8月17日

オーディオの配置とか収納とは
改めてどうあるべきなのか?

あるいはその歴史は?

体を動かしつつ
色々文献?をひもといてみた。

本当に色々ひもとき過ぎてきりが無い感じなので
取り合えず別冊FNfanの26号に的を絞る。
'80年の刊行だ。

ここでは「僕の自慢のラック集」なる特集が組まれている。

紹介される人物はオーディオ評論家のみならず
カメラマンあり音楽評論家ありと様々なのも面白い。

まずはレコードラックの上にアナログプレーヤーが鎮座しているの図。

よく見ると駆動系装置はその脇に積まれて?いる。

さて、レコードラック上にアナログプレーヤーというのは
悪くない選択だ。

なぜなら大量のレコードが重しとして効くので
土台としては好ましい。

ただ気になるのがサイズ

ここで紹介されているラックも
奥行き370mm

LPレコード収納に最適な奥行きが大体これくらいだ。

対してレコードプレーヤーはというと
ミニマムな奥行きが400mm

これにダストカバー開放時のクリアランスを加えると
440mmはどうしても欲しくなる。

この写真だと良くわからないが
多分ビミョーに奥行き不足のはずだ。

それがそうは見えないのは何故か?というと
きっとこのレコードラックは背後の壁から多少離して設置されているのだと思う。

その辺のわずかばかりのサイズの違いをどう捉えるか?が
ポイントだろうか。
(考えすぎ?)

もうひと方レコードラック派の方を紹介。

こちらはレコードラックにスピーカーがすっぽり納まっている。

これも悪くない考え方だ。

本来ブックシェルフスピーカーというのは
このような使い方出来るところに旨みがあると思う。

この方式ならスタンドも不要
あるいはバッフル効果の様な物も得られるかもしれない。

問題があるとすると、いざスピーカーのセッティングを変えたい
思っても容易ではないこと。

これは致し方ない。
物事全て一長一短とはこのことだ。

余談だが、よ〜く見るとアナログプレーヤーの上方に
TVが置かれている。

いつの時代もアナログプレーヤー上部の活用
生活ゾーンであることを考えるとポイントの一つになるみたいだ。

つづいてカセットテープ命?の方。

見渡す限りカセットテープの山、というか…。

なんでも1000数百本のカセットが納まっているという。

カセットラックの背後に本棚が隠れている二重構造も採用されている。

これはやはり時代だろう。

そうまでしてカセットテープを収納したかった時代。

考えてみるとよっしーも大学時代似たようなことをやっていた。

対してオーディオ装置は?というと
その辺にポンっと置かれている感じ(笑)

この人の場合はこれでよいのである。

ソフト派、ハード派などという言葉があったが
この方は正にソフト派

オーディオは愛するカセットから音楽を引っ張り出すことさえ
出来ればよろしいというスタンス。

一種の正解である。

それにしても表にカセット、裏に本というのは
今更ながら使えるアイディアだ。

やってみても面白い。
今ならCD+本棚か?

ただし奥行きは40センチ位に達する。

それをどう考えるかだ。

ここでやっとオーディオ評論家の方が登場。

若き日の大塚晋二先生だ。

壁一面にソフト、ハードが綺麗に収まっている。

もろもろのこだわりの故に多くの制約を抱えたが
それをビステムというポールインテリアで解決した図。


これはお見事、綺麗であり機能的でもある感じ

似たような物は現在もっと沢山市販されているはずだから
収納スペースに困っている人は一考の価値あり。

ただ、ちょっと気になるのがいざ配線のやり直しなどという時に
どうするのか?

もし隣室との間仕切りを殺した形で設置されているなら
背後から結線その他可能だがどうなのだろう?

余計なお世話だが心配になってしまう。

オーディオがやっかいなのは一度その場に納めたから
それで永久にOKではないところ。

再び三度、あるいはしょっちゅう背後に手を回す事を
考えなければならない。

これがまたオーディオ収納を難しくする一端なのではある。


8月19日

長岡先生登場。

55歳くらいかな。若い、と感じる。
方舟はまだ陰も形も無い時代。

紹介されているラックは何世代目と数えてよいのかわからないが
結構な期間母屋のリスニングルームで活躍した品。

18mm合板三枚で六個の箱を作っているあたり
さすが合理主義者の面目躍如?

板取は紹介されていないのだが
各々の箱のサイズから逆算する事により
多少工作をかじった人間ならわかる。

(よっしーも昔回答を導き出せた。今は失念)


このラックの泣き所は主に縦揺れ補強のために
一部裏板が入っていること

これをやってしまうと、結線はともかくとして
機器のお尻がつかえてしまう公算があること。

先生もその部分は失敗と思われたのか
この後製作されたラックは全て完全に裏板無し。
後方も完全開放になっている。

どうしてこの時のラックには部分的な裏板が
必要だったのか?

それは幅550mm、奥行き425mm、
そして高さ220320420mmというサイズの箱を
18mm合板で作るという設計からして止むを得なかった
推測される。

高さ220mmの箱は恐らく裏板無しでも問題なかろうが
それ以上のサイズだときつい。

この様な板厚、サイズの箱にはどうしても裏板が必要
それがないと、力の掛かり具合によって
容易に平行四辺形型に変形してしまうものだ。

それを避けるにはいくつかの方法がある。

一つは長岡先生がこの時やられたように部分的に
必要最小限の裏板を付けるやり方。

そして別のアプローチとしては
板厚を(主に側板の板厚)厚くして
横揺れに備えることが考えられる。

この後先生が作られたラックはこの方針に変更され
21mm合板二枚重ねというのが主流になる。

当然の進歩を長岡式も歩んだわけだ。


おまけに二階の書斎設置のラックも紹介されている。

まあこれはレコードラックを最下段に置いて上に市販の本棚を置くという
非常にオーソドックスな方法。

ただ、そんなことが出来るのも
自作レコードラックが裏板まで板厚15mmで組まれているからに他ならない。
これを市販品並みにお飾りみたいな裏板で補っていたら
まず重さに耐えかねぬ

なぜそんな事を断言出来るかと言うと
よっしーも長年長岡先生の真似をして
様々な箱を作り、また多少市販品にも手を出したからこそなのだ。

どうでも良いことと思われるだろうが
経験は大切だと思う。

設計を経験する。そして工作を経験する。
最後にその使い勝手を経験する。

これは素晴らしく重要なことで
そんな経験を持てた自分はやっぱり恵まれていると思う。

そしてまたその様な事を知らずに大人になってしまう
子供達を見るとどうしても不憫に思えてしまう。

(続く)


8月21日

しかし暑い。

オーディオはそんなわけで全ての配線が抜けてしまっているので
音は出ない。

出るのは汗だけだ…(暑!)

でも振り返ってみるとやっぱり8月は音ネタが少ない。

工作か文献ひもとき物が多い。
それと旅行記かな。

それで自然なのだろう。

さてさて…


8月22日

色々悩むが見る前に跳ぶことにする。


8月27日

ご来訪の方もいる様だ。

間に合うのだろうか??

オーディオはバラバラ

それに家中がとっ散らかってしまっているぞ(汗)


続きはこちらです。

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