5月1日

なんと5月になってしまった。
2005年4月は更新わずか1回と
よっしーの部屋始まって以来の足踏み状態だったわけだ。

何とも申し訳ありません.

さて、↑の本だけど、ウチの本棚にひっそりと
しまわれていたのをたまたま見つけてしまったもの。

音と楽器をつくる」(繁下和雄 著/大月書店刊)

’84年が初版で手元にあったのは’99年の第16刷のものだった。

繁下先生は国立音大の助教授で教育音楽学のご担当。

その方が記されている訳だが大変面白い本だ。

タイトルのとおり、色々な楽器の作り方が書かれている。
大変多岐に渡っているので、ごく一部だけ抽出することになるが…

尺八アルペンホルントロンボーン
ポリバケツのバスドラム
木琴三味線ハープ
コントラバス

…と、本当にこんなの作れるの?と思ってしまうような物まで
登場している。

残念ながらこの本は現在入手困難らしい。
大変残念だ。


それぞれの製作記事も面白いが
冒頭の「音を作る」の章だけでも大変ためになる。
そこでは、“音とは何か”“音の発振”、“振動の節と腹
音の共鳴と拡大”、“音色”などについて書かれているのだが
日頃わかったようなつもりになっている事が
案外ちゃんとはわかっていなかったと気づかされる例も多い。

そして、その更に前、序文のところにこんな事が書かれている。

“ピアノ生産台数世界一、ピアノ普及率世界一、日本製ピアノは
世界各国に輸出され、またピアノ教育システムまで海外に輸出しています。

しかし、ピアノがあり習ったことのある人は世界一でも、
ピアノを弾いて楽しむ人となるとほんのわずかです。
(中略)
“これはピアノやいろいろな楽器が悪いわけではないことは
申すまでもありません。
人々の心を表現する道具(インスツルメント)
であるはずの楽器におしつぶされてしまって、
楽器を逆恨みしてしまいかねない教育が問題といえましょう。
楽器を表現の道具として復権させること
音楽教育の大きな課題です。

楽器を演奏することを、英語でプレイ、
ドイツ語でシピーレン、フランス語でジュエというように
全て遊ぶと同じ言葉です。

遊ぶという楽しい作業が楽器を弾くことなのです。
日本語でも古くは「管弦に遊ぶ」という表現がされていました。
今は「演奏する」というかたいひびきの語が
日常用語になってしまい、「ピアノに遊ぶ」などとは言われません。
それだけ楽器にたいするかまえが要請されるからでしょう。

完成された楽器、高価な楽器の奏法を学ぶというかまえ
そのようなかまえから楽器に入門していく教育姿勢をあらため
楽器を道具として自らに近づけることから始めてみたい
私は常々思っています。
自らを表現する道具であればこそ、不都合な部分は
道具の方を改良すべしと考えることができるわけで
そうした自由がなければ自由な表現はできようはずがありません

事実、楽器はこのようにして改良に改良を重ねて来ました。
楽器に人間を合わせるのでなく、人間に楽器を合わせていくのは
自明の理であり、それが道具というものでしょう。

あまりにも完成された楽器から入門すると、どうしてもこのことが
見失わにれ勝ちなります。

時には今自分が弾いている楽器がどうして音が出るのか
わからない
場合だっておきます。
そして楽器と人間の距離が離れ、楽器を奏でる道具として
人間があるかのごとくになってしまいます。

このことに気づくには、素朴な楽器、人間の力が直接音に変換されるような楽器で、
またその楽器その物を自由に作りかえることの出来るような楽器で
楽しんでみることが近道と考えます。(後略)”


5月5日

さてさて、この本読むほどに面白い。
グラスハーモニカが、リード楽器
打楽器弦楽器が、どうしてあの様な音を出せるのか
改めて教えてくれる。


裏返せば、このような事が書かれるということは
↑にもある通り、
今自分が弾いている楽器がどうして音が出るのか
わからない人が多いから
ということなのだろう。

実際問題、自分も楽器と戯れる事があるけど
ちゃんと考えてみた事は(特に昔は全然)無かった。


そして、今は仕事柄楽器を演奏する、あるいは
演奏しようとする人達にいっぱい接する訳だが
大抵の場合は、正に“今自分が弾いている楽器が
どうして音が出ているかわからない

で弾いているみたいだ。


別にそれで一向に構わないといえば構わない

特に一部の天才的奏者
そんな小難しい事考えないでも
素晴らしい音が出せていると言ってしまえばそれまで?

なるほどごく一部の天才に限ってはそれで宜しいのかもしれない。

だが、いわゆる凡人というか一般ピープルにとってはどうなのだろう?

一般的な奏者(というか学習者)にとっては
発音の仕組みを知るという事は
上達のためにも有意義なことこの上ないと思える。

ピアノならより効率よくピアノ上達するためには
ピアノのアクション部の動きとか作用だけでも
ちゃんと知っておくに越したことはないと感じる。

というか、それをやらないでいるから
電気のピアノでも最近は本物のピアノと
かなり似たタッチ
で弾けるから大丈夫、
なんて本気で思われてしまう。

いや、こりゃ関係者としては私も責任の一端を背負っている
のではありますが(汗)


で、結局その“仕組み”なり“道理”なりを
わかって貰うのに最も効率がよい方法
“実際に楽器を作ってみてもらう”ことなのだろう。

論よりなんとか、ではないけれど
人間実際に手を動かして体験というヤツをするのが
何かを理解するためには一番良いという説はある。

作ってみる、あるいは出来上がっている物を
分解して(壊して?)みるというのは
こう考えてみると実になかなか有意義というか
何かを習得してみたいなら
有効な方法の一つというのは間違いが無さそうだ。

…と、それは良いけど全然オーディオネタじゃあない
と言われそう?

いや、やっぱりオーディオも音を出すという点では
どこか共通
でございまして…

続く?
(本当にこのネタ続くのか?)


5月13日

緩慢な更新をするのも案外疲れるものだと気がついた。(笑)

何かを書くというのは根が嫌いではないので
放って置くと反射的に書いてしまう。

それがいけない、と思ってみたが
書かないのも書かないでストレスになる?
こりゃ救いようがない(汗)


緩慢な更新をしていて悪い事がもうひとつ。

日を開けるから、その前の段で自分が何を言いたかったのか
何だかわからなくなる
こと。(笑)

は一体何が言いたかったんだっけ?

…まあつまり、だから楽器を作るように
オーディオ装置もやっぱり自作しないと
音の出る仕組みが身に沁みない、とか
そんな話では決してない


では一体何だったんだろう?

まあ要するに最近よっしーが思っているのは
楽器も鳴らすもの、そしてスピーカーも鳴らすもの、と
そんな事みたいだ。
(繰り返しになっちゃっているけど)

結局オーディオとはスピーカーを鳴らすこと、と
言ってしまってもそれはそれで間違いではないと思う。

スピーカーは楽器以上に、ただ鳴るだけは本当に簡単に鳴る。

しかし、楽器もそうなのだが、ジャストミートで鳴らすのは本当に難しい。
あるいは楽器以上に難しいかもしれない。

楽器も種々雑多だが、スピーカーの種々雑多さ加減といったら
楽器の比ではない。

それぞれのスピーカーにそれぞれのアプローチがある。

だから面白いと言えば面白いし、ややっこしいと言えば
本当にややっこしい。

まあ理屈はどうでもよい。
(いや、本当はどうでも良くないが)

とんとオーディオとご無沙汰している昨今だが
マンションの方では多少音を聴いている。

いつも変わらぬコンコルドだが、
結構楽しめている。

CDPはCDX−800DとSONYのCDチェンジャー。
アンプはJA−S71

それで充分と言うことにしないと
この場所にはこれ以上余計な(余計なこともないが)
物は置けない現状だ。

しかし、もう少し高級?な装置で鳴らしてみたい欲はある。

邪魔物にされないでこの場所にセパレートアンプを仕込む方法は…

一つのアイディアがある。

それを実現させる事が…

出来るのだろうか?


5月14日

今日はちょっとだけ教室に寄った。

ちょうどフラワーアレンジメントの教室の後だったので
新作が出来ていた。

ガランとしたところに一人で居るのは
なかなか寂しいものですぐに音を出してしまう。

写真だとわからないだろうが、先日コンコルド君
ラックの最上段に移した。

ラックの天板の床からの高さは約90p

これくらい無いと本当はいけない。

高さが耳に合ってくると俄然BGMモードから
本気で聴こうモードに態勢が変わるから面白い。

ただ、本気で聴くとなると今度は左右のスピーカー間隔
やたらと気になる。

左右のスピーカーの間隔はどれくらい取るべきか?
定説は有って無いようなものだが
この場所では自宅とは違ってスピーカーからリスニングポイントまで
取ろうと思えば4bくらいは取れてしまう。

そこまで離れなくても2.5〜3b離れるとなると
現状のスピーカー間隔はどうしたって狭すぎる

そこで戯れにテーブルにコンコルドを移動。

ガンっと左右を広げてみる。

写真の状態でユニット中心から中心が1.5b弱
リスニングポイント〜スピーカー間約2bで聴いても
これくらいの広がりは欲しくなる。


実は今日はどこにセパレートアンプを偲ばせようかと
こっそり策略を練りに寄ったのだが、
それより何より(当たり前だけど)
この場所でもう少し本気でオーディオするには
先にスピーカースタンドが必要だと気がつかされた次第。

ただ、条件があって、それは…

高さが約80〜90pあること。

且つ軽量で手軽な物で使わない時は
どこかに仕舞っておける様なタイプの物であること。

残念ながらこの場所ではオーディオ装置は脇役なので
デカイ顔をするのは許されないのだ。

適当な板二枚(天板と底板)+角柱で作るというのも手だが
今はそんな事をする気力がない。

では買えるのかというとお金にも問題がある。

しかし、やっぱりちゃんとしたセッティングをしてあげると
かなり楽しいオーディオ空間になる事も事実。

さてさて、どうしましょうか…。


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