10月8日
何から書くべきか。あるいは書かないでおくべきか?
…ま、もったいぶらずに書いておこう。
しばらくのご無沙汰。実は人生初入院をしていた。
といっても命に別条はないのだが、眼の疾患であった。
難病ではなく1万人に1人程度は罹患するという病気。
ただ、もう動いてはいけないということで入院前から自粛。
その後入院、手術、一週間安静ということでたっぷり二週間の休暇となってしまった。
過去を振り返って最長の休暇である。
我が身にこんな事が起きるとは、想像もしなかった。ま、50年以上ノンストップで動いている
身体だ。そろそろ何か起きてもおかしくないか。
しかし各方面にはご迷惑も掛けてしまい申し訳ありませんの一言。
ネットを通じても、”更新されないけど…?”と連絡を頂いたりして、ありがたいやら
かたじけないやらである。この場を借りてお礼申し上げます。
さて、しかし本を読む訳にもいかず(最後の方では読んだが)、動画を観る訳にもいかずとなると
どうしたもんだか?であった。
では音楽…とならないところがオーディオ馬鹿である。素直じゃないのだ。
一番の救いはスマホでYOUTUBE。
何だ、動画じゃん、と思われるかもしれないが、動画は観ずに、その音声だけ聴くという技に出た。
我ながらこれは上手かった。
ただ、スマホの使用は自由な病院(会話はデイルームで)であってもWifiまでは飛ばしてくれていないから
データ使用量が凄かった。通常一カ月でも使わない量を三日足らずで使ってしまったのにはびっくり。
ま、その辺の話しはおいおいに、という感じで…
取りあえず後は術後の経過を見守るまで、というところでしょうか。
それにしても、入院というのは色々な事を考えるのには好適な機会だ。
…というか、考える位しかやることはない。
だから色々な事を考えるのだが、そこは馬鹿の馬鹿たるゆえんで、退院したらオーディオの
あれをやって、これをやってが尽きない(笑)
まあ平和な事この上ないのだが計画はそれだけ色々あるということ。
少しだけネタばらしをしておくと、この秋のテーマの一つはサラウンド。
もっと分かりやすく言うと音場創造。
音場再生、ではない。
一途に真面目に、ホールの再現などというのではなく遊びの世界であることをお断りしておく。
10月9日
ちょっと書くと疲れてしまう。
さすがに体力が低下しているのだろう。
ま、ボチボチと…
病床で色々夢想する中でも比重が高かったのが、このマトリックススピーカーについてだ。
そういえば先月の冒頭も妙ちくりんなマトリックススピーカー実験機だったか。
あの実験機はフロント三本のマトリックススピーカー+後方に向けて更に差信号ユニット増設
という物だった。
発想は悪くなかったと思うがインピーダンスが下がり過ぎて、すぐアンプの保護回路が働いてしまった。
しかし、馬鹿はやってみるもので?すぐに”追加したスピーカーに8Ω(5W程度)の抵抗を入れると良いですよ”
とアドバイスを頂いていた。
”なるほど”と思った物の実験機自体をすぐ廃棄してしまっていたので試す事が出来なかった。
その後、昨年作って保管してあった四本マトリックス機を引っ張り出して、さていよいよ…と思ったところで
ドクターストップが掛かってしまった次第。
その間にステレオ誌2010年7月号も引っ張り出して読み返していた。
そこには(以前にも取りあげさせて頂いたが)川村昭夫さんによるマトリックススピーカー実験機が
掲載されている。
氏はダイト-ボイスのフルレンジDS-100Fを活用。このユニットは8Ωと16Ω二種類が用意されている所がミソだ。
それゆえ長岡式マトリックススピーカーの更なる研究、追い込みが可能になっている。
同じ事をやってみたい気もしたのだが、最大で12本(8Ω6本、16Ω6本)のユニットを買うなんていうのは
ドけちのよっしーにしたら宝くじでも当たらないと出来ない相談である。
しかし、だ。スピーカーユニットの代わりに抵抗を使う位だったら実現出来る。
それで色々やってみる気になった。
まず試したかったのが、純正四本マトリックススピーカーの差信号用ユニットに8Ω程度の抵抗を入れて
16Ω化すること。
差信号の出力を下げたらサラウンドには不利ではないか?と思うのだが、その結果広大な音場が出現するらしいのだ。
これは試してみたくなるのが人情。
だから試してみた。
結果…??
…うーん、僕の環境だと大して変化しない。
残念だが現実だ。
これは諦めよう。
で、色々考えていた事のウチ一つを試すことにした。
それは図の方式である。
なんのことはない。長岡先生設計のAV-3というテレビ置き台兼用スピーカーの結線である。
これは8Ωユニット6本を使用する物。
主として四本のユニットでマトリックスは完結。残り二本(AV-3では両サイドに位置するもの)は
主に音場補強用の存在だ。
いわゆる“純”マトリックススピーカーとはちょっと違って、音場型と言って良い存在。
先生も“ソースを選ばない”とされている。
正に僕が追い求めているのがそれである。ソースに関係なくサラウンドすること。
それを実現させたくて仕方ない。
10月10日
目の愛護デイ?皆さん眼は大切にしましょう。
取りあえず、ということで四本マトリックスの上にユニットを追加。
これはAV-3における1と6のユニットにあたる。
6.5pユニットは四本しかないので、別の8pユニットを充てる。
いい加減といえばその通りだが実験だから良いことにしておく。
これでどうよ??
…
音が出た瞬間、成功を確信した。
これはもう文句なしに音が広がる。
ある意味当たり前なのだが嬉しかった。
ソースを選ばない。マルチモノでも十分広がりを楽しめる。これで良いのだ。
マトリックススピーカーが、ソースを選び装置を選び、リスナーに訓練を要求する堅物だとしたら
これはもう享楽的と言える。
通はそばつゆを少ししか付けない、云々などというのとはまるで違う。
ドバドバ付けて薬味もありたっけ入れる世界。
ケチャップたっぷり、マスタードもこってりである?
…と、ところでなぜこんな事をしたかったのかというと、単にやってみたかったからである。
正直言って広がりだとか奥行きだとか言えばフツーに2本のスピーカーで出る。
もちろん、セッティングであるとかソース選びだとかというのは条件としてあるが
わざわざ妙チクリンな仕掛けをしなくても十分なのだ。
だが、それと違った行き方に対する憧れが絶えずある。
どうしてスピーカー二本で音場を描くことに固執しなくてはならないのだ?
色々なやり方やあり方があって良い。
その点においてはいわゆるAVマニアの方がはるかに融通がきいてオープンな感じで
物事に取り組んでいると思える。
今回のスピーカーは装置もソフトも選ばず楽しい広がりを聴かせてくれる。
ただ、もちろん積極的に位相を弄ったソースがはまり役であって、その種のソースを掛けると
実に不気味で笑えるものがある。
まだ実験途中であるが大成功と言って良いだろう。
たまにはこんなこともある。
とどめに映画ソフトを使ってみるがフロントだけで見事にサラウンドする。
長年の懸案だったフロントスピーカーのみでのサラウンドにやっとたどり着けた。
感慨もひとしおというものだ。
10月11日
一応、広がって当然のソフト達の一部。
↑次のお題♪
10月13日
どんどん行こう!
いや、別に行かなくても良いのだろうが…
突然ですがオンキョーNR-365登場。
デジタルAVアンプである。
突然、と書いたが届いたのはもう三週間くらい前になるのだが前述の理由で
お預けになっていたのだ。
やたら真っ黒。そしてAVアンプらしからぬサイズ。
いや、AVアンプなんて書いたが、正式名称はネットワークAVレシーバーだ。
オンキョーらしいというか、ちょっとした間隙を突く商品で名称だ。
もっとも、昨今のAVアンプはほとんどネットワーク対応だからその意味ではフツーだ。
このサイズのAVアンプも増えては来ている。
まるで壁の様に立ちはだかるフロントパネル。ばかりがAVアンプではない。
TVボードに格納するには小さい方が好ましい。
ただ、その見返りにほとんどの操作をリモコンに頼る事になる。これは仕方ない。
NR365。365W×93.5H×304.5D。重量6.9s。
5ch時に出力45Wということで際立ったものはない。
ただ、音には非凡なものがあるというふれこみで来訪だ。
こういう時は難しく考えないで音を聴くに限る。
…なのだが365は現代の製品でありHDMIM端子やらデジタル入力が主体。
だが、手元にはHDMI出力搭載機器が無いのでアナログ端子にRCAで接続。
T-4070とDVP-S9000ESを繋ぐ。
スピーカーはSS-G7。
で、音は?
聴いてビックリ…!と言いたいが予想はしていたので驚愕はしない。
ただ、それでも結構驚く。
いやいや、鳴る鳴る。よく鳴るのだ。
G7を見事にグリップしている。
アンプがスピーカーをつかんで離さない。
首根っこを押さえて言う事を聴けという感じだ。
38pウーファーを相手にして憶するところ全くなし。
立派の一言。
10月15日
…と書いていたらマッハのスピードでHDMI端子付きの機器が届いた。
10月16日
パイオニアDV-800AV。
2007年発売。
DVDプレーヤー?
いや、SACDにもDVDオーディオにも、その他多くのディスクにも
2cHにも5,1にも対応するというマルチディスクプレーヤーだ。
ユニバーサルプレーヤーというのはこういうのを言う。
時代はブルーレイという事で、またしても調子っぱずれな事をやり始めた?
だがしかし上記の様な対応までしているブルーレイプレーヤーはない?
あっても多分高価だろう。
ある意味DVD時代最後のユニバーサルプレーヤーという事で一部では稀有な存在とされている。
430(幅)×102(高さ)×314(奥行き)ミリ。重量は5.3キログラム。
発売時の実勢価格が7万円程度だったから、これは超お買い得かも。
振り返ると2000年当初SACDやDVDオーディオの誕生を受けてユニバーサルプレーヤーも
随分出た。
拙宅にあるDV-S10AやDVP-S9000ESなんかもそのはしりと言える。
CDを聴くにはCDプレーヤー。DVDを見るのはDVDプレーヤー、SACDを聴くのはSACDプレーヤーというのもあるが
それらまとめて面倒みてくれる物があったら使いたいと言うのがまともな考えだ。
しかしユニバーサルプレーヤーというのは、なんでも掛かるが何一つまともに再生しないプレーヤーだという
陰口もあって、マニアにとってはなかなかびみょ-な存在である。
ただ、そういう捻くれた考えをするのはオーディオマニアだけとも言える。
AVマニアの方がよっぽどまともな判断をするとも言える。
DVDが観られるついでにDVDオーディオとやらが聴けて、CDが掛かるついでにSACDが掛かるならこりゃ結構
という事で、どちらかというとそちらの分野の方達が後押しをしてくれたのが
このユニバーサルプレーヤーだった。
SACDやDVDオーディオの5,1に対しても、AVアンプがあって、DVDのためのサラウンド環境がある人なら
あっさり音を出す事が出来たはずだ。
つまりまともな考えが出来る人のためのプレーヤー。それがユニバーサルプレーヤーだった。
10月17日
さて、パイオニアDV-800AV。
ぱっと見て高級感には乏しい。
まあこれは800に限ったことじゃなくて、どうしても日本の企業が
DVDプレーヤーなりを作るとこんな風になってしまうという感じ。
ただ、個人的には、このちょっとチープな感じが好きだ。
だいたい大企業が作るからこの価格で収まっているが、専業ガレージメーカーが作ったら
すぐにゼロが一つ増える。とても儲かっているとは思えない。
コストの壁もあるから重量は後一歩だが、それを言っているとすぐ20万円になってしまう。
脚もそれなりの物が付いているが、どうしても気に入らなければ後からでも対処は可能。
電源ケーブルは差し替え可能なので好みで投資すれば良い。
だが、そんな事を考えずに、まず音を聴いてみようではないか。
というか短気なので一切考えずに電源を入れる。
NR365への接続はもちろんHDMIケーブルだ。
ただ、この時リアの端子類を見ると実に立派な物が付いている。さすが名門である。
まずはDVDオーディオということでディスクを入れて音が出るのを待つ。
で、出た瞬間思わず笑った。
これはあんまりじゃないか。
今まで俺は何に一体投資してきたのか。俺の青春を返せと言いたくなる。
それくらい好い音が、簡単に出てしまう。
レンジでチンしたら高級料亭の味が出て、思わず板前が絶句する。そんな感じと言ったら言い過ぎか。
10月18日
何かの間違いと思いたいが、間違いではない。
まあいいやと投げやりになって(投げやりになる必要は全くない)、
次に行こう、次に行こうということでSACDだ。
DV-800AVではSACDもHDMI接続で音が出せると訊くので興味津津。
ほい、とディスクを入れる。
ところが最初は上手く行かない。
音は出るのだが、なんだか変だ。
ここで改めて取り説を見て、DV-800AVを弄ってみたり、NR365を弄ってみたり、となる。
どうも365の方の問題だったのか(正直よくわからない)、結果的にはHDMI接続でSACDの音も引っ張り出せた。
こちらの音も良好良好。
何を聴いても良い、良いでは信ぴょう性に欠けるが、他に言いようがない。
ここから先に後一歩踏み込むとすると、設定確認などが必要になる。
DV-800AVも多才だがNR365も多才である。
多才なのは結構だが、あまりにマルチに色々対応出来るお陰で
果たして今出ている音は正しい設定を通っているのかどうか疑心暗鬼になるところがある。
もしかすると間違った事をやっていて、それでも出て来る音に感激しているとしたら
軽い笑い物だ。
ま、笑われても一向に構わないが、確認は必要だろう。
SACDなんか、HDMI接続で本当にDSD信号が受け渡し出来ているのか?
NR365の液晶を信じれば、出来ているのだがHDMIでDSD信号が引っ張り出せる
機種がそもそも少ないので、どうも騙されている気持ちにもなる。
ああ、しかし今出ている音は、大変良いものであるのは確かです。
そう、確かです。
10月20日
色々出来る。対応可能という事はそれだけシステムの複雑化に繋がる。
NR365の取り扱い説明書を真剣に読むが、本当に理解するためには10日くらい掛かりそうだ。
先の楽しみで良いのだが(そもそも今は細かい字は読めないのだ。汗)
全部先送りともいかない。
例えばDV-800AVのHDMIの設定。
と言っても音についてはオートにしておくのが良いと思うが、映像の方が残る。
SACDを聴くのに映像は関係ない。
…はずなのだが、どうもビットレートは音の方のクロックにも関連するみたいで
先ほど映像の解像度を上げてみた。
元のままでもDSDで音は出せているのだが、気になるではないか。
その他に、アナログアウトと比べてどうか?という問題もある。
理論上はDV-800AVからHDMIで出して、DSDをダイレクトにNR365のデジタルアンプ部に送り込むのが
ベストの筈なのだが、ひねくれ者としては確かめてみたくなる点だ。
そこで試してみる。
するとDV-800AVのアナログアウトの音も十分優秀である事がわかる。
甲乙つけ難いくらいだ。
理屈の上ではデジタルで受け渡しがベターだが、その場合はNR365のDACの音を聴くことになる。
アナログアウトではD-800AVのDACの音を聴いている。
あんまり簡単に、デジタル受け万歳と言ってはいけないのかもしれない。
ただ、HDMIでDSDダイレクト受け渡しというのはそれだけで優越感みたいな物を呼ぶ。
喜ぶところは素直に喜べば良いと思うのだ。
10月21日
次々進む。
今度はマルチである。5.1chだ。
DVDオーディオでもSACDでも5.1は売りの一つだから
これを確認しない訳にはいかない。
HDMI接続で5.1マルチまで転送される。
本当だろうか?
アナログならここで6本のピンケーブルが必要となるところだ。
が、
結論を言うとあっさり5.1マルチが受け渡しされるのだ。
だ、なんて、そりゃ当り前だろう、と思う人は思う。
だが、こちとらにしてみれば驚きである。
まるで初めて電気に触れた原始人の如くだ。
その音は??
詳しくは明日。
10月22日
割とあっさり5.1の音が出てしまった。
とにかく出したくて、スピーカーはフロントに自作マトリックス4ユニットスピーカー。
リアにはこれも自作の、スキャンピークス5pユニット使用のスピーカー。
サブウーファーはYAMAHA YST-SW45。
ぱっと繋いで音を出してしまうというか出せてしまうというか。
しかし考えてみるとソフトがそんなにない。
…というかほとんど無い。
先にDVDオーディオでガウチョ。
音が出た瞬間懐かしさがこみ上げる。
というのも、DVDオーディオマルチについては五年くらい前にやったことがあり、
その時も散々このソフトは聴いたからだ。
当時はサブウーファーこそ同じだが、フロントなんか
段ボールキャビネットの自作スピーカーだった。
ふざけている様だが、それはそれで案外音は悪くなかった。
今回も同様。
と言いたいがフロントに問題アリ。
4ユニットのマトリックススピーカーは、結線さえ変えてしまえば
マトリックススピーカーではなくなるで、それは問題ないが、
正面にセンタースピーカー、と、これは良いが
LchとRchのユニットは大して離れていない。
一種の逆オルソン的なスピーカーセッティングになるわけだ。
それはそれでありだが、やっぱり左右はもう少し離して設置するのが基本だろう。
こんないい加減な形でやるもんじゃないと反省したが、乗りかかったのだから
もう少し…
続いては待望のSACDマルチ。
SACDの5.1は、これまでやりたくても出来なかったのだから
これは胸が躍る。
ソフトが狂気ということで、これはまあ5.1向きというか
そういう風にマスタリングされている。
愉快痛快奇奇怪怪。
それは良いが…
10月23日
それは良いのだが、やっぱりマルチというのは多少問題を抱える。
既に2chのシステムがある部屋に5.1ch対応のシステムを組むというのは楽じゃない。
別室でやるべきかもしれない。
NR365であれば常時6本のスピーカーを繋いでおいて
その内二本を使う(通常のステレオ)か、あるいは5.1にするのかは切り替え容易。
その点はオーケーだが、では例えばSS-G7を後三本用意して
更にそれに見合うサブウーファーを、というのは現実的ではない。
結局5.1用のシステムは別途とすることになるだろう。
言うは易いが、あまり簡単じゃない。
後はセンタースピーカーとサブウーファー向けの信号をダウンミックスして
フロント左右で受け持ち、リアはリアでスピーカーの統一まで考えないで設置。
ディスクリート4ch化するという手法がある。
ただ、このダウンミックスも面倒というか癪に障る?
そんなこんなでDVD-AにしてもSACDにしても5.1chは
湿った花火の如くで終わってしまうのであった。
ただ、個人的にはこのネタにこの後もう一度取り組んでみるつもりだ。
乞うご期待?
いや、それほどのもんじゃないけどさ…
10月24日
マルチ、あるいはサラウンドについては後日。
取りあえずDV-800AVについてひとまず締めくくり的なことを。
2007年頃の機械を今更褒めてもなんだが
これは傑作な機械だ。
なんでも掛かるプレーヤー。
ブルーレイは当然除外だが、僕はそれで困らない。
それよりもこのユニバーサルっぷりはどうよ?
色々なディスクを入れても片っぱしから掛かる。
これは快感である。
私家版のCD-Rなどを頂戴することもあるのだが
CD-Rというのはびみょーな物で、掛かったり掛からなかったりでイライラする。
だがDV-800AVは今のところ何でも受け付けている。
SACDだろうがDVD-Aだろうが、5.1だろうがお茶の子さいさい。
なんとも愉快な機械だ。
そして音が良い。
(画については語れる環境に無いもんで…)
しかし知る限りそんなにマニアにもてはやされた感が無いのはなぜ?
僕が知らなかっただけかもしれないが
やっぱり、DVDプレーヤー的位置づけで、それほど真剣に相手にされなかったのか?
また、DVDプレーヤーの世界は移り変わりが激しく
機種も多様でモデルチェンジも速かったのも災いしたか?
理由はよくわからない。
ただ、世の中にはDVDプレーヤーの名を借りて
大変音が良いと(今でも)される名器もあるので
なんとも狙い目の一台と言える。
実際今もCDを聴いているのだが、音は大変良いのだ。
上には上があるのはわかるが、され、これの更に上となると
一体どれくらい投資が必要なのか?
そう考えると実に愛おしく思える一台。
それがパイオニアDV-800AVということになる。
10月26日
かといってユニバーサルプレーヤーだけが全てではないわけで…
10月27日
さて、うまくアップ出来るかな?
メインのパソコンが不調で、別のマシンでこれを書いているのだ。
SONY SCD-XA1200ES登場。
2006年の製品。
オーディオベーシック誌41号に紹介記事が掲載されていた。
ただ、この記事ではメインは同時発売のTA-FA1200ESらしく
SCD-XA1200ESはほんの数行しか取り上げられていない。
TA-FA1200ESの方はフルデジタルアンプということで
話題性も豊富だったのだろう。
当時157.500円。
SCD-XA1200ESが94.500円という事で
ミドルクラスのナイスペアという感じ。
…なのだがSCD-XA1200ESにはiLINKが無い。
HDMIも無いということでピュアアナログSACDプレーヤー?
高級機SCD-XA9000ESにはその辺も搭載されているので
この辺で差を付けたのだろうか。
良い思いをしたければ367.500円を出しなさいというわけだ。
SCD-XA1200ESのデザインは一種独特。
というか9000も、そして現行5400にも引き継がれる意匠だが
なかなか風変わりに、僕には感じられる。
フロントパネルがカーブしている機器というのは珍しい。
ま、この時期はデノンのプレーヤーなんかも似たようなカーブを
フロントに持ち始めていて、この辺は日本企業の横並び癖というか…
ただ、SONYのこのフロントのカーブは単にデザインということよりも
操作性の向上に役立っているのが使ってみると良くわかる。
目の高さに装置を置く人もあまり居ないわけで
そう考えるとフロントパネルにそのまま付けられたスイッチはどうにも
扱い難い。考えてみると当たり前だ。
その点1200のスイッチなんかアクセスし易いことこの上ない。
SONYエライ!と言いたくなる。
10月28日
それはさて置きSCD-XA1200ESも随分軽い。
DV800AVと似たようなものだ。
重量7.2s。
DVP-S9000ESのおよそ半分。
CDP-777ESAあたりと比べると9sくらいの減量だ。
色々な意味で、お金が掛かっているという点では
DVP-S9000ESの方が。更に言えばCDP-777ESAの方が
掛かっている。
サイズもさり気なく小さい。
DVP-S9000ESと比べると縦横奥行き共に僅かづつ縮小。
ただ、このサイズ、なかなか好ましい。
スレンダーでスタイリッシュとも言える良さがある。
やたら重くてデカイ機器が珍重がられた時代は
いつの間にか終わっていたのだ。
もっとも、SCD-XX1200ESの場合、価格帯も
DVPやらCDP-777やらと比べたら半分のところにある訳で
同じになる訳が無い。
とりあえず見えるところは安っぽくない。
天板、側板、裏板と覗くと価格を感じさせるが止むを得ない。
後は操作感。
ディスクトレーの動きなどは敏捷。
DVP-S9000ESなんかは、ちょっとイラっとさせる、
もったいぶった感じがあったが、遥かに分かり易い挙動だ。
短気な僕にはありがたい。
ただ、その時に、ちょっと安っぽさを感じさせるところはある。
ディスクが回り始めるまでの動きも重厚感には欠けて
ちょっと煩い。
ま、それは仕方ない。
無い物ねだりはこれくらいにして
そろそろ音を出そう。
DV-800AVと差し替えて。といってもHDMI等無いので
アナログRCAでの接続だ。
10月29日
音…
だが、第一音を聴いて軽く驚く。
なんとも地味で暗い音だ。
ここのところDV-800AVを使い続けて来たせいというのもあるだろうが
それにしても根暗な感じ…
しかし焦りは禁物。一切構わず適当に聴き続ける。
すると、まず最初に、この一聴地味な感じは貴重だと思えてきた。
特にクラッシックには良い…
などと思っている内に切れが増してどんどん音は良い方向に変わる。
少し寝ていた個体なのかもしれない。というかどんなもんにも馴らしは必要。
さて、こうなってくると現金なものでその良さばかりが耳に付き始める。
これは良い。とっても素直な音だ。しかも質感が出てくる。
この部分でビミョーにDV-800AVをリードし始める。
もうそういう遊びはやらないでいるつもりだったのだがNR365に
DV-800AVはHDMI接続。そしてXA1200ESはRCA接続で繋ぎ
同一ソフトを聞き比べてみると確かに違いが出る。
800AVの直接的な感じも魅力だが、1200ESはそれとちょっとだけ違う、
大人の味わいを見せてくれる。
…ということで軽く一段落。
ディスクプレーヤーについてはまだまだ企画?があるし
NR365におけるネットワークプレイのお話しなんかもあるのだが
ちょっと疲れた。
10月30日
色々と疲れが出ている。
だったらこんなもん書いていないでとっとと寝ろ?
はい。そうします。
…でも、ちょっとだけ書いてから寝る。
メインのパソコンが不調になった。
どうもレジストリが破損したようだ。
とりあえずデータのレスキューは出来たので
最低限の安心は得られた。
で、いよいよ昔とっておいたディスクイメージを使って
回復。
…と思ったら”予期せぬエラーが発生しました”
とかなんとか出てお先真っ暗に??
まあ良いや、と諦めて一日経過。
何気なく起動したらWin7はちゃんと立ち上がるではないか?
デジタルの世界も良くわからない事が多い。
狐に抓まれたような、とはこのことだ。
後はこつこつデータを戻して…
なのだが確か500GBある筈のハードディスクが
150GB程度に認識されている。
どうも何かあるようで検索など掛けて調べている。
ま、たまたまもう一台があるので焦らずやる事にした。
ムキになっても疲れが増すだけだ。
とにかく疲れている時に無理をすると失敗の元。
オーディオも数日弄るのを止めようと思ったのだが
ついついちょっかいを出してしまう。馬鹿である。
言われなくてもわかっている。
一旦気分転換と言うわけで
メインの装置から離れてマトリックススピーカーに向かう。
写真では見えないが、和信号用ユニットに抵抗を入れて
能率を下げてみたりした。
それはそれで変化があって、音場が後方へ展開するようになるから
あら面白い。
しかし視覚とのミスマッチも凄い。
目の前に不細工なマトリックススピーカーがあり、
その影に音場が広がる。
おいオマエ、邪魔だ!とスピーカーに言いたくなるのだが
スピーカーが居なくなったら当然音は無くなる。
大変矛盾している。
しかし6ユニットの分かり易さも捨てがたいと思い
また外部ユニットを繋いでみたりもする。
これの置き方で当然音は変わるのだが
思いつきで天井方向を向けて置いてみたら
これも良い味を出す。
出鱈目といえば出鱈目なのだが
音場は決して作り物と言えない面がある。
それどころかリアルであるとさえいえる。
ああ面白い。
でも、もう寝ます。