8月2日
また一つ歳を重ねることが出来た。
明日はこの人達の、一年一度の晴れ舞台。
…って、要するにいつもの夏祭りのPAです。
仕事を休んで、です。
8月5日
ある朝のよっしーの部屋の風景。
深い意味は全くない。
ただ、ロジャースは壁際に後退。
いかにせんスピーカーが前に出ていると、この広くもない部屋では
邪魔に感じて仕方ない。
音以前の問題で嫌になってしまっては本末転倒?
そこで壁際に。
それだけで部屋は非常に広く感じる。
8月6日
広島に原爆が落とされた日だ。
それとは別に、22年前のこの日の夕刻、我が家にもこの場所で爆弾が落とされた。
あの日も何故か夕暮れがとても綺麗だった。
いつかこの日を忘れる日が来るだろうか?
いや、絶対にそんな日は来ない。
もう二度とあんな衝撃は喰らいたくない。
8月8日
ステレオ誌2010年7月号。
…ってことは3年経過?
おわかりのようにこの号にはスピーカーユニットが付録で付いているのだが
ユニットと言っても完成品ではなくてキット。
キットと言うことは作らなくてはいけないわけで、それが面倒くさくて未開封のまま今日に至る。
それも何故か二冊ある。と言うことはスピーカーキットは四つあるわけで…
いつか作ろう。
作ろう。
きっと作ろう。
キットなだけに、きっと作ろう…
いつかキット…
と思っている内に三年が経過してしまったのか(汗)
まあ何でもよろしい。取り敢えず作る。
このユニットについてはとっくに色々な人が色々な事を書いているだろうから
今さら何も語らない。
マグネットとフレームを合体させている、の図。
ここにも接着剤は登場するがネジ止めがあるのでここは明確。
ボイスコイルをフレームに固定↑
この辺りから接着剤頼みになるのが、よっしー的には苦手な分野。
センター決めがこのフィルムみたいな物を丸めて差し込むだけというのも
仕方ないが曖昧な感じがあって、よっしー的には苦手。
コーンのエッジもセンターも接着剤勝負。
写真はたくさん撮ったが、大幅にカット。
四つ出来上がったの図。
最初のワンペアを作るのと比べたら次のペアは超スピードで作れた。
この辺りが慣れの凄さ。
ただ、道楽として考えるとさっさと作ってしまうのはつまらないとも言える。
出来上がってしまうのを惜しむように一行程ずつ楽しむのが通人か。
そしてもうひとつ思ったのが、スピーカーユニットというのは
多少のバラツキはあるだろうな、ということ。
もちろん工場では熟練工が、もっと優れた道具を使って作るから
素人の日曜大工と一緒にはならないが
曖昧さがある分バラツキの入り込む余地はあって
だから面白いと思った。
このユニットは完成品を買うと倍くらいの値段になるはずだが
作ってみるとそれくらいの差があって当たり前だと思った。
やっぱり人間何かを作ってみたり、直してみたり
壊してみたりする事は大切だ。
取り急ぎ付属の段ボール箱キャビネットに納めて、配線してみましたの図。
栗スピーカーの上に載っかっているのがそれ。
別にこれをやりたかったわけではなく、プランがちゃんとあるのだが
まずはユニットがちゃんと機能するのは確認しておかなくてはいけない。
さて、塩梅は…??
8月10日
しかし暑い。
もちろん夏は暑いのだし、世界を見渡せばもっと暑いエリアはある
と言うことになるのだが、そんな事を言ってもどうにもならないくらい暑い。
これまでの人生で一番暑い夏、と言って上げても良いでしょう。
これはもうどうしようもないと言うか、適度に涼をとってじっとしているしかないのでは
あるまいか?
10代だったらプールも良いが、ある年齢以上になったら本当に夏眠した方が良い。
と僕は思う。命に関わるゾ。
正直オーディオどころでもないのだが少しだけ話しを進める。
ステレオ誌2010年7月号の工作人間大特集の中で
川村さんという方が6ユニットマトリックス音場スピーカーを発表されている。
実はこの記事がずっと気になっていた。
いわゆるマトリックス方式はバランスアンプでは使えない。
*その理由がわからない人や、バランスアンプって何?っていう人は
先にその点について検索を掛けて理解をしてください。
このページを覗いてみようという人にはその部分の説明は要らないと思うが、
思わぬ方が読む場合もあるので一応注意書きをしておきます。
出来ないはずの事がどうして出来るのか?
怪しい話しではあるまいか?と
いやいや、そんな事はないのだ。
いわゆるマトリックス方式の結線は出来ないのだが
差信号用スピーカーのユニット数を増やす事で対処可能なのだ。
こちら↑が一般的なスピーカーマトリックスの結線図。
でもって、こっち↑がユニット数を増やした結線の図。
*歴史的暑さの中で、元々頼りないよっしーが書いた物だから
間違いがあれば直ぐご指摘くださいませ。
フロント(あるいは和信号)の部分は無視して
リア(あるいは差信号)の部分だけ見てみよう。
いわゆるマトリックス結線では一つのユニットでR-LあるいはL-Rを
再生するのだが、これを一つのユニットでR、もう一つのユニットで-Lをと再生して
空間合成しているのが6ユニット方式だ。
この方式だとバランスアンプでもマトリックス音場を実現出来るのが
わかるはずだ。
もちろん8Ωユニットを使った時の片ch負荷が2.7Ωになるなど
デメリットもあるのだが何事もやってみないと始まらないので
3年遅れでやってみた。
続く(ただし暑さに負けなかったら)
8月11日
ところでバランスアンプでも可能な音場スピーカーの結線としては上記のようなものもある。
これは長岡先生作の「太郎」の概念図だ。
L+Rは空間合成。
ここで右方向から逆相のLを。
そして左方向からは逆相のRを送り込む。
昨日の結線と比べると、こちらの方がシンプル。
ただし-Lの信号を発しているユニットと
-Rの信号を発しているユニットは
正に単純に逆相を出しているので
中央二つのスピーカーから出される低音を
打ち消してしまう恐れがある。
そのため「太郎」では右端と左端のユニットにはコンデンサーで
ローカットが行われ、位相補正のためリニアフェイズ方式が採用されている。
*「太郎」について詳しく知りたい人は「長岡鉄男最新スピーカークラフト2
フロア型と音場型」を捜しましょう♪
昨日の図の様な方法だと例えば+Rを発しているユニット2に対して-Rを発しているユニットは1なので
低音の打ち消しに対する心配は無い。ただ、アンプの負担は大きくなる。
8月12日
バランスアンプで使用可能なマトリックス的音場スピーカー。
キーワード1はテレビ用。
キーワード2はデジタルアンプ。
テレビはテレビのままで使うのが良いとかなんとか言いながら
一定周期でテレビ音声を相手にしている。
これは一種のビョーキであろう。
本来ならテレビ置き台兼のスピーカーを自作するところなのだが
今回はそこまで行かないと思う。
取り敢えずの実験で終わるだろう。
実験なので配線その他がゴチャゴチャなのはご勘弁。
マトリックス的スピーカーなのだから
目の前にユニットが6つ並ぶのがあるべき形。
左にあるのがLと-R。真ん中に来るのがLとR。そして右にRと-L。
…なのだが写真を見ると真ん中にコンコルド105が存在する。
ステレオ誌付録のユニットが4つあってもまだ二つ足りない。
実はその昔学研が付録にしたP-700?のキットも組み立てしないまま持っているのだが
あいにくこれは一本しかない。
ということで人手不足は解消ならず。
開き直ってコンコルド105登板。
しかし、これが正解。
どう正解なのか?
まずテレビ用のスピーカーというのは小音量で豊かな低音が得られる必要がある。
コンコルド105は実に良く出来た小型スピーカーで、今回の目的にはピッタリ。
P-650を使って…となるとダブルバスレフのキャビネットなど用意しないと
こんな音にはならないし狙い通りになるかやってみないとわからない。
そんな事を考えるとコンコルドを使った方が遙かに簡単。
問題は能率や音色の点で繋がるかどうかだが、やってみたら綺麗に繋がった。
(コンコルド105は6Ω)
後は何より気になる音場感だが…
8月13日
軽く工作。
昨日の写真よりはすっきりしただろうか。
これで音は良くなったか?
…これが100%良くなったと言い切れない所にオーディオの面白さがある。
段ボールの極薄密閉箱からしっかりした15_の平面バッフルへ。
段ボールキャビネットも馬鹿にしてはいけないのだ。
最初の写真の時にはボテッとした低音の厚みがあって
それは一種独特の魅力を感じさせてくれた。
上の写真の時はその辺りが後退。
あるいはコンコルド105に使っているスピーカーケーブルを
交換したのも影響しているのか?
まあその辺りはいつか別の機会に検証しよう。
それより音場スピーカーなのだからその辺りの効き目が問題だ。
結論を言うとソース次第。
ソースが嵌れば抜群の効果が出る。
…って、あまりにも当たり前過ぎて結論にも何にもなっていない?
では、別の言い方をすると過去によっしーが作ってきた
マトリックスピーカー達(3本タイプも4本タイプも作った)との比較では
一番成功している。
…これもビミョーな言い方?
いや、マトリックス(型)のスピーカーというのは案外難しいものなのだ。
作るのも難しいのだが、鑑賞するのも容易ではない。
こんな物でサラウンドが実現する筈がない、と思いこんでしまうと
最初からダメになる。
では、広がれ広がれと念じているとどうにかなるのかというと
そうでもない。
更に更に言ってしまうと、案外テレビ本体だけでも
適度に音が広がる場合もある。
どんな場合にそうなのかというと、まずソース側で
あからさまに弄った音が入っている場合。
それとテレビ本体に仕掛けがある場合。
拙宅では二台ある液晶テレビの内の一台は設定で音を弄れる。
正直それを適度に使った方が簡単で成果を得られたりするからたまらない。
…そんなに色々わかっているなら初めから詰まらない実験をするな?
…その通りでございます。
しかし、しかし、実はサラウンド以外の部分でも求めるところがあって
今回の実験は行っている。
それは何か?というと子供達がiPodやiPhoneなどを接続して
使えるシステムを作ってみたかったということ。
8月14日
とは言ってもそんな物作っても子供達が使う確率は極めて低い。
だが、特に女性陣はiPhoneなどでヘッドフォンも使わず
音楽を本体のスピーカーで、割れるような音にして聴いていることがある。
それを見ると考えてしまう。
もちろん利便性等考えると、ドックだブルーツゥースだ
ネットワークだとか色々あるのだがドケチのよっしーが
そんな物に手を出す筈がない。
まずはアナログ接続で、かつある程度の音質が得られる物を
手持ちの物で、と考えたら、デジアン+スピーカーの一体化というのが
頭に浮かんだ。
そう、作りたいのは一種のアンプ内蔵スピーカーなのだ。
それがたまたまテレビの下に仕込まれていれば
テレビとiPone両方に使えるのではないか?という構想。
この利用法にはデジアンが最適。
なぜかというと電源オンのままでも電力消費がほとんど無いから。
アンプのスイッチは入れっぱなしで使える、と言う風にしておかないと
誰も利用しなくなる。
特にテレビの場合は、テレビの電源だけ入れて普通に使える様になっていないと
感謝されるどころか恨みを買う。
そして一体型が良い。
配線は見えない様にしないといけないからだ。
だが、フツーにデジアン+ステレオスピーカーでは面白くない。
そこでかねてより気になっていた、マトリックススピーカー的要素を盛り込んでいる次第。
女性陣の立場からすると音場は二の次。
ましてサラウンドなんてのは三の次四の次。どーでもよろしい。
ついでに言うとステレオですらある必要がない。モノラルでも良いのだ。
重視されるのは音域バランス。
嫌われるのは低音不足。
硬質な音も嫌われる。
どこか包容力があって甘く優しい音が好まれる。
これは断言しても良い(嘘)
そしてしつこいが使い勝手が大事。操作するのはテレビの電源スイッチだけ。
それくらいで無いといけない。
ボリュームはテレビ、あるいはスマホ等の本体でコントロールする事になる。
だから取り敢えずはテレビやスマホのヘッドフォンアウトからデジアンに接続。
音量はある程度の所まで上げておいてそこからの増減を手元で行うのだ。
で、その観点で見ると今回の実験システムは既に大成功。
テレビの音を聴いていても、スマホの音を聴いていても
マニア以外誰も文句を言わないであろうレベル。
重心が低く、低音が太く過剰ではない。サブウーファー不要。
声が聴き取りやすく、いざという時は音も渦巻く(ソースによる)。
ばかみたいに誉めるな?
いえいえ、これほとんどコンコルド105の力なので
誉めているのは105についてなのです。
しかし、このままではいかにせん画として美しくない。
これをどうするか?
それだけが問題で、大問題だ。
8月24日
電解コンデンサー交換ちゅう。
8月25日
JA-S41のフォノ基板。
ブーン。ボソ。バリッっと不穏な音がフォノ入力のみ起きるということで
既にトランジスター様達の足は磨いてあるが症状収まらず。
そこで目立つ電解コンデンサーだけでも交換してみようかという事になった。
丸で囲んであるのがそれ。1000μF16V85℃と同220μF。同47μFが各チャンネル一本づつ。左右合計六本。
写真では手前側が交換済みで奥が交換前の物が付いている。
ご多聞に洩れず、新しいコンデンサーの方が遙かにコンパクト。
コンデンサーについては諸説あるがまああまりムキになって交換しなくても良いんじゃない?というのが
よっしー的解釈。
ただし明らかに不良となると話しは別だ。
それから今回使用したのは音響用ではなく一般品。
理由は安いから(笑)深く考えていない。
撮影後残り三本も交換して試聴した。
一応聴ける状態になったし、出ている音はさすがJA-S41というもの。
ただし残念ながら右チャンネルにまだノイズが載る。
他のフィルムコンデンサー類も交換が必要??
やっとちょっとだけ涼しい日もありそうなのでやってみるかもしれない。
8月26日
ふと思い立ってもう一台のJA-S41(一台目)を引っ張り出してみた。
これもフォノはいかれていたよなーと思いつつSL-7を繋いでみたりする。
するとこちらはフツーに音が出てしまう。
あれ??
まあ仕方ない、1ヶ月くらいオーディオ休眠だったから過去の記憶が曖昧になっている。
それに出たんだから良いじゃない。
音だけど、やけに分厚い。
そーいえばS41の一台目はこういう傾向にあったな、うん。
それで気まぐれにDS-301を繋いでみるとこれがまた良い。
FMにしてみるとレコードほどではなくなるがそれでも”厚い”音だ。
素晴らしい。DS-301のウーファー様がちゃんとお仕事をしている。
こーなるとDS-301って本当に良いスピーカーだ(現金)。
しかしやっとこんな事を楽しもうという気温の日が訪れたが
また暑くなるんだろうな…
8月27日
自分で自分の日記を読み返してみたら
JA-S41一台目はフォノイコのトランジスターの足を一本磨いたら
それだけで直ってしまったと書いてあったじゃないか(汗)
ひどい呆け方だ。
で、SL-7を繋いで…なのだが厚みのある音は良いが
ちょっとぼけている。
よっしーは自分が呆けるのには寛大だが機器のぼけには厳しい。
このプレーヤー、何故かインシュレーターを殺さないと本気の音にならないのか、
やっぱり黒檀ブロックを四隅に挟んでリジッドにしてみたら音質向上。
もっとも全てのSL-7でそうなるかは知らないが。
さて、ところで今DS-301はご覧の通り左右泣き別れ状態で部屋の隅と隅に追いやられている。
こんなんでまともな音がするのか?と自分でも思うのだが、これが案外悪くない。
この辺りオーディオの、理屈の通らない部分だ。
まあ考えてみれば以前はロジャースをその位置に置いて楽しめていた。
ただDS-301をフツーに置いてしまうと耳の高さにウーファー
みたいな感じで上手くない。
そこで天地逆にして。つまり301は逆立ち状態でおかれている。
これで耳の高さにツイーターやスーパーツイーターが来る。
精神安定状も大変結構。
8月30日
相変わらず写真が酷いのはセンスが無いからで許してね。
ゴチャゴチャしているけど実験?中はいつもこんな感じ。
何をしているのかというとカーステレオを室内で鳴らしてみているの図。
ポイントは入り口と出口をホームオーディオ用の機材にしているところ。
出口はコンコルド105。
入り口はヤマハT-5。
このカーステレオにはRCAのLINE INがあるから簡単に接続出来る。
滅茶苦茶なセッティングで、音はどうだ?
これが結構いける。
部分的には凄くいけている。
ソースは当然FMなのだが臨場感が素晴らしく、
また効果音などの部分では完全にサラウンドしてくる。
小型スピーカーを部屋の真ん中に置く、というセッティングの効果だろうが
それにしても気付けばカーステレオのCDデッキなのだ。
内蔵チューナーを使っていないところもポイントか。
カーステレオについてはその内また詳しく書かせて頂ければと思う。