VHSテープのカビ落とし

3月3日

早いぞ。もう3月だ。

さて、2月28日付けの日経朝刊
氷雪の断面」というコラムを青島健太さんが書いている。

キムヨナのボンドガールの演技を見て思った。
「これには誰も勝てない!」
勝てないというのは浅田真央や安藤美姫のことではなかった。
バンクーバー五輪に出場した他の競技の選手だ。

(中略)

テレビのアップはキムヨナの黒いネイルまで映し出し
その演技を見る内にキムヨナとボンドガールが完全に重なってくる。
ピストルを持つポーズを作って最後に彼女が撃ったのは、テレビを見ている
世界中の人の心だ


(中略)

我々は五輪を見ているようで、実はテレビを楽しんでいるのだ。
現地に取材に行っても、アルペンの全コースを見ることはできない。
結局はその多くをテレビを通じて見ることになる。

(中略)

テレビが五輪の居城
その住人としての適性で、冬の競技は見事に収入と人気の明暗が
分かれている。


正しく理解するには原文を自身の目で読んで頂くしかない。
しかし何となくはわかって頂けるのではないか。

現代ではやはり多くの物を映像が。テレビが運んでくる。

ネットがどうこうというのはあるが、支配力でテレビの映像には及ばない。

それ(テレビ)にマッチするかどうかは、収入や人気という面で考えると
非常に大きなポイントになる。

映像恐るべし。

つきあい方は考えないとね。



話しは変わりHiVi3月号。

3月4日

HiViという雑誌。実は新刊を買うのは初めてだ?

いつも、STEREO誌やAudioBasic誌と同じ欄にありながら
購入には至らない本、という自分的位置付け。

失礼してしまった。改めて、今の僕にはかなり面白い。

なんというか、こっちの分野になると知っているようで知らない事が多くて
嬉しくなる。

ドキドキ、ワクワクという感覚は、やっぱりウブな内の方がたくさんあって、
それゆえ楽しい。

気が付く事がいくつかある訳だが、色々あるので箇条書き調にする。

1、映像の世界はオーディオの世界より元気

これはある意味当たり前かもしれない。
「よお〜し、今日はこれからでっかいスピーカーを買いに行くぞ〜!」
とオヤジが言ってもだれもついてこないし白い目で見られるのがオチだが
「よお〜し、今日はこれから大画面テレビを買いに行くぞ〜、
今日からウチもハイビジョンだ〜!」といえば
家族もまんざらではないだろう。当然だ。

それを考えるともっと元気でも良いと思う。
一般性を考えるとHiViはSTEREOの10倍20倍売れても良い?

2、デジタルとの融合

これも当然なのだがこの勢いは数年前から凄い加速だ。
10年前ではほぼ皆無。20年前だと誰も信じない世界が広がっている。

3、新しさについていけない

…というタイトルはその昔の邦画、「バカヤロー!2 新しさについていけない
から引っ張ってみた。

同映画では藤井フミヤさん演じる主人公が、CDの時代の到来で
今まで大切に集めていたレコードが聴けなくなると憤慨していたが
AVの世界の加速たるやそんなものではない

過去の名器すなわち過去の遺物に、あっという間になってしまうのでは
ないか。

それを「楽しい」と思える人。
「なんだ、今度はこれ買わないとダメなのか」と苦笑いをしながらも
財布を開ける人でないと、先端にはいられない世界。それがAVかもしれない。

よっしーの場合は、「到底ついていけない」と苦笑するだけだ。

2010年3月現在出来ることは、
世間に逆行して、「置き去りにされたメディアで遊ぶこと」。

この方針でいる限り、モデルチェンジ、規格変更は大歓迎ということになる。
なぜなら価格がそれだけ下落するからだ。

10年前、20年前に世間がやっていたことをやればよい
と開き直ってしまえばこれほどローコストハイクオリティライフを
手に入れやすい時代もない。

もっとも、これじゃあ経済に貢献は出来ない
そこはお許し頂きたい。

(続く?)

3月5日

(続いた)

4、用語がわからない(笑)

SDって何?HDって何?…というところから始まるので
そりゃ大変だ。

わからない用語をリストアップしたらとんでもないことになる。

しかし便利な時代である。ネットで検索掛ければ何だってわかる
わかるついでに色々な言葉が付随してくるのを更に検索していくと
どこまで行くかわからない。正にネットサーフィンだ。

それからすると35年前は大変だった。
チューナーって何?ターンテーブルって何?って感じで
いちいちわからなかった。
だから雑誌の存在意義も強かったのだけどね。

5、映像の評価は比較的明快

百聞は一見にしかずというが
やはり目に見えるものの話しは早い
その点音質評価というのは誠に難しいものだと思う。

どこか「本当かしら?」と思われる危険性をはらんでいるし、
「正しく伝わるだろうか?」というドキドキ感を伴う。
しかし映像ならその点かなり安心。
後は好き嫌いの問題だけか。

自分は映像の追い込みなんてしたことがないので
あれこれ弄っている人達の書いたことを読んでは感心している。

ただ、この分野も総じて平均年齢は上がっている?
若手の参入がないのだから当たり前か。
それでもオーディオ評論家よりは将来性がある気がする。
新規参入はない?

6、評価の観点

CDであると音質だけだ。
だが映像は当然そこに映像評価が加わる。
というか映像評価が大事。
画は悪いが音は超特薦というディスクがあっても困るだろう。

ただ、音も無視できない訳で、これは観る者にとっては救いとなろう。
どちらか満足出来れば良いわけだ。
評価する側にとっても救いかもしれない。
もちろん大変かもしれないが…

もう一つが「内容」
これは本来AV評でやってはいけないのだと思う。
映画なら映画評論家がやるべきだ?

しかしそうはいかない
映画の内容としてはいかがなものか?でも画質、音質とも最高、
というのもあるだろう。
あるいはその逆もある。

これはやむを得ない。

一般ユーザーにとって一番重要なのは内容
その映画が面白いか否かというのは大事なところ。

どこにウエイトを置くかで話しは変わってきてしまう。
音楽CDももちろんそうだが映画はその辺が更に強い。

7、読者訪問

オーディオもそうだがAVマニアも現実の生活と折り合いつけつつ
頑張っている
のがうかがい知れる。

AVの場合総じて機材の数もオーディオよりも更に増えるので
苦労が多いようだ。
古くからのオーディオマニアでもあったという場合
アナログプレーヤーもあればブルーレイもあるという形になり
折り合いをつけるのは並大抵ではないことになる。

、アクセサリー
これもAVの方がオーディオより豊富で悩みが深い。

機材が多い、結線が多い

楽しい?のはデジタルケーブルでもちゃんと画、音共に変わる事。
高価なケーブルは有効みたいだが一本でも高いのに
何本か必要となるとこれは地獄か?

HDケーブルの自作など楽しそうだが手間暇コスト考えると
買った方がましかも。

防振対策などもオーディオ同様なわけで、これもやり始めるとキリがない。

…と、わすれないウチにとつらつら書いたが自分用の覚え書きみたいな物だ。
読んでも怒らないでね。







ところでおめでたいキリ番を自分で踏んでしまった
お詫びにキャプチャーしたのを貼り付けます。
末広がりでおめでたいこと。

3月6日

内々でオーディオもちょっと鑑賞はしている。

アンプはDSP-A1でスピーカーがDS-301というのは一定。
送り出し側はCD-10も快調なのだがCD-Rを再生しないというのが
難点でDV-S10Aにも頑張って貰っている。

しつこくて申し訳ないが、今の僕はDSP-A1とDS-301の音をとても気に入っている。
マニアの耳には物足りないかもしれないが
自分的には「安心出来る高音質」だ。

テレビ(地上波アナログだ)によしビデオによしで本当に和む。
CD-10やDV-S10Aで聴くCDの音も良いのだ。
これらのプレーヤーはともすると険しい音を出すタイプなのだが
DSP-A1がその辺を上手く押さえて美味しいところだけ
引っ張り出してくれるのか、こちらも和める音となっている。

ただ、単なる昼行灯ではないことも確か。

先日久し振りに「オーディオベーシック50号記念付属オーディオチェック用CD」を
掛けてみたのだが(これは本当に良いチェックディスクだ)



トラック16の水の流れのエンディングはちょっと難物であり
滝の音がどうしてもホワイトノイズの様に聞こえてしまい勝ち。

ところがこの音が、DV-S10A+DSP-A1+DS-301の組み合わせで
やっと滝の音らしく聴けた。

これにはちょっと感激した。

もっとも以前聴いていた時の環境が悪すぎたから
何とも言えないのだが、水の粒子が見える様に鳴ってくれたのは
やっぱり嬉しい。

色々あるけど、やっぱりオーディオ(音のみ)は楽しい。

もう一つ、これもしつこいがDSP-A1のBASS EXTENSION
本当に良い。
フロントにある程度のスピーカーが使えるのであれば
AVやる際も下手なサブウーファーは不要と思えるし
その方が質が良いかも知れない。

もっとも、それではサブウーファーが売れない訳で
ヤマハとしては作戦失敗かもしれない?


3月7日

再びVHSの話し。

テープを何度も巻き直すことでカビ落としが出来ると
喜んでやっている話しを先日書いた。

お陰で古いテープを一応観られるレベルまで立ち直らせる事が出来ている。

しかし…!



落ちたカビはデッキの中に残る
これがその写真だ。

恐ろしいなんてもんじゃない(絶句

非常識極まりないデッキの使い方だが他に手がない。

長年連れ添ったHR-S5000にこんな事させたくなかったが
改めて掃除用にデッキを買うのはご勘弁。

悪いがHR-S5000に露払いを請け負ってもらい
HV-S11は温存という形。

HR-S5000は汚して悪いがその分アルコールとエアーでの
掃除を繰り返し徹底
している。

燃え尽きるまで付き合うからご勘弁を。
頼むぞHR-S5000!



…しかしビデオデッキを大切にしたかったらテープ管理が
基本
ですなー。
今更そんな事わかったって仕方ないけど…

でも、先日会社の女の子に「ウチにもビデオデッキがあって
もう壊れていると思って先日出してみたら動いたんだけどテープが切れちゃって…」
と聞いたとき最近の経験を元に色々話せた。
その子の家にはHDレコーダーがあるというので
もう良いじゃないかと言ったのだけど
過去に録画したビデオがたくさんあるらしい。
まあもう手を出さない方がお勧めだけど、いきなりそう言うと
冷たい人みたいだしね。

それとネットを徘徊してみると、ビデオデッキの保守というのは
それはそれで立派な趣味の一つとなっている事にも気づく。

なんか嬉しくなる話しだ。

それとは話しがちょっと違うがハイエンドの世界でオープンリール
注目されているとも聞く。

色々な規格に触れられる時代。
良いではありませんか♪



追伸めくがヘッドの掃除は本当に必死にやらなくてはいけない。

徹底的にやったつもりがテープによってはハイファイ音声が途切れて
ノーマル音声になってしまう事があった


懸命に掃除するがダメ…

いよいよデッキをダメにしてしまったかと落ち込むが
結論を言うとどうやらテープがいかれている
(レンタル落ちの100円テープ。汗)
まともなテープに入れ替えてみたら大丈夫!

頑張れHR-S5000♪

3月8日

少し前の日記で閉店するレンタルビデオ店
VHSテープ(黒澤作品)を何本か買った話しを書いた。

先日いよいよ店じまいも近いだろうということで
また立ち寄ってみた。

VHSは一本100円まで値下がりしていた。
それでも棚には品物が満ちあふれている。
今更100円でもVHSは買わないということか…

三本ほどレジに運び、何気なく店長と話ししてしまった。

結局テレビが高画質になってしまいビデオではザラザラした画質に
なってしまうためダメなのではないか?というのが
店長の見解。

なるほど、ウチには大したテレビが無いからビデオでも大丈夫ということ?

しかし、そもそもテレビをそんなに高画質にして良いことはあるのか?

結局需要創造の一環か?
「もうこれではダメか」という心境に追い込めば
人々は新しい物を買いに走る…のかな?
(よっしーは走らないからよくわからないが)

店長いわく、もっと問題なのが地デジ化
今現在の普及率は??

果たして地方に住むお年寄りまで一人残らず地デジに乗り換えられるのか?

確かにそう言われてみると怪しいもんだ。

ある日を境にテレビ(従来のアナログ)が映らなくなる。
これは突然電話が繋がらなくなるのに等しい一大事かも。

装置を取り替えれば観られますよ、というのは簡単だが
誰もがその費用を払えるのか?

あるいはアナログの延長
あるいは地デジ受信機の無料頒布

そうでもしないと場所によってはパニックを生むかもしれない。

どーなるんだろう?

いや、他人の心配をしている場合ではない。
我が家のテレビの右隅にはしっかり“アナログ”の白抜き文字
輝いている。

地デジってどうしたら観られるの?

わかっているようでわかっていないよっしーだった…(汗)



ちなみにレンタル上がり100円也の「ペリカン文書

さすが人気作。かなり逝っちゃっていました(汗)

3月9日

レンタルビデオ店というのは30年位前、一種のベンチャーだったようだ。

しかし今は衰退している。

ツ○ヤ等の一人勝ちになっているからというのもあるが
パッケージメディアから非パッケージメディアへ
時代が舵を切ったからというのが大きいようだ。

「こんなに凄い勢いで時代が変わるとは…」
というのが店長のつぶやき。

レンタルの仕方も変わり、ネットで注文してポストに返却
の方が流行らしい。

それはそうだ…というのは簡単だが、
これは「空間」という物の価値がどんどん無くなっている事を意味している。

物が置いてある場所。そこに足を運んで店員さんと
最低限でもやり取りをして買ったり借りたりするという行為が
消えていく。
そうすれば必然的に「場所」は要らなくなる。

それは不動産価格の下落にもつながるだろう。
そしてもうひとつ、「人手が要らない」ということにもつながる。

つまり雇用が失われるということだ。

そういう仕事を選んだのがの尽き、とか
工夫が足りなかったというのは簡単。
しかしそんなもんじゃないだろう。

便利になって嬉しい反対側で仕事を失う人がいる。

店長の話を聞いて、さすがに考えてしまった。

もっとも、よっしーが何か言えた義理ではないかもしれない。
何しろレンタルなんかお店だろうがネットだろうが
した試しが無い
借りるのも返すのも面倒で仕方ない)

ソフトもハードも買わないから社会に貢献も出来ていない。

よっしーの場合は生まれたときからの筋金入りだが
最近こういう人も増えているのではないか。

買うにしてもショップで新品など買わないというケースも多い。
もう物は世の中にあふれてしまった。
個人間でそれが回ってしまったりすると(オークション等)
お店の売り上げはさっぱり上がらない。

かつて隆盛を誇った会社が左前になるのを見るのは
楽しい面もあるのかもしれない。

しかし誰かの減収は誰かの仕事の売り上げダウンだ。

決定的な解決策はない。
みんなで上手くやるしかないのだ。

僕も20年も30年も前の機材を使っていてはいけないのだろう。

たまにはお店で客扱いというのを受けてみたいな。
ホント、客扱いをされた試しがない。
書いていて改めてそう思った…


3月15日

うっかりすると一週間なんてあっという間だ。

…っていうか一応仕事が忙しかったのだが。

やっと本日一息。



そんなタイミングで謙一さんからディスクスタビライザー
お届け頂いた。

まだ「見てるだけ」なのだが見ているだけで和める。

これまで幾多のスタビライザーを拝見してきたが
これだけユニークな形は初めて。

とはいうもののこの形極めて合理的
何しろスタビライザーをつまみやすい

掴む、ではなくつまむ、というフィーリング。

握力が要らない。落とす心配が無い



あまり愛くるしいのでアップで撮影。
(本当はちょっとセンスのない撮り方なのだが)

早くしかるべきところに置きたい。


3月30日

4月までカウントダウンというのに何という寒さだろう。



アナログには不利な室温となってしまったが
謙一さんのスタビライザーを無事レコード盤の上に置けた。

あらためて、だが、何とも薄くて愛くるしい

これで大丈夫か?と正直不安になったが
レコード盤は“すっ”と微妙に沈むので役割は果たしているのがわかる。

そして音は?

ごくごく普通であると感じた。

ごくごく普通とはなんぞや?と思われるかもしれない。

つまり、要はスタビライザーとしての役割は普通に果たしているという
風に思って頂けるとよろしい。

実際レコードスタビライザーでどれだけ音は変わるのか?

これがもう実にビミョーな問題だと思っている。
これはもう、過去それなりの数や種類のスタビライザーを
使わせて頂いてのよっしー的結論だ。

では何でも同じか?

それもビミョーに違うのだが
それを知るには各種テーブルシートとの相性や
果てはプレーヤー全体との相性を見なくてはいけないと思う。

今回はターンテーブルがSP-10MK2
トーンアームがDV-507
カートリッジがDL-103(シェルはLT-13)という組み合わせで
ターンテーブルシートはJP-501
インシュレーターはテクニカの、品番は忘れたが
ごくごく普通のタイプ。
これがGTラックに載っている。
フォノイコはHX-10000
プリがSA3
メインがHMA-9500のMK1。
スピーカーはDS-301という組み合わせ。

フォノイコ以下は変わってもそんなにスタビとの相性は無いと思うが
ラックまでの各要素は複雑に絡むと思っている。



画像は参考出品でヤマハのYDS-3
重量は十分で、音以前のところで使い手を信頼させてしまうが
この辺の心理はもう仕方ない。
そういうのが良ければそういうタイプを使えば良い。
今回の謙一さんブランドの軽量級タイプは
そもそも方向性が違うのだ。

謙一さんからの書き込みにもあったが
これらの削り物はコストや手間の面から言えば
軽量級の物の方が掛かって
いて(たくさん削るから)
割高になるくせに購買者からは文字通り軽んじられるという
実に矛盾に満ちた存在(かわいそうな存在ともいう)といえる。
今回のスタビはその矛盾に敢えて立ち向かった
異色作とも言える。



なによりレコードスタビライザーなどという物は
音がどうこう言う前に
持った感じ(重量的なものを含む)や持った感じ。
佇まい、などという物がその人に合わないといけない。
何しろ使うとなったら日々使う物だし
割と目に付くところに置かれるものだからだ。

…というような事を改めて感じた今日このごろだったのでした。
謙一さん、いつもながらありがとうございます♪



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