3月5日

ロジャースは無事退院しています。


3月6日

オーディオラボさんによるメンテナンスは
以下の通り。

@ツィーター:オーバーホールの上、必要部位目止め

Aウーハー:オーバーホール×2の上異常音修正
        
エッジ変形修正
        
ターミナルカケ部補強

Bネットワーク:オーバーホール、動作チェック

Cターミナル:ガタ修正、クリーニング

Dエンクロージャー:小傷現状でステン仕上げ

Eサランネット:クリーニング

F上記トータルオーバーホール、脱着、調整、チェック一式


@のツイーターの眼止めについては良くわからないが
お任せした。

Aのウーファーは今回の焦点といえる。
もちろん異常音は消えた。
そしてエッジの修正
これはお見事

パッと見ると左右どっちのウーファーが異常だったのか
わからなかった。
ポリプロのコーンは安易に全周剥離は出来ないので
半周くらいを剥がして修正したと思われるが
立派な仕上がりだ。
これ以上は望めないと思う。

その他も“良い仕事してますね”の一言で
ターミナルなんか輝いている。

キャビは艶々になってしまい、褪色していたのが嘘のよう。

応対も的確だった。

問題は音だが…

(続く)


3月8日

さて、ロジャース。

帰ってきたは良いが元の住みかにはネッシーが居座っている。

それをどかしたりする体力も時間も無く
音だしが遅れてしまった。

やっとセットして音を出す。

さすが!一発で艶やかで綺麗な音が出て来る!

…は良いが何とも絹ごしと言うか、柳腰というか
起伏が無い

実は導入から一年くらいの間のロジャースの音が
こんな感じだった。

こりゃオーバーホールで音が昔の状態に戻ってしまったか?
苦笑いが出る。

しかし、実はそんな事は無かった。

原因は簡単。
プリがPRA-2000のままだったから
だ。

FEにはPRA-2000だがロジャースにはSA3

これまたなかなか差し替える時間が無かったが
やっとの思いで入れ替えてみたら
バッチリ音が立って来た

こーでなくてはいけない。

軽くエージングは必要だろうからオーバーホールで
音がどう変わったか、などと口走るのは早い気もするが
歪み感がより後退して、音離れも良い

ウーファーの調整で低音が出なくなったらどうしよう?
などと思っていたが杞憂であった。


3月9日

そして最後に、と言うことで
永らく拝借してしまったCD950ロジャースシステムに
接続
してCDを聴く。

「…」
(あ、久しぶりにこれを使った。笑)

何と美しい音なのだろうか。

艶やかで限りなくビューティフル

思わず聞き惚れる。

ネッシーシステムでA級外盤にはCD10だが
ロジャースシステムで普通の音楽ソフトを聴くにはCD950だろう。

拝借した物だから無責任に誉めている訳ではない。
良い物は良いとしか言えない。

ただ、手放しで万々歳とは言わない。

やはり柳腰でソフトタッチの低音は個人的には引っかかる。

ただ、これはロジャースシステムの個性と相乗
その点が強調されてしまったとも言える。

それと、本気でやるならケーブル、電源ケーブルも
950に合わせてチョイスしたりする必要があるに違いない。


更に想像を逞しくすると、ボディ強化
を含む)などまで踏み込むと
マッシブな音なんかも期待出来そうだ。

ここまで踏み込んだ個体であるCD950なら
そこまでやっても許されるかも?

とにかくちっとも大袈裟でない風のCDプレーヤーから
こんな音が出るなんて傑作である。

ありがとう!CD950。そして、オーナー様♪


3月13日

一転してアナログのお話しに移る。

写真はカートリッジのリード線

勘の良い方ならすぐわかるが、モスビンさんお手製のシリーズだ。

3種類拝借していますが
導体の材質は5N-OFCアニールサエクのスピーカーケーブルの物で共通。
一番細身でシンプルに見える物を仮にノーマルと名付けると
それよりグンとごっつい?スーパー2倍の太さで和光テクニカル無鉛銅入り。

で、銀ハンダというところがノーマルとスーパーは共通。

この上にLTDバージョンがあって
それははスーパーを更に金入りゴールドニッカスハンダにバージョンアップ
された物とのこと。


と、ここで注釈を一つ。

何を隠そうこれらのシェルリード線をお届け頂いたのは
クリスマスの頃だった。

年末年始の進行があり、なかなかアナログを落ち着いて聴ける
(レコードを掛けるだけなら容易だが
シェルリード線の聞き比べとなれば相応の身構え?が必要?)
状態に無くタイミングを計っていた。


ところがそうこうする内にロジャースが入院

結局延び延びになってしまい今日に至る。

モスビンさんには大変寛大な心で接して頂いている訳で
感謝感謝の一言です。

さてさて、それはさておきモスビンさんは大変熱心に
シェルリード線の研究を続けられている

だから拝借中の三種が必ずしも最新型とは言えなくなってしまったかもしれない。
(三ヶ月も経てばそうなるって…。スミマセン)

だが、基本的には同一路線を継承されているのでしょう
ということでお預かりの三種をひたすら拝聴させて頂く事とします。

さあ、シェルリード線。

実は拝借したものの全然耳に自信がない(汗)

いや、大きな機器の差し替えであるとか
もう少し長めのケーブル評だったら出来そうな気がするのだが
どうも、この短い距離を結ぶ線による音の違いを聞き分ける事に
自信がわかない。

そこで、どうしたらよいのかと色々頭をひねった

割と楽な方式に切り替え試聴というのがある。

Aを聴いて、その印象が残っている内にBを聴く。
そして又Aを…みたいな感じだ。

しかし、今回のケースでそれをやろうとすると
同じカートリッジが三つ。
更に同じシェルが三つ必要
になる。

そんな事が可能だろうか?

実は捜してみたら同一カートリッジが三つというのは
有ったのだ。テクニカのAT-33E初代が3本。

これは暁光、と思ったがさすがに三つ同じシェルというのが無かった。

ただ二つ、というのはあったのでそれを利用することにした。

テクニカのLS-12
古いシェルだがこれを使う。

少なくとも二種類は切り替え試聴が出来る状態になったところで
スタートとなった。

(続く)


3月16日

リード線の拝聴の場合と限らないが
事はそんなに簡単ではないと思える。

例えば良い悪いという言い方をする場合
一体何を基準にそう判断するか?という問題がある。

好みに合う、合わない、という見方もあるだろう。

また、“こんな感じの良い音が出た、嬉しい”、という判断もあるかもしれない。

この辺りは難しい。

特定の状況のみで、良いとか何とか言うのは
問題があるだろう。

しかし、それではどれくらいのケースを試したら良いのか?
というとこれも又基準なんか無い。


まあ、あまり構えていても始まらない

と言うことで拝聴はスタートを切ったが
まずは冒頭注釈

胸を借りる?カートリッジの説明から。

初代33Eはかなり売れたカートリッジだ。

ただ、評価がもの凄く高いカートリッジという訳ではなかった。

その後33MLだとかoccだとか、
LTDだとかVTGだとかPTGだとか色々あって
それらの評価は高いのだが初代はあまりマニア諸氏に
高い評価を受けた様には思えない。

理由はそのキャラクターにあるのかもしれない。

一種のドンシャリ傾向があり
ハイエンド、ローエンドが派手に、あるいは華美に鳴る分
中域、あるいは中高域がやや薄く鳴る傾向がある。

それが故に、例えば管楽器の太さがちょっと細めに出たりとか、
タイコの皮が薄く思えたりとか、
ボーカルがやや引っ込んで聞こえたりとかいう音になる。

では、そんなに悪いのか?というとそうでもない。
トラッカビリティなんかもかなり良いし、これだけ聴いている分には
充分というのが個人的見解

ただ、アームだとかシェルだとかフォノイコだとかは
考えて上げないとならないのは確かで、
特にアームは要注意

残念だがWE407GTとの相性が良いとは思えなかったので
(試してみたが×)
SP-10UのプレーヤーにアームはDV507をチョイス。
これは正解だと思う。

フォノイコはHX-10000。プリがSA3。メインはHMA-9500。
スピーカーは返り咲いたロジャース。

(続く)


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