11月3日

ところで125CCのバイクって乗った事があったっけ?と遠い目をして
振り返ってみたらあった。

一台はHONDAバイアルスTL125
もう一台は同じHONDAのスクーターでスペーシー125だった。



こちらTL125イーハトーブ

*申し訳ないが自分のの画像を見つけるのが困難で
取り敢えずホンダ様のサイトから拝借した写真です



TL125はあまり長いこと乗らずに終わったと記憶する。
元来がトライアルをするためのバイクでなのだが
よっしーは根っからの町中派で(だったらTLに手を出すな?
もっぱら通勤にしか使わなかった。これではせっかくのTLも宝の持ち腐れだ。

それでもこの4サイクル単気筒は優秀で、出足はトルクフルでなかなかだった。
当然スリム軽量だから街乗りにはその意味で最適。

何で長く乗らなかったのかというと、やっぱり煩雑なシフトチェンジが必要というのが
ちょっと嫌だったのだと思う。
加えて当時は乗る物が多すぎて(爆)あまり出番が無かったというのもある。

そしてもう一台のスペーシー125
リトラクタブルライトではない二代目のヤツだ。
これは実は会社の仕事バイクで買って貰った物であり
故にだいぶ乗った。



こちらスペーシー125。
これもまた写真が一枚も残っていない様で
ホンダ様のサイトからお写真拝借です。




4スト単気筒の125スクーターということで
速度は大したこと無いと思いがちだがとんでもない。

これは町中で笑っちゃう位速い

何しろオートマチックミッションな訳でやることはアクセルを開けるだけ。
“ガバッ”と一気に全開にして後は保持するのみ。

そうすればバイクの方で勝手に最適な加速をしてくれる。

これが素晴らしい結果に繋がる訳で、400cc位までのスポーツバイクは
大抵スタートのところで置き去り
になる。

4気筒のマルチエンジンみたいなヤツほどそう言う目に遭う。
トルクは細めなのだからもっと1速2速で高回転までぶん回してから
シフトしなくてはいけないのだが大抵の人はチェンジが早すぎる。

相手がピンクナンバーのスクーターだからとなめているからそうなるのだろう。

スタートで置き去りにされ、たやすく抜き去れる筈の物にさっぱり追いつけないのだから
それは熱くなっている姿が目に浮かぶ。
(嫌な性格?笑)
もちろん最終的には抜かされるのだが、その前に“どうでもいいや”って感じで
こちらはアクセルをゆるめてしまいオヤジ走りモードにしてしまっている。

お兄さん達はちょっと傷つきながら走り去って行くのでありました。


11月6日

ということで125ccまでの、いわゆる原付二種というジャンルにも
侮れない魅力的なバイクはたくさんある。

街乗りに限定して考えると、これほど魅惑的な物はない。

ただ、ひとつ難点は高速道路に乗れない事だ。

まあこれは当然で、幾ら何でも原付のお仲間で高速は危険

そう考えると250ccという選択肢が次に出て来る。
これだと俄然パワーも上がり車体も大きくなる。

免許としては小型二輪では駄目で中型(と最近言わないが)
が必要。維持費もそれなりに上がる。

ところがよっしーは何故か250ccだけは所有した事がない
避けた訳ではない、縁がなかったのだ。

これには免許取得のタイミングもある。

1970年代中盤、250ccというジャンルは、ちょっと輝きを失っていた

何故かというと自動二輪免許が三段階に分かれ
401cc超のバイクに乗るには大型二輪免許が必要となってしまったからだ。

教習所で取れるのは中型二輪=400cc迄の限定免許。
そうなると乗れる限りの最大排気量400ccに人気が集中するのは
無理もない。

そんなこともあって各社250ccのメリットは理解しつつも力が入らない。
一時250ccは400ccモデルと車体共通で排気量だけ250ccにダウンという
通称“お下がりモデル”のオンパレード
となってしまった。
これでは人気が出るはずがない。

例えばHONDAはホーク2のスケールダウンでホーク250。
YAMAHAはGX400のスケールダウンでGX250。
RD400をスケールダウンしてRD250。
KAWASAKIはKH400のスケールダウンでKH250という具合だった。

面白いものでSUZUKIだけは400のスケールダウンの250を持っていなかった。
4サイクルのGS400に対してGS250というのはその時無かった。
2サイクルでGT380の下にGT250はあったが両者は別物でGT250は希少な250専用モデルだった。


そんな頃、雑誌ミスターバイクは“250ccこそ日本人にベストな選択”ということで
特集を組んだりした。
250ccにクオーターバイクという呼び名が付いたのもこの時だと思う。
リッターバイク=1000ccの四分の一の排気量が250cc。だからクオーターバイク。

さすがミスターバイク、的を射た特集だった。

しかし一雑誌のかけ声だけでは世の中は動かない。

それでも1978年に、まずSUZUKIがGT250の後継車種、RG250を発売。
元々GT250は隠れ250最速バイクの呼び名もあったくらいだから
後を継ぐRGが遅いわけがない。
軽量ボディーに30psのハイパワー。
最速の250の登場。その座は後年YAMAHA RZ250が出るまで譲らなかった。

1979年。続いてKAWASAKIからZ250FTが登場。
こちらは4サイクルの250専用マシン
Z1000の影を残すフォルムで人気をさらう。

250ccバイクが復活したのはこの時だと記憶する。


11月7日

250ccが日本人にとってはベストバイクというのは間違っていないと思う。
車検がないというのも正直大きなメリットだ。
(整備しなくて良いと言う意味ではない。
そもそもバイク乗りは整備は自分で良くするものだ)

もちろん400ccを選べばそこにはプラス150ccの良さがある。

しかし余力を求め始めるとキリがないのも事実で
例えばタンデムでツーリングなどというと
750ccクラスに敵わない。

その代わりやっぱり車体は重くなるし、まあデメリットもある。


夢想はこの辺にして、実際問題となると250ccも無理で
やっぱり原付二種以下がターゲットとなる。

何しろ買ったって乗れるのは年に数回な気がする。

リッターバイクを買ってガレージに寝かしておくというのも一つの趣味だが
よっしーはそんな器でない。
年に何回しか乗らなくても惜しくない物にしておきたい。

そうすると125cc以下しかない
自賠責も安いし、任意保険もファミリーバイク特約で賄える。

更に言うと適度にぼろい方が良い。
新車なんか買えないが、買ったとしたら
モッタイナイからやっぱり乗らなきゃ、となってしまう。
それは嫌だ。
あくまでもこちら主体で付き合いたい。

…という前提でネットを徘徊してみる。

ところがどのバイクも安くないのである。

よっしーは今人様から注目される様な物には乗りたくない。
それどころか世間から無視される様な物に乗りたいのだ。

そこで実用車なんかも良いなと思ってみる。
CDとかYDとかそんなジャンルで良いのである。

しかし、これがまた安くないのである。

「こんなとっつあんバイクを探す人が他にも居るんだ…」
と妙な気持ちになるが実際それなりの価格で落札されているのだから
どうしようもない。


そこで部品取り車ジャンルまで見るが
それでも相当の価格なのだ。

これは困ったもんだ。
軒下に放置された古いバイクを菓子折一つで譲り受けるのが
よっしー流
だが、昨今物色している時間もないし物件も少ない。

ああ、困った…と悩む日が続くのだが…


11月8日

原付二種でよっしー的に興味を持てるバイクは何だ?

思いつくまま適当に書いてみる。

YAMAHA GT80。ミニトレ80だ。これはタマはある方。
(もちろん50よりは少ない)
HX90…だったか…、90ccで2気筒という変わり種。
ややコレクターアイテム的要素が強い。
同じ90ならRD90の方がまだ現実的?

SUZUKI GT125。良いと思うがタマが少なく安くはない。
RG125も似たようなもの。
ウルフ90、125も良いがちょっとマニアック。

KAWASAKI KH90あたり良いが買った後どうなるか?
面白いところでタイKAWASAKIKH125がある。
タイだろうが125だろうがKHはKHだ。

HONDAはやっぱり車種が豊富だしタマも多い。
多すぎて困るが現実に照らし合わせると
CB125JX。あるは125T
これらは生産期間も長いしパーツも割と期待出来る。
古くなってCB90とかもある。
それとカブ90。これも捨てがたい。

と、正に適当に考えたが一向に定まらない

ここで原付一種。すなわち50CCジャンルに立ち返ってみる。

ミニやレジャーバイクは除外してしまう。

オフロードは125CC以下で幅広く考えたが結局本当に乗るかというと
難しい。

マメタン、ミニトレと考えるが後一歩ピンと来ない。

そこでロードスポーツだ。

これも数は多いが、結局原点に返る感じで
'70年代中盤の三羽がらす、CB50、RD50、RG50に矛先は向かう。

何を隠そうマイファーストバイクはCB50

これにもう一度、も良いが進歩が無いと言えば無い。

それと2ストの瞬発力に惹かれる部分はある。

そうなるとRDかRGだがスタイルで選ぶとRG50になる。
この頃のSUZUKIは排気量にかかわらず、またシリーズに関係なく
優秀なデザインの物が多かった。

そうそう、よっしーは元来4スト派なのでここらでやっぱり2ストか、という気持ちも
強くなるのだ。


11月9日

話しは行きつ戻りつするが上の写真はCB125T
モーターサクリスト1977年10月号の裏表紙の広告だ。

正直この当時CB125Tになんか興味のかけらも持たなかった。
実際に乗れるのは50CCだけだったし、
夢想するのは400や750の事ばかりだったし…。

しかし今回は候補に挙がった。人間勝手な物だ。

結局高くて買えないのだが(笑)今見るとこのスタイル、良い味を出している。
タンク、サイドカバー、テールへと流れるような一体感あるデザイン。

これはインテグレートラインと言われ、後にHONDAのスポーツバイクが
軒並みこのスタイルとなった。
わかりやすいところで言うとHOWKVがそうだったし、
CB750Fなんか代表例だ。



もう一発話しは変わる。

この本は「バイクが楽しくなる本」ダイワアート刊。

著者は堀ひろ子さん。
刊行は1985年10月30日となっている。

これだけ読んでピンっと来た型はかなり鋭いといえる。

堀ひろ子さんは女性ライダーの始祖みたいな存在で
当時としては数少ない大型バイクに乗る女性だった。
世界25カ国ツーリング敢行。
女性向けオートバイ用品ショップ「ひろこの」の経営など
大変な活躍をされた方だ。

そのひろ子さんが突然亡くなられたのが1985年の4月30日
享年36歳。
大変美しい方で、オートバイ雑誌などにも頻繁に登場されていたし
周囲の驚きは大変なものがあった。

ところで亡くなられたのが4月で出版が10月では理屈が合わない?

どうやらこの本、ほとんど出来上がった状態でストップしていたようだ。
故に後書きはひろ子さんの妹さん近田美津子さんが書かれている。

その辺の事情を何も知らないで本書を読むと、後書きで突然著者が
亡くなっている事を知る訳で、なかなかな本と言える?

内容は女性ライダー向け
特にこの頃完全に普及していたミニバイクに乗る女性を想定して書かれている。

今読み返してみると、“大人な視点”で書かれている事に
改めて気がつく。

“上から目線”ではなく、“先輩目線”というところか。

“女なんだから顔は大事でしょ?絶対フルフェイス被りなさい”
みたいな物言いは全くない。
その反面、バイク乗りとして譲れないところは譲らないというケジメがちゃんとある。

やっぱり惜しい人を亡くした。
賢者と美人は短命なのだ。
そうでない人に限っていつまでも長生きする?


11月12日

結局こうなった…



CB50JX

これを見て、ついCB50JX-1と言ってしまう人もいるが
CB50JXが正しい

CB50JX-11976年2月6日発売。
CB50JX1978年3月1日発売。
両者の違いはカラーリングのみと見て良い。

実は僕のはじめてのバイクがCB50だった。
それは上の画像のタイプとは違うCB50JXで、発売は1973年5月10日。

僕が原付免許を取ったのは1978年の事だったので
その時は上の画像にあるタイプのCB50JX、あるいはJX-1の時代だった。
要するに予算の関係で旧型しか買えなかったのだ。

若いと言うことは無謀な事だ。
免許は取った物の運転した事がない
それなのに上野のバイク屋で買ったCB50JXに跨ったよっしーは
一路自宅へ
と走り出したのだから…

しかも季節は12月の10日。
学校の制服のまま。道なんかもちろん知らないし地図なんか無い(爆)

どこをどう走ったのか、今でもよくわからないのだが
4時間くらい掛けて自宅にたどり着いた途端、
寒さのあまりか両足がつったのを覚えている。

(この話し、続く)



11月14日

つまり50ccをゲットしたのでありました。

色々考えたのだがこれになった。

50ccに乗りたかったのか?というとそんな事ではない。
熱く?語ってきた原付二種がメインターゲットだった。

では何故?というと、結局僕はCB50JXが好きなのである。
生涯で三回目のCB50

オーディオ日記でオーディオと関係ない話をこれだけ続けるのも初の事だが
50CCというのはオーディオに例えると8pフルレンジみたいなものかと思う。

これが原付二種(51cc〜125cc)となると10pから12pというところか。

250ccはきっと16p。ロクハンだ。実はベストのバランス?

400ccとなると20p

750クラス30p

38pとかいうと、もうリッターバイク級かも。

どれだから偉いということもない。
それぞれがそれぞれでないと描けない世界を持つ。

8pや50ccに相通じるのは、「使い切る」感覚か。

ミニマムの規格に最大限の仕事をさせる快感。

限界はある。しかしそれが良い。
限界を楽しむ感覚」。それが良い。

11月16日

実際にはまだ走らせてもいないのに
あれこれ騒ぐのも変だが、「自分のバイクがある」というだけで
気持ちはかなり高ぶる
ものだ。
(いや、不動車なら他にも二台あるのだが)

再三書いてきたが、僕がオーディオを中断したのは
乗り物狂いになってしまったからだった


年表的に書くと
'76年〜79年頃 第一期オーディオ狂い

'78年〜'91年 第一期乗り物狂い

'93年〜 第二期オーディオ狂い

…という感じだ。

乗り物趣味を断念したところで第二期オーディオ狂いが始まった。

外に向かえない分、室内で出来る物に目がいったということ。

あれから幾とせ、気が付けば子供達も多少大きくなった。
そしてよっしーも歳を重ねた。

50歳がだんだん近づいて来るにしたがい、
ムラムラとまたバイクに跨りたくなってきた。



ただ、今のよっしーはあまり大げさな物に乗りたくない。
経済的負担、精神的負担が大きいのもごめん被る。

となるとこうなるのだった。



11月17日

乗り物趣味をやめてから、それまで山のようにあった
本、雑誌は処分してしまった。

それでもどうしても捨てる気になれなかった物だけが
僅かに残っている。

上の本もその一冊。
ダンディートークUイギリス車の精神」
徳大寺有恒さん著だ。

平成4年の発行で、当時新刊で買ったのだと思う。
1.800円だからその頃の僕にとっては大金で、
割と思い切って買ったはずだ。



1980年代後半からの5〜6年間は本当に乗り物漬けの日々だったから
雑誌もせっせと買っていた。

で、二輪の世界というのは基本的に居酒屋で宴会やっているような
感じがあって非常にややっこしさが無いのだが
タイヤが二つ増えるといきなり小難しい事を言う世界になってしまうものだと
当時から思っている。

何かと社会だとか文化だとか歴史だと
持って回ったような話が多くなる。

まあ僕は人様の書いた物にいちいち文句をいうタチでは無いのだが
なんか素直に頷けない物言いが多いのが四輪の世界と感じていた。


そんな中で、徳大寺さんの書く物だけは、素直に自分の中に入って来た。

この本も良い。
というかこの本は素晴らしく良い。

ダンディートーク、というタイトルがまず良い。

ダンディー
良い言葉ではないか。

そして今や死語だ。

ダンディーってなんだ?

一口に言えるくらいだったら徳大寺さんだって何百枚も原稿を書かない。

だが取り敢えずここでは簡単にまとめざるを得ないから
そうするが
一口で言えばやせ我慢でありわがままである。

そして男用語なのは言うまでもない。
ダンディーな女という言葉はない。

残念ながら昨今ダンディーを貫くのは難しい。

戦後日本で求められたのはダンディズムなどではなく
ひたすらコンフォート
(快適)だ。

より快適であろうとしたが故に
ある時期以降の日本経済は発展した。

誰よりコンフォートを求めるのは
女、子供、年寄りだが、日本の企業はそれらにすりよるのが
非常に上手だったと言えよう。

もっとも、子供はしつけ次第でコンフォート馬鹿にはならないし、
年寄りと一口にいっても戦前、戦中派などには“快適?そんなのしらん”
という人も少なくない。
その意味で一番たちの悪いのは女だ?


乗り物を見てもオーディオを見てもなのだが
日本という国の作る物を見ると、そこに“思想”というようなものは感じられない。

だからなかなか“ブランド”というものが誕生しない。
あるのはメーカー名のみだ。

もちろん卑下する事など無い
世界最高の技術をもって世界最高品質の物を作る。
そういう点において、やっぱり日本製は凄いしそのことは誇るべきだろう。

ただし、“男の世界”となると
それだけで評価はされない、ということは言える。

果たし合いの場において、「僕は偏差値いくつです」と言っても
何にもならないのと同じで、“それがどうしたの?”
というような事になるようなもんだ。


話はどんどん滑っていくが、ここでバイクだ。

つべこべ言ったが我が家に来たオーディオの内80%位は日本製だ。
乗り物も90%日本製

そんでもってつべこべ言うな、と言われるかもしれないが
オーディオや四輪車はともかく、二輪車は洋の東西を問わず
全てダンディーに通ずる
物だとかねてより思っている。

その存在自体がダンディーではないか。

スーパーカブに雨合羽着て跨っていても立派にダンディーだと思っている。

実にアンコンフォート
女子供年寄りが音を上げる世界。
これぞダンディーだ。

かなり身近に有って、しかも男を見せられる世界。
それが二輪の世界だと思う。


しかし本当にそんなダンディーを貫くのに、状況は逆境としか言いようがない。

状況のせいにする事自体が既にダンディーで無いと言われればそれまでだが、
まあ世の中のお父さんは、現実に立ち返るとなかなか大変なのだよ。

僕自身、子供が生まれて乗り物からはリタイアしている。
バイクに乗らなくなった。
(それでも仕事では延々乗り続けたが)

四輪は自分の愛した車を手放さざるを得なくなり
その後「家の車は俺にカンケー無い」を宣言してしまった。

そこまでしなくても、という説もあるが
何しろ何かやっていると父親なんかすかさず絡んで来る。
(ちょうど伴侶を無くして、絡む矛先が他の家族しか居なくなったもんで)

これには本当に参って、ついには開き直ってしまった訳だ。

以降家に来る車達についてはボンネットを開けた事も無ければ
洗車もした事がない。
単なる道具、と言いたいがそれ以下の扱いしかしていない。
凄まじく冷ややかな目を注いでいる。
マニアに絡むと後が大変だ。

この事が教訓になり、オーディオに関しては
ウチのかみさんは絶対に異議を唱えない。
馬鹿を怒らせるととんでもない目に遭うと身にしみたのだと思う。


ダンディーを貫くのには、子供は持たない方が良いだろう。
もっと言えば結婚しない方がよい。
極限すれば家族が居ない方が良い。

仕事は組織に関わらない方がよい。フリーランスがよいだろう。
ダンディズムは組織と相容れない。

しかしそれも極端だ。
そこまで言うと何も出来ない

むしろ逆に色々縛りがあるのが現実だ。

現実の中のダンディー。

実際に99%を世間との折り合いに費やし、
しかし何とか残り1%をダンディーの為に割く。

その為の道具として、やっぱりバイクは良い物だし
とりわけ原付とか原付二種までのカテゴリーは良い。

こんな良い物は他にない。


ダンディーを論じるのに維持費なんて考えるのは論外かもしれない。

しかし理想と現実は違い、世のお父さんはビンボーだ。

立場だってそんなに強くない。
(俺だけか?笑)

我が家も高校生と中学生の子供がいる。
何かと大変だ。

そんな中で、いかなる理由であれ自分だけの乗り物を持つ”
というのはなかなかチャレンジャーだろう。

そうそう、この“自分だけの”というところがポイントで
家族共有の乗り物では駄目だ。

さりとて突然ファミリーカーを売り飛ばしてジャガーに乗り換え
しかも“これは俺専用”と言ったらいかにも不味い…

だから原付(二種含む)。
これがベストだ。

近所のコンビニまでで良いからそれで出掛ける。
良いではないか。

万が一文句が出たら奥さん用にもう一台買うとよい。
もちろん新車のスクーターなんか論外で、それではアウト。
30年前くらいのギア付きでたびたびトラブルが起きるような物がよい。
多分二度と文句は言わなくなると思う。


11月19日

現実的な話し原付はパーツが小さい
これは非常に良いことだ。


CB50JXのタンクを外して室内(!)に。

捨てる手配までしてあった空の衣装ケースにすっぽり納まるから
笑える。



経過年数を考えると綺麗と言って良いタンクだが
中は腐食している。
これを綺麗にするのがプロジェクト初めの一歩。


左下部にタッチアップの後がある。
サイドスタンドで停めていると雨水の流れの関係で
この辺が腐食しやすくなる。

ただ、本当に外面の腐食だけなら良い。
ピンホール程度でも穴が開けば
恐ろしくてそのタンクは使えない。
車両火災の危険がある。
このあたりはこれからメンテナンスしてみないとわからない。



この個体は30年間の間にある程度のメンテナンス
施されているのが色々なところからわかるが
このタンク裏面など見ると以前のオーナーが
かなりマメに手を入れていた事が歴然とする。
通常ノーメンテだとこの部分は錆び錆びだ。

お前、愛されていたな」とバイクに向かって呟いてしまう。



ただしタンクを揺さぶると波の音がする。

ザザー、ザザー

もちろんはがれた錆が動く音だ。

タンクってヤツは複雑な形状をしているので困るのだが
取り敢えずこれくらいのブツは出た。

今後水洗いをして錆落としを始める。

待ってろよ、CB50!

(オーディオはどうなった??汗)


11月21日




タンクを外した状態でフレームを見る。

やけに綺麗だ。
通常ここは埃まみれと相場は決まっている。

またフレーム全体に錆が少ない。

過去にリペイントされたのかと言うと
どうもそうではない

元の塗装のままでこのコンディションだとしたら
相当愛された個体だ。

このあたりの推理をするのも旧車弄りの楽しみの一つだ。

(オーディオはどうなったんだよ、おい…汗)


11月23日



とうとう家族にも見放されバイクと風呂に入るようになった?

ということはないがタンクが風呂場にいることは確かだ。

フューエルコックを外し、給油口からひたすら水を注ぎ洗浄を繰り返す。
これって大腸検査の前の人みたい…



水責めに絶えかねてタンクが泡を吹いた…

というのは嘘で中性洗剤を使って洗っている。
脱脂のためだが、洗剤入れすぎると泡泡で大変な目に遭う。



しかし、まあ洗っても洗っても汚れが出て来る。
まあそれは良い。
問題は液漏れで、水で満タンにして様子を見るが
取り敢えず穴はない様だ。
もちろん今後の作業で空く可能性はあるが、今から空いていたら
先に半田付けなどして穴を塞ぐところから始めなくてはならないので
このチェックは割りかし重要。



そして定番。タンククリーナーの決定版とも言える
花咲かGタンククリーナー

とにかくガソリンタンクの中の錆び落としというのは
難しいものだが、この商品の登場はレストアラーにとって
福音だったに違いない。

たった1リットルで5.250円

安くはないが20倍まで希釈して使えるし
回収して再利用も可能ということを考えると
一概に高いとは言えない。

まあこのタンククリーナーについてはネット上で色々な人が
語っているので興味あれば検索してみて欲しい。



今回に限ってよっしーは妙に下準備が良い。

衣装ケースが二つ。これは偶然の賜だ。
そして中には端材を敷く。
もしタンククリーナーが洩れた場合塗面を浸食してしまう
可能性があるので多少下駄を履かして持ち上げておくと
安心出来るのだ。
もちろん、ネット上で仕入れたアイディアだ。



タンククリーナー使用の為にはフューエルコックを外した穴を
一時的にだが塞がないといけない。

なにしろ水圧が掛かるところなので注意を要する。
家の中を色々物色したが今回の場合は歯磨き粉チューブの
フタ
を使用。



花咲かGタンククリーナーは希釈して使える。
どれくらい希釈しようかと悩んだが、ドけちのよっしーだから
クリーナー0.5リットル。水8リットルで行くことにする。

こんな時500ミリリットルのペットボトルは便利
だいたい半分が使われる事がおわかり頂けよう。



いきなり希釈しないで原液のままでタンクの向きを色々変えてみる事にした。


こんな時端材が大活躍。





さて、どれくらい綺麗になるのやら?

(オーディオはどうした…汗)


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