6月1日
あけましておめでとうございます。
あれ?違うな。
どうも疲れているようで、数少ない休日は放心状態になってしまう。
これはいけません。
気まぐれなもので、考えなしになんでも始めてしまう。
ニアフィールドリスニングの日々だ。
この言葉をポピュラーにしたのは江川三郎先生だと思うのだが
検索すると和田先生の方が数多くヒットする。
これはご著書のタイトルが影響しているようだ。
何をしてニアフィールドとするのか?だが
スピーカーからの距離が2メートル、なんて言われると困ってしまう。
それだと大抵の場合ニアフィールドになるじゃあありません?
せめて1メートルと言ってほしい。
ニアフィールドを江川先生が提唱された頃は、部屋の響きに影響されない、というのがポイントだった。
その頃は巨大スピーカーににじり寄って聴くという、これぞマニアの面目躍如みたいな
人も数多くいた。
時は流れパソコン時代が到来して、机の上にスピーカーを設置して
パソコンから引っ張った音を聴くなんてのも日常的になった。
それはディスクトップオーディオとしてニアフィールドと分けるべきなのかもしれないが
ニアフィールドに間違いはない。
この場合は巨大スピーカーではなく、コンパクトスピーカーを相手にするように
必然的になる。
ただ、江川先生流儀だと、スピーカーの背面に壁は無い方が良いことになる。
すると机は壁に向かって設置では好ましくない事になるが
そこまでやっていられない?
話はごっちゃにしているのだが(意地悪)、スピーカー周辺に空間を広くとるという方法も
1980年代のある時から認知されて来た。
これはDr.WHOの功績と見る。
壁からぐんっとスピーカーを離して、となると必然的にリスナーには近付いてくる。
ニアフィールド的になるのだ。
その場合G7みたいなのを部屋の中央に置いてそれににじり寄るというのは
一般的ではないから、小型ブックシェルフ、あるいはトールボーイの出番になるわけだ。
以上を具現化したのが上の写真となる。
ま、よくある光景とも言える。
それで何が面白い?
僕は一応ジオラマ的オーディオとこれを呼んでいる。
大口径スピーカーによる大音量再生とは対極の世界。
結局ここで小音量再生が出て来る。
眼前に巨大スピーカーを置いて、大音量で聴くというのもあるが
一般的ではない。
小さい、あるいは細身のスピーカーを壁から離して、音量はそんなに巨大にしないで聴く。
これがいわゆるニアフィールドリスニングである、と定義しても怒られないと思う。
なんとなく知的な感じもするから面白い。
ここでスピーカーを拡大。
なんじゃこりゃ?
栗スピーカーにステレオ誌付録のスキャンピークス5センチフルレンジをマウントしたの図。
ただ、そのままでは当然付かないのでアタッチメントが必要。
それをまた性懲りも無く段ボールでやってしまっている。
これじゃ栗スピーカーの良さもスキャンピークスの良さも出ない?
そうかもしれないが取りあえず音は出ている訳だ。
6月2日
時々出て来るコンコルド105。
深い意味はない、と言いたいが、やっぱりある。
ニアフィールドには小型スピーカーが良い。とすると
ひとつ浮かぶのは小口径フルレンジのシステムだ。
だが、それらにはどうしても消せないもんだいが残る。
それは何かというと低音不足である。
小さいキャビネットで実用上過不足無い低音を出そうと思ったら
ウーファー+ツイーターの2Wayがどうしても有利になる。
これはある意味常識で、フルレンジ一発で低音を確保しようとすると
例えばダブルバスレフでも、なんて思うと案外大きなキャビネットになる。
低音なんて要らない!というやせ我慢オーディオも嫌いじゃないが
あまり良いものじゃない。
別のアプローチとしてサブウーファーを鳴らす2+1ch方式があるが
これから暑くなるのに、ちょっとでも鳴っている機材は増やしたくないという思いもある。
せいぜいアンプのラウドネスやトーンコントロールで補える範囲であってほしいと思うと
結局2Wayになるのだ。
コンコルド105を近距離に置いてアンプのラウドネスを入れると、案外それっぽい音になる。
面白いのは、後方に伸びる音はちょうどG7の辺りで鳴るので、帰宅してすぐ、
(悪い意味ではなく)いい加減な態度で聴いていると、G7を鳴らしているような錯覚に陥る。
ただ、やはりコンコルド105は105。
とっても親しみが持てて嫌みのない音は貴重と思う一方で
更にクオリティアップは図れないかと思ってしまう自分がそこにいる。
だったらLS3/5でも買いやがれ、と言われそうだが5/9があるのに3/5というのも能が無い。
第一金も無いし話に面白みが無い。
このままコンコルドで遊べないか?
となると目が行くのは…
6月3日
話は例によってまっすぐ進まない。
コンコルドのネットワークを数値はそのままにパーツを換えて…
という計画はあるのだがコイル二つ、抵抗一つ、コンデンサー一つを用意しなくてはならない。
段取りが必要だ。
ただ、ネットワークと言う物に俄然興味を持った。
そこで栗スピーカーを使ってZOBEL回路に挑戦。
挑戦といってもコンデンサー一つと抵抗一つを並列に入れるだけ。
ただ、これも奥が深い。
ある、無しで違うし、コンデンサーを換えると傾向が変わる。
当然ながら各パーツの銘柄が変わるとまた音が違うだろう。
深追い禁止だ。
でも、ちょっと遊んでみたい。
というのも、フルレンジ一発をアンプに直結、の良さを理解はするが
何か挟んでみたって良いじゃないかと言う気持ちが昔からあるからだ。
スピーカーというのは偉大なだまし絵だ、みたいな事を昔書いたが
その気持ちは今も変わらない。
上手にだましてくれる人と付き合いたい。
そんな心境だ。
6月4日
疲れていんだったらこんなもん書いてんな、っていう説もあるが
これもストレス解消ってことで、まあ良いじゃん。
コンコルドの上に栗スピーカーを置いて聴いているの図。
さすがにこれくらい持ち上げた方がよろしい様で。
なんやかやと細かい事も言うのも楽しいが
何の変哲もないプレーヤー。何の変哲もないプリメインアンプ。
そして5センチのフルレンジでかなり楽しめているから面白い。
レンジが…、と言えば狭いのだろう。
低音が…と言ったら絶望的に出ていない。
しかし音楽を聴くというのであればなにより大切なのは中音だ。
そして高音。
それがここでは正しく再生されている。
低音…とは言えないかもしれないが低音感、は出る。
ただ、アンプでラウドネスオンは必須だが。
ミニチュアを。ジオラマを眺める快感。
これも一つのオーディオに違いない。
6月5日
やっぱりリモコンって便利だなー。
特に今回は一つのリモコンでプレーヤーとアンプ両方を制御出来るから超便利。
気まぐれにボリューム弄ったり、次のトラックへと飛ばしたり。
それと5pユニットって本当に点音源なんだと思い知る。
これを使ってスワン1/2なんてのを作ったら…
いえいえ、やりません、そんな事は…
6月6日
それにしてもいつになったら休みが来るんだ?と思わずぼやく。
しかし寸暇を惜しんで?オーディオはやる(偉くもなんともない)
一旦コンコルド105を鳴らしてみた。
常識的判断ではこちらの方がバランスは良い。
…なのだが、短期間に、すっかりスキャンピークス5センチ中毒になった?
ようで、何かが違うと感じてしまう。
ま、それなりに癖のある音なのだが
その癖がつぼに嵌ると媚薬になる訳だ。
こんな物で…とも思うのだが
やはりフルレンジ一発のスピーカーはあると面白い。
モニター的要素も十分持っていて
アンプのウオーミングアップや自身のウオーミングアップ等にも
敏感に反応する。
というかこの辺りはどのアンプでもどのスピーカーでも
反応するのだが、シンプルであればあるほどわかりやすい。
そんな意味でも大変面白い。
6月8日
低音なんて無くてもよろしい、という考えもあったが
あったらどうだろう?という事でサブウーファーを引っ張り出した。
ヤマハYST-SW45。
馬鹿の一つ覚えみたいだが、これが結構役に立つから退役しない。
フルレンジ一発から低音を引っ張り出すというのも一つの考えだが
低音はウーファーに任せてしまうというのも一つの考え。
一種のマルチアンプ。マルチチャンネルだ。
これは冗談ではない。
どういう訳か、最近お気に入りのアンプにはプリアウトが
ちゃんとある。
これはもうサブウーファーをつなげと言っているようなものだ。
だから繋いだ。
結果は?というと
当たり前だが低音の量感は出る。量だけなら幾らでも出せる。
問題は音質が合うかどうかだが、これまでの中では一番合わない。
と言ってもオーディオに関心の薄い人が聴いたら
一向に気にならないレベルの話だ。
多分過去の組み合わせが上手くいきすぎたのだ。
これはこれで良い事にしておく。
調子に乗ってリアに同じスキャンピークスの10センチをマトリックス接続してみた。
スピーカーA、Bをフロントで切り替えられるので
B端子にリアを接続。
久々のマトリックスだが
ソースによって効果がはっきり出る。
フロント2本で奥行きがばっちり出るところに
ソースによっては後方からも音が飛び散る訳だから
こりゃサイコー。
なお、マトリックスと言うのは常にリアから
信号が出ていてうるさいと思っている人がいるとしたら
そんな事はありませんよ。
6月11日
オーディオの世界もだいぶ変わって来たと感じる。
それはハイレゾがどうとか、PCオーディオがどうとかいう話ではなく、だ。
この10年、自分のオーディオライフを発信する人は激増した。
それは簡単に言ってしまうとブログの普及が関係している。
これは素晴らしいことで、何十人、何百人の、十人十色のオーディオとの
関わり方を垣間見る事が出来る。
いや、まあ世の中は広いというか、よくもまあこれだけ様々な楽しみ方が
あるもんだと感心してしまう。
音に関する判断のポイントも各者各様。
聴きどころは10人居れば10人とも違う。
ただ、シンパシーを感じる同士というのはある訳で、
いわゆる派閥みたいなのは当然生まれる。
ま、そんな事はどうでもよいというか、それは今日の話しのポイントではない。
取りあえず自作という分野に目を向ける。
それもスピーカー自作に絞ってみよう。
それだけでも色々な人の色々なアプローチが浮かび上がってくる。
長岡先生が没して15年。このジャンルすたれるかと思ったがそうでもない。
いや、一時期は、どうかな?と危ぶまれたのだが杞憂だったようだ。
それどころかここへ来て良い悪いは関係なく、
長岡先生の呪縛的な物から関係無い自作の世界が
しっかり存在する事がわかって心強い事この上ない。
ステレオ誌がユニットを付録にするなどし始めて幾年か経つが、
それに対するアプローチなどを見るだけでも楽しい。
ダブルバスレフに対する考察など、今も進められているのを見ると嬉しくなる。
(これは長岡氏と関係する分野ではあるが)
何より面白いのはプアオーディオとでも言うべきジャンルか。
上記の付録ユニットへの取り組みなどもその一種だが、
更に安いユニットを使ってそれなりに良い音を出してしまう話は
滅茶苦茶面白い。
若い人もいるのだろうが、恐らくそれをやられている方にはご高齢の方が多いとお見受けする。
人生もオーディオも永くやられてきて、だから見える世界というのがあるのだろう。
素晴らしい事だ。
1990年代はどちらかというと限定ユニットに憧れる、
みたいな10年間だったがその辺も薄れているようだ。
オーディオとお金の関係は、常に話題になるのだが、
近年はハイエンドオーディオに対する憧れも随分落ち着いてしまった気がする。
それを良い事とは思わない。
いつかはフェラーリ、みたいな気持ちは、やっぱりあった方が楽しい。
ただ、高い釣竿を買ったら魚がたくさん釣れる訳ではない、
みたいな世界も同時にあるわけだ。
若いヤツが言ったら負け惜しみっぽいが、超ベテランがそう仰られると説得力を持ってくる。
車はやっぱり軽トラがサイコー、というのも本当なのだ。
色々あってそれぞれが良い。
昔だったら誰にも気づかれず埋もれてしまったかもしれないアプローチをたくさん覗かせてもらえる
今はやっぱり最良の時なのではあるまいかと思うのだった。
6月12日
これは?
その筋では割と有名な、秋月取り扱いのF77G98-6だ。
8Ω10W広帯域スピーカーと但し書き付き。
広帯域かどうかは別にして、このユニット、ぱっと見がFOSTEXのFE-83あたりに似ている。
もちろんぱっと見の話しであって別物以外の何物でもない。
そして価格が圧倒的に違う。
一本300円。
驚きの安さだが、ペアで買うと500円。つまり一本250円だ。
これはもう暴力的安値である。2リットルのコーラを買ったってそれくらいはする。
使う予定も無いのにもうワンペア買ってしまったのは言うまでも無い。
帰っていそいそと栗スピーカーに取り付けた。
第一音は、もそもそして頂けない音。
さすがペア500円?と落胆しかけたが鳴らしていたら随分変わる。ま、当たり前の事だ。
ひどいハイ落ちと思って当初はトーンコントロールのハイを思いっきり右にひねっていたが
途中でやめた。
フルレンジにはツイーター寄りのタイプとウーファータイプの物とがあると思うが
この8センチは正に中庸という感じか。
とにかく穏やかな気持ちで音楽を聴ける。
ただ、付き合い始めて間もないので多くを語る資格は無いのだろう。
それにしても安い訳で、これならもっと購入してトーンゾイレに挑戦したり
音場型に挑戦しても良い。
6月13日
さて、栗スピーカーから飛び出したスキャンピークス5センチは宿なしに。
…では可哀そうだから…という訳ではなく、このユニットにはこのユニットに合わせた
エンクロージャーがあって然るべきだと考えたからだ。
で、ネットを徘徊するが10センチ、8センチのユニットに比較すると
5センチの作例はさすがに少ない。
良いユニットだけど、やはり5センチ、という事でそれなりの扱いになるのかな??
色々考えた挙句、ステレオ誌に紹介されていた設計に沿う事とした。
縦300ミリ×幅100ミリ×奥行き100ミリ+板圧二枚分という寸法だ。
形式はダブルバスレフ。
バスレフであればもう少し小さく作れる。
製作中の写真は一枚も無い。
撮るのも面倒だったし、はっきり言ってお見せするようなレベルではない。
正にやっつけ仕事の極み。
取りあえず音を聴いてみたい、の一心である。
この辺りまるで子供である。
第一音だが
6月14日
その前に注釈を少々。
基本的にステレオ誌の設計によるのでそちらを参照されたいが
ダブルバスレフで空気室はほぼ半分づつ。
要するに第一室と第二室の容積はほぼ同じということ。
仕切りの板に直径15ミリの穴があって、これが第一ダクト。長さは板厚なので
6ミリ程度。
第二ダクトは元設計では直径15ミリで長さ36ミリなのだが
諸般の事情で直径20ミリ程度。長さ25ミリ程度に変更している。
これで大丈夫なのか?ダブルバスレフは果たしてまともに動作するのか?
それが真っ先に疑われた。
結果を言うと大丈夫で、これは上手く行った。
基本、小音量で聴くのでラウドネススイッチは常時オンだが
それにしても低音感はばっちり出て、それもちょうど
音楽として重要な帯域で効く様で、万事めでたし。
と言う事で全体の音域バランスは栗スピーカー(密閉)に入れていた時よりも
改善された。
ただ、一種のハイ上がりである。
これはこのユニットのキャラクターでもあるのでそれで良いのだが
いかんせん品性に欠ける感じ。
同じハイ上がりでも栗スピーカーのキャビネットに入れていた時は
もっと品があった。
これはエンクロージャーの品位の差だと感じた。
いや、差も何もない。
栗スピーカーのキャビネットはプロが作った渾身の一作。
対して僕が作ったのは、作ったというのも恥ずかしいほどの適当な物。
板厚は6ミリ指定なのでそれを求めてDIY店へ。
するとまあ運が良いというか端材の箱の中に使えそうな板を発見。
即席で板取り図を書いてカットして貰うことに。
端材だから一枚100円。これが二枚。これもまた暴力的安さと言える。
それを超スピードで組み立て。塗装も写真だとわかりにくいが
実は手元にあった100円のラッカースプレーの残りだけで行ったので
超薄塗り。というか地肌が見えそうなところがある適当仕上げ。
ただ、最初からこの色合いを狙ったのだと言い張ればそれで
通るような感じ。
ドけちも永くやっていると凄い技を編み出すもんだ。
我ながら感心する。
ダブルバスレフの第二ポートは塩ビパイプだが一本30円していない?
それでそこそこの音が出たのだからこれはもう立派な物だというのが
最初の感想。
ただ、ソースによってとにかくある帯域が耳に付く。
この段階で吸音材は入っていない。
初日を終えて次の日吸音材を探すことに。
水槽のろ過フィルターが最近のトレンドみたいだが
二軒立ち寄った100均では取り扱い無し。
それでは、ということで手芸用のわたを購入。
100円で相当な量が入っている。
これを第一第二両方の空気室に充填。
なんだか綿菓子を放り込んでいるみたいな感じだと思いながら
期待を込めて試聴再開。
6月15日
しかし何だが、スピーカー自作というのはやっぱり
何かと勉強になる。
健全なオーディオマニアが育つには自作と
生録が必要と言ったのは村居さんだったか?
言いえていると思う。
吸音材はなぜ必要か?
ま、これは色々な必要性があるのだが
一つにはユニット背面から出てエンクロージャー内で反射して
ユニットから出て来る音を低減させるという役目がある。
小口径フルレンジは定位や音場感が優れている?
それは確かなのだが、なまじ優れているだけに
今度は微細な滲みや歪みが妙に気になることがある。
あるいはその一因に、このユニット背面からの反射音というのがあるのだろう。
これを上手くやらないと、ある帯域の音は吸収され、ある音は構わず飛び出して。
それも位相が微妙に狂った音が飛び出して来てしまう。
それがなんとも奇妙な気持ちにさせるのかと想像する。
ただ、これも考え過ぎると大変なことになる。
どこをどう計算して、どういう処理をしたら全帯域に対して均等な
吸音処理が出来るだろう?なんて考えると夜も眠れなくなる。
その意味において後面解放というのは正しいのだ。
ただ、今度はスピーカー背面の壁からの反射が気になり始めるが
それでも平面バっフル等の音が素直と呼ばれるのは
こういった要因があるからに違いない。
以上の様な事を、頭の中だけでなく身をもって体感、経験するには
やっぱり手を汚して何かを作ってみるのが一番だ。
…という理屈はさて置き、手芸わたの吸音効果はいかに??
なるほど効果はある。無しとは明らかに違う。
…なのだが、結論を言うとやはり特定の帯域の音が
耳に障る。
一概に悪いとも言えない。つぼに嵌ると媚薬効果だが
ちょっと行き過ぎている。
ここから吸音処理について大研究…
とか他にも色々考えたが、もっと単純な方法があると気づいて試してみた。
…これはなんだ?
はい、ユニットの前にハンカチを垂らしました。
あまりにも酷い所存である。
スピーカーに口がきけたら”馬鹿野郎!”というだろう。
だがしかし、これはさすがに効果てき面。
ただ、さすがにこれでは実用上問題がある。
第一これから汗をかく日が増えるのにそれをぬぐえない。
え?お前はハンカチを二枚しか持っていないのか?って?
さすがにそれはないが…
6月16日
このユニットと限らずある帯域にピークを持つユニットと言うのは少なくない。
というかあらゆるユニットがピークを持っている。
それをどう生かすか?がスピーカーづくりのポイントの一つだろう。
ピークをつぶす事も大事。
ただ、やり過ぎると個性を殺すことにもなる。
やりすぎ厳禁。
今回のスキャンピークスのユニットは口径5センチということもあって
フルレンジとしてもミニマムサイズ。
ツイーター寄りと言って良いユニットだ。
それを色々な工夫でフルレンジとして使いえるところまで
追い込んでいるのだから立派な物だ。
面白いのはユニット背面の風通しが大変良い点。
でっかいマグネットでコーン背面をいきなり塞いでしまうのとは
まるで違う。
小さい口径でも磁力の強力なマグネットを採用したから
出来ることだ。
ただ、その分背面からの反射の影響は盛大に受けるかもしれない。
調べるとユニット背面のディフューザーを設ける方法があった。
主にカーステレオで定番になりつつあるみたいだ。
それも試してみる価値がある。
もうひとつはユニット前面にディフューザーを設ける事。
適度に拡散させる方式だ。
実はそれについても色々考えたし考え中だ。
ただ、ちょっと一休みした方が良い。
小型スピーカー。自作スピーカーは楽しめる要素がてんこ盛りだ。
でも、ちょっと待て。やりすぎ厳禁。
そこで今宵は久しぶりにG7を鳴らす。
さすがに色々な意味で次元が違う音がするがそれは当たり前。
それよりも“ある事”に気付いた。
気づけたのはここしばらく小さいスピーカーに取り組んでいたからとも言える。
何だって無駄になる事はないのだ。
なにに思い当ったかという話はまた今度。
6月19日
チューナー。
なのだが普通のチューナーではないようだ。
6月20日
しかしもうちょっと真面目に写真を撮れという説はあるがお許しを。
オンキョーT-4070降臨である。
チューナーだがただのチューナーではない。
ネットワークチューナーというヤツだ。
いわゆる…と書いたがネットワークチューナーという分類は
あるような無いような…?
何がどうしてネットワークチューナーなのか?
まずはそこを考える。
ネットワークプレーヤーというのは割と良く聞く言葉だ。
それはNASなどからデータを取り出してオーディオ装置に送り込む装置と解釈出来る。
T-4070にも当然その機能はある。
もちろん、ご覧の通りUSBポートも持っていて
そこに挿したデータも取り扱える。
ただ、T-4070ではラジコなどのネットラジオが再生出来る。
もちろんその機能を持った物は他にもある(はす)。
しかしT-4070ではこれにいわゆるアナログチューナーの機能も加えられている。
このタイプはT-4070のみではあるまいか。
FMは聴きたいがアンテナが無いという人は案外多い。
特に地デジ化で従来のTVアンテナを除去してしまったら
それまでTVアンテナをFM受信用にも兼用していたのが
一切受信出来なくなってしまったというケースが続出している。
今更アンテナを立てずにラジオもネットで…
は正しいのだが、やっぱりラジオは電波を受信しないと
気分じゃない、とか音質が違うという人もいるのだ。
そんな時T-4070は最高の対応をしてくれる。
ネットラジオも従来の放送も両方キャッチ出来るのである。
実際僕も今そうして楽しませてもらっている。
(続く)
6月25日
なんとも申し訳ない事をしてしまったのに
次元違いに寛大なお言葉を頂いてしまうと
恐縮というか、自分もそういう人間でなければいけないと
反省して、開眼する思いだ。
意味不明かもしれないが、オーディオに関することです。
これについて、あるいは皆さまにお知恵を拝借するかもしれませんが
その時はどうぞよろしくお願い致します。
そんな僕の方は相変わらずで、人が驚かないような事に感動している。
T-4070。
リモコンで操れるのだ。チューナーをリモコン操作出来るのって
素晴らしく便利。
さて、リモコンの向こうに控えしお犬様は
最近めっきり寝ている時間が増えた。
元気ではあるが高齢なのは否めない。
いつまでも長生きしてほしいと一同願っている。
6月27日
さて、それだけではない。
はじめて自宅でAirPlayというのを体験して驚いている。
iPhoneからT-4070へ飛ばしてYOU TUBE の音だけを再生。
そんな事で感動しているのかと言われそうだが
こりゃ凄い時代が来たもんだ。
もう一つ驚くのが、自作スピーカーなどで色々なソースを掛けて
それを生録?してアップしている方達の音が良い事。
これも凄い。
思わずずっこけそうになった。
世の中は広いし、凄腕のマニアがたくさんいるのだ。
6月28日
ところでスキャンピークスの5センチフルレンジ自作スピーカーなのだが
どうにも頂けない音で困っていた。
とてもここには書けないような事まで色々試したが
打開策とならず。
…で、ふと思ってアンプを交換してみた。
これまで使っていたのがデノンPMA-390AE
(いつの間にかあった)
これで不足は無かろうと思っていたのだが
QUADペアに交換して驚いた。
あまりにも音が違うではないか。
陳腐な表現極まりないが、まるで別のスピーカーの様な
鳴り方だ。
予感はあったのだが外れて欲しかった。
なぜって390AEはリモコンで大変便利に操作出来るから
この夏の期待の星だったのだ。
だが、落差は大きい。
念のため言っておくが、僕はローコスト機大好き人間だ。
390には頑張ってほしかった。
それにしても。それにしても、だが、
たかが5センチのフルレンジユニットを用いた。
しかも適当な作りこの上ない自作スピーカーで
こんなに違いが出て良いものか。
あるいはこの5センチフルレンジ、魔性のユニットなのか?と
そんな事を今思っている。
6月29日
QUADペアで鳴らすスキャンピークスには心底驚いてしまった。
ユニットはともかく、エンクロージャーはよっしーの非自信作なのだから。
素直に楽しんでいたが、これだけアンプの違いが出るのなら、と
PRA-2000+HMA-9500NMK2でも鳴らしてみた。
すると…
かなり痩せこけた音がする。
これはダメだと判断した。
そこでプリをQUAD44にしてみる。
これは正解。
それとPRA-2000にはトーンコントロールもラウドネスも無い
という事情もある。
ダブルバスレフは効いているが、極小音量では補正があった方が良い。
かくして得られる音は、やはりメインアンプがHAM-9500MK2ということもあり
QUADペアとはちょっと違った音になる。
こっちの方が好きという人も多いと思う。
見晴らしが良い。
ただ、僕の場合はQUAD44と405-2はセットで使いたいという
変な想いがあるから元に戻すと思う。
で、それはどうでも良くて、それより何より
この小さなフルレンジが、これほどまでにアンプの違いを
拡大して見せる事に驚き、感動している。
別に、アンプの違いを大きく出すスピーカーが優れたスピーカーでも
何でも無いのだが、こんな小さな(キャビネットも含めて)が
俊敏に反応する様は見ていて(聴いていて)楽しい。
続きはこちらです。
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