8月3日
もうアナログしか聴く気になれない?
8月4日
Zanden MODEL100降臨。
念のためだが借り物ですからね。
さて、Zandenはザンデンと発音してよろしいようだ。
Zandenさんがどんな会社かは検索して貰えばすぐわかる事だから
ここでは詳しく書かない。
1980年設立の会社であり、高級オーディオブランドであり
国内よりも海外で有名なのかもしれない。
MODEL100は同社としては比較的安価な?部類の製品だが
それでも超ボーナスプライスであり、今はモデルチェンジして
適正な?価格の製品が後釜に座っている。
このMODEL 100フォノイコライザーだが
Zandenさんとしては珍しいソリッドステート採用機。
つまり通常は真空管を愛好しているブランドということか。
取り扱い説明書から抜粋すると…
”本製品にはこれまで蓄積したノウハウを投入し
部品についても音質のみならず長期使用にも耐えうる高品位な物を
使用しております。
プリント基板には銅箔の厚みを70μmとし、金メッキ処理もしています。
ケースには高純度のステンレス材を使用し、熟練のクラフトマンにより一台一台手作業で
作られています。
最近ハイエンドオーディオ業界では、高周波ノイズの音質への悪影響が
論じられるようになって来ました。
弊社では、この高周波ノイズをシールドだけでなく、ノイズそのものを吸収する素材に
着目しています。
本製品には、弊社のすべての製品に使用している高周波ノイズ吸収材を用い、
万全を期しております。
その効果は、再生音の透明感やサウンドステージの表現にあらわれています。”
となる。
8月5日
ところでこのフォノイコ、フォノイコの割にはスイッチが多い?
電源と入力AB切り替えはわかるが他は?
これがなんとフォノカーブ選択と位相の反転スイッチなのだ。
ご存じのようにレコードは低域ほど圧縮して溝としては刻まれ
高域に行くほど過大になるようになっている。
これを再生時にフォノイコライザーの方で低域を持ちあげ
高域を落とす様に、一種のデコードをするわけだ。
だからエンコードされる時のカーブというのは規格統一が必要。
レコードによって異なっては再生するのに不都合だからだ。
ここで出て来るのがRIAAカーブというヤツで
一般にはこのRIAAで規格統一されていると思われている。
だがしかし、実際にはRIAAでピッタリ合うのはRCAやPHILPSだけで
後はレーベルによって微妙にカーブが異なると言う事も
一方の常識となっている。
これをピッタリ合わせないで、何がレコードの正確な再生か、ということで
このMODEL 100ではColumbia、emi、decca、teldecそしてriaaと
カーブを切り替える事が出来るようになっているのだ。
更にとどめとして、先に挙げた位相切り替えによって正相、逆相を
選ぶ事が出来る。
これも実はレーベルによって結構異なっているからたまげる。
…と言う事で、レーベルごとにカーブを切り替え位相を切り替えその違いを
検証…なんて事の筈だったのだが…
8月9日
色々やろうと思って臨んだが、音が出た途端どうでもよくなった。
なぜか?
一言で言って音が良いのである。
ややこしい事を言わずにひたすらレコードを
掛けてみたくて仕方ない。
AT-15Eaも良かったがZYXが久々に本領発揮と言う感じで
凄い。
実は迷った挙句ZYXもMM入力に繋いで聴いているのだが
力感も十分。これで良い。
プリのボリュームをそれだけ上げることにもなるが
SN比の点も全く問題ない。
粗を探そうにも見つからない。
見つける気がしない。
HXと対決とか思っていたが止めた。
そんな暇があったらMODEL100を永く聴いた方が良い。
8月10日
とはいう物のフォノカーブの切り替えや位相反転は
MODEL100ならではの楽しみなので
それを全くやらないのも馬鹿げている。
そこでちょっと弄ってみる事にする。
まずフォノのカーブだが、親切に対照表が添付されている。
ま、それが無いと多分みんな迷い道に踏み込んで出てこられなくなる。
ざっと見てみると、まあRIAAカーブで正相なんてのが稀である(汗)
これはもう驚くしかない。
と言う事は、日頃大抵のマニアは間違ったカーブと
位相で聴いている事になるのだ。
さて、これを弄って音の違いが分からないようだと
マニア失格の烙印を押されるに違いない?
恐る恐るフォノのカーブを切り替えてみる。
すると天地驚愕の違いが…
と言うのはさすがに嘘だが、なるほど音は違う。
その違いをどう表すべきか悩むのだが
僕としては音の落ち着きの違い、と言いたい。
合わないカーブで再生していると、なにか音が乱れるのである。
あるべき所にあるべき姿で音が居なくなってしまう。
そんな風に思える。
これが合っていると、”ああ、こういう音楽だったのか”と
妙に理解出来てしまうのである。
逆に言うと日頃いかに無頓着にレコードを再生しているか
という事になる。
更に問題なのが位相である。
ここでいう位相とは、もちろん絶対位相。アブソリュートフェイズのことだ。
これが製作側できちんと統一されていると良いのだが
恐ろしい位にマチマチの様子。
アナログディスクだけの問題ではなく
CDだって何だって同じなのだ。
調べると、あるディスクは通常盤と限定盤で位相が逆だったとか
あるディスクは一曲だけ正相で後は逆相だったとか
驚くような話が転がっている。
これをきちんと整えるのは至難の技。
アナログでは、今回のMODEL100の様なタイプ以外では無理。
CDプレーヤーで言うとNECのCD-10みたいに位相反転スイッチが
ついている物じゃないと無理という事になる。
ここにMODEL100の強みがあるが
これ無しで位相を切り替えるとなると、同じカートリッジを二個用意して
正相接続の物と逆相の物とにして使い分けるしかない?
この絶対位相についても、音にどう違いが出るかと言うと
なんか落ち着かない、という感じになる。
まとまりを欠く。音が変、みたいな判断に繋がるのだ。
この辺に切り込んだMODEL100は、やっぱり素晴らしいと言いたい。
ただ、この位相については、プリで反転する場合もあれば
スピーカーで反転する場合もあるので、
最終的には聴いて判断しないとならない。
拙宅で言うとQUAD44やSA3では位相が反転して出力されている筈だ。
なんでも良いが、一番簡単なのはプリアンプで位相切り替えが出来ると
便利だと思われる。
だが、案外その機能を持つプリは少ない。
まあ、盤で違うのは良いとしてトラックごとに
位相がひっくり返るなんて世界を目の当たりにすると
切り替えが出来て幸せかどうか
わからないというのもあるのだろう。
とにかく今回MODEL100に相対することで
しばし忘れていた絶対位相の問題に
気づかされてしまった。
やっかいと言えばやっかい。
ただ、位相がマッチした途端素晴らしい音となる
可能性もあるのだから
面倒くさがって無視するのもイカン問題なのである。
8月12日
Zanden MODEL100フォノイコライザー。
それらの機能の事を別にして、音が良い。
なにがどう良いのか説明するのが面倒なくらい音が良い。
最後に、これはやらないつもりだったのだが
Zandenを外してYAMAHA HX-10000に繋ぎ換えてみた。
その音を悪いとは言わない。
ただ、HXの場合はフォノイコの音がするのである。
Zanden MODEL100の場合はレコードの音がする。
良く言えばHXの方が力強いし、輝かしい音がする。
だが、その表現の下に、どこか隠されてしまった物があるのだと
Zandenを聴くとわかるのだ。
…ということで撃沈したよっしーだが
これからは耳に残るZanden MODEL100の音を頼りに
自宅のアナログを弄るしかないと決意した。
とにかく凄い体験をさせて頂きました。
この場を借りて、厚く御礼申し上げます。
8月17日
あ!
…という間にお盆が終わってしまった。
夏も後半、あるいは終盤に入った感じ。
子供のころはこの位の時期からブルーになっていた。
別に学校嫌いとかそういう事ではないから
夏休みが終わって学校に行くのでブルー、
…ではなくて、純粋に夏が去くのが嫌だったのだ。
エンドレスサマー。
今だったら困ってしまうかもしれないが
当時は永遠の夏を求めていた。
ところで夏休みというか8月恒例の工作の宿題。
今年はスピーカーは作らないみたいだ。
その代りという訳じゃないが床を張り替えた。
よっしーの部屋の、ではなくて俗にリビングと言われる所の床板を剥がしたの図。
築、約50年のこの家の中で最も痛んでいたのがこの床。
いつかやるぞと思って20年くらい?
発作的に手をつけてしまった。
途中の説明は大幅に省略して、一応の上がりの図。
(この写真だとまだ張り合わせが終わっていない所が盛り上がって見えるけどね)
楽ではなかったが、スピーカー作るのとどっちが大変?
と言われたらスピーカーの方が大変と思う。
しかし終わってみると我ながらよくやったもんだ…
8月19日
エアコン無しで窓開放でもいける日が出て来た。
着実に秋は近付いている。
ところが疲れているのだ。
休み疲れだかなんだかわからないが力が全く入らない。
オーディオなんてとんでもない、というところ。
全てが面倒で、スマホにヘッドフォンすら差さず、スマホのスピーカーで
そのまま何かを流すのが精いっぱい。
だったらこんなもん書かずに寝ればよい。
ところが布団に転がると眠れない。
なんなんだ、これは?
そんな日々です。
8月23日
突然サーフィンを始めた。
…というのは真っ赤なウソで、なんとなく撮った写真にサーファーの皆さんが
写っていたのでアップしたの図。
だがしかし、なんとも運動不足だと思い続けて早幾歳。
腰の重さは世界一という事で
自分の体を見るたびに、別の意味で結果にコミットしているなーと
妙な関心をするのだった。
さて、八月の節目というのは幾つかあるな、と思う。
一つ目が8日前後。それは立秋付近だから当たり前だよと
言われそうだが、その変化に気づけたのは割と歳を取ってからだ。
この辺りで一旦夏の勢いが殺がれる。
今年は例年にない猛暑という事で規格外の部分はあるが
それでもこの辺りからびみょーに違う。
そしてお盆を迎える。
このお盆の頃の一週間というのは良く出来ていて
何が良く出来ているかというと気候が安定しているのだ。
これを過ぎる頃から台風が動き始める。
もちろん何だって例外はあるからいちいち突っ込みないで頂きたい。
そして16日頃。二つの節目である。
この頃から大抵夏の勢いが落ちるのがわかる。
暑い、のだが秋の兆しが散見するようになる。
次が22日前後で、この辺りではっきりと夏の終わりを意識せざるを得なくなる。
僕が夏の終わりというものを意識し始めたのが小学生高学年の頃か。
ああ、これはいけない。夏というのは案外早く去ってしまうのだ
と気づいたのだ。
それは大変寂しいものだった。
まあそれでも8月中は夏と言い張れるのだが9月となるとそうはいかない。
夏は去っていくのである。
さて、夏の終わりと言えば「夏のおわり」である。
この種のタイトルを冠した曲も多いが、そりゃ当然オフコースの「夏の終わり」があれば
それで良いのである。
晩夏はそれ一曲あれば済むという位の名曲である。
話はちょっと変わるが40も半ば位から何かと同窓会めいたものが
増え始める。
気持ちに余裕が出来るのか、単に昔が懐かしいお年頃になるのか
わからないが増えるのだ。
お声かけ頂けるだけありがたいと思えという事なのだが
これがまたあまり気が乗らないのが正直なところ。
今更顔を合わせてどうなるの?というのが率直な感想。
これだけ言うと大したひねくれ者だが、もう一つは
大切な想いでというのはそっとそのままにして置いたら?
という気持ちがある。
そっとそこにそのままで微かに輝くべきもの。
決してもう一度その手で触れてはいけないもの…
という心境なのである。
さて、オーディオ。
真夏でもクーラー効かせればオーディオも可能。
嘘ではないが今一つ楽しくないのが現実。
ザンデンショックでアナログは聴く気にならず
もっぱらCDと、それと頂き物の生録ファイルなどを拝聴する日々。
CDプレーヤーはDCD-755REだっけ?であり
価格的にはローエンド機なのだが、どうも不足を感じない。
大変結構なような、寂しいような?これで良いのか?
ファイルの再生はDCDでも出来るのだがWAVファイルには対応していないので
もっぱらT-4070に頼る。
これも優秀。ただ僕はネットワークプレーヤーに関しては
他の経験があまりないから断定的な事が言えないのだが十分十二分と感じている。
8月30日
運動不足を痛感する。
一因がオーディオであることは間違いなし。
椅子に座ってじっと前を見る。
こんな不健康な趣味も無い?
そこでしばらく別の事を…とやっていたが、このまま
夏のオーディオが終わって良いのか?と思った。
(思わなくて良いが)
そこで…!
誰だ、ゴミなんて言うのは?
…ゴミです。
夏休みの工作の宿題が終わっていなくて
ジタバタしている小学生みたいな気持になっている
よっしーであった。
(続く?)