4月9日

それにしても、しがない中学生の目には
高城先生の装置も長岡先生の装置も
眩しくて仕方なかった。

高城先生はインタビューの中で言う。

「あのね、家に来る高校生が私の装置をうらやましがるんですよ。
そういう時私は言うんです。君、ボクの年までに
あと何年あるの?。40年?、
それだけあれば何でもできるよ、と。」

この時高城先生は64歳。

そう言われてもなぁ〜、、、とボクは心の中で呟いていた。


そして、それ以上にインパクトがあったのが
長岡先生のインタビュー。

凄い。このスピーカーは自分で設計して作ったんだ、
とそれだけで感動してしまった。

ラックにはいっぱい機器が並んでいて、
“ああ、いつかは俺もこんな風にいっぱい並べてやるぞ、、”
とつまらない決心をしたものだ。

そして今、気が付くとよっしーのオーディオ装置の並び方は
この頃の長岡先生のと案外似ている。
面白いものである。

スピーカーだけでなく、自作アナログプレーヤーにも
大いに惹かれた。

いつかは俺もモーター買って、アーム買って
プレーヤー作るぞ〜って思っていた。

よっしーが真似をしてプレーヤーを作る事が出来たのは
それから20年くらい後の事であった。


さてさて、こんな風に思い出話しをまじえつつ
この雑誌に触れていると、それだけで一ヶ月くらい
冗談抜きに掛かってしまう。

おなじみフルテストは長岡先生が
プリメインアンプ25機種をテストしている。

パイオニアSA−6600U(当時の298戦争の先駆け?)、
ビクターJA−S41(前後二電源方式の名器)、
JA−S71(名器。一昨年よっしーは入手)、
トリオKA−9300(7300の発展版、左右独立二電源)、
マランツModel1250(シャンペンゴールド、左右シンメトリーの
デザイン)など、あまりにも懐かしいアンプが並ぶ。

このフルテストは次の12号まで掛かる大がかりなものだった。

で、12号は今手元に無いが、11号と同時に9号を手に入れた。

この号もかつて古本屋さんで購入して
所有していた。
(どうして処分しちゃったんだろう?)

この号ではカートリッジフルテストが行われているが
いやはや出てくるカートリッジが懐かしすぎる。

FRー101、VMS−20E、V−15TYPEV、
SL15Q、PLUS1(マイクロ)、205C/UH、JT−555、
FCE+(グラド)、AT−15Sa、Z−1E、DL−109D、
F−9L、666EX(コーラル)、STS355E、
MMC6000、ロンドンMKXEE、XYV4500Q、
F−8E、AT−14E、2000E/V(エンパイア)、
LM−20(マイクロ)、FE−1MKV、550M(オーレックス)、
ES−70EXTYPEU(エクセル)、M−117X、
X−1、681EEE(スタントン)、
1000/U(パイオニア)、QLM36MKU、
TSD−15、15B(ダイナベクター)、
205C/UL、XL−15、M−18X、PC−550E、
MT−202E(Lo−D)。

さて、正確に知っているカートリッジは
何本ありますか?。

(続く)


4月10日

長岡先生のフルテストというのは
別冊fanの売り物の一つであったし、
後のオーディオクリニックと並ぶ
同誌の二枚看板の一つでもあった。
(クリニックは13号位からスタート)

読み手としては大変楽しませて頂いたが
今思えばこれをやるのは重労働だ。

この時のカートリッジフルテストは40機種をテスト
と言うことで50日も掛かっている。
原稿料が幾らだったかしらないが
労力を考えたら赤字以外の何物でもない?。

この時は全てのカートリッジを12時間エージング。
もちろんエージング専用にオートプレーヤー
SL−1300JL−F55Rを使用。

更にシェルを統一ということでテクニカLT−13(初代)が
大活躍。
(メーカーがシェル指定してきた場合はそれを使用)

“LT−13を使ったことについては、これが最高だからと
いうのではなく、次の理由による。
市販シェルでは、ソニーSH−160、マイクロH−202
ビクターの溶湯鍛造のシェル、LT−13などが使えると思う。
ソニーはわずかに甘いがクセが無くて良い。
ただ、高すぎる。
マイクロは質がよいが、ややレンジが狭くなり
甘くソフトになる。ビクターは高域が明るくなる。
LT−13も高域が明るくなるが、レンジが広く、
立ち上がりが良く、定位がしっかりして価格も安い。”
と言うこと。

プレーヤーは自作でSP−12、ゴムシートがパイオニアの
PL−1800のもの(つまりJP−501)。
アームはグレースのG−9406,5sの鉛板に取り付けて使用。
キャビネットは15o厚合板6枚重ね。
裏板に鉛を貼って重量バランスを取り
(*アームボードに鉛を使っているので
左側に重量付加しないとアンバランスになるからだと想像される)

全重量25s
インシュレーターはビクターのHA−1を一組半(6個)使用。

フォノモーターはSP−10MKUもあるのだが、
スイッチ入れっぱなしでレコード着脱、手で止めたりという
ラフな操作にはSP−12が最適だ。トルクもSP−10に次ぐ、
と言うことで当時はSP−12がリファレンスだった。

SP−10MKU(当時15万円)に行かないで
SP−12(当時6万5千円)を使ってくれる所が
好きだった。

余談だがSP−12はSL−1200系のフォノモーター部
単売商品みたいな物で、そのタフさを当時から買っていた事が
うかがい知れて楽しい。
DJのお兄さん達にも、30年近く前に
既にそのタフさを見抜いていたおじがさん居た事を
是非知っておいて欲しい?。

尚、長岡先生の母屋時代は必ず隣に
サブのプレーヤーが鎮座していたもので
この時もビクターT−101+UA−7045
CL−P1(純正キャビネット)を組み合わせた物が
併用されていた。

更に余談を続けると、その後サブ機には
SP−10MKUが鎮座。

SP−10MKU+EPA−100
SP−12+DV−505の様な組み合せの時期も
あったと記憶している。

やがてSP−12は勇退してSP−10シリーズが
リファレンスに収まった。


4月11日

ここで懐かしいお話しから一転して
現世へとジャンプ?。

男の隠れ家再訪のお話し。

Shuksさん宅を襲撃させて頂くのは
昨年11月に続いて二回目

JBL4348SDサウンドi−1もエージングが
更に進み絶好調の図なり。

Shuksさんのお部屋のご様子については
ご自身のサイトで日々綴られているので
そちらを楽しまれる方が得策。

しかし、いつもながら理想的な男の部屋
ラピュタとかで取り上げるに値する。
子供に加えて最近では犬まで紛れ込む
「よっしーの部屋」とは大違いだ?。

よっしーの泣き言はさておいて、
今回の主役はこちらに見えるGT−2000X

Y31ST−1GMYPB−1で武装された上に
更にWE−407/23ゴンさん発案の方法にて
搭載されていて、正に万全の体勢。

WE−407/23をGT−2000に搭載する計画は
NAS計画と呼ばれ、その詳細はShuksさんのサイトでも
また、よっしーの日記でも既に報告されている。

いかに素晴らしい成果を上げたかはそちらを
ご覧頂きたいが、今回更にGTオプションの覇者
Pippinさんのご協力により、これぞGTオプションアームの
王者の誉れの高い、同じSAECのWE−407GTとの
鳴らし比べという夢の饗宴が実現と相成った。

WE−407/23と同407GT

両者は勿論兄弟機ではあるが、
細部をよく観察すると、相応の相違
あることが
今回特に明かになった。

まずサイズだが、全長がオリジナルの407/23が
最大311oに対して407GTは最大349oと
ストレッチされている。
これは言うまでもなく407GTがGTプレーヤー対応として
セミロング化されているからに他ならない。
有効長は233o(407/23)に対して258o(407GT)、
オーバーハングも12o(407/23)からo(407GT)と変わる。

シェルを含めた適合カートリッジ重量は33,5g(407/23)が
32g(407GT)となる。

こうしてみると
全長の違いは明白。

横から見ても
違いは良くわかる。

ちなみに手前が407GT。

アップしてみると
407GTの方がカウンターウエイトが
一段増しになっているのがわかる。

アームの延長化に併せて、
当然の対処といえば言える。

アームパイプのカーブの具合
違いも良くおわかり頂けよう。

さて、ShuksさんのGT−2000には
既にWE−407/23が搭載されているので
その状態でいくつかLPを掛けていただく。
何を聴かせて頂いても破綻が無く
緻密雄大な音がするのには驚く。
尚、カートリッジはPhaseTechのP−1プロトタイプ。
シェルは当然ULS-3X

何かソフトを持ってきてね、と言われていた
よっしーは、敢えてクラッシック系など
Sukusさん宅には無さそうな物を持ち込んだ。

もちろん意地悪をしたのではなくて、
JAZZのソフトならShuksさん宅には一杯あるから
持っていっても意味がないと思ったからだ。

予想通り、いや、それ以上にそれらのソフトも
時に溌剌と、時に厳粛に鳴る。
お見事としか言いようが無い。

ひとしきりオーディオ談義などもした上で、
いよいよ407GTとの兄弟対決?Timeとなる。

合議の末407対決の比較用ソフトは「come away with me」
ノラジョーンズ他数枚に絞る事に決定。

Pippinさんの手によって、今度は407GT
厳かに搭載される。

さて、WE−407GTがGT−2000Xに載ると
さすがに収まりは素晴らしい
一同が流れるに任せる?。

このタイミングで、WE−407/23NASの仕掛け人
ゴンさんも駆け付けてくれた。

正に世紀の一瞬という感じで針が降ろされる。

「、、、。」
皆真剣に耳をそばだてるが、
やがて、誰からともなく違いますねー」の
呟きが発せられる。

よっしー個人としては同じ407同志なので
そんなには違わないのでは無いかと想像していた。

だが、しかし音の傾向は結構違う

全員の感想がピタッと一致したので間違い無いだろう。

WE−407/23の音は非常に緻密タイト
車で言うとロータスヨーロッパかスーパー7かという感じ。
(あ、どっちも運転したこと無かった!汗)
あるいはレーシングカートと言うべきか。

ハンドリングの素晴らしさは別格。
飛行機に例えるならなら、アクロバット飛行も自由自在の
戦闘機の如く。

一方407GTはもう少しゆとりが感じられる。
スポーツカーだけどレーシングカー的ではなくて
ラグジュアリーな香りがするグランツーリスモ
零戦に対してボーイング727
(勿論、操縦した事は無い。再び、汗)
シャープだけど、鳴りが一回り大きく
エネルギーバランスもピラミッド、いやあるいは
富士山型?。

この感じはどこかで、、、と思ったら
自宅にあるWE−506/30がこんな感じだった事に
気が付く。

と、そのような違いはあったが
公平な目で見て、WE−407/23とWE−407GTは
どちらも優れたアームであることは間違い無し。

それよりもこの日強く思ったのは
いわゆるピックアップというのは、シェル、
カートリッジ、アームの三位一体で考えなければならない
という、至極当然の事。

誰あろうよっしー自身がアームフェチなので
アームアームと煩い?が、音を考えると
それぞれを単体で見ても意味はあまり無い。

アームあってのカートリッジカートリッジあってのアーム
シェルに付いても、同じ事が言える。

ある程度のレベルの物同士であれば、
最後の決め手はソフトやリスナーの好みまで
ひっくるめた組み合わせの妙かもしれない。

407/23でより良く活きるカートリッジ。
407GTでより良く活きるカートリッジ。

それぞれある筈な気がする。

この日は最後に無理を言って
ShuksさんにL0.4を聴かせて頂いたよっしーだったが、
これが又良い感じだった。
(今は絶対に買えないから聴かなかった事にしておこう)

最後はルックスだが、さすがに407GTは
SAECがヤマハのオーダーを受けて作ったと言う
だけのものはあって、純正オプション並の仕上がり。

横出しのアームケーブルがとどめを刺す。
(同じ芸当はDV−505で無いと出来ない)

その一方で407/23NASにはアームベース下に
挟む
スぺーサーで音をチューニング出来るという
旨味があるから堪らない。

この日も
幾つかのバリエーションをご披露頂いたが
こうまで音が変わるかと驚かされた。

アームベース。これも又音に対して
大きな影響を与える訳だが、それに付いては
別の機会に勉強させて頂けたらと思います。

Shuksさんにはこの後も
ブリロンという小粋な
スピーカーを聴かせて頂いたり、
(これが又サイズが信じられない音がします)
限りある時間を
目一杯使ってのご対応を頂いてしまいました。
この場をお借りして御礼申し上げます。

次は
Pippinさん宅、あるいはゴンさん宅を襲撃させて
頂ければと思います。
いつもながら、楽しい一時でした。

皆さんありがとうございました。


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