11月1日

11月の声を聞くのを待っていたかのように
くなった。

マトリックススピーカーの
追試(という程の事でも無いが)を行ったので
そのお話しから。

ま、試行錯誤は色々あったのだが、手っ取り早く
結論から行こう。



6ユニット使用で、上記の配置が、僕の目的にはかなり合致することが
わかった。

と言ってもいきなり上の画像を見てもわけがわからないと思うが
これは三本マトリックスのユニットを六本へと倍増させた物。

ユニットのインピーダンスが
8Ωと16Ωの混在になっているが
そうしないと信号の配分が変になってしまうから必須なのだ。

こんなややっこしいことをしなくても三本マトリックスでやれば?

その通りともいえる。

ただ、六本でやる
大きなメリットが一つある。

それは六本ユニットでやると、いわゆるマトリックス配線をしなくても良いので
バランスアンプを使うことが出来るということだ。

センターのL、Rと左右のL信号用ユニットとR信号用ユニットは
ごく普通に繋げば良い。
そして左右の-L信号用ユニットと-R信号用ユニットは
スピーカーケーブルの+と-を逆にして、後は普通に繋げば良い。

だからバランスアンプでも
全く問題ない。

詳しい人には説明不要だが、
四本マトリックスは
センターにL、Rの信号ユニットが集中。
左右にあるのは差信号のみを発する。

だから、ソースに差信号が豊富に入っている場合は
大変効果が出るし音像も小さくまとまる。

ただ、
マルチモノのように、左右の拡がりを
パンポットなどでの信号振り分けに頼っているソースでは
まるでモノラルの様になってしまう。

対して
三本マトリックスでは信号配分が
L側ユニットでは2L-1R。
R側ユニットでは2R-1L。
そしてセンターユニットではL+Rとなる。

簡単に言うと左右のユニットからL信号、R信号が発せられている訳で
マルチモノでも広がりは得ることが出来る。

その代わり
音像は大きくなる。ただ、これが一概にデメリットは
断じられない。

一長一短で、後は何を、どう聴きたいかで選べば良い。

今回の僕の場合だと
より多くのソースで拡がりを得たいということで
三本マトリックス結線をベターと感じるわけだ。

いずれにしても、ユニット六本を用意すると
実に
多様な実験が出来るわけで
そのことをステレオ誌2010年7月号で発表してくださった
川村昭夫さんには大感謝したい。

なお、今回の僕の実験では16Ωユニットを用意することは
出来なかったので、
代わりに抵抗を使って
間に合わせていることは既に述べたとおりである。

…ということなのだがとどめの
オチをつけると
僕の場合、先月やったこの配線



がベストになっている。

より多くのソースで、広がりを、というのにはこちらが
僅差だが優れている。

ただ、これは
音場型スピーカー的でもある。
正しい音場、という点ではソースを限定して
元祖ピュア四本マトリックスが良いのだろう。
しかし今僕が求めているのはそういう事じゃない、
ということだ。

蛇足だが、このAV-3の配線にはマトリックス配線が含まれている。
バランスアンプでは使えない訳で
その意味では先に取り上げた六本での配線が優れる。

これまた一長一短ということだ。

誰の何の参考になるのかわからない事を書いているが
興味を持たれた方も、
最後は自分の判断でチョイスしてください。


11月2日

メインのパソコン
でこれを書いている。
一応の
復旧が出来たかな?という感じ。

しかし
一昔前と比べると随分恵まれている。

素人でも立ち直らせることが割りと容易になってきたし
なにより
サブのマシーンがあったりするのが凄い。

解決策を調べるのに、動くパソコンが
予備にあるかどうかで
エライ違いになる。

メールもwebに飛ばしているから見ることが出来る。

昔々はパソコンがお陀仏になると、いきなり
音信不通の人に
ならざるを得なかった。

スマホの存在も大きい。
外付けハードディスクも大容量の割りに安価になっている。
これも心強い限り。

しかしFTPの設定なんかも昔は復活させるの大変だったー(汗)


良い時代、と
素直に喜んでおこうではないか。

ところで万事気分転換は大事。

オンキョー
NR365ネットワークに繋いだ。

T-4070に差してある
LANケーブルを引っこ抜いて
(HUBもあるが物を増やしたくない)
365に
ポンっと差す。
それだけでオーケー。
(無線LANへの挑戦も実施中)

いきなり
インターネットラジオが掛かったが
おいおい、
充分良い音じゃん、と呆れる。

こういうことも素直に喜びたい。

で、そういえばと言うことで
NASにもアクセスして
音を聴いてみる。

この音も好い。

一言で言って
明快で力強い音だ。

ここ最近はディスクを回して聴いていたが
ネットワークの
優位性を感じて
ちょっぴり嬉しい。


11月3日

ところでハイレゾだ、SACDだ、DVDオーディオだと喧しいが
(別に喧しく無いか)
果たしてそれらは音が良いのだろうか?

えらくプリミティブな疑問にぶち当たる。

例えばこれ。



250円で買ったCD。

DOR-90175。
DORIANのMAX REGERだ。

ヴァイオリンソロで収録場所はこのレーベルではよく使われる
トロイ銀行ホール。

DORIANだから
間違いあるまいと思って買って帰って
音が出た瞬間
絶句する。

部屋の空気が一変するとはこのことだ。

こーゆー物を聴くと、CDも充分いけると思ってしまう。

…だからと言ってハイレゾやSACDを否定する気はさらさらない。
いつもの事だが
が大きくて悪い事は一つも無いと言いたい。

ただ、サンプリングがどうとか言っても
元の録音の良し悪しは変えようが無いということ。

要はセンス、と言ってしまうと全てが終わるが
結局録音する側のセンスと再生する側のセンス。
それが何にもまして重要だと。これは言ってもよござんしょ?



11月4日

少し前のことになってしまったが
HGさんより久しぶりに連絡を頂いた。
メールを頂いた時はちょうど入院中だったのだが
その後
CD-Rを頂戴した。

中味は
生録。もちろん公認の物である。著作権も問題なし。

某音楽ホールにて収録。
Studer A810使用。2トラックで15inch/secのスピード。

コンデンサーマイク二本の
ピュアステレオ録音。
ハイブリッド真空管マイクプリアンプからの信号を
ミキサーは通さずダイレクトにテープに導いている。

これを
NASに取り込んで、NR365→G7で聴く。

音が出た瞬間思わず
ってしまった。
仕事柄ホールには人様よりも多く足を踏み入れるが
これは
正にホールで聴く音。飾りっ気なしの本物の音だ。

一切の
遠慮が無い。楽器の音は自由に空間を駆け巡り
時に突き進んで来る。

ホールの床を
歩く音なんかもローカットなしだからドンスカ響く。
客席には招待された人たちも居るのだが
正に一般客であり子連れのお客様もいっぱい。
囁きから子供の
むずがる声。そしてそれをあやすお母さんの声まで
入っていて
臨場感抜群



(画像もHGさんご提供のもの。他にも莫大な量の録音データを添付頂いた)


こう書くといかにも素人録音みたいに勘違いする人が居るかもしれないが
それは違う。

演奏もアマチュアだが
一流で、反復して鑑賞するのに耐える
立派なものだ。

ただ、加工をしないとこうなるのだ。

生々しいと言われる物でも市販のCDはほとんどが
お化粧を施されている。
これは当然のことで、すっぴんが一番なんて事は無い。

それでも、時にこういう、"現場ダイレクト”みたいなのを
聴けるとやっぱり嬉しい。


当然、といってはいけないが
音場感も素晴らしい。

G7だけでなく、
マトリックススピーカーでも聴いた。
この際のマトリックススピーカーの結線は先に挙げた
AV-3と同じ物が良かった。

現場へGO!という感じで仄かに明るいホールの雰囲気まで
想像できるものだった。

ただ、マトリックススピーカーだけでなく
スキャンピークスの
5pユニットを使った
自作ダブルバスレフでニアフィールドリスニングしても、
これまた良かった。あるいはこちらの方が良かったくらいだ。

やっぱり
音源は大事
このソースこそ、それこそ
ハイレゾで聴くべきかもしれない。
DSDで?
いや、それこそ
膨大なデータになるか。

そんな訳で、またしても良い思いをさせていただいてしまった。
HGさんにこの場をお借りしてお礼を申し上げます。


11月5日

結局はフォーマットの問題よりも
音源の問題の方が大きい?

それを言ってはおしまいだが、一つの
真理でもある。

ひねくれ者だからハイレゾ不要と言われると
そんなことはない、と言い
ハイレゾ凄いと言われると
そんなことはない、と言う。
どうしようないヤツだ。

そこで
CCCD登場

登場、というか、CCCDを
探して買ってみることにしたのだ。

何しろこの規格、2003年頃に一瞬広まってすぐ下火になったので
ある意味DVDオーディオ以上に貴重だ?

か、どうかは知らないが早速こちら。



はっきりってこの方の事は良く知らない。
ただ、ネットで調べてみると熱心なファンと
やたらケチを付ける人と両方が拮抗。

そうでなければいけない。
誰からも好かれるアーティストなんて
要らない?


それはさておき
を聴いてみる。

するとこれはこれで悪くない。

厳密にいうと気になるところはあるのだが
それはCCCDだからなのか、
あるいはそういう音作りなのか
わからない。

結局同一の音源でCDとCCCDを比べてみないとわからない。

とにかく音楽というか音源によっては
CCCDでも充分いけるのでは?と思う。

以前取り上げたhiroさんのアルバムなんか充分いけている。
馬鹿にして言っているのではない。音楽によってはそれで
ちゃんと伝わるのだ。


11月9日

昔々、レコードに
良い音の物とそうでもない物が存在することを
多くの人が知らなかった。

オーディオクリニックでその現実に突き当たった長岡先生は
後に
A級外盤セレクションを出された。

ベースになったのは外盤ジャーナルという連載で
リアルタイムで紹介はして下さっていたのだが
一気にまとめ上げたという形。

ま、音が良いとか悪いとかと言うのは
主観の問題でもあるので
何をして良いとするかは個々人の判断となる。

しかし、例えば全くと言って良いほど音場というものを意識しないで
録音されたレコードで音場再生をしようとしても
無理な相談だ。

そういう風に
違いがありますよ、という事を氏は言いたかったのだろう。

ハイレゾの世に、氏がいたらなんと言うだろう?

14bitでも良い録音はあるよ、と言うだろうな、きっと。


…という話はさておいて、早いもので退院して一ヶ月は過ぎた。

その間ずっと、アンプは
NR365

なんというか、もう
これ一台あれば良いのでは?と思う日々だ。

音は良い。
そして何でも出来る。

デジタルソース、ネットワーク再生。
マルチも出来るから映像を持ち込んでも良い気がする。

すると他のアンプは
全部失業ということになる。

ネットラジオというのを聴くと、これがまた充分音が良い。
スムーズジャズ、なんてチャンネルにしておくと
来る日も来る日もそれを掛けていれば
事足りてしまう。

恐ろしい時代が来たもんだ。

あとは…ということで
久しぶりにアナログをやってみることにした。

さすがにフォノイコは積んでいないのでそれは別途必要。
HX-1000からアナログ接続。

ここでプレーヤーだが、サンスイ
SR-929を久しぶりに引っ張り出す。



改めて、コンパクトで実に美しいプレーヤーだ。

何しろしばらく寝かせてしまったから
最初の音は酷かった。

それはこちらの責任。
各部
クリーニングして調整を真面目にやって、
今はちゃんと鳴っている。

とっても力強い音がする。KPにも対抗出来るだろう。

ナイフエッジの軸受けはSAECのWナイフと違ってSME的であり
揺すると
カクカク動くのだがそれが良い。
弄っていると
感度も大変高いのがわかる。

しかし、これとフォノイコと、後はFMチューナーとしてT-407があって
DV-800AVとNR365があれば
充分という事に思い至ると
やっぱり驚いてしまう。


11月15日



続く…

…かも。


11月16日

高島誠先生が
亡くなられて、もう20年以上が経つ。
時の経つのは本当に早い。

上の画像は例によって
別冊FMfan41号から。

しかし、いやはや
い部屋である。
さすが、学者、先生の部屋としかいいようが無い。

ファンならご存知の
6Wayマルチシステム。

…なのだがネットを徘徊しても高島先生の情報は
案外少ない。

これは、先生が亡くなられたのがネット時代よりも随分前だった
事と関係するのだろう。

さて、高島先生と言えば
マルチアンプ、マルチスピーカー
ただ、一方で
定位、音場にも大変な注力をされていた。

この二つの要素を
両立させることはしいのだが、ルーツを辿ってみると面白い。

き日の高島先生は高城先生のお宅も
五味先生のお宅も訪問されている。

片やマルチチャンネル、マルチアンプ派の雄であり、
そちらへ行けば、
超低音、超高音の伸びはどうかと訊かれ
一方へ行けば"首を動かすな!
定位が乱れる”と叱責されるという
経験をされた。

"僕はこの二方式の特色、持ち主の求めているものの
決定的差を思い知ったのだ”とは高島先生ご自身の弁。

"かたや周波数レンジ、ダイナミックレンジ。
かたや三次元的音場定位。
マルチ派の求めているものはレンジの最高であり、
必然的にユニットを帯域別に別け、大型化し、
定位派は点音源を志向しよう”

これも同じく高島先生の文章より。

で、
高島先生はマルチ派の雄。

…たしかにそうなのだが、一方で
スピーカーの向きをひとつひとつ全て
リスナーの耳に正対させるという技を使い
見事にプレゼンスの問題も解決している。

要するに”両立”を目指したのが高島先生のシステムだったのだと
勝手に結論付けてみる。

確かに
市販スピーカーの様に一つのエンクロージャーに
多くのユニットを収める形だと、難しい方式だ。

これはもう
完全にハンドメイドの世界。
素敵なソファーに座って、インテリア的にも素晴らしいお部屋で
写真をパチリとは
対極
だから冒頭の写真の様な風景になる。

今、ここまでの事を望み、やってみたりする
根性のあるマニアは少ない。

そんな事しなくても、相当の音が望めるから、という事だが
要するにガッツが無いのだな、俺も含めて。


11月17日

さて、高島先生、
超低域の大家としても知られる。

これは上記からして必然の流れというか
せっかくマルチをやるなら
挑戦しなきゃ損だ、の世界である。

超低域というのが何Hzを指すのか、意見は分かれるが
一応30Hz以下としておこうか。

まあ、実は多くのスピーカーで、その辺も音は
ている。

ただ、大抵音圧がぐんと
がる。

音楽としては50Hz位までをある程度フラットに再生出来れば
充分なので、追いかけることにあまり
意味が無いと言えば言える。

レベルが下がっても、出ているのならそれをグライコなどで
持ち上げるという方法もある。

ただ、案外難しい。

グライコで音質劣化というよりも
その帯域を
下手に持ち上げるだけで
システムその物の音質が
劣化しかねない危険が孕む。

するとどうしても
アンプ、スピーカーで再生して
調整をした方が良いとなる。
マルチアンプ、マルチユニットにたどり着くのだ。

よっしーも以上は実験済みで、その昔ネッシーを
パライコでハイカットしてスーパーウーファー化して
使ったこともある。これは効果絶大だった。

ただ、まあスーパーウーファーとか、
それに付随する機器というのは時に
邪魔っけな訳で
いつの間にか撤去されていたりする。

無くて済むなら無くてよい、となるのだ。

実際、今よっしーの部屋にはSONY
SS-G7という
38pウーファーを擁したスピーカーが鎮座している。

F特をみてみると、うねりながらも
30Hzまでは再生している。

さすが38pだ。

しかし、これ見よがしではない。

これも
さすが市販品である。

ここにスーパーウーファーを足す意味があるか無いか?

これは冷静に判断すると"
無い”事になる。

ただ、
足音、地響き、床鳴りの再生となると
ちょっぴり足してみたくなるのも事実。

そこで性懲りも無く試してみることにした。



ここでお知らせを一つ。

KPの基板の水晶発信子の高精度化に挑戦してみたい方はいませんか?

パーツはこちら↓



お試し限定四個。

興味のある方はよっしーまでメールしてください。

実例は一応KP-990ではある様子。


11月18日

さて、スーパーウーファー。
考えられる
方式は山ほどある。

ただ、今は昔と違い
デジタルイコライザーなども
信じられない位安価だし、専用ドライブするアンプも、
選ばなければ簡単に手に入る。

すると
エンクロージャー作りは大分楽になる。
アコースティックなハイカットも必要ない。
また、パッシブの
ネットワーク作りで頭を悩ます必要も無い。

良い時代だ。

すると簡単に
密閉で作っても良いのだ。

ただしでっかいユニットを収めることを想定すると
それだって相当な大きさになる。
置き場所が無いのが普通だ。

で、どうする?と考えて、結果、
平面バッフルで行こうと思った。

アホカイナ、と思われるかもしれないが
パーデンネンと返す気は無い。
さすがに計算した。

ここで高島先生のお話に帰るが
氏もプレーンバッフルでウーファーを鳴らせる事を説いていた。

マルチアンプ、マルチスピーカーならそれも可能なのだ。

そこで挑戦。

覚えている方は居るだろうか?
よっしーは
何年か前に38pユニット+ツイーターで平面バッフルを作った。
あれを
流用すればすぐ実験できる。



(ユニットはこちら。画像は使いまわしで失礼)

で、アンプはどうする?

これはオンキョー
NR365一発で行くことにする。

NR365は早い話がAVアンプであり、サブウーファーを繋げる
端子も付いている。
そしてカットオフの周波数も設定出来れば、サブウーファーの
音量調整も出来る。

これは実験には好適。やらなきゃ損だ。

猛スピードでセッティングして
…と言いたいが、それでも数日は要する。
そうそう暇ではない。

で、組みあがった図がこちら。

問題は、これを
どこへ置くか?

実は
壁埋め込みにするという作戦もあったのだが
いきなりそれはやりすぎと言うことで
リスニングポイント
背面
要するに
椅子の後ろ。椅子と壁の間の隙間に設置。
というか置いて後ろの壁に
立てかけたのだ。

さてさて、こんなんでスーパーウーファーの役割を果たすのかどうか?

NR365のサブウーファーアウトはステレオではなく
端子はひと組。だからそこに二本の38センチを
並列で結線。

カットオフは40Hzにする。そして音量だが、最初は+12dBという
馬鹿げた設定でスタート。

これはスーパーウーファーが本当に稼動しているかどうか
見極めるために最初はそうする。

で、どうか…?



(こちらも過去の画像。この時はフロントに置いて
フツーに平面バッフル2Wayとして聴いた。
音は凄かったなー)


11月19日

で、どうか…?


すると、
ムフっ、とか、バスっとか、いかにもそれらしい
響きが出始めた。

出始めた、とは変な表現だが、そもそもまた何年か
眠らせてしまったユニットだし、
38pとは言っても平面バッフルでスーパーウーファーが
実現するか
疑心暗鬼だったところもある。



で、トータルで音の変化はどうよ?

これは、まずスーパーウーファーが稼動できているかどうか
というところから始めたので、最初は凄いことになった。

ソースによる訳だが、例えばどこかで一発
部屋がぶるんと揺れるなんてことが起きてくる。

ま、それで喜ぶお年頃ではない。
徐々にレベルダウン。+6dB、+3dBと下げて行き
メインスピーカーと
フラットのゲインで落ち着いた。

更にNR365のようなアンプだと、
スピーカーの距離
設定できるのだが、当初はそれは弄らない。
訳がわからなくなるからだ。

それに、その前にスーパーウーファーの
位相
正相が良いのか逆相が良いのかを
見極める方が先だ。

とりあえず、とりあえずの段階だが
38センチ平面バッフル、壁に立てかけスーパー
ウーファーは、スーパーウーファーとして
稼動できることが
確認
された。これが第一弾だ。


11月21日


ところで
30Hz以下のみを充分なレベルとレスポンスで
再生出来るスーパーウーファーなんて
ありえるのだろうか?

大口径ウーファーをプレーンバッフルで、となると
それを実現するには今の倍、つまり
38センチ四発くらい
あった方が良いのかと夢想してしまう。

大口径の強みは同じ周波数を再生するのに
ストロークが短くても済むこと。

えらい分かり易い言い方だがそういうことになる。

小口径でもかなりの低域まで再生は出来る。
ただ、
仕掛けは必要となる。
例えば
ASWでありDRWだ。あるいは共鳴管か。

前者と後者を比べた場合、前者は
コーンからの音圧が命で
音の出方としては直接的になる。
コーンが前に押し出す空気を聴くことになる。

後者は
ダクト等からの音が命。
コーンからの音を聴くというよりダクトが振るわせる空気の振動を
聴くことになる。

どちらが良いのか?
おそらく
一長一短

単純に考えるとコーンからダイレクトに来る音の方が
力強そうだ。

ただ、でっかいコーン。そしてその割には貧弱なマグネットを持つ
大口径ウーファーから飛び出す音と
ダクト等に頼るとしても小口径(20センチ以下)で
軽くて丈夫なコーン及び強力な磁気回路を持つ
ウーファー、またはフルレンジを使って得られる音とは
それぞれに良さがあって優劣付けがたいと想像する。

さらに、30Hz以下という音域を
レスポンス良く得るには
小口径の方が有利とも思える。
あるいはレスポンスだけならその一択かもしれない。


だから今も、
16センチ〜20センチのユニットを使った
ASW、DRW、共鳴管も模索中だが、場所をとるのと
作るのが面倒で二の足を踏む。

それと、
従来やった事の無かった路線ということで
38センチ平面バッフルを採用と、そういうわけだ。


11月22日

ここまで数日が経過している。

音だがとりあえず
合格。

とりあえずとは偉そうだが、悪くはならないという意味を含む。

何かを足して、かえって音が悪くなる。
有り勝ちな話である。

ただ、
本当にローエンドが伸びているのか?という点では
疑問が残る。

カーボーイジャンキーズカンターテドミノと言ったところで
疑わしく思える。

クラプトンの
アンプラグドの床鳴りもあと一歩。

…というかこれらはかなり
特殊なソフトであり
特にカーボーイジャンキーズのトラック1とか
カンターテドミノのトラック6なんかは元からかなり
しい。

これらを再生出来ないからと言って
そのシステムが駄目だとかそんな事は全く無い。

ただ、逆に言えばそれらに太刀打ち出来ない様では
スーパーウーファーを付け足した
甲斐が無いとも言える。

しかしそれらは難しい。
特にカーボーイジャンキーズは磁気回路の強力な
フルレンジの超低域を伸ばすといった様な
かなり特殊なスーパーウーファーで無いと
再生困難な気がする。

現状でも普通に考えれば充分なのだが
なんとなくローエンド30Hz以下を伸ばすというより
厚くして誤魔化している感
なきにしもあらず

それでは今やっていることは無意味かというと
そうでもない。

やっぱりあった方が音の
沈み込みは良いのだ。



…、と書いて
頭の中で新しいスーパーウーファーの
画を描いたりもした。

だが改めて現状の音を聴いてみると
そんなに
悲観すべきでもないことに気づく。

30Hzより下をパルシブに鳴らすなんてことばかりを
過度に考えるからいけないのであって
現状でも充分凄いと言えば凄いのだ。

そして
スペースファクターやら
制作費手間等考えると
凄い
ハイコストパフォーマンスなのは間違いなし。

最大のポイントは置き場所をとらないこと。

密閉、バスレフ、ASW、DRW、共鳴管と
どう考えても場所を取る。

それに対して今回みたいに
隙間に置く平面バッフルというのは最高に省スペース。

説明しなければ誰もこの部屋にスーパーウーファーが
あるなんて気づくまい。
そう考えると悪くない作戦だ。



現状で
やってみる事はまだある。

一つがスーパーウーファー用の
アンプ

まずは、ということで
NR365で鳴らした。
NR365にはスーパーウーファー用のスピーカー
端子が付いているのだから
当たり前だ。

しかしSS-G7を上手く鳴らすNR365であっても
38センチスーパーウーファーは
手ごわいのではないか。

当初からその点は考えられた。

そこでスーパーウーファー用に
パワーアンプを用意。

といっても足元に転がっている
HMA-9500を引きずり出すだけだ。

NR365にはSW用に
プリアウトもある。
なんと素晴らしいアンプだろう。

そこからHMAに出力を引っ張って、これでどうよ?


11月23日



しばらく付き合うが
いま一つ。

NR365単体で鳴らしている時と極端な差は
い。

これは仕方ないかもしれない。
HMAにこの役はあまり
わない。


もっと力強く、ということで、これもまた目の前にあった
QUAD405-2を使ってみる。

これでどうよ??



9500よりは良いかもしれないが
大差ない
それと、別問題として、この405はちょっと
ハムを拾う。

いつもそうなのだが今回は特にそこが強調されて
再生されるから気になる。

(*この症状は以前からのものです)

えいや!
という事でついにTA-NR1登場。

馬鹿げた使い方だ。
ペア100万円のモノラルA級アンプで
出来栄えはゴミみたいな平面バッフルスーパーウーファーを鳴らす


しかしNR1はここのところ出番なし。
ほどほどのインターバルで鳴らす方が良いのは確か。

それに
冬しか使えない(そんな事は無い?)と思うと
今がチャンスだ。

恐れ多いが登板してもらう。

これでどうよ?



最初は顔が
る。

却ってレベルダウンした感じ。

そこでNR365でSWの音量をアップしてみたりする。

しかし納得がいかない。
だから
位相反転

すると、いつの間にか
恐ろしい鳴り方を始める。

といっても暴力的なのではない。

陰に凄い黒幕あり、みたいな感じになってきた。

越後のちりめん問屋のご隠居のはずが、左右に助さん、格さんが
現れて…、みたいな感じ。

やっぱり
スーパーウーファー用にはこれくらいの
アンプが必要
なのか長岡先生の方舟でも
サブウーファー用には
サンスイ2303Vが宛がわれていた。
これを2202Vに換えたらとんでもない事になったと
書かれていたっけ。

しかし、実は一番
いたのはトータルでの音が
妙にまろやかに思えてきたこと。

まさかね…

スーパーウーファーにA級アンプを宛がうと
全体の音がA級的になる?

こればかりは気のせいだと思いたい。
きっとそうに違いない…

もんげーおっソロしい話しがあったもんだ〜(汗)


11月24日

あまりにも
贅沢な使い方。

だが、あながち間違いではない。

一つにはこのスーパーウーファー自体、常に使わないといけない
という事は無いということ。

普通に音楽を聴く分には特に要らない
幸いなるかな
G7単体で充分ローエンドも伸びている。

それに足して使うというのはかなり
贅沢酔狂な話しなのだ。

今日は…という時に使う。
NR1もそういう存在で、冬はともかく夏はどうか??
というアンプだ。

だから
ここ一番の時に使うという組み合わせで、
それはそれで良いのだ。

それにNR1様にもこれ専従というのは無い。
あまりに
モッタイナイ話だから。

2015年冬の特別企画ということで良いでしょう。

念のため付け加えると、どのアンプだろうがこのスーパー
ウーファーを使って音が出ないわけじゃない。
ただ、こと
製動力みたいな話になると
NR1みたいなアンプは差を付けるというお話し。
ペア100万円は伊達じゃない。

もうひとつ。
スーパーウーファー企画自体も継続はしてみたい。

ただ、考えてみても今回の物ほど
場所を取らないものもない。
何より
スペースファクターは大事。
大抵のスーパーウーファーが継続されないのは
いつしか邪魔になって終わるからだ。
その点最高といえる。

ただ、
小口径フルレンジまたはウーファーによる自作というのは
興味の対象としてあり続ける。

非常に興味を引くのは長岡先生の作で言うと
SW-1というスーパーウーファー一号機

10センチフルレンジで25Hzをという題目で
はるか昔に作られたもの。

もちろんG7と組み合わせるには、そのままでは駄目だ。
ただ、
バイアンプ。パライコでハイカット及びローブースト
となれば可能性は出てくる。
ユニットには高能率タイプを使いたい。

しかし
SW-1も外寸は25センチ四方みたいな感じで小さいといっても
それなりの大きさだ。

10センチユニットでやるならもっと細くないと旨みは無い。
もう少し大きく
30センチ角なら20センチユニットくらい使えてしまう。

15センチ角くらいで背の高さ240センチみたいなのを
設計した方が良いだろう。

ただ、今はそれをやる気は無い。
38センチ平面バッフルで大丈夫だからだ。

しかし
れた。
趣味をやって疲れてはいけないが、
超低音ばかり
探ってソフトを聴くというのは疲れるものだ。
馬鹿みたい。

詰まらない
オチをつけると、スーパーウーファーなしでも
G7は充分な低音を聴かせる。

いや、ここのところそんな物ばかり再生していたから
ウーファーが
よりこなれたか?

なんでもやってみるもんだ。
ただ、疲れる。


11月26日

通院
はしている。
行く度に順調と言われるのでありがたい。

ただ、左目は本来の性能の
四分の一も出ていないので
やっぱり疲れるのだろう。疲れている。

さて、しかし
NR365がメインに鎮座していると
ネットラジオ聴き放題で、これがまた高音質だから
充分というか、もうわざわざソースを選んで掛けるなんて
面倒になって仕方ない。

ただ、そんな日々が続くと
無性にアームを弄ってみたくなるのも確か。



AT-15Ea+SR-929+HX-10000が最近の定番。

なぜかアナログに
不向きな季節になるとLPを聴きたくなる。
なぜだろう?



こんなのを聴いている。



11月29日

11月が終わらぬ内に低音ネタに
一応の締めくくりを…

あくまでも
現時点の、だが…

結論を言うとG7に生半可なスーパーウーファーは不要のようだ。

改めて、無し、で聴いてみるとG7の低音が
充分伸びていることが
皮肉なことによくわかる。

G7単体で充分なのである。

これに何かを足すとなると、
適当では駄目なことがわかった。

実験機の38センチ平面バッフルも悪くは無い。

ただ、今のままだと、
ばすというより増強の意味合いが強い。

やはり30Hz以下
のみをハイスピードで再生する
スーパーウーファーだろう。付け加えるとしたら。

38センチ平面バッフルでも、
ハイカットをNR365任せにしないで
パライコ等を挿入すれば、もっと
急峻なカットもできるだろう。

その状態でレベル設定を詰めると、今よりよくなりそうだ。

だが、僕の興味は今そういう方向に向かわない。

ちょっとお休み、というところ。

超低音に集中して、時には
暗騒音にばかり耳を向けている様は
やはり普通ではない。

音楽ではなく
音が苦である。こりゃいけない。

ただし、G7が大変優れたスピーカーであることは
よーくわかった。

これは大きな
収穫であった。


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