7月1日
7月2日
FMレコパル 1976年3号。通巻12号。
番組表が5/31〜6/13をカバーしているので
5月中旬発売のものだ。
特集が新型アンプ達。
タイトルは、ニュープロダクトアンプガイド
新作増幅器便覧
良く出来ているのひとこと。
トップがパイオニアSA6600U
いわずと知れたベストセラー機だ。
コストパフォーマンスという言葉は、あるいはこの先代、6300あたりが生んだ言葉かもしれない。
6700という型番はあっても6600という型番は無い。
いきなりMK2で登場。6300と6700の溝を埋めるというか刷新したというか。
29.800円で25W×2。歪率0.1%。
当時の少年達の憧れ。
左ページにはヤマハCA-V1。
いわゆるVシリーズという事になる。
33.000円と、298ラインよりも一割高く付けてきているが
ルックスは群を抜く。
ハンドルがついてメーターが付く。なによりヤマハビューティー的ブラックが格好良い。
7月6日
番組の途中ですが今入ったニュースです。
HMA-9500MK2の整備第一幕が終わったようです。
無事電源は入りプロテクションは解除され、左チャンネルの温度上昇もなくなりました。
そして今スピーカーが繋がれ、音が出ることが確認されました。
以上、現場からでした。
詳しくはまた。
7月7日
実に長い一ヶ月であった?
先に言っておくと、やりすぎ厳禁である。
若い頃なら良い。
近眼で老眼なんて50代がむきになって半田付けと格闘なんてするもんじゃない。
無理がたたって体のあちこちに影響が来ている。
これは大いに反省。
それはさておき、自分が手がけたアンプが無事に立ち直り
こうして音が出ているのは感激するものだ。
と言っても、冷静に振り返れば、やったことは結局
全電解コンデンサー交換とヒューズ抵抗交換だけ?
それで直ったんだからラッキーというべきなのだろう。
ヒューズ抵抗は、完全に断線していのが右チャンネルに一本。
残りのも笑えるくらい数値は狂っていた。
このヒューズ抵抗を、普通の抵抗に換えて終わりにしてしまいたい気持ちはわかるが
この先もアンプを活かしておきたかったらそれは止めておいた方が良い。
必然性があってのヒューズ抵抗なのだ。
また、ヒューズ類は必ず定格の物を使うこと。
こういうことは守らないと後々悲劇に繋がると思う。
電解コンデンサーは右基板に一本。左基板に一本。完全に逝ってしまっているのが
あった。
他に原因らしき物が見当たらない以上、上記三点が悪さをしていたという事になるが
それが本当かどうか見極めるだけのものがよっしーには無い。悲しいことだが。
この先、となるとトランジスターやFETも、となるが、交換するなら
特性をそろえる事が必須で、下準備に時間が掛かるだろう。
以下、直近で残る課題だが…
1、半固定抵抗の交換→物は買ってあるが足の加工等をしないと基盤上で寸足らず。
2、1が終わってから最低限の調整。
3、出力リレーはやっぱり交換しておきたい。
現状でもクリーニングはバッチリだが限界はあるだろう。
4、MK2ならではのバイアスモジュール。
チップトランジスターはごめんこうむりたいので
もう少し大きいトランジスターと抵抗で作って載せ変えておきたい。
5、残している半田の補正と基板洗浄。
いっぺんに半田補正をやってしまうと、もし半田不良があったとき
特定が大変難しいのが素人だ。
だから部品交換したところ以外は極力残してある。
これをやる。
…そんなところだろう。
もう一点あるのだが説明が面倒なので次回にしておく。
そうそう、電解コンデンサーについて少し補足。
今回はオーディオグレードと呼ばれる物を使った。
これには訳があって、9500系にマッチする物を中途半端に持っていたのだ。
コストを考えると手持ちのそれらを使うと良い。
だが半端にオーディオグレードというのも癪に障る。
そこで全部オーディオグレード。
FINE GOLDとMUSEの混成となった。
ただ、MUSEは特に、元のコンデンサーと直径や足のピッチが
同じで、その点僕には扱い易かった。
それでも一部コンデンサーはふらつきが出やすいので
これは後ほどホットボンドで最低限の補強をする予定だ。
7月8日
レコパルの話しが途中になってしまった。
続いて登場はオーレックスSB-320。
ちょっと値段は上がって39.800円。
この時のオーレックスはキャリングハンドルをやたら付けていた。
ただ、個人的には記憶がほぼ無い機種だ。
デザインが大陸的というか敷地面積の割りにボリュームやスイッチがデカイ気がして
なじまなかったのだろう。
左にマランツModel1250。
これは当時大変憧れた一台だった。
なんと言ってもルックスが良い。
やたらとシンメトリーなデザインはマランツならではのもの。
薄いシャンパンゴールドに、素晴らしいウッドケース。
しびれたものだ。
ただし値段はぐっと上がって125.000円。高嶺の花とはこのことだ。
次ページはセパレート。
ヤマハC-2にB-2。
このデザインにも痺れた。
今見ても良い。
C-2はうんと経ってから自宅で拝聴した。
PRA-2000とは正反対の世界で、思わず欲しくなった一台だった。
今目の前にC-2X様が鎮座しているが考えてみれば信じられない話。
クオリティはC-2Xだろうが長寿命はC-2の方かもしれない。
内部に余裕があるからだ。
なんでもそうだがMK2、MK3と進む内に音は良くなる反面中に余裕は無くなる。
C-2系も倍の大きさのケースに入れて上げられたらと思うが
それをやってしまったらC-2で無くなる。
いっそC-1を探して来いとなるが、まず無理だ。
B-2もB-1やその後出るB-3やB-4のお陰で日陰の存在だが
B-1より遥かに現実的で扱い易いV-FETアンプと思えば価値は高い。
ダイヤトーンはDA-P10とDA-A10で前後ドッキング型セパレート。
海外では好評だったようだが国内での人気はいまいちだったと聞く。
プリメインの予算で買えるセパレートという事で
却って受けなかったか?
次に控えしはパイオニアC-21とM-22。
何を隠そう(隠さないが)この記事を読んで僕は衝撃を受けて
いつかC-21とM-22を手に入れるぞと心に誓ったのだった。
あまりに美しいデザイン。低価格で濃い内容。
実際にM-22を手に入れたのはそれから19年後だった。
そしてそれから19年が経つ。
C-21は縁が無いが今でもデザインやコンセプトは優れていると思っている。
徹底的に弄ってC-3並みのクオリティのC-21が作れたらと夢想する。
(外部電源にしないと無理だが)
さて、レコパルももう一ページ残すがHMA-9500MK2のその後の話。
ただ今音を出しながらエージング中というところ。
発熱も無く無事だ。
音はまだ寝ている。
元々HMA-9500MK1初期型があったところに当てはめて使っているのだから
音の違いは明々白々。
これから良くなっても悪くはならないから大丈夫。
ただ、通電すれば良いとばかり電源オンで放置はしない。
一日1〜2時間くらいづつの使用でなじませるのが良いのだと思う。
7月9日
いよいよ最後のページだ。
右に控えしはデンオンPMA-232。
47.500円という半端な?価格で登場。
当時の僕はこの時のPMAシリーズのデザインを理解出来なかったのだが
今こうしてみると実に格好良い。
左にビクターJA-S11。
たびたび書いているが、僕の最初のアンプはJA-S31。
なんで11取り上げて31取り上げないんだよー
とかなり悲しく思ったのを覚えている。
11は29.800円。31は39.800円。
勝負を掛けるなら41か71か91だろうがシスコンにも組み込まれて
11と31は相当な数が出たようだ。
ビクターならではのフロントパネルのTAPE端子は絶対便利。
今でもそう思う。
…という事で駆け足でお送りしたが、僕はこの号を特に好きで、
当時及びその後も繰り返し繰り返し読んだ。
写真が素敵と今でも思うのだが、外注のカメラマンさんではなくて
レコパル誌所属の方が撮影していると気づいてびっくり。
それにしても綺羅星の如く輝く1976年のアンプ達。
買えない物を一生懸命雑誌で見ては夢想するいたいけな中学生。
今一度あの日々に戻ってみたい。
そこには母も居たのだし。
時間は逆転しないからこそ良いのかもしれないが
僕は断固戻ってみたい。
そしてきっと同じ事を繰り返すのだと思う。
人ってそんなもんだ。
7月10日
国が違えば人が違う。人が違えば文化も違う。
ドイツ車、アメリカ車、日本車、そして英国車。
全部違う。
英国車と聞いて連想するのは、"我慢”という単語だ。
日本車からは"勤勉”という単語を連想する。
ただ、その我慢というのは、お寺で修行、みたいな性質のものではない。
どこか根底にジョークが欠かせない。
それがイギリス的精神ではないかと思う。
思えば我が家の犬も英国産である。
ウエルシュコーギーペンブローク。
英国王室ご用達の犬なのだ。
英国王室がこの犬種を愛するというところに
英国の全てが象徴されているとさえ僕は思う。
コーギーという犬は基本的に飼い主に大変忠実である。
飼い主なしでは一日も生きていられないようなところがある。
ま、大抵の飼い犬はそんなもんなのだが。
運動好きだし、真面目でさえある。
だが、シェパードやラブラドールとは明らかに違うのだ。
警察犬や麻薬捜査犬。盲導犬などにはなれそうもない。
どこかギャグが根底に付きまとう犬。それがコーギーだ。
こんなタイプを女王陛下が愛する国というのがどんな国か、推して知るべしと言いたい。
7月11日
英国車の精神。イギリスの精神などというと格好良いことばかり考えてしまうが
イギリス的考え方の一つにケチがある。
それに比べたらよっしーのケチなんかたかが知れていると言う気がする。
一旦買った物は子供の代は通り越して孫の代まで使い倒す。
それが英国の精神のひとつだ。
…と、断言してしまってよいか迷うがそれくらいにしておいた方が話しは面白い。
とにかくロングラン製品が多い。
これはおわかり頂けよう。
そしてもう一つが、弄ると言うことを知っているということ。
バックヤードビルダーなどという言葉がある。
お気に入りの車を庭の片隅なりに置いて、週末が来ると弄る。
よっしーなんかも昔はそんな生活をしていた。
週末ごと、ではなくて帰宅すると毎日、だったが(笑)
自分で弄るというのは二つ以上の意味がある。
一つは他人任せにしないで自分の納得の行くように徹底的に手を入れるという意味。
もう一つは、お金を掛けないと言う意味だ。
プロに任せれば当然工賃が掛かる。
自前でやれば費用はパーツや道具代だけだ。
恐らくその道具類などというのも先祖代々受け継がれたものが
そのようなお宅にはあるに違いない。
羨ましい話しだ。
弄りの対象となるのは別に社会的に見て価値のあるものばかりとは限らない。
むしろ第三者が見たら、なんでそんな物に、という様な物に傾倒することも多い。
しばしば取り上げさせて頂いている、徳大寺先生の本の中にも
スタンダードエイトクラブの話が出てくる。
スタンダードエイトというのがどんな車か検索を掛けてみると良いが
こ、こんな物に大金掛けてどーすんの?という様な車だ。
ここでやっとオーディオの話しだが、例えばQUADの44や405なんていうのは
スタンダードエイトではさすがに無いが、いわばミニ、みたいな存在だろう。
高級車、ではないのだが価値がある。
そして例によってロングラン製品。
僕はミニには縁が無かったがQUADとは縁があったようだ。
7月12日
しかし調べるほどに驚くというか呆れてしまうのだが
例えばQUAD405、なんて入れてeBayあたりで検索掛けると
基板(オーディオボード)からブロックコンデンサーから電源トランス(トロイダル)まで
主要な物は何でも出てくる。
しかも驚くほど安価なのだ。
これはもうジャンクでも良いから本体を手に入れたら
必ず復活可能で永続的に使えるんじゃないかと思えてくる。
しかも、opアンプなんかも差し替えて遊ぶ楽しみ付きで
スルメをいつまでも噛むが如く、半永久的に遊べそうだ。
405も44も決してハイエンド製品ではないのだが
とにかく愛されている。ま、ハイエンドではないからこそ
チューンナップする楽しみなんかも大きいわけだが。
そんなこんなで、これらの製品、生産完了から何年経とうと
復活は可能。
このあたりは某国と随分違う。
ただ、一概に英国偉くて日本駄目とは言えない。
これはもうスタンスの違いなのだ。
半永久的に使える製品ばかり出回ったら失業率は高くなる。
やむを得まい。
7月13日
よっしーの部屋にすっかり慣れた人なら(いるのか?そんな人)
前振りが続いて、このあたりから音に関するインプレッションが始まると踏んでいることだろう。
ま、物について語りつつ、その間に音を聴いて…というのは確かに一つの常套手段。
なのだが今回はちょっと勝手が違う。
ここ数日44と405-2の相手をしていたのだが、これはちょっと手を入れないと
まともに聞けない感じなのだ。
いや、音は出る。確かに。
だが、これがまともな音でない事は、さすがにわかってしまう。
44と405-2、両者を組み合わせて、そして分離して試したが
結局どっちもお手入れが必要な感じだ。
まあ無理も無い。ロングランのこのアンプ達だが
拙宅にご光臨の個体は、多分1985年製。
最初期型だと下手すると40年物(44の方が先に生まれている)なので
30歳程度では若い方だろうが、それにしても30年だ。
先日まで連日取り上げたHMA-9500MK2と同様、ある時期までせっせっと使われ
この10数年は全く使われていなかったというパターンだ。
まず、外観。
大きな傷は無いが、汚れはかなりのもの。写真で見るとわからないだろうが。
天板を外して裏返してみる。
うっすら黒い汚れが見えるのは熱で焼けた後。
ちょうどこの部分の下にパワートランジスターがあるので当然こうなる。
これ自体は異常とはいえない。
内部を見る。
正しくは基板を外して点検しないとならないが外見とは裏腹に内部は綺麗。
それにしても整然として美しい作りだ。
さてや、まず最大の問題。
電源トランスの唸りが凄い。
どうしたもんだか。
7月15日
実は既に何度も開けているのだが、405-2は特に整備性が高い。
まあこれも有名な話なのでわざわざ言うのもなんだが。
ボトムのパネルを外すのにネジ四つ。
天板は二つ。
メインの基板は一枚あたりネジ四つ。
端子もファストン端子なので取り外し容易。
更にネジ四つづつ外すと前面のヒートシンクが片側づつ取れる。
とりあえず以上、なのだがここでよっしーよりも不慣れな人のために書いておくと
言葉にすると以上だが、ドライバーなどはサイズはもちろん、柄の長いタイプなどを用意しないとならないから
注意して欲しい。(外装は別にフツーので大丈夫)
その辺を甘く見ると、最悪ネジの頭を駄目にして往生してしまう。
…という事はさておいて、ヒートシンク裏にあるトランス固定ネジも確認したが
ちゃんと締まっている。
予想通りだが、トランス自体の唸りを何とかし無い事には
解決不能。
こりゃこまったもんだ。
7月16日
しかししつこく音は変だ。
メインの405-2はトランスこそ唸るが後はそんなに怪しい気がしない。
プリの44の方が疑わしい。
で、ここで一応断りを入れるが、なるほど僕は弄りは好きだ。
だが、こうばんたびだと嫌になってくる。
正確に言うと嫌、なのではなく、"こんな楽しいことばかりやっていて良いのだろうか?わが人生”
と罪深い気持ちになってしまうのだ。
で、ひとしきり悩んだが、44の開腹に踏み切った。
といってもやることはスイッチの点検、洗浄のみと決めて掛かる。
やるならいっそ、あれも換えてこれも換えて、という考え方もあるが
この暑いのに半田ごてばかり握っているのはやっぱり変だ。
だから部位を特定してメスを入れることにした。
まずこちらに控えしはモード切替スイッチ。
要するにSTEREO⇔MONOの切り替えスイッチだ。
このスイッチの接触不良が気になった。
そこでスイッチ分解。
見ると接点はしっかり汚れている。
こんなスイッチいっその事飛ばしてしまうという考え方もあるが
QUAD様に対して失礼かと思いリペアする。
余談だが、これも簡単ではない。
よっしー以上に不慣れな人は細心の注意を払って取り掛かって欲しい。
また、上の写真にはパーツの組みつけ方に一つ間違いがある。
それが何なのかの想像が出来ない人は止めておいた方が良いと思う。
更にもう一つ言うと、スイッチ内の接点というのはこんな具合に分解して
手を入れないと綺麗にはならない。
接点復活剤をスイッチ側から噴霧するくらいじゃあなんにもならないと言うことを
肝に銘じておきましょう。
こちらは低音側のコントロールをつかさどるスイッチ。
晩年はこんな風にALPS製が活躍している。日英同盟である。
このスイッチも、弄るとノイズが出るのが気になった。
ただ、想像したとおり、いわゆるカシメ構造なのでこれ以上の分解は出来ない。
正しく言うと出来るのだが壊す危険性がある。
音が悪いのも困るが壊れるのはもっと困る。
ということでこの段階まででストップ。
ただ、元に戻してみると、それでもちゃんと成果は得られた。
これはラッキー。
今度こそ…の思いを込めて結線音出し。
ここで初めて、やっとまともな音が聴けた…
それほどモード切替スイッチが悪さをしていたのか?
あるいは上記以外に二点だけ半田を補正したのが訊いたのか?
やっと世界のQUAD様が働き出してくれた感がある。
だが…
7月17日
確かに音は出るし、これまでよりはまともではある。
だが、到底納得行くレベルでない。
念のためだがよっしーはそんなに厳しい事ばかり言う人間じゃない。
致命的なのが405-2の電源トランスの唸りである。
これはもう、ピアニッシモで気になりますなんてレベルではない。
明らかに煩い!
このまま聴いていてもどうにもならない。
そこで405-2は外す。
44プリの相手をHMA-9500MK1にやってもらう。
そのために4PIN DIN⇔RCAのケーブルを急造。
44にはRCA OUTもあるのだが出力が高すぎて使いにくい。
DIN OUTをどうしても使う必要がある。
これで音はどうか?というと、
いやー、電源トランスの唸りが無い世界って本当に快適ですねー♪
と、まずそれを言いたい。
しかし音が出た瞬間から気づいてはいたのだが
これが実にHMA-9500の音がするのである。
これにはちょっと驚いた。
一般にプリとメインではプリの支配力の方が大きいとされるし
よっしーもそう思っている。
だが、今回はパワーアンプの支配下に装置がある感じ。
まあ、パワーアンプでだって音は変わるのはもちろんなのだが
ここまでですか?って言いたくなった。
オーディオはやってみないとわからん事だらけだ。
ただ、これじゃあ意味が無い。
QUADはQUADの世界を見せて欲しい。
そのためには未だ時間が掛かりそうだ。
405-2も、なのだが44もどこか不安定。
こりゃあ二台とも面倒見なくちゃ駄目か?
よっしーの部屋って、いつから修理系サイトになったの??(汗)
アナタね。それよりもこの暑さをなんとかしなさいよ、なんとか。
い、いや、そ、それは気象庁に言ってください、ルーさん…
(ま、気象庁に言ってもどーにもならんですけどね…)
7月18日
うーん…疲れたー。
ハードワークの毎日に〜♪である。
しかしこうしてみるとQUADペアは小さい。
いや、GT-2000がでかすぎるのか?
44でアナログを初めて聴いた。
充分いけてる。
…と断言できるほど聴いていないが、およその事はわかるってもんだ。
でも、ああ、疲れた…
7月20日
いささかこのネタに飽きたのでそろそろ一旦離れたい。
QUAD 405-2の方だが、やはりトランスの鳴きが止まない。
二次側を外してみたが何も変わらないということは
トランス自体がお疲れということかいな。
さすがによっしー疲れて参りました。
(既に色々お助けを下さっている方もいて、心から感謝致します。
この場をお借りして改めて御礼申し上げます。)
7月23日
大暑でざんす。
こんな日に外仕事は命取りだ。
そしてQUAD405-2の電源トランスも相変わらず暑苦しい。
熱を持つのではなく煩いのである。
この対策をあれこれ考え過ぎてまた疲れた。
一番簡単なのは15年ぶりくらいにフェニックス社に依頼してRコアトランスで
同じ性能を持つ物を作ってもらうことだろう。
多分これが一番確実。
あるいはヤフオクで使えそうな物を探す。
一次側100V、二次側35V。容量300VAくらい。
手早く解決すれば良いってもんじゃない、という場合はこの路線はあり。
後は今のトランスをなんとかするか、だが、樹脂づけされているトランスの鳴きを解消するとなると
これは簡単ではない。
…と悪い癖が出て、解決したいとなるととことん考え込んでしまう。
冷静になろうと思いDVP-S9000ES+PRA-2000+HMAー9500MK2でCDを聴いてみる。
うん、なかなか良い。このままQUADの事は忘れて音楽を聴こうじゃないか。
…と言った舌の根も乾かぬうちに身体は自然とQUADに向かっているから始末に終えない。
実はプレーヤーにS9000ESを使ってQUADの音を聴いてみたかったのだ。
超スピードでセッティング。
スピーカーはとりあえずコンコルド105。
…なのだがこれが結構音が良い。
いや、なんとなく虫が知らせてはいたのだがQUADペアも徐々に調子を出しつつあった。
見た目に似合わない、生き生きとして押し出しの強い音。
その片鱗を垣間見ることが出来たのだ。
しかしこうなると尚更405-2のトランス唸りは気になるなー。
結局そこに戻るのかい!
7月24日
もうやめると言いながら実は拘っている僕…
世界は広いし、QUAD440なんてなると弄られるためにあるようなもんだ。
っていうか、早くこれでロジャースLS5/9を鳴らしてみたいというのは人情ですよねー。
なんてったってLS5/8対応のアンプなんだから。
シンプルだけど奥は深い。
そんなアンプみたいです。
トランスさえうならなけりゃ話は簡単なんだが…ブツブツ。
7月27日
あれから35年。あっという間ですなー。光陰矢のごとし。
しかしこれを見てトロイダルトランスを連想してしまうようでは
これはもう立派なビョーキである。
ところで去年の今頃は?なんて時に自分の日記を捲るとすぐわかるのは便利なもんだ?
シリーズ7月、ということで先ほどざっと去年、一昨年、一昨々年と見てみたが
いや、これがもう●年前?なんて思うと時の流れの速さには驚くしかない。
そしてもう一つ言うと、"良くぞこれだけネタが凝りもせず次々出てくるもんだ”と
書いた本人が絶句している。
しかしまあそれだけ平和な証拠ともいえるし進歩が無いとも言える。
ある程度生きてきて、進歩すなわち幸せでもないとも思うので
良いか悪いかさっぱりわからない。
と、毎年7月8月くらいになると柄にも無い事を書きたくなるみたいで
時々関係者各位にご心配を頂いてしまうので先に申し上げておきますと
私も、そして身の回りにいる人達も皆元気です。
元気が一番。元気があればなんでも出来るというのは嘘ではない。
先日読み返してみても7月8月辺りに弱ったことが多いのも良くわかった。
しかし、そんな状況からも人間っちゅーヤツはよみがえって来るもんだ。
まあいい加減に、今ある状況から脱する時かも?という思いは昔からあるのだが。
とりあえず僕は元気です。
いつまでもみんな一緒の夏休み、という犬川柳があるが
いつまで一緒かはわからないからこんな川柳も生まれる。
永遠が保証されていたら文学は発生しない。
15年も経てば変化もあって、昔ベイブレードで遊んでいた子供も就職だのなんだのとなる。
大変結構なことだ。
やがてバラけて来る訳で寂しくもあるが、それもそういうものという事。
被災地の人達の事を思えばこんなアホな日記をアップしている場合じゃない
気もするのだが、生と言うのは限られているので?
つらつらと下らんことを書いています。
それにしても、だ。読み返して、あの時はあんな状況だったなー
あー腹立たしいとか思いつつも、
そんな時もどんな時もオーディオ日記だけは平然と書いている訳で
こりゃ凄いと言えばホントに凄い。
7月28日
1970年代。それは日本のオーディオが飛躍的に進化した10年間であったと言うことに異論を挟む人は居ないだろう。
オーディオと限らないが戦後の焼け野原から復興を果たし、欧米に追いつけ追い越せと
それは凄い勢いで色々な産業が発展を続けて来たものがその頂点に、一旦到達しようとしていた。
もちろん、その影では公害であるとか種々の社会問題も発生していたし、石油ショックも経験することになるのだが
当時はそれらのネガティブ要素も呑みこんで更にまい進するだけの勢いが、この国にはあった。
ダイレクトドライブ、クオーツロックなどに代表されるテクノロジーの進歩はレコードプレーヤーに反映されたし、
プレーヤー以上に電子関連に影響されるアンプの分野においては年毎に新しい技術提案がなされ、
それを織り込んだ新製品が発表されるという事で、オーディオ誌においてもひたすらそれらの紹介やレポートが掲載されていた。
今は昔の感があるが、そんな時代が確かにあったのだ。
東芝、日立という巨大企業までもオーディオというジャンルに手を出していたなどというのは
若い人にはぴんと来ない話だろう。
だが、当時はそのような時代だったのだ。大きな資本のオーディオ参入。
永い歴史で見ればそれはつかの間の夢だったのかもしれないが、今はそれを言うよりも残された遺産を
楽しめる事に感謝した方が良いだろう。
7月30日
前置きが長くなったが日立HMA-2000降臨である。
HMA。早い話が日立、メインアンプの頭を取っただけだが、この型番は日立のメインアンプのネーミングとして固定される。
その最終型がHMA-9500や8500である事はご存知の通り。
さて、HMA‐200がどのようなアンプなのかは既にとあるページにてご紹介の通りだが改めてもう一度良く見てみよう。
まず、開示されている資料によればハイパワーを目指し、同時に低歪率を目指しているということ。
実にシンプルな目標だが、メーカーによって何を第一に掲げるかはおのおの違い、日立はこの方針であったということ。
そしてこの流れはその後も継承される。
大出力低歪率、そして高効率のダイナハーモニー。これはHMA-8300で大きく掲げられている。
HMA‐200においては特に、ASCC (Automatic Saturation Control Circuit)を採用。
これは音楽信号の瞬時的なピーク信号に対して応答しなければならな
いという条件で負帰還を採用し、音楽信号の平均レベルでのひずみ率が__
十分に良いところで使用できるよう利得の変化点を決定するというもの。
ASCC ONよりクリップ波形は、なだらかな丸みを帯びるように
削られ、出力を増加させてもクリップ音が検知されにくいので、従来よりも入力レベルの増加が可能になるというのがうたい文句。
本機は100Wの出力を持つのだがそれの2.4倍の240Wオーダーの仕事を出来るということだ。
果たしてこのやり方に意味はあるのか?
皮肉を言ってしまえばそれよりもスピーカーの能率をちょっと上げてあげる方が遥かに有効だ。
だが、それを言ってしまえば終わり。
本機は特にHS-15000を広い会場でガッツリ鳴らすという使命を帯びていたのだからそんな事を言っても始まらない。
もう一つの特徴がBTL接続を可能にしてあるところ。
BTLの何たるかはさすがに説明を省略するが、本機二台を使えば更なるパワーアップが可能ということで
ここでもパワーの追求が念頭に置かれていることが知れる。
BTLだが、日立はひそかにこの分野にも熱心で、最後期の8500でもBTL接続可能としている。
という事でHMA‐200では後の日立パワーアンプの規範となるようなコンセプトが盛り込まれていると言うことだ。
その意味でHMAシリーズの始祖という言い方をしても良いと思われる。
ただ、このアンプの資料は極端に少ない。
今回この稀有な存在のアンプをよっしーが聴くことが出来るのはHMAの会のkanjiさんのご提供があればこそということです。
この場をお借りして厚く御礼申し上げます。