同じ市内に住む、Dさんを訪問。
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させて頂いていた。 この度ついに訪問実現。 最寄り駅までお迎えに来て頂き さっそくお通し頂いたDさんのリスニングルームは 現在4.5畳。 以前はリビングルーム。次に6畳間。 そしていよいよ4.5畳と退却?を余儀なくされた形。 これから育っていくお子さんのいるご家庭ではよくある話しだが、 それで良いというか立派なお話しである。 オヤジの道楽のために家族を片隅に追いやるなどというのは 言語道断。 ひとまず引き下がる方が男らしい。 これは結構まじめなお話しです。はい。
ドアを閉めれば一応家人から隔絶された空間にする事も 出来るので、その点羨ましいくらいだ。 そして、そこに納まる機材が凄い。 ラック上段にはGT−2000Xが鎮座する。 アームはOH済みのWE−407/23。 ベースはY31BA407-GTC。 インシュレーターもY31PB−1 セットB。 メインカートリッジはデンオンDL−103SLだが この他にも103シリーズが幾つか。 テクニカのAT−33PTGや往年のヤマハのカートリッジもある。 驚くのはシェルで、SAECのセラミックシェルがゴロゴロ。(!) これを受けるフォノイコライザーがヤマハHX−10000。 プリが同CX−10000。メインが同MX−10000。 そしてCDプレーヤーが同CDX−10000。 つまりヤマハ100周年記念モデルだった10000番シリーズが 勢揃い。 いやはや、目が回りそうだ。 そしてスピーカーはダイヤトーンが最後期に放った芸術品、 DS−20000Bである。 もしスピーカーがNSー10000だと10000番コンプリートだが、 HX、CX、MX、CDXを足して4万。 これに20000Bが二本で4万。 都合8万…、ってそんな事はどうでも良い。(笑) その他にもチューナーにT2、カセットに777が用意されている。 全て外観含めてコンディション良好。 コレクションとしても一級のものだ。
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現実に物を目の前にすると圧倒されてしまう。 そんな人も羨む装置をお持ちのDさんだが 人知れず悩みはある。 それは何かというと、それまで使っていたヤマハのプリ C−2Xの時に得られていた様な音が、CX−10000からは なかなか引き出せないということ。 なるほどなるほど。 しかし、その悩みを解決するには、よっしー一人では 役不足である。 そこで事前に懇願してPippinさんにご同席頂いた。 PippinさんはC−2X、CX、MX、HX共に体験あり。 これ以上のはまり役はありません、と 私が勝手に仲介してお膳立てをさせて貰ってしまった。 で、当日は三人でのOFFとなったのだが この人選に誤りが無かった事はこの後確認される。
ではスタートということでアナログに切り替え。 フォノイコはHXでプリはCXが先手となる。 後手はもちろんC−2Xが待機。 DEEP PURPLEの「MACHINE HEAD」が ターンテーブルに載る。 針を降ろせば、懐かしや、「Highway Star」で幕は開ける。 思わず中学生時代にトリップしてしまう私…。 さて、音はどうかというと、恐ろしくクリアー。 このアルバムがこういう音で鳴るとは驚きと言っても良い。 「MACHINE HEAD」が美音で鳴る。 これはこれで良い音だと思うし、これが大好きという人もいるだろう。 しかし、あまりに美し過ぎる?。 何しろシンバルの音など澄み渡って濁り無し。 ハードロックを聴いているという事を忘れてしまいそうだ。 そこでC−2Xの登場となる。
C−2Xもしっかりヒートアップされている。 というか、Dさん全ての機材を充分通電されていた。 機器に対する愛情は並大抵ではなく、 日頃より電気を流せるだけは流し、しかもスイッチ類は 全て定期的に動かす。 走行系のある物は勿論ランニングをさせるという徹底振りだ。 見習いたいと思った。 さあ、プリがC−2Xに変わると音はどうなる?。 これはもう、一発目の音が出ただけで違うのがわかる。 ディープパープルがここで初めてロックになった。 実に“熱い”。 音の好き嫌いはさておいて、やはりプリはシステムの音を握る キーパーソンだ。 微かに動く程度だったDS−2000Bのウーファーも ここで初めて始動した感じがある。
DさんがCXの音を愛していたとしたら C−2Xの音は荒く、大づかみに感じられるかも?と よっしーは内心ちょっと心配だった。 だがしかし、ここで更に最終兵器?登場。 Pippinさん、何とマークレビンソンのML-1プリをご持参である。 …といっても、勿論よっしーとDさんがリクエストしたからだけど。(笑) C−2XでLP片面聴いたところでML−1のセッティングに入る。 この際に、という事でML−1の内部まで見せて頂いて、 レビンソンの先進性に改めて驚く。 美しい中身は芸術品級だ。
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一同固唾を呑む瞬間だが、出てきた音は 想像を上回って“濃密”。 濃くて太い、というのが正しいか。 とにかくシステムの音が別物へと変身する。 C−2シリーズはヤマハがレビンソンを目標に作ったと 噂されるだけの事はあり、どこか傾向としては似ている部分もあるが CX−10000とは完全に別世界へトリップ。 ただ、当然ながらML-1は寝起きなので 完調にはほど遠い。 音が抜けきらないし、ボソボソしている。 再びDさんの反応が心配になったよっしーだが こればっかりは時間が経過した音を聴いてもらうしかない。 最低2時間は掛かると踏んで、会話を楽しみつつ音楽を聴き続ける。
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レビンソンのフォノもDL−103相手なら充分対応してくれる。 ただ、スケール感などはさすがにHX経由の方が大きい。 まあ当時35万円もしたフォノイコライザーを通して 差が出なければ嘘とも言える。 フォノも良いがCDがまた良い。 CDX−10000も発売から18年くらい経つ筈だが これじゃあ最新機種達の立場が無いんじゃあないかと思うくらい 良く鳴っている。さすが名器である。 …と言っている内にヒートアップは進む。 ML-1も本領発揮で、その実力は凄いものがあると 再確認してしまった。 比較的鳴りにくいのでは、と思われるDS−20000Bが 完全に言うことをきかされている。 スピーカーを鳴らすのはプリアンプなのだと実感出来る一瞬だ。 オーディオに国境なんて元から無いが、 アメリカ生まれの天才と、日本の秀才が手を取り合って 良い仕事をしている。正にそんな感じだった。
スピーカーまで1メートル少々という至近距離で聴いているにも かかわらず、スピーカーから音が出ているという感じが希薄なのには驚く。 また、音量をかなり絞った、“会話可能モード”にしても 音が全然痩せないのも凄い。 これぞ本物だろう。羨ましい。 最後に心配になってしまったのは DさんML-1無しの音に戻れるだろうか?、という点だ。 PippinさんはLNP-2を最近入手されたということで ML-1はこのままDさん宅に居座る可能性も大きい。 そして、もうひとつ。 そうなってしまうと、このお部屋でやるオーディオとしては そこで最高潮に達してしまう可能性が大だ。 ひょっとして、Dさんもうやることが無くなってしまう?。 その先は一体どうされるのだろう?と、 妙な心配をし始めてしまった私でした。(笑) ML-1。今もしっかりDさん宅で濃い音を奏でているに違いない。
あれこれ細かい事も大事だけど、 やはりポテンシャルの高い機材を揃える事に 越したことはないと、当たり前の結論に思い当たってしまい 我と我が身が不憫にも思えてきた。(笑) まあ良い。家に帰ってカウンターポイントの頭でも 撫で撫でしてあげよう。 そう思いながら帰路についたよっしーでした。 Dさん、Pippinさん、楽しい一時をありがとうございました。 またお逢いできる日を楽しみに…!。
ここのところ毎日の様にマンションの方に寄って コンコルドを聴いている。 写真はスピーカーの間隔を色々換えて実験?の図。 今まではGTラックの上に左右の感覚30〜40pで聴いてきたが 広げた場合と比べて一長一短。 暗騒音にも大分慣れてきた。 ニアフィールドっぽく聴く分にはさして不都合は無い?。 それより壁に掛かった時計のコチコチ言う音が気になって仕方ない。 今では100円で時計が買えるありがたいご時世だが さすがに無音のタイプはもう少しお金を出さないと買えない。 仕方ない…と言っても1.500円だったが(笑) 清水の舞台から飛び降りる覚悟で買ってきた。 これで心安らかに聴ける。 色々と実験中。書ききれない。 その内新しい事が報告出来るはず。 ちょっと心配なのが、プリメインアンプのJA−S71が やはり完全なコンディションではないこと。 セパレートで鳴らしたらどうなるか?、という遊び心もあるが この場所のオーディオはあくまでもシンプルであって欲しい。
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