オーディオ日記再開といこう。 ちょっと前にこのようなCDを買った。
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問題は価格である。 10枚組でおのおの1.545円。 つまりCD一枚150円くらい? まあ格安CDも昨今珍しく無いが、 こりゃ驚いた。 これなら衝動買いする価値がある。 何を隠そうよっしーは相変わらずJAZZに疎い。 だからこれらを聴いて勉強しましょう、というところか。 音質…については封も切っていないのだから 何も言えないが、言えた義理でもない。 これで超高音質盤だったらどうしようか? と妙な心配すらしている。 しかし凄い時代です。
かみさんの実家に行ってきた。 というかここの所は顔を出すことが多い。 何となく…行く。 それだけで良いと思っている。
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かみさんは結婚の時テクニクスのコンサイスコンポ一式は 持ってきたが、このスピーカーだけは置き去りにしてきた。 何故だかは良くわからないし覚えてもいない。 でも駆動系を失ったスピーカーは、以来19年間鎮座を続けていた。 かわいそうと言えばかわいそうだ。 同じテクニクスのSB-X3 '78年の登場。当時一本\39,500。 普及価格帯の製品だがしっかりリニアフェイズ化されているところが さすがテクニクス。 15μの極薄チタンダイヤフラム採用のトゥイーター。 コニカルホーン形状を採用することでリニアフェイズを実現している。 コニカルホーン形状についてはスコーカーも同じ。 面白いもので、パッと見るとツイーターの方がスコーカーより大きく見える。 これはツイーターの方がコニカルホーン形状が より深いお椀型になっているからなのだ。 ウーファーは何の変哲もない20pだが しっかりフロントパネルより一段飛び出した形になっている。 能率は?と調べてみると89dB。 これは当時としては低能率の部類。 テクニクスらしく、物理的特性を追い掛けてこの能率になったか? などと勝手な想像をする。
約20年放置されたスピーカーが果たして ちゃんと鳴るのか? やってみなくちゃわからない。 持ち込まれたアンプは(案外度々登場している) アイワのユニークなミニアンプ。 でっかいアンプなんか御法度だから どうしてもこれになる。 …というか手持ちではこれしかない 便利な存在。
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SB-X3に接続させた事がある。 その時は”音が出なかった”ということで、 こりゃ駄目かな?と思っていたが結論を言うと 今回は一発で音が出た。 きっと何か間違いがあったのだろう。 音が出た…は良いが、まあ“取り敢えず出た”に過ぎない。 とはいってもそんなに大げさなお手入れをする 訳にもいかない。 それでもまず酸化しまくっているSPコードの 端末をむき直してリフレッシュしたり ターミナルにCRCをちょこんと塗布してクリーニングしたり 位はやった。
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と言うこともやっぱりなくて、どこか寝ぼけている。 まあなにせ使用7年休眠20年みたいなスピーカーだから仕方ない? それもあるがアンプもさすがにしょぼい? …こーゆー場合色々疑う要素が多くていけない。 ひとつひとつ疑惑を解決していこう。 その1がアッテネーターだ。 (続く)
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アッテネーターが怪しいが、その前にこのスピーカー独特の 機構を疑ってみる。 独特な機構とは? そう、このスピーカーにはツイーター保護のため サーマルリレーが入っている。 仮に作動させてしまうとターミナル付近にある ごくごく小さいスイッチを押して一種のリセットを掛けて上げないといけない。 そうでなくても時代物だから誤作動している可能性もある。 そこでスイッチをプチプチ数回動かす。 でもこれはどうやら正常に作動している。 こうなるとやっぱりアッテネーターが怪しい。 果たせるかなNormalと書かれている位置=最大位置に つまみを持ってくるとツイーターもスコーカーもそれぞれ音が途切れる 傾向にある。 この、“端の位置”まで回すと音が切れると言う症状は ボリューム系の故障では割と良くある話しである。 対策は? 接点復活材も何も無かったし、積極的な事は何も出来なかった。 ただ、Maxではなく、そこから一目盛り下げた9の位置くらいに持っていくと ツイーター、スコーカー共。また左右両方とも 特に問題なく鳴ることがわかったのでそれで由とした次第。
ところがまだ音が左右に揺れる? これは困ったと思ったが、何のことはない 送り出し側に使っていたCDラジカセ (ディスクマンを持参したがこれまた年代物で 最初は良かったのに途中でストライキを起こしていた) がでたらめだった。 まだ購入から一年も経っていないみたいだが ボリュームを回すと右に左に音がぶれる。 これは酷い、と言いたいが、訊けば2.980円くらいだと言うから 文句も言えない。 それで一応であってもCDもカセットも FMもAMもTV音声も聞けるなら怒るより拝まなければいけない。 これはいかん、どうしたら…、と考えて気が付いた。 娘が持ち歩いているデジタルプレーヤー (偶然にもよっしーとお揃い)を拝借した。 これは正解。 やっと落ち着ける状態になった。 ただ、音源(J-Pop)の問題か、Bassブーストの掛かりすぎか 低域がダボダボである。 苦笑いをしていたら姪っ子達が帰宅。 今度はiPodを拝借する。
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比較的ノーマルな録音だったということだろう。 音はこの日の中では最高潮。 気が付けば姪っ子はもちろん、義姉、 よっしーの妻、よっしーの娘も部屋に集まっていた。 一同“良いね”と言って聞き惚れる? オーディオマニアが聴いてどう思うかは別にすると 確かに充分納得のいく音がしている。 何より面白かったのは、 “ステレオ装置で音が聴ける”というだけで 姪っ子などにしてみると衝撃の体験、みたいな感じということ。 いやいや、本当に彼女たち、あるいは彼らにとって 音楽はiPodに代表されるデジタルオーディオプレーヤーを介して ヘッドフォンで聴くのが当たり前らしい。 お金を掛けないでこの状態にたどり着けたのだから 大変良いことをしたと言っても間違いではあるまい。
某国製CDラジカセのヘッドフォンアウトから繋ぐ手は残るが あまりに音は納得が行かない。 CDプレーヤーも寄贈しても良い。 ただ手持ちの物は皆フルサイズなのがひっかかる。 音が良いのは結構だが、インテリア等考えると邪魔だろう。 せっかくアンプが超ミニ。そこにiPodを接続する形で 超コンパクトシステム(スピーカーを除く)が実現しているのに 大きなCDプレーヤーは似つかわしくない。 かといってディスクマン類では操作性がイマイチ。 これは無印良品などで売っているコンパクトなプレーヤーが良さそうだ。 …とここまで考えたが、そもそも姪っ子達は CD自体をあまり聴かないみたいだ。 そうなるとどんなに簡単なCDプレーヤーも無用の長物? 取り敢えずiPodで楽しめば、と言うことで本日のお勤めはそこまで。 考え出すとスピーカー自体もSB-X3では大きすぎると言うことにもなる。 舞台となった部屋は10畳オーバーで充分広いのだが 他の家具調度との兼ね合いで考えるとスピーカーはもっと コンパクトで良い。 LS3/5とか、あるいはlinfof栗スピーカーなんかがピッタリ来そうだ。 欲を言えばアンプも電源、セレクター、ボリュームだけの 超コンパクトデジタルプリメインなんかだともっと良い。 eAR202をプリメイン化した様な物がベストだと思うが 当然只では済まないし、第一一般市販品に 案外そういう物がない。
と思っている層は多い事を痛感した。 だが、やっぱり大げさで操作が難しく 結線がややっこしい物は受け入れられないのだと言うことも 身に染みた。 まあ妻の実家の件はこれから考えれば良い。 現状でも取り敢えずは楽しめているのだから。 と、オーディオ馬鹿はどんな時でも道楽をやっている? いやいや、実はちょっとした含みもある。 誰がどう言葉を掛けても、伴侶を失ってしまった義父の悲しみは癒えない。 それは誰かが癒す事など出来ない類のもの。 それでも人の流れがあると無いでは気持ちの持ちようは 大分違うだろう、と言うことは想像出来る。 訊けばスピーカーの置かれている部屋を姪っ子達は 友達が来たときなどダベリに使っているという。 今度はその場所で音楽も掛かるとなれば 集まりに一層拍車が掛かるかもしれない。 賑やか過ぎれば困るかもしれないが 適度に賑やかなのは義父のためには悪いことではない。 あるいはもっともっと想像をたくましくすれば 適当なオーディオ装置を用意して (例えばアナログプレーヤーにSL-7なんか加わると更に楽しい?) よっしーがOFF会なんか出来る位にグレードアップしてしまえると 良いのかも知れない。 義父はまだまだ現役で商売をやっているし、 自分より若い人達との寄り合いも楽しめる人だ。 要はオーディオを肴の一つにして人の流れが もっともっとあると良いのかも? と極めて自分に都合の良い想像をしているよっしーだ。 よっしーの実の父もそうなのだが どこか寂しい思いをしている人というのは今の日本にたくさん居る。 なまじ長寿国になってしまったから尚のことかもしれない。 (長生き自体はもちろん悪い事ではないが) 今現在オーディオを趣味として楽しんでいる世代の 父母は70歳〜80歳などという人が多いのではないか? 道楽息子の道楽が、道楽という範疇を越えて 何か役に立つのであれば、それはそれで結構な事だと思う。 立派な装置を持って自室でオーディオを楽しむのももちろん良いが もうちょっと別な試みがあっても良い。 そんな事を強く思う今日この頃である。
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