2月2日
よっしーは工作好きだが他人には勧めない。
理由その1 必ずしも経済的とは言えないから。
理由その2 リセールバリューが低いから。
まず、市販の製品の価格は下がっている。
…というか低価格でも悪く無い物が増えている。
自作は、まず材料費が引っ掛かる。
合板一つにしても価格は上がっているし、
安くても量を使えば馬鹿にならない。
次に製作には時間が掛かるということ。
…というほどよっしーの一時間あたりの値段は高くないが
それでも、この時間に他の事も出来ると思うと疑問を感じる。
とかなんとか言いながら、結局工作をしているアタシ…。
上記の理由で、やるかやらないか迷ったが、ホームセンター迄であっても
外出してみたかったのと、身体を動かしている方が
寒い寒いと言って部屋でいじいじしているよりも遥かに良いと思って実行。
(ほら、外はこんなに良い天気よ。
…どーでもいいけど、お父さんの影になって私の美貌が伝わらないじゃないのよ!
…と言っているかどうかは知りません)
しかし、まあホームセンターというのはいつ行っても人が溢れている。
明らかにプロと見受けられる人は別にしても
例えば老夫婦(失礼!)が、「これをこうしてああすると…」なんて
話し合いながら部品を手にとっていたりするのを見ると
この国にも確かに一定数のDIY層が存在しているのだなーと感慨深いものがある。
さあ、今回何を買ったかというとラワン合板。
21_厚サブロクで3.980円。
これはラワンランバーコア合板だったからで、そうでなかったら7千円は行くだろう。
ランバーコア故に重量的には軽い。
密度が低い訳で敬遠したいのだが、何しろお買い得だ。
よっしーのお買い物は常に価格優先。
これを二枚とキャスター五つを買う。
カットはもちろんお店でお願いする。
その場で図面をフリーハンドで書けるのも、キャリアの成せる技?
それでも約一時間は店内に居るので、この時間が馬鹿にならないといつも思う。
で、何を作るかというと性懲りもなくラックである。
ラックについてはこれまで散々書いているから詳細は省くが
作ったのはいわゆる長岡式といわれる物で、要するに単なる箱だ。
ラックも色々だが、合理性という点でこれに勝るものを知らない。
裏板はもちろん無い。
しかし側板が21_の二枚重ねということで、ここで強度がしっかり取れる。
その側板の高さは300_。これを400_とかにすると
さすがに強度の点で不安になるので300_くらいが限界且つちょうど良い。
天板と底板は21_の一枚なのだが、ラックを積み重ねる事で必然的に21_二枚重ねと
等価になるのでこれで良い。
逆にこれ以上の厚みを持たせるとスペースファクターの点で無駄が生じる。
板取りもサブロクに対し600_、450_、300_を使うので
無駄が全く生じない。
カットを請け負った人も驚いていた。
工作といっても難しい所は何もないが、今回はいつもの木工ボンドを一切使わず
ネジだけで組み上げた。
これにも幾つか理由があるのだが、その一つは後々分解でもしたいと思ったときに
ボンドで組み上げていると困ったことになるからということ。
ドケチが考えるとこういう事になるのだ。
で、組み上げた図がこんな感じ。
同じサイズの箱が四つなのだが内二つは20年位前に作った物。
今回は底に1.200×450の板を用意してその上に箱が載っている。
そして底板の下にはキャスターを五つ取り付けた。
ラックの下にキャスターという構想は、それこそ大昔からあったのが
実現しなかった。
音質面でマイナスになるのでは?という懸念があったのだが
頻繁に機器の繋ぎ換えをやるのには
ラックの裏にアクセス出来ないとはなはだ不便で堪えられない。
以上、能書きの割に結果は単純な物なのだが機器を収めてみるとしっくり来るし
圧迫感も無くて満足♪
実はこの場所に背のある物を置くのが嫌だったのが
今回やってみたら思ったより重々しさは無かった。
それよりなにより快適になる。
結線も確かな物となるし、放熱の点でも問題無し。
ほどほどに余剰スペースもあり、ありすぎるかな?と思うが
それはこれから対策していくのだ。
そして音なのだが、思ったより良くて驚いている。
まあ機材はやっぱりちゃんとした居場所に置いて上げた方が良い。
今さら当たり前の事なのだが、取り敢えずしばらく使ってまたレポートしてみたい。
2月3日
繰り返しになるが書評は書けない。
ましてこの本なんか読みかけだ。
読みかけの本の事を書くなんて初めてのことだ。
既読の方も多いだろう。48歳の主人公が突然余命半年の宣言をされて、
生ある内にとそれまでの人生で出逢った人達に会おうとする話しだ。
(最後まで読んでいないのだから確かな事は言えないが)
話しは変わり、インターネット時代だ。
実にたやすく人様の生活というか人生を垣間見る事が出来るようになった。
もちろん、僕も含めてなのだが、よく考えると実に大したことをしていない(笑)
オマエトイッショニスルナ、という声もあるだろうが、
ここは一つ、皆似たようなもんだと言うことにしておいて頂こう。
いや、別に人を馬鹿にしたり自分を卑下しようという話しじゃない。
何というか、人生そんなもんだと言いたいのだ。
そんなんじゃいけないだろうか?
しかし、人生どう生きても結末は同じなのである。
いや、悪事を働いても良いとか、そんな事じゃなくて。
せいぜい馬鹿らしく生きてみても良いという気がする。
これを言いたいのも、自分が50代に入ったからだ。
昔だと、人生50年なのである。
そうすると、もはや今の段階は余生である。
それなのに妙に真面目に生きても仕方ないんじゃあるまいか?
勤め人だと特に、この辺りで”先が見えた”なんて感じになるのだが
それを悪いことと捉えず、”自由に近づいた”とでも表現すれば良いのだろう。
”まだまだ”、と”もう”がビミョーにオーバーラップするお年頃。それが50なのだろう。
さてと。そろそろ…
2月4日
2日付けの日記で、ラックを作った後の音について”悪く無いようだ”
みたいな事を書いたが嘘だった。
いかに個人の日記と言っても適当な事を書いてはいかんと反省している。
ちゃんと腰を下ろして聴いてみると、これが酷い。
FMを聴いてもCDを聴いてもアナログを聴いてもダメで、
これはすっかりプリかメインのどちらかのアンプに異常が発生したのだと
真剣に思い詰めてしまった。
だが、ふと思った。
電源タップ…
こーゆー時のカンというのは当たるもんだ。
帰宅して、それまで宛っていた某タップから別のタップに交換。
それだけで音は蘇った。
嘘のような本当の話。
だからといって、ここで電源の重要性をぶったりするつもりもない。
元のタップがそれほど酷い物とは思わないし
場合によってはその辺に転がっている千円くらいのタップでも
そこそこの音が出てしまう事だってあるのだから。
ただ、今回は激変だった、ということだ。
しかし、参った変化だったのは確か。
でも、疑わしいのはもう一つあった。
それは以前のタップでは3Pのプラグはそのまま挿せない構造だったから
(1990年代半ばの製品で、時代的に3Pは普及していなかった)
3P→2Pの変換プラグを、プリの電源ケーブルの先に使用していた。
これが大きなネックだったのかもしれない。
まあ何でもよろしいがやっと聴ける音になってホッとしている。
2月5日
なんでも時には点検が必要というものだ。
このスピーカー。実にネジだらけである。
ロジャースLS5/9というのは着脱式のフロントバッフルに
ユニットその他がネジ留めされている。
そしてそのフロントバッフルも、もちろんネジ留めだ。
このネジの具合を見てみようという気に突然なった。
そこでプラスドライバーを当ててみて驚いた。
実に全てのネジが随分緩んでいるではないか。
ちょっとやそっとの緩みではない。
思わず苦笑いしながら増し締めをした。
もちろん馬鹿力で締めてはいけない。そこは要注意。
全部のネジを締めて、音はどうよ?
残念ながら最近はそんなに真剣に聞き込んでいなかったから
すなわち激変というのは感じない。
ただ、ネジには全て規定のトルクというものがある訳で
それが狂っていて良い筈がない。
久し振りにスピーカーコードの端末を剥き直したり、
ピンケーブルの半田修正をして、
装置のご機嫌を伺う様な毎日だ。
しかし寒い…
2月6日
ネジはなぜ緩むか?
一つは振動。
もう一つ、木に対して金属のネジ、という場合
木の乾燥がある。
湿度の変化で木の方だけ膨張収縮をする。
これがネジの緩みを呼ぶ。
オーディオのためにも、本当は室温一定が良い。
24時間空調の家が好ましいが、今のよっしーの部屋はほど遠い。
まあ贅沢を言っても始まらない。
その前に頭のネジを締めろという説もあるしね。
さて、なんの脈絡もなくSTEVE HACKETTだ。
CURED
1981年の作品らしい。
…なんてまるで他人事みたいだが
このアルバムも又かみさんの物なのでよくわからないのだ。
まあ何でも良くて、これなかもカビが生えて悲惨な事になっていたのを
よっしーがクリーニングして今日に至る。
内容についてはネットで調べればわかるので割愛。
録音も特に際立った物はない。
それよりなによりジャケットである。
おとぼけ度という点で、拙宅にあるLPの中でも群を抜いている。
どう見ても寝起きのHACKETT様が海辺でトロピカルジュースを
前にしている所をただ撮っただけ、だ。
別にそれで良いのだが、敢えてこれをジャケットに採用した意図がわからん?
ふざけているとしか思えないのだが、おとぼけナンバー1ということで
その内壁に飾ろうかとさえ思っている。
2月7日
12月にバイクデビューした僕は、人一倍バイク=寒い
というイメージを持っている。
35年前の今頃もバイク(原付、一台目のCB50)に乗っていたのかな?
さすがに寒くて嫌だったか?記憶が曖昧だ。
暗闇をヘッドライトが切り裂く、なんて事は6Vの原付のヘッドライトでは
あり得なくて、ただただ寒さに耐え、前もよく見えないまま走っていたというのが
本当だ。
あの頃と何が変わったんだろう?
ただ一つ言えるのは、やはり幾人かの人を送ったという事だ。
母もそうだし、友達の親というのもある。
親戚も随分送った。
この年になると同年代も少し送ることになる。
それはそうなのだろう。自分と自分の回りだけ20年も30年も変わらないなんて事は
ある筈がない。
30年前二十歳だった人は今50歳になっているのだ。
気付けばかみさんの家に結婚前初めて寄らせて貰った時の
義父よりも今の自分の方が歳は上になってしまっている。
あの頃の50代は随分大人に見えたもんだが、果たして僕はどうなんだろう?
さあ、恐ろしく冷えてきた。
そろそろ雪が舞うのだろうか?
2月9日
ゆっきでした〜♪あなたの後をー♪
…なんて歌っている場合じゃないくらいよく降った。
しかもよっしーは仕事なのだ。こりゃたまらん。
休みだったら、降る雪を満喫もするのだろうが
残念無念。
それでも帰宅途中、家人が犬を連れて迎えに来てくれて感激。
ワンコはそのまま雪を駆け巡り、ボール遊びも果てしなくやったが
なにせイギリス王室御用達の胴長短足犬。
ほぼ雪に埋没しながら走ろうとする所が爆笑ものなのだった。
さて、雪の夜。SN比は上がる。
それと雪明かりは綺麗なものだ。
せめてそんなものを愛でる余裕が欲しいではないか。
今はいっぱいやりながらこれを書いている。
さて、明日も仕事。
会場まで無事たどり着けます事を…
2月10日
よく降りましたね。
好きこのんで…
バイクでお買い物へ。
バリバリ元気なのはこの方…
(ノーリードですが私有地です)
さて、オーディオはどうした?
地味にあれこれやってはいる。
例えば久し振りのスピーカーマトリックス復活。
NEC CD-10のお掃除。
ソファーの改良(改悪?)
そしてプリを差し替えたり。
決定的な事や驚愕の新事実、とかは無いのだが
細かい事は色々ある。
それについてはおいおい。
2月11日
これしきの積雪が話題になるなんて…と北国の人は笑っているかもしれない。
ただ、慣れないというのは大変なことなのだ。
逆に言うと僕は北国の人の気持ちはわかっていないということだろう。
なんとなく、kiroroのアルバムなんか聴いて、北の大地に想いを馳せてみたりする。
さて、音だがオーディオモードに入ってしまうと、あれもこれもと気になり始める。
それに疲れて遠ざかる事もあるのだが
スイッチが入るとどうにもならない。
とかなんとか言っても、よっしー的使い方はちょっと常識とかけ離れるところもある。
ロジャースの土台はGTラック(中にはTA-NR1が鎮座しているがロジャースには
使っていない)。
その上に本来は立てて使うスピーカースタンドが横倒しになっている。
これで高さがちょうど良いのだ。
それで良い事にしていたが、今回TAOCのボードを敷いてみた。
スタンドの鳴きはこれで収まる。
こういう事で音が変わる事は歓迎しないが、これでちゃんとした音になる。
とどめに、というかまじないのつもりでロジャースとTAOCの間に鉛のコイン。
三点で本当に隅の隅で支える。
まあ基本といえば基本で、今さら取り上げる迄もないのだが
原点に帰る事も重要というお話し。
2月12日
情報過多の時代である。
インターネットはそれに拍車を掛ける。
それが悪いとは言わない。情報に振り回されるとしたらそれは個人の問題だ。
また、情報に振り回されてそれを楽しむというのもあるから
一概に良いとか悪いとか言えないのだ。
とかなんとか言いながら、よっしーも又情報に影響されやすいタイプなのは
過去にも書いた通りである。
部屋の使い方。装置の使い方。絶えず心は揺れている。
だが、男50代。さすがにある程度の指針みたいな物は芽生えている。
(遅すぎる?)
1、使い勝手の良さを優先する。
絶えず弄り回していないと気が済まないタイプなので
例えば結線がしにくいなどというのは論外。手を入れやすい事が大事。
2、見た目を大切にする。
念のために言っておくがインテリアのセンスなどない。
ただ、自分の心が落ち着くかどうかが問題。
1について補足すると、故に扱いが難しいケーブルとかも最近は敬遠したくなる。
スペーサーがどうとか、天板になにか載せるというのもやる気になれない。
実に邪魔くさい気がするからだ。
2についての補足をするなら、例えばどうしてもスピーカーは壁際に押しやりたいし
見るからに不安定な置き方も心情的に受け入れがたい。
そんなもんでスピーカースタンドにスピーカーがちゃんと載るなんて事は
最近は無い。
そして…
3、楽しさ重視
スピーカーマトリックスを愛好するあたりからおわかり頂けると思うが
ギミックがあっても良いので自分が楽しめる物であって欲しいということ。
装置は結局いつも2系統以上が存在するが
一系統で脇目もふらずというのはよっしーには無理だ。
逆にそれが出来る人をマジで尊敬したいくらい。
最後にひとつ。
オーディオ装置も大事だが、一番大事なのはリスナー自身が
その人にとって居心地の良い所に鎮座すること。
実はそれが最優先で、他のことは後からついてくる様なもんだと言っても良いのではないか。
2月15日
雪は嫌いじゃないのだが、これはちょっと…
停電も心配。
電気を消して寝よう!
2月16日
昨夜は本当に一瞬電灯が暗くなって焦った。
寒い雪の日に停電なんて目も当てられない。
オーディオマニアも本当にデジアンに乗り換えるべき時代かもしれない。
とか何とかいいながら、よっしーの機器は旧態依然も良いところ。
アナログ時代の機器は本当に寿命も永い。
そんな中の一つがプリアンプPRA-2000。
よっしーはアームフェチでプリアンプフェチ
…の筈なのだがプリは気付けばこのPRA-2000とSA3くらいしか残っていない?
10何年前にカウンターポイントのSA3をロジャースに宛った時
音は激変して、以来しばらくの間PRA-2000がロジャース用に使われる事は無かった。
しかしその後色々な状況の変化のせいか、PRA-2000でもそこそこ鳴るようになった。
この辺りもオーディオの面白いところだ。
よっしーのオーディオというのは拘りがあるような無いような…
多分無いのだと思う。
お任せ主義というか、今そこにある物を使うという感じ。
何がなんでもこれじゃなくては、というのが希薄。
それが良い所でもあり、今ひとつの所かも知れない。
まあそりゃどーでも良い。
新しくラックを増設して、そちら側にはロジャース駆動用の装置が
いつの間にか集まってきた。
プリは拝借中のヤマハC-2Xもあるのだが、これはTA-NR1と共に
DS-301用という感じで収まっている。
そうなると、ロジャースにはSA3かPRA-2000となる。
で、休眠中だったSA3から宛ってみたのだが
音とは別の問題で超小音量再生をやるにはゲインが高すぎて
使いづらい。
この問題は別途解決したいのだが、いよいよ嫌になってPRA-2000を
これもまた寝ていたのを叩き起こした。
使ってみると、さすが日本の製品。扱い易い。
ボリュームもSA3と比べたら神経過敏な感じはなくて
適当に回す事が出来る。
特に問題もないのだが、まあだいたい特に問題はないなんて言うときは
どこかつまらない音がしている訳だ。
なんというか煌めき不足。
どこか腑抜けの音だ。
寝起きだからというのもあるが、あんまり悠長にエージングを待ってはいられない。
と言うことでTAOCのボードを敷いて、その上にTAOCのフットを置いて…
と、無精もんのよっしーらしからぬ事をやってみる。
今さらこんな事をやって音が変わりました、みたいな話しもどうかと思うが
随分変わってびっくりした。
さて、それにしてもこのPRA-2000も30年選手位なのだから
もっと手を入れても良い気もしてきた今日この頃。
2月17日
母の23回忌をやってきた。
早いものである。
23回忌ともなると本当に内輪だけであるが
参列いただいたおじさんおばさんは幸いにも元気である。
しかし確実に22年の歳月は流れているのだ。
振り返れば当時本当によくお見舞いに来て頂いたが
その頃のおじさんおばさんの年齢に、よっしーは追いついてしまっている。
恐ろしいことである。
生きていてくれればよき話し相手になっただろうが
もはやそれを言っても始まらないというおばさんの言葉には重みがあった。
亡くなるのが20年早かったというのにも一同同感である。
どうにもならない。時間は逆転しない。
ただ、やはりあれだけ元気だった人が一番に。
あまりにも早く去ってしまったことが
22年経っても尚皆信じられないでいる。
こんな時、詩人ではない僕も、空の青さを無情に感じるのだった。
さて、それはさておき音だが気にくわない点が多少ある。
だいぶ良くなった。
だいぶ良くなると至らぬ点がいっそう気になるのがマニアだ。
今日はロジャースの下に敷いたTAOCのボードを撤去した。
この方が多少良い。
もちろんTAOCが悪いとかそういう問題じゃあない。
万事状況の問題なのだ。
疑わしい要素は色々あるのだが一辺にやってしまうと訳がわからなくなる。
この辺りオーディオの厄介なところだが
とにかく時間が掛かる趣味なのである。
2月19日
オーディオで悩むなんていうのは贅沢な話しだ。
被災地の復旧は道半ば。今回の豪雪で孤立となってしまった人達は
未だ一息つけないでいるというのに、だ。
申し訳ない気もするが、生ある内に楽しませて、あるいは悩ませて頂きたいと
よっしーは思うのである。
さて、悩みと言えばプリアンプ。
これは数多くのマニアが悩む所だろう。
往年の名器に行き当たってしまえば、それで完結という気もするが
よっしーの場合なかなかそうはいかない。
プリはシステムの要。
だが、特にスピーカーとの相性というのもあり
万能というのも無い。
繰り返しになるがよっしーの手元に自己所有の物として残っているのは
デンオンPRA-2000とカウンターポイントSA3。
両者の性格は相当違う。
どちらか一個に絞れると良いのだが、これがなかなか難しい。
ここ数日PRA-2000を使ってきて、やはりこれはこれで良いプリだ。
楚々として、正確で、爽やか。
特に正確という部分においてカウンターポイントと差を付ける。
だが、ロジャースLS5/9をよっしー好みに鳴らすとなると、ちょっと情熱不足。
これは超簡単に言ってしまうとプリとスピーカーの相性がイマイチという事だ。
そこでカウンターポイントSA3を引っ張り出してみると
今度は時に情熱過多というか、50のよっしーが10代の嫁さんを貰ったみたいに
なりかねない所がある。
令嬢PRA-2000に悪い遊びを教えるのと
じゃじゃ馬馴らしをするのとどちらを選ぶ?
令嬢を強化しようと思ったが、ちょっと後回しにする事にした。
となるとじゃじゃ馬馴らし。
まず一番簡単な事からやってみる。
何かというと減衰器の挿入である。
まずSA3というのは本当にハイゲインで多血症のプリだ。
故に超小音量再生をやろうとすると骨が折れると言うか困難を極める。
ボリュームゼロの位置からちょっと上げただけで熱血音量、熱血サウンドである。
ほとんどDレンジに入れただけでズリズリ前へ進もうとする大排気量車みたいだ。
ゲインが高すぎるのだから下げれば良い。
その為にはボリューム交換とかボリューム付近に抵抗を入れるとか
球を交換するとか色々ある。
だが、最も簡単なのはプリ、パワー間に抵抗を入れてしまう事だ。
実は以前にもやったのだが、その時は邪魔臭い感じがしてすぐ外してしまった。
今回それを復活させてみた。
すると…
見事な迄にゲインが下がる。
当然ボリューム位置はかなり上げる事が出来る。
これは大成功である。
音はどうか?
検証中ではあるが、聴くに堪えないほどの劣化というのは無いみたいだ。
それよりもボリュームを上げて使えるメリットの方が大きいのではないか。
取り敢えずの感想としては、ビタミンを飲み過ぎたPRA-2000みたいな音。
初めの一歩はこれで良い事にして
これからあれこれやってみよう。
2月20日
あるレギュレーションの中で戦わなければいけないのは大変だ。
やっかまれるのは才能がある証拠と言えばその通りだが。
せっかくの才能を潰してしまわないためには
そろそろ違う物差しの世界へ移した方が良い事だってある。
…柄にもない書き出しになったが話しはウチの音についてに戻る。
プリ→メインの間に抵抗を入れてみて、どうか?
やはりボリューム角を上げられる良さはある。
考えてみるとSA3で9時以上ボリュームが上がるなんて事は
まず無かった訳だから、とても新鮮な接点を信号は通っている?
愉快痛快。
だが…。ちょっとじゃじゃ馬馴らしが進みすぎている気もする。
良く覚えていないが、今入っている抵抗で、多分13dBマイナスくらいになっている。
-6dBくらいで良い気がする。
あまりにフツーの音過ぎて、カウンターポイントらしさが損なわれている気がする。
さっそく抵抗を取り替えようかと思ったが、それは早計なのでちょっとだけ
このまま様子を見る。
2月21日
オーディオに焦りは禁物。
ただ、時間に限りがあるのも事実。
-13dBの抵抗を挟んだSA3の音。
良い点もあるがこれはいささか行きすぎだろう。
確かに扱いやすく、素直で良い音だ。
だが、なんとも詰まらない。
これならプリがSA3である必要がない。
といっても抵抗を買いに行く暇も無いので
先ほど別の方法でアッテネート。
これの方がまだマシだ。
しかし、ちょっとゲインダウンした方が実用に適することは良くわかったから
次はちゃんとした方法を考えようではないか。
(これは今回使っていたヤツ。抵抗値を換えればこれでも充分)
2月23日
おとうさん、あなた又無駄遣いしてきたでしょ?
い、いや、る、ルーさん、こ、これ全部でもあなたのエサ代にも及ばない…
言い訳は聞きたくない!
そ、そんなー…(涙)
…ということで続く
2月24日
話しは真っ直ぐ進まない。
今日まで↑
そして明日から↑
何を見せてくれるの?って?
これは先日ご紹介のラックの一番下に来る板を裏返したところ。
1200W×450Dの21_厚合板だ。
この上に600W×450Dの箱が四つ載っかる。
さて、今回はキャスターを付けてラックを移動し易くした。
年中ラックの裏にアクセスするよっしーにとっては具合が良い。
ただ、当初からキャスターの数に疑問はあった。
四隅に一つずつ。
これは良いとして、センターに一つで良いのか?
何しろ上に来る機材の総重量は半端ではない。
と言うことでキャスターの数を総計5個から8個に増量。
さすがにこれは安定感が違う。
実際に不具合があった訳ではないのだが
心の安定感が違うのだ。
わかっていたら最初からやれ?
それをそうしないのが、よっしーのケチなところである。
キャスター一つと言っても取り付けネジまで含めると一カ所600円くらいは違う。
三つ違えば1.800円くらい違ってしまう。
これはドケチのよっしーとしては見逃せない差だ。
たった1.800円のために機材を全部動かすのは馬鹿らしいだろう?
その通りなのだが、実はこれ、想定内。
オーディオ機器というのは無闇に動かさない方が良い。
これは一方の真実。
実際よっしーも、ちょっと前は掃除すらしないで置いた時期がある。
無精をして、ではない。たまたま狙った音が出ている時などは
指一本触れない方が良いのだ。
部屋の掃除も御法度となる。
ただ、何かを変えたいとか、新しく何かをしたいという時は話しが別だ。
その場合は積極的に物を動かさないといけない。
今回もラックの一時解体に伴って、ここ数日使っていたTAOCのボードを撤去。
PRA-2000の下にあった物も上に載っていた物も撤去。
ついでにCD-10→プリ→メインの2カ所のケーブルも交換。
それが訊いたのか効いたのかどうか知らないが、音はちょっとだけ
狙っていた方向に向かい始めた。
これも経験から来る、カンみたいなもんなのだが
そこを誤ると袋小路に入ってしまう。
とにかく大づかみに音の方向を出す。
何かを敷いたり挟んだり載せたりはその先の話しにしておきたい。
その為にも、機器は、まず動かし易い状態にしておくことが大事。
細かいことはその先だし、先に行っても動かしづらいオーディオは
ご勘弁頂きたいというのがよっしー流ということになる。
2月25日
わかったような事を書いたりして、ちょっと恥ずかしい。
で、まあ二つのプリの間を行ったり来たりしていた訳だが
結局SA3を使う事に、当面はした。
実は減衰器がもう一つ見つかったのだ。
自分で作っておいて、作った事を失念していた。
見つかったのは-3dBの減衰量の物だった。
-13dBと比べると10dB違う訳で、こりゃ全然違ってくる。
-3dB位だとSA3のボリュームでワンクリックくらいの量だ。
これじゃあ意味無いな、と思ったのだが
使ってみると案外いける。
夜半に聴く音量となると、このワンクリックの違いが大きい。
そして-13dBのとは違って音も死なない。
次は-6dB位のを作ってみようと思うが当面は-3dB仕様でオーケーだ。
これが決めてとなりPRA-2000を押しやってSA3が常駐復活。
それは良いのだが、実はあれこれやっていて気付いた事がある。
それはピンケーブルの劣化だ。
正しくはピンジャック部分で、もっと厳密に言うと半田の劣化みたいなのが
あるのでは?と疑いを持ち始めた。
MITのケーブルを愛用しているのだが、そろそろ手入れが必要なのでは?と思い始めた。
で、今はISODAのケーブルをCD→プリ→メイン間共に使っているのだが
これが又塩梅が良い。
実はISODAの方はちょっと前にピンプラグ内部の半田補正
(というほどの事ではないのだが)を行ったのだ。
よっしーはアクセサリー音痴を自認しているので
細かい事は言わない(言えない)主義だ。
だが、半田の劣化というのは話しが別だ。
MITのケーブルもピンプラグ交換などすべき時が来たのだろう。
手を入れないといけない。
ただ、救いというか今の時点ではISODAケーブルが
実に良い仕事をしてくれている。
これは何よりのことだ。
2月26日
話しは戻って先日のお買い物の一つ。
ピントが合っていないが、知る人は知っているスピーカーケーブル。
ダイエイの30芯平行ケーブルだ。
最近は細くて扱いが容易なケーブルが好きだ、と書いたら
これを教えて下さった方がいた。
何より安いので心惹かれた。
まとめ買いと違うからちょっと割高な買い方となってもメーター100円だ。
これを10メーター買って二等分。
で、ロジャースLS5/9も後期型はバイワイヤ対応なのだ。
そこでダイエイを低音側に使い、高音側は従来使ってきた物
(ブランドを忘れたが特価品)とした。
ダイエイも細いし従来の物も細い。
これでどんな結果が出るかとワクワクしていたが
最初は期待はずれ。
エージングの問題というにはちょっと詰まらない音だ。
しかしこれはダイエイのケーブルの問題ではないと判断。
そこでこの時プリをPRA-2000からSA3にして(プリとメインの間に
-3dBの減衰器も同時に入れた)ピンケーブルも交換したのだった。
その結果だが、これは良い。
30芯のケーブルだが低音の量感もバッチリ。文句なし。
そして濁りがない。
…というほどケーブルについて語る資格もないよっしーだが
あまり特殊なケーブルでないと良い音が出ないというのは困るので、
こーゆーケーブルは歓迎だ。
ケーブルについては諸説あり、極端にいうとケーブルで音は変わらない
なんて事も言われるが、さすがにそれはない。
だからといって極端に何かだけ信仰しても仕方ない。
万事相性という物があるからだ。
今回はここへ来て色々な物が上手く嵌ったようだ。