5月4日

よっしーの部屋へようこそ、とか何とか言いながら、最後に人様をお招きしたのが
いつの事だったか?
という感じ。正に看板に偽りあり、だ。
まあ途中で子供達に部屋を明け渡したりしたあたりから、オーディオ出来なくなっていた
期間があったのが致命的だったかな?


で、素晴らしく久し振りにKchanさんにご来訪頂いた。

特になにか目覚ましい事をしたOFF会とかではないのだが
人様をお招きするだけで、こちらには気づきや学びがあるので
やっぱりOFFは大事だと思った。

夕刻kazzさんにいきなり連絡を取って強引に引きずり込み(笑)
半ば宴会となり、久し振りに良いお酒を呑めた気がする。

”一応”だが人様をお招き出来るところまでは復帰したと思うので
今後はもう少しOFFを出来ればと思っています。
皆様どうぞよろしくお願い致します♪


5月5日



ここ最近せっせとパッシブコントローラーを弄ってきて言うのも何だが、
プリアンプがあるのはやっぱりだ。
で、思いつきでPRA-2000を登板させてみたら
これがなかなか良い(笑)

いや、本当に立派なものだ。
そして不思議なのだが、ロジャースLS5/9が来た10年位前
PRA-2000では5/9がまるで鳴らなかったのですよ。ホント。

それが今はこのプリでも充分十二分に鳴る。
パワーアンプだって変わっていないし、ケーブルだってそんなに…。
オーディオって不思議ですねー。

さて、入れ替えてみてひとつ気づいたのですが
PRA-2000だとボリューム位置が10時〜12時くらいで常用音量になる。
これは小音量再生に好適で、ありがたい。
パッシブを出したのも、そもそも極小音量で音がキチンと出て、
左右偏差が無くて…というところがポイントだったのですから。

これでもう少しボリュームのフィーリングが良ければ…
そして出来ればリモコンが使えると…(←おいおい…汗)


5月6日
プリかパッシブかにかかわらず、
ロジャースの鳴りっぷりは過去最高となっている。
(鳴りが良い=最高の音、という意味とは大違い。笑)
これは何故か?と思うのだが多分置き場所が良いのだと思う。
良いというのは合っている、という意味だ。
やっぱりオーディオの基本は、まずその部屋の中で
一番スピーカーに良い所を捜して置くこと?
しかし、それは実際にはなかなか叶わない。
何故なら生活という物があるからだ。
実際、今のロジャースの置き場所も音以外の意味では
誉められない場所だ。


まず、見た目が良くない。
左右のスピーカーの間にベンチがあるなんてのは不細工
次に左右均等に使っていない。
左に寄っているし、Lchのスピーカーの傍に間仕切りがある。
こんなのでは良い音はしないだろう…と思ったが
案外大丈夫?不思議ですねー。
最大の問題はRchのスピーカーが人間の動線に近い所にあるので
ともするとぶつかってしまうこと。
セッティングに狂いが出るのはご勘弁。

…さて、プリアンプPRA-2000だがますます快調
大変結構なことになって、一人で喜んでいる。


5月8日

ロジャースの音については現状で良いとして、
置き場所にはやや疑問がある。
ついでにリスニングポイントにも疑問はある。

ロジャースを聴く時、今は床にベタ座りだ。
先日の写真で見えるピンクのうさぎ型の座椅子
座って聴く。
これで丁度ロジャースのツイーターと
耳の位置が合う
のである。

昔のオーディオ雑誌ではこたつがリスニングポジションという
人も散見したが、2011年の今はいかがなものだろう?
あまり居ない気がする。
しかし、ここにフツーの高さの椅子を持ってこようとすると
なかなか邪魔くさい。
邪魔を承知で持ってきても、今度はロジャースと高さが
合わなくなる。
そうなると今度はスピーカースタンドを高くするか、
スタンドの下に何か敷いて高さを稼がなくてはいけない。
そうやって、今より音が良くなる保証があれば良いが、
悪い方に動いたら最低だ。

それともう一つ。
床にベタ座りというのも悪い事ばかりではなく
そのまま横になるのも簡単という
生活上のメリット
?もある。
なんだかんだ言っても日本人は床にゴロン
が一番リラックス出来るのだ。

でも、つくづく来客向けのポジションではないなと
思ってしまう。
悩ましい問題だ。


5月10日
よっしーの部屋には今三系統の装置が鎮座している。

スピーカーだけで12本(!)
どんなに広い部屋かと言われそうだが、6畳に毛が生えた程度だ。

まず系統目はロジャースLS5/9を鳴らすシステム。
パッシブコントローラーが退きプリアンプPRA-2000が登板。
メインアンプはHMA-9500
系統目はAVアンプAVC-2870を使いDS-301+栗スピーカー
スピーカーマトリックス接続)を鳴らすシステム。

送り出し側は共有の部分が多いが、DVP-S9000ES(他にCDP-401CD-10
が時々出て来る)、SP-10MK2+DV-507の自作プレーヤー、
GT-2000X+WE-407GT+YGT-1+YOP-1+Y31PB1(預かり物)、
SR-929があってフォノイコはHX-10000
チューナーはKT-1100

この一系統目と二系統目は一長一短というか、それぞれ面白い存在となっている。

多分オーディオ的に高音質なのはロジャースの方。
こちらはピュア2チャンネル。

ただ、それと異なる良さがDS-301の方にある。

…とひとくされ書いたところで低音のお話し。

一般にオーディオマニアというのは低音が出ると喜ぶ。よっしーもその一人だ。

それだけ低音は難しいと言える。

出れば良いというものではないし、低音感くらい人によって違うものもない。

まあここで難しい低音の話しをするのは止める。

取り敢えずロジャースもDS-301も低音は良く出る。

ただ、この二つの低音感はやっぱり違うから面白い。

もの凄く陳腐な言い方をすると、ロジャースは本当にバスレフらしい鳴り方をする。

ウーファーは20センチだし、エンクロージャーは小さい
しかし実に豊かな低音なのだ。
本当に何の変哲もない2Wayなのに…。やるな、イギリス人!

対してDS-301だがでかいウーファーのついた4Way密閉。
ユニットの割にエンクロージャーは小さいと言える。
これで低音が…。出るもんだ。

ただ、ここが面白いのだが(いや、当たり前なのだが)
低音の出方が違う。

DS-301の方は“見えない低音”というか、これ見よがしなところが無い。
一聴すると“あれ?”って感じなのだが、底力がある。
地の底から沸き上がってくるような低音だ。
本気を出したら凄いんだぜ”と言うような低音。
それからすると、ロジャースの方は、もっとわかりやすい。

ただ、アンプが違うので、DS-301の方も駆動系を取り替えると違ってくる可能性はあるが、
素性は変わらない気もする。

もう一つは音場感で、ロジャースシステムの方は取り敢えず2本でやるのが良さそう。
ピュア2チャンネルの世界だ。

DS-301の方はリアの栗スピーカー無しだとつまらない感じ。

これは両者の方向性の違いとも言えるが、同時にセッティングから来る違いとも言える。

ロジャースの方はスピーカーの周りに物を置かないセッティング。
対してDS-301の方は物に囲まれ壁に近い。

ところがDS-301の方は(この部屋、今の環境では)このセットの仕方が良いのだ。
試しに、と左右や真ん中にある物達を片づけると、とたんに音がまとまらなくなる
このあたりがオーディオの面白いところで、机上の空論だけではどーにもならない。


5月11日
低音が、高音が、というのはオーディオの世界では
いささか古くさいお題となっている。
現在は、音場こそが語るべきものなのかもしれない。

半ば置物と化していたロジャースを引っ張り出したのは
以前にも書いたが、かないまるさんに触発されてだ。

それとTANNOY-GRFさんに刺激されて
スピーカーを出来るだけ部屋の真ん中へ…というのも
試してみた…というか試そうとした。

まあ実際に部屋の中央付近まで、というのは叶わず
ロジャースもほどほどのところに留まって貰っている。
しかし、大いに参考にさせて頂いてはいる。

それでいながらDS-301は壁にぺったんこ、みたいな置き方なのだが
これは”先に生活ありき”的アプローチにも
やはり挑戦したいからだ。
そして、ピュア2チャンネルとは違う
スピーカーマトリックスでの音場を楽しむ方向に振っているわけだ。

ピュア2チャンネル的見地からすると、スピーカーマトリックスなど
どんな目で見られる物なのかわからないが
ギミックを楽しむものと思えば、これほど面白いものは無い。

…そんなこんなで複数システムが広くもない部屋の中に同居して
しまっている。相変わらず煩悩真っ盛りの自分がここに居る。


5月13日

ついこの間までパッシブパッシブと言っていたのに、プリがあったらあったで
プリアンプって素敵♪と思ってしまうわたしは、やっぱりいい加減な奴です。

いやー、プリは良い。
PRA-2000の場合フォノが三系統、TUNERAUXが各一系統。
TPAEが二系統ある。
現代の基準からすると少ないのかもしれないが僕には充分。
ついでにサブソニックフィルターがあって、MUTINGは-20dBと完全にプリアウトをカットすることも出来る
二段階が用意されている。
プリアンプ万歳

更に良いのがプリアウトが二組あること。
これは便利、ということでちょっと遊んでみることにした。 



メインアンプの話しだが、拙宅にはHMA-9500(前期型)、HMA-9500(後期型)、
そしてHMA-9500MK2とHMA-9500番が三台ある。

そこで、このうちの二台のHMA-9500MK1を使ってバイアンプに挑戦することとした。

バイアンプに挑戦したことは過去にもあったが、あれから随分経っている。
あ、更に好都合な事にLS-5/9後期型スピーカー端子がツイーター、ウーファーそれぞれ
独立した物が着いているのです。



…ということなのだが、実はバイアンプというより、パラレル接続に興味があった。
パラレルドライブというと藤岡誠先生が熱心。
どういうものか?簡単に言ってしまうと一台のステレオパワーアンプで右側のスピーカーの
ツイーターとウーファーをドライブ。もう一台のステレオパワーアンプで左側のスピーカーの
ツイーターとウーファーをドライブするという物。

なかなか贅沢な方式で、よっしーにはにつかわしくないのだが、まあちょとした遊びということで
ご了承ください。

さて、取り敢えず間に合わせのスピーカーケーブルとピンケーブルを追加して試してみると…

*註:節電が叫ばれておりますので
この企画、期間限定です。あくまでも…


5月14日
さて、取り敢えず間に合わせのスピーカーケーブルとピンケーブルを追加して試してみると…


音は無事出たのだが、?という感じ。
期待が大きすぎたのか?“それで?”と思わず自分で自分に突っ込みを入れたくなった。

良くなっ…、どころか却って普段より後退しているようにさえ感じる?

こりゃどうしたことか?

色々考えるべきことはある。
1、一台のHMA-9500が寝起き。
2、二台のHMA-9500の音色が必ずしも同一とは限らない
3、ケーブル類がお粗末過ぎる。

…ということで、まず、3の要因を潰そうと思いDS-301からISODAのケーブルを取り上げて
スピーカーケーブル交換。ただしピンケーブルはそのまま。

結果からいうとこれは結構影響大
さすがに間に合わせのケーブルが酷すぎたか。
ツイーターが、というより全体の品位が上がる。

ただ、依然として気になるところがある。

一つが力感の後退
ここのところロジャースで特に感じられていた鳴りっぷりの良さが息を潜めた?


5月17日
パラレル接続、あるいはバイアンプ接続を数日続けてみた。

そして今はフツーに一台の接続に戻している。

面白い。実に面白いのだが、得られる物もあれば失われる物もある、というのが
現時点での結論。

フツーに一台の接続に戻してみると、なるほど二台使いにはさり気ない余力みたいな物が
あったのだなーと気づかされる。

クリアーネス。音場の展開。
一台にすると失われるものも多い。

…のだが、では二台使いが全項目でベストなのか?というと一概に言えない。

何に文句があるんだい?と言われると、“まとまりの無さ”なのだ。

どうしても違和感が抜けない。それがこの数日いつも感じていたこと。

なぜか?

一つにはHMA-9500MK1が二台、と言っても両者に違いがあるのではないか?ということ。
それがパラレル接続(左右で別アンプ)にしてもバイアンプ(ツイーターとウーファーで別アンプ)にしても
影響してしまったような気がする。

考えすぎなのかもしれないが、オーディオ機器というのは登場するキャストが多ければ多いほど
ややっこしさを増す
傾向にある。
 
アンプが倍、ということは、単純に悩みが倍、なんてことでは済まないのだと思う。

そー考えると、純然たるマルチアンプ、マルチウエイなんてやっている人は16倍、32倍、64倍の悩みを抱えている
可能性もあるわけで、“大変ですね”と思わず声を掛けたくなる。

なるほど、疲れ果てたらP-610一発のシステムに戻りたくなるはずだ。
アンプは一台。スピーカーはフルレンジ。
これが最も悩みから遠ざかる方法かもしれない。


5月18日


オーディオが好きだから“オーディオ”という単語には敏感だ。
今日珍しくフツーの新聞でオーディオという言葉を見掛けた。
「お!?」と思って記事を読むと住宅機構元室長が
提携先買収を提案
 「フラット35」参入巡り
…という見出し?

要してしまうと、容疑者は参入を希望する住宅ローン専門会社に対して、
機構がすでに提携している企業を買収するように提案して、
候補企業の経営情報を漏らしていたということ。
便宜を図った見返りとして現金約200万円を受け取ったということで
逮捕となったらしい。

それはさておき、問題はその動機で、
この方オーディオ関連機器の購入などで多額の借金があり
わいろを返済や生活費にあてていたとのこと…。

笑うところではないのだが、怒るよりも先に笑ってしまった。
一体どんだけオーディオに注いだんだ?

しかし…。ここにお集まりの通人にはおわかりの通り、
残念ながらオーディオというのはお金を注いだからどうなるってもんじゃない
僻みで言うのだが、なまじお金があるばっかりに
ちっとも良い音が出ないなんて事だってある。
下手をするとお金に頼れば頼るほど音が酷くなっていくなんて事も
考えられる。

オーディオは、というか趣味というのはお金じゃないのだよ…

より良いオーディオライフに必要なもの。
それは時間(手間)と友達と、そしてサムマネーだ。

容疑者さんはネットを良く見なかったのだろうか?
世の中にはゴミ置き場から拾ってきた機器でオーディオを楽しんでいる人
たくさん(かどうかは知らないが)いる。

返す返すも残念なお話しである。


5月23日
色々やったが結局パラレルもバイアンプもやめて
シンプルな結線に戻した。

深い意味は無い。またやりたくなったらすぐやる。
ただそれだけのこと。

LS5/9にISODAのSPケーブルを持って行かれた
DS-301は音無の構えだったが、それが戻って数日ぶりに活躍。

音だが、やっぱりこちらにはこちらの良さがあることを痛感。

実にマニアらしからぬ発言だが、“低音”がとても良い。
ロジャースの低音も好き。そしてDS-301の低音も好き。
大変結構なことである。
どちらにしても、大変音楽的な低音(と思っている)。

そして、しつこく楽しいスピーカーマトリックス
ロジャースでは真剣な顔をして2chの空間再生に挑むが
DS-301側ではそんなことはしない。
とにかくこの面白さはやってみないとわからないし
ちょっとばかりコツも要る。
あ、それからAVC-2870はAVアンプゆえリモコンが使える。
これはやっぱり便利で、今後プリアンプの導入には
リモコン付きが必須になるかもしれない。


5月26日


A LONG VACATION
説明の必要がないアルバムだ。

この事は以前触れたと思うが、同年同様にヒットした
寺尾聡さんの「Reflections」は後年中古レコード屋さんで
大量に見ることになるも「A LONG…」の方は、まず見つからなかった。

これは「Reflections」の方が倍くらい売れたから、ということもあるだろうが
どうも「A LONG…」の方が買った人の想いが強かったからではないかと
言うのが個人的分析。

さて、このアルバムが発売され、売れに売れていた1981年
よっしーは大学一年生だった。
ひねくれ者だし、お金も無かったからどちらも購入はしていない。
ただ、売れているのは知っていた。
「Reflections」の方は、それでも貸しレコード屋さんで借りて
テープに録って聴いていた記憶がある。
「A LONG…」の方はなんとも軟派というか
時流におもねった様な感じがして(もちろん誤解)パスしたのだろう。
それでも「恋するカレン」とか「さらばシベリア鉄道」なんかは
フツーに口ずさめていたのだから、どれだけ耳に入っていたかが知れる。

で、「A LONG…」は10年後。1991年に1.500円のCDを買った。

特に強い想いはないのだが、これのLPをどうしても手に入れたい
という気持ちは持ち続け(オークションで買えば簡単だが)
ついに今年、某OFFで100円にて購入。
のどに刺さった骨が取れたような気分になっている。
(面白いもので「EACH TIME」の中古LPは大量に出回っている)

さて、針を落としてみると盤質は大変良い。これは拾い物。
しつこい様だがスピーカーマトリックスは最高で、
大滝詠一さんもきっとスピーカーマトリックスでマスタリングしたに違いない
…というのは冗談だがDS-301+栗スピーカーが良いあんばいで歌ってくれる。
と、ここで悪戯心が起きてCDも続けて聴いてみる。

これが結構印象が違うから面白い。
ピチパチと弾けるような感じ、ベールを剥いだような感じは
CDの方が強く、見かけ上の力強さも勝る。
ただ、よく聴くとどこかオーバーアクションで、
そのくせ隙間風が吹くような印象もある。
面白いものだ。

面白い…のだがCDとアナログとどちらが良いとか、そんな話しでは無いので
念のため。

まずCDとADで、アンプのボリューム角一定だとしても
音量が違う。ここは気をつけないといけない。
また、一口にCDだADだと言ってもプレーヤーが違えば音が違う

更には、マスターの問題がある。
正確にはマスターとラストメディアの相性の問題がある。
ラストメディアが何か?をどう想定するかで音の決め方が
違っても不思議でない。
(その辺を全く考えなくても不思議ではない)

手元にあるCDはCD選書の一枚。
きっとLPに使ったマスターそのままでメディアがCDになったのだろう。
その後20thエディションでリマスターされ、
先頃30thエディションが出て、再度マスタリングが行われている。
ネットでインプレを読むと30thエディションがLPで聴く印象に近いのかもしれない。

…などと書いていると、結局20thも30thも欲しくなる訳で
これじゃレコード会社の思うつぼ?(笑)

ま、“みんなちがって、みんないい”(金子みすずさん)のです。

*アンプはDENON AVC-2870、スピーカーはDS-301+栗スピーカー。
プレーヤーはCDがSONY DVP-S9000ES。
ADがSANSUI SR-929+テクニカAT-15Eaでお届けしました。
なおフォノはAVC-2870のMM入力で聴いています。


5月27日
1981年と書いたらとっても懐かしい気持ちになった。
1981年から四年間、僕は大学生をやっていた。
通う場所は都内某所。
この四年間について語り出したら大変なことになる。

東横線に毎日30分〜45分揺られる日が続いた。
往復3時間くらいはトータルで掛かるのだから
ウオークマン(実際はステレオプレスマンが愛器)は欠かせなかった。
今の人がiPodを手放せないのと同じだ。

レンタルレコードエアチェックで手に入れた音源をテープに収めて
デイパックに放り込んであった。

その中の一本に、佐野元春さんのもあった。
片面が「HERT BEAT」で、もう片面が「SOME DAY」だった。
これは良く聴いた。
ただ、片面が「SOME DAY」という事からすると
そのテープは1982年になって作った物のはずだけど…。
レンタルレコードで借りたレコードを二枚録音して、
そのテープを持ったまま、その日先輩のアパートに、
他2人くらいと一緒に泊めて貰ったのを覚えている。
飲み会の後の流れだったのだろう。
一人暮らしをしている先輩の部屋という物を見て
「なんだか大人っぽい」と思った。

その帰り、バスに揺られてこのテープを聴いた。
なんだか自分も都会の人間になったような気がしたものだ(笑)

佐野さんは1980年デビューの筈だが、とにかく大変新鮮だった。
ちょうど時代が移り変わる時期、というのがある。
1980年前後というのはそういうタイミングだったのだと思う。
1970年代にフォークと言われてスタートした物達は
やがてニューミュージックと呼ばれるようになった。
ただ、何がニューなんだろう?という思いはあった。
簡単にまとめてしまうとフォークと歌謡曲が融合して
ニューミュージック
になった気がする。

それが'80年代を迎えて、やっと本当の意味で目先が新しい物
なったように思う。
まあ冷めた言い方をすれば外国の影響が強くなり、
例えば佐野元春さんにしてもブルーススプリングスティーン
影響なども色濃く見えるのも確か。

何でも良いが、時代はこうしてちょっとずつ移り変わっていくものなのさ。

ガラスのジェネレーション/NIGHT LIFE/バルセロナの夜/IT'S ALLRIGHT/
彼女/悲しきRADIO/GOOD VIBRATION/君をさがしている(朝が来るまで)
INTERLUDE/HEART BEAT

どれも僕には思い出深いものだ。

CD登場のちょっと前
当時の若者はこんなLPをターンテーブルに置き針を落とし。
テープに録っては外ではウオークマンで聴いていた。
ひょっとすると足元はデッキシューズだったかもしれない。
トレーナーはボートハウスだったかもしれない。
車はファミリアXGだったのかもしれない。
もしかするとダッシュボードにパームツリーの模型が乗っていたかもしれない。
男も女もサーファーカットだったかもしれない。
女の子の髪は、あるいは外巻きだったかもしれない。
深夜番組はオールナイトフジだったかもしれない。

どうです?どれか当てはまりませんか?


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