9月のとある平日、ODAさん宅を襲撃。 たまたま双方の都合があったわけだが 土日祭日が仕事その他で潰されてしまうよっしーにとって 平日OKは非常に有り難かったりする。
適度に緑に恵まれ、居を構えるには最高の環境。 そしてODAさんのオーディオ装置が置かれるリビングは 其処彼処にインテリアに対する配慮が感じられ、 よっしーの部屋とは偉い違い?だ。 故にオーディオ装置もインテリアの一部として通用するように 整然と配置されている。 自作スピーカーもきっちり仕上げられていて 白木にニスを塗っただけのよっしーとは ここでも大きな違いがある。(汗) サイトをお持ちの方の装置を改めてご紹介するのは 気が引けるが、一応主だったところをピックアップすると プリアンプ PRA−2000ZR メインアンプ HMA−9500 CDプレーヤー VRDS−25 ADプレーヤー KP−9010 そして自作スピーカー 長岡式BH D−55 (FE−208ES+T−500A) となる。
D−55のユニットをFE−208Sから同208ESに入れ換えたばかり。 エージングも未だこれから、という状況なのだが SとESの違いを模索し続けているよっしーの為に という事で敢えてお招きを頂いた次第。 そんな事もあって、よっしーの目はお邪魔するなり D−55ESバージョンに釘付けなのであった。 まずはCDから拝聴。
何にそんなに驚いたかと言うと 低域の立ち上がりである。 中高域と全く同じスピードで立ち上がる低音。 この場合、低音とは超低音までも含んでいる。 しかも実に“分厚い”のである。 よっしーも以前はD−55を使っていたのだが (ユニットはFE−208S+FT−90H) 間違ってもこんな音は出す事が出来なかった。 一体この音の秘密はどこにあるのか?。 一瞬固まってしまったよっしーでありました。
低域の素晴らしさに耳を奪われ勝ちだったが それだけではない。 とにかく一音一音が充実している。 音の球威が違うという言い方がぴったりだろう。 低音は足元をすくい、 中音は鳩尾に食い込み、 高域が頭蓋骨にぶち当たる。 ODAさん宅のリスニングポジションに置かれている、 大変座り心地の良い椅子に納まりながら よっしーは金縛り状態になった。 こう書くと恐ろしくストイックな音を想像されてしまう 恐れがあるが、そうではないのだ。 充分音楽を楽しむ事が出来る。 ただし、いい加減な姿勢で臨む事は許されない感じだ。 ソフトも選ぶ傾向があって 優秀録音以外お断りの札が掲げられている?。
よっしーのシステム(ネッシー側)には共通点が多い。 プリとメインはデンオンの2000番とLo‐Dの9500という組み合わせだし 自作スピーカーのユニット構成も似ている。 持っているソフトも共通のものが多い。 先だってはODAさんを拙宅にお招きもしている。 (何を隠そうJA−0506UはODAさんから拝借している) だから、何と言うか共通の言語での会話が出来る。 これはお互いの為に大変都合が良い事であった。 そして、ODAさんのサウンドとよっしーサウンドには 結構な違いがあるから面白い。 ODAさんサウンドを濃密で重厚なものと表現すれば よっしーサウンドはそれよりは軽く、拡散する傾向にある。 どちらが良いという問題では無いが よっしーとしては腹に応えるこの音は 自宅でも是非再現してみたいところだ。 音の違いの要因は何なのか? 仮説を立てながら整理してみよう。
ODAさんはD−55のユニットを FE−208SからFE−208ESに交換されたばかりなのだが、 ESを導入すると、Sよりも随分暗めのサウンドになるのではないかと 随分危惧されたご様子。 しかし、その心配は杞憂に終わったと言って良い。 ESになってもFEはFE。 血は争えない?。 ただし、S、あるいはSSとESでは 随分音傾向が違う事は確かみたいだ。 ESは恐ろしく良くコントロールされたユニットのように 見受けられる。 Sはその点、良くも悪くももう少し野放図。 実直で勤勉なESとやんちゃ坊主のS?。 あるいはESが重爆撃機でSが戦闘機?。 しかし、純粋な比較を行なえば ESにはやはり一日の長を感じる。 最高速、ゼロヨン加速を計測してみれば ESもSも変わらないかもしれない。 しかし、ジムカーナをやらせてみれば、 ESはSを大きく引き離してゴールして見せるのではないか。 そんな違いである。
ツイーターの音傾向も見逃せない。 T−500Aが加わる事で、 D−55ESのサウンドはより一層強力な物へと 磨き上げられているようだ。 ODAさんはこの他にもJA−0506U、FT−90HGを ご所有で、ツイーターによるD−55の音の違いには 精通されている。 あるいはここに0506Uを持ってくれば 良い意味で音は軽快感を持ち始めるかもしれない。 まあODAさんはそんな事は重々ご承知なので これからの展開が楽しみなところ。 尚コンデンサーはCSタイプをお使いで これは癖が無くて非常に良好とのこと。 よっしーもいつかは使ってみたい。 、、いや、その前に0506ゲットかな?。
はてさて、よくよく考えてみれば ユニット以前にスピーカー自体がが違う。 (今頃何言ってんの?) よっしーはD−55を鳴らし損なって投げ出した口だが 今回D−55ESを拝聴して、改めてこのスピーカーのポテンシャルは 凄いものがあるな〜、と感心してしまった。 拙宅のネッシーに208ESを取り付けても 俄にはこの音は得られまい。 D−55はそもそも13年も前に FE−206Sを想定して設計されたBHなのだが 208ESという新設計のユニットを得て 初めて完璧なパフォーマンスを示したのではないか と想像してしまう。 444×560という接地面積の大きさ、 ほとんどの部分が21mm合板二枚重ねという強靭なキャビネット、 そしてそこから来る重量。 それらは全て208ESという、11年後の 超強力ユニットの登場を見透かしていたかのようにすら思える。 ワンスモアD-55?と一瞬考えてしまったよっしーだが D-55の巨大さを、現状のよっしーの部屋は 容認してくれないのである。(涙)
アンプ類はほぼ一緒と言ったが それは表面上の事。 ODAさんの現用機は、2000ZRといい HMA-9500と言い、ファインチューンを受けている。 その内容の一部はODAさんのサイトに詳しいが そこには書き切れていないチューニングもあって 厳密にはオリジナルとは別物となっている。 更には電源タップの工夫、アンプ使いこなしの工夫など 細かい使いこなしの積み重ねで今日に至っている訳で おいそれと真似を出来るようなものではなかったのである。
基本的な音の傾向はCDの時と変わらない。 極めて豊潤で、気配の再現に優れている。 カートリッジはAT-33PTGでお聞かせ頂いたが その他にMC-L10、MC-1、ULTRA500などもあり きっとその能力を存分に引き出して貰えているに違いない。 プレーヤーのKP-9010もターンテーブルのダンプ始め 軽くチューニングが施されている。 どの対策もやり過ぎにはしないで 且ついつでも後戻り出来る範囲に留められているあたりに ODAさんの慎重な性格を見る事が出来る。 何かやれば必ず時間を掛けて成果確認。 そして次へ、、、という感じ。 ジリジリとにじり寄りながら今日のサウンドにたどり着かれたのであろう。 よっしーの場合は脈略無く迷走を続けて 気が付いたらどこかに出ていたという感じなので 正に正反対?。(笑) でもお話しは大いに合うから面白いですね〜。
AVを楽しませて頂く。 AVシステムの方はテレビとコンパチを中心にした 扱い易いものにまとめられている。 それもその筈、ODAさんのオーディオ及びAV装置が置かれているのは ご家族にとっても最も大事に違いないリビング。 オーディオ装置も、AV装置も、ご家族が普通に使える 体制にせざるを得ない。 複雑怪奇な結線などは許されるべくも無いのである。 それでもAVシステムにも拘りは見え隠れしている。 コーナーに置かれた大画面TVの背後に デッドスペースを有効利用する形で ひっそりと?AV用共鳴管スピーカーがそびえ立っている。 長岡先生の設計に「ビックカノン」なる物があるが あれの片チャンネル分にL、Rのスピーカーユニットが同居していると 思ってもらえば良いのではないか。 目立たないけど音質はTV内蔵の物とは桁違い。 (当たり前?) しかも疲れる音は出さないと言うことで リラックスするためのAV用としては好適。 「ジェラシックパーク」をお見せ頂くが 思わず時間の経つのを忘れてしまう。 願わくば、次は是非リアスピーカーを製作されて、 マトリックスサラウンドを実現して頂きたい。 AVは10倍楽しくなって、ご家族にも喜ばれる事は保証する。(!)
収穫は盛り沢山。 実はこの他にもプレーヤー、アンプ、スピーカーは あって、それらは次回のお楽しみとなった。 貴重な文献もお見せ頂いて喜ぶよっしー。 ODAさんはお疲れではなかっただろうか?。 次は是非又拙宅に、、、という事で お暇させて頂いたのでありました。
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