残暑は続く。 そしてPL−88Fの話題も続く。 (よっしーはしつこいのである) その後ターンテーブルの傾きが再発する事も無く 88Fますます快調!、、、と言いたいところだが そうは問屋が卸さない?。 問題が一つ。 どうも右chの音が薄い。 簡単に言うと左に音が寄るという事なのだが 原因の特定が難しかった。
PL−88Fでは針がアップ・ダウンをする際 必ず音が途切れる。 例えば再生の為に音を降ろすと 針が盤面に接地して1秒くらいしてから音が出て来るわけだ。 耳を澄ませているとわかるのだが ニードルトークだけが聞こえる瞬間があって その後カチン、とリレーの働く音がする。 で、ここで初めて再生音が出て来るのである。 何とも心憎い気配りで、 ついニコニコしてしまう。
![]()
真っ先にこのリレーを疑いたくなるのが人情である。 アナログの微弱な信号が 増幅される前に入るリレーなのだから 少しの汚れも問題になりそうだ。 アームからの配線を手繰って行くと 可愛らしいミニチュアリレーが見つかった。 カバーを外してリレークリーナーを噴霧。 これでどうよ!?。 「、、、。」 残念でした、症状は変わらない。 あるいは、と思って2000番のペーパーも 軽くあててみるも無駄。 う〜ん、、、。
第一容疑者がシロとなると 結構がっかりする。 かなり落胆したが、さて次なる容疑者は?。 ここでカートリッジに着目する。 88Fに搭載されているカートリッジは パイオニアが一時期力を入れていた 高出力MC。 左右独立6極4マグネットの威力か 出力電圧1,5mVを得てMM入力で使える。 更に特徴的なのが MCカートリッジでありながら針交換が可能だという事。 テクニカのAT−30E等と同じ考え方である。 さて、針交換可能は良いが、その構造上 ここにも接点が発生する。 写真でご覧の通り カートリッジボディの方にピンが生えていて 針側のメス端子と勘合する作りとなっている。 ここに接触不良が発生してはいないかと 慎重にクリーニング。 断線や針折れにでも繋がったら一大事だ。 何とか大過無くやり遂げ、 “今度こそ”の思いを込めて針を降ろすと、、。 やっぱり駄目、、、。
いよいよ奥の手、という事で未使用の交換針PN−41MC登場。 これは88F本体と一緒に頂いた物。 貴重なデッドストック品を開封して装着。 これで、、、、?。 やった!!。 無事解決!。 音のエネルギーはセンターを基調に 左右に均等に拡散していく。 数日前の日記で、“低音がやや薄い”などと書いたが、 どうもそれは片chの出力が微妙に削がれていたからだった様子。 全体に厚みも増して、88F益々快調!?。 いや、まともな状態にやっと漕ぎ付けた、という所でしょうか。
ところで再び三度中島みゆきである。 「愛していると云ってくれ」。 このLPの最初に入っている 「元気ですか」という曲、というか“語り”を 散々聴いてしまった8月の末、、。 みゆきさんに詳しく無い僕がとやかく言うのは問題もあるが、 この“恨み節”は凄い。 思わず金縛りに遇ってしまいそうだった。(汗) ならそんなに繰りかえし聴くな?。 いや、これにはわけがあった。 PL−88Fが片チャンネルに音が寄る症状が 出ていたというお話しは既に書いた。 で、センターの定位を確認するのに好適だったのが この“語り”だったというわけ。 LPは8月の21日に、某オフ河口湖店で100円で入手したのだが 偶然というか、渡りに舟というか、、、。 お陰で“かなり涼しい(寒い?)一時を送る事が出来た?。
![]()
「私の声が聞こえますか」、「おかえりなさい」というLPも買い求め、 実に久し振りにみゆきさんをじっくり拝聴させて頂いた。 (プレーヤーはもちろんPL−88F使用) 録音は大変素直な物で、ビックリしてしまった。 一番良く感じたのが「私の声が聞こえますか」なのだが これはみゆきさんのファーストアルバム。 古い物ほど良い、などとは当然言わない。 でも、ちょっと考えさせられてしまったのも事実でありました、、、。
さて、パイオニアの高出力MCのお話しに戻る。 PL−X7に付属しているのはPC−31MC。 新参のPL−88Fに付属しているのはPC−41MC。 どうやら両者はボディが共通で針先だけが異なるようだ。 そこでPL−X7から取り外してあったPC−31MCのボディに 88FのPC−41MCから取り外した針(PN−41MC)を装着。 これでPC−41MCに変身。 シェルはV24Cさん設計の18gタイプ。 アームはDV−507、ターンテーブルはSP−10Uの プレーヤーで試聴。
![]()
改めてその音に目を見張る結果となった。 恐ろしいくらいに繊細で、 鋭く細かく切り込んでいるのだが 耳に障るところがまるで無い。 音がしなやかに、実に軽々と発せられるのである。 ホーンツイーターがリーフツイーターに変わってしまったような、 コーンスピーカーがコンデンサースピーカーに変わってしまったような、 そんな錯覚に陥らせてくれる。 女性ボーカルなど特に美しい。 生々しい男性の地声を聴くにはMC−L1000の方が良いかもしれないが 女性の美しい声を聴きたかったらPC−41MCだろう。 いわゆるポピュラーものが気持ち良く聴けるのもありがたい。 常用カートリッジの一つに加える事とします!。
![]()
想像以上に大きかった。 壮快だけど、どうしてもザラザラ感のある31MCと しなやかで耳障りな音は決して出してこない41MC。 どちらがハイファイ調ですかと問われれば 間違い無く41MC。 ただ、31MCには31MCの味がある。 ボディ共通となれば針先だけ両方揃えれば2通りの音が楽しめる。 オークションには時々出ている。 問題は本体の方かもしれないけれど、、、。
PL−88F及びその付属カートリッジPC−41MC のお陰でLPを聴くのが楽しい。 そんなわけで1週間で16枚、LPを買ってしまった。 え?。もちろん中古ですよ。 それも単価は100円を切っている。(笑) 今まで上手く鳴らなかった、ポピュラー系のソフトが そこそこ聴けるようになったのは41MCの威力?。 懐かしいところを中心につかみ取りして来たけど 当然まだ全部は聴いていない。 しかし、懐かしいなぁ、、、。
![]()
一つ前の日記に戻る。 日記のMENUへ。 表紙へ。
|