がリリースされている。
更に遡るとこの種のプレーヤーは1980年代から存在する。
この種の?とは何かというと低価格でMMカートリッジ搭載。ついでにフォノイコライザーまで
内蔵してフォノ入力の無いアンプなどでもレコードが聴けるというコンセプトの物達だ。
PX-Eがその中でも有名なのは、やはり江川先生が取り上げたからに間違いない。
イナーシャ−の江川とまで言われ、超ド級のプレーヤーシステムを自作するまでやっていた
江川先生が晩年たどり着いたのがこの種のプレーヤーだったところが面白い。
細かい話はこの後に譲るが、今回この個体は某所で980円税込みにて入手。
レコード再生しました、と書いてあったがそれが嘘でも980円なら安い。
部品取りでも良いのだ。DCモーターや電源が手に入る。
ついでにVMカートリッジが付いていて、フォノイコライザーまで付いている。
激安である。
9.500円では買わないが980円なら買うというもんだ。
2.4キログラムと軽量なので手に提げて持って帰れる。
ビニール袋に直に入っているのだから開梱もくそもない。ポンとラックに置く。
覚悟はしていたが信号のケーブルは短い。
これが音の良い要因と言われるとそれまでだが、実用を考えると倍くらいはあって欲しい。
取りあえずPRA-2000に接続。もちろんライン入力だ。
驚くことにフルオートプレーヤーなのだ。ダストカバーを閉めた状態で前面のスイッチで操作可能。
凄い。これを980円で買って良いのか?
レコードを置いて操作するとターンテーブルは無事回る。
ベルトが脱落はしていない証拠だ。これはラッキー。
次にアームがオートで動き出す。
この時異音が凄い。笑ってしまう。
多分どこかのグリスが切れている。何とかしてあげようじゃないか。
いとも簡単に音が出るが、さらにラッキーなことに針も無事だ。
再生音もひずんだりしない。
なんと使えるではないか。これは困った。
いや、困るのは変だが部品取りにしずらくなった。
しかし実に柔なターンテーブルだ。
淵にちょっと力を入れるだけでグラグラする。
いや、もうこれは凄いもので、果たしてまともな音が出るのか?と疑いたくなるのも無理はない。
7月28日
信仰の自由というのはある。
オーディオの世界でいうと長岡教というのがまずある。
双璧ではないが信奉者が多そうなのが江川教だ。
ご両名、人を惹きつける力をお持ちだったということだろう。
江川先生の場合は、もうとにかく微に入り細に入りの世界で、やるとなったらとことん。
とどまるところを知らない探求心には本当に恐れ入る。
アナログプレーヤーも、氏が深く掘り下げた物の一つで、1970年代には巨大なターンテーブルを
台地から築き上げた台の上に設置して、と物量投入型となっていた。
しかし年齢と共に”大艦巨砲主義が役に立つ人間にはなりたくない”という事で
どんどん単純化の方向にも進む。
結果晩年はとにかくこのアイワPX-Eシリーズを愛用した。
このプレーヤー、とにかくコストの壁に挑戦した物で、ひたすら樹脂を多用。
トーンアームはもちろん、ターンテーブルまでプラスティックである。
そしてそれが音の良い要因のひとつと迄言ってしまうところが江川先生の凄いところである。
いわゆる渦電流の問題だ。
その辺はもう詳しい人がいっぱい居るからここでは省略。
7月30日
疲れた。夢の週休二日はどこへ行った?
それにしても軽いので、迂闊にフロントのスイッチを押すとプレーヤーが滑って行ってしまう。
恐ろしいことだ。
ターンテーブルにレコードを置いて、演奏前にクリーナーを当てているとターンテーブルが
たわむのがわかる。
何度も見直したが軸が壊れているのではない。ターンテーブルが柔でたわむのだ。
これで良いのか?とさすがに顔が引きつる。
しかしこれ以上どうしようもないので演奏開始。
音は内蔵イコライザー経由の物だ。
アームは自動で上がってレコードの淵まで移動。
この時なぜか凄い異音がする。これは後で見てあげないといけない。
ポンっとアームが下降してカートリッジが接地。
このあたりの動きははっきり言うが高級感ゼロ。
丁寧な扱い、ではなくてホテルのフロントでキーを投げつけられる感じだ。
塩対応の一種だろう。
そして音が出る。
出ないと困るが、なにせ980円税込みだ。
格安ツアーで現地まで行って、本当に部屋があって安堵する。そんな気分か。
で、その出音だが…
7月31日
その出音だが、これが凄い!
…というのはある意味嘘である意味本当だ。
いや、まあ何か魅力のある音がしてくれるのではないかと思ったが期待は大きく裏切られた。
なんだ?この音?
いや、けなしたくて買ってきたわけじゃない。何か良いところを見つけたい。
だがしかし、これは何とも褒めようがない世界だ。
最初はピッチすら少し高めに感じた。
微調整は出来るから良いのだが、しょっぱなからこれですか?と苦笑い。
でも、音はどうにもいただけない。
純正のシートが良くないのか?と外してみたり別の物を宛がってみたりもするが
そもそもそういう問題じゃなさそうだ。
やっぱりターンテーブルが?と思うが、どうもそうではない。
するとこれはこういう音という事になってしまう。
まあ部品取りになるから良いやと思いつつ、ここで内蔵フォノイコをオフにして
PRA-2000のフォノに接続。
するとさすがに俄然音質向上。
考えてみると当たり前か。いくら何でも激しく差が出ないとプリの立場がない。
かなり良くなった。しかし依然納得には程遠い。
まあこんな物かと諦め顔で一旦接続を解いて裏板を外す。
オート機構の作動時異音が気になったからだ。
続きはこちらです。