さてここでMC−7も登場。 取り上げさせて頂く順番を間違ったというか 既に解説は終わってしまった? 一応補足するとMC−7が一連の ヤマハマトリックスカートリッジの第一弾。 ’79年か’80年登場で当時19.000円。 この頃ヤマハにはMC−1X(45.000円)や MC−1S(35.000円)が既にあったので それより一段下げた価格帯を狙ってきたと想像される。 プラスティックモールドのボディで重量5.7g。 針圧1.5g。 こちらはPX−2での拝聴となった。 というのもGT−2000X+WE−407GTの組み合わせだと シェル込み重量が軽すぎてバランスが取れなかったからだ。 その代わりPX−2にはジャストフィット?
PX−2のキャラもあるから一概に言えないが とにかくはっきりハキハキしている。 大雑把というのとは違うけれど 余計な事は言わないというか 言うだけ言って、さっさと立ち去ってしまうというか 後腐れが全くない音だ? レンジも狭い事は全くないのだけれど 必要外のアピールはしないという感じで ある意味徹底しているという印象。 “他に質問はありませんか?”と 訊いた途端に“ありません!”と答が返ってくる。 そんなタイプとみた。 2000Xで聴いたら違うのか? う〜ん…案外このままの様に思えたりする。 それにしても、5万円台のMC−1000の後に聴かれたのでは ちょっと不利なのは否めない。 MC−7に口がきけたら、“そりゃないだろ”と言いそうだ?
これが16.000円。 上に25.000円でMC−5が登場したことで MC−7はディスコンとなっている。 しかし、まあMC−4が29.000円。 4千円違いでMC−5が25.000円。 9千円違いでMC−9が16.000円。 3千5百円違いでMC−11が12.500円。 更に2千7百円違いでMC−21が9.800円となると どれを買って良いのか悩むに違いない。 思うに十字マトリックス方式というのは 音作りをしやすかったので 作る側もついついたくさん作ってしまったのではないか?
MC−7がある意味そっけない人だった?のに対し MC−9は思い入れたっぷり系? やる気満々とも言えるし演出過剰とも言える。 どこかMC−1000を思い返させるところもあるのだが これははっきりとランクが違う。 MC−1000が仕事の出来る先輩だとすると MC−9は、その憧れの先輩と同じブランドのスーツを着て カバンを持って、同じ様な電話の掛け方や プレゼンの仕方をするのだが どーしたってキャリアの差が歴然で、回りからは “何?この人?”という感じで見られている新人というところか。 誤解しないで頂きたいが、別にMC−9が悪いカートリッジだと 言っているわけではない。 ただ、5万円台のカートリッジと同じにはやっぱりならない、と これだけは言える。 それより何より、アナログ末期のヤマハには これだけの数のMCカートリッジがあったのかと あらためて感慨にふけっている今日この頃。
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