1/9 行って来ました北海道。 よっしー一家が遠くまでお出かけするのは久し振り。 「夏休み、どうする?」 との質問に、よっしーの妻は割りと迷いもせずに北の大地をチョイスした。 妻さんは妻さんで、目論みがあった事に気がついたのは かなり後での事。 それはさて置き、北海道に行くとなったらお邪魔せずには いられないお宅がありまして、よっしーはアポイントを取ったので ありました。
何しろよっしー家の決断は、早いと言えば早いのだが とにかく唐突である。 お陰でHGさんにはご多忙の中、かなりご無理をして頂いたが 何とか13日にお邪魔させて頂く事が出来ました。 小生の泊まっているホテルまで、お出迎え頂き いざHGさん宅へ。 ちなみに今年、去年とHGさんがお仕事で上京の際には お会いしているので、面識そのものはあるのでした。 小高い丘の上の閑静な住宅街にHGさん宅はある。 本当に閑静で、しかも隣家との間隔は充分にあるので SN比最高?。 羨ましい限りである。 で、リスニングルームにお通し頂くと、、、。 いや〜、凄い。HPで拝見はしているが いきなりスチューダーのA−810が目に入り、 続けてJBLの4343が、いやでも目に飛び込んでくる。 ふと見ればルボックスのA−77もあるし 部屋中オーディオ機器がゴロゴロ。 ヤマハのサイレントドラム、DTXまで鎮座して、 オーディオルームというより、まるでスタジオである。 あらかじめ解ってはいたわけだけど、やっぱり 自然と笑みがこぼれる。
サイトをお持ちの方の機材を あんまり詳しく紹介するのも何だが、 現時点で活躍中の主な(あくまでも主な)機器は、 アナログプレーヤーがマイクロBL−91(砲金ターンテーブル仕様) +ビクターUA−7082 +オルトフォンVMS−20E。 プリがビクターEQ−7070 +必要に応じてアルパインラックスマンのフォノイコ LE−109。 メインアンプがアムクロンの2401。 以上が4343ドライブ用。 更にJBLの4301があり、こちらはNECのA−10(初代) でドライブされる。
さて、音を出すべく電源を入れていくと 突然強烈なファンノイズが涌き上がる?。 まるで業務用真空掃除機が回り始めたような??。 、、というのは冗談で、業務用は業務用でも 掃除機ではない、パワーアンプのファンの回る音であった。 アムクロンというブランドには詳しく無いが PA用機器を作っているメーカーだ。 さすがプロ用。民生用とは考え方が違う。 過酷な状況での酷使から来るトラブルを回避する為か、 とにかく“これでもか!”とファンを回す。 こんな盛大なファンノイズは聴いた事が無い、、。 目が丸くなるが、実はHGさん宅の4343サウンドを 一変させたのが、このアムクロンのアンプなのでした。
4343は説明の必要もない名器で スタジオモニターとしては異例なほどの ベストセラーとなり、一時代を築き上げたのも記憶に新しいはず。 日本ではどうしてそんなに4343が売れるんだ?と 本国でも不思議がられたという逸話付きだ。 だがしかし、鳴らすのが容易でない事も事実で 購買量も多かったが、売買欄で“売りたし”に登場する量も 非常に多かったようだ。 憧れの4343導入。 しかし、さすがのHGさんも、15インチウーファーは 鳴らしあぐねる日々が続いたご様子。 A−10は複数あるのでアキュのチャンデバなど介して マルチアンプドライブなども試みたが 今一つだったとおっしゃる。 でっかいウーファーと言うのは魅力も多いが ハードルの高さも一際なのかもしれない。 そんな時ご自身のサイトの掲示板を通じて アムクロンを試してみたら?、とのご提案があり 挑戦してみたところ良い結果が出たとの事で、 やはり仲間と言うのはありがたいものですね。 ちなみに業務用、PA用と訊けば誰だって “パワーはあるけどオーディオ用としては 音は今一つ”、との予断を持つと思う。 しかし、これがとんでもなく繊細微妙な音を出す。 組み合わせと使い方次第だから 誰にでもお勧め、とはならないが プロ用機器の凄さを、ある意味で解らせてもらった気がする。
どうやらアムクロンでドライブする4343を 聴かせて頂けたのは私が初めてだったみたいで、 随分ラッキーしてしまった。 その日は日がな一日音楽を聴き続けたのだが 僕としてはそれぞれのレコードを吹き込んだ エンジニアやミュージシャン達こそをこの場にお招きしたい気分だった。 僕だけ聴くのは勿体無い。 HGさんは意識してモニターサウンドなど目指したわけではなかろうが、 僕の感覚としては、これこそモニターサウンドだ。 何だかスタジオのコンソールの前に座って マスタリングを終えた、仕上がりのテープを聴いているような 気分になれる。 一枚一枚の録音の狙いが如実にわかる。 と言っても誤解しないで欲しいが 決して冷徹な検聴装置調ではない。 とにかく音楽が活き活きと鳴っている。 だからこそ、ミュージシャン達に聴いて欲しいと 思えるのだ。
4343だけでなく、途中で4301も登場。 切り換えて拝聴するが、これが又良い。 というか、うっかり聴いていると4343と区別がつかない?。 いや、もちろん厳密に聴けばレンジの面その他で 4343との違いは明白なのだが 何と言うか“トーン”が見事なまでに一貫している。 このあたり、さすがJBLと言うべきか、 日頃4343を使っているエンジニアが 何らかの事情で4301を使う事になっても そんなに慌てないでモニター出来る仕掛けになっている に違いない。 考えてみると、4343と4301で音場に極端な差が出ないと言うのも凄い事で、 4343は巨大なスピーカーでありながら 基本的には上段の近接した位置に3個のユニットを置き、 15インチウーファーはあくまでも影武者の役割とする事で 比較的近距離で聴いても決して音がバラバラになる事がない設計 となっている事を改めて痛感した。。 故に日本で売れたのかもしれないが、 (奥行きが浅いのも、設置の面で有利だ) 素晴らしいスピーカーだ。
そんなこんなでニヤニヤしている内に 一日があっという間に過ぎてしまったが、 この他にスチューダーあり、カセットのC−1ありで メカフェチのよっしーにはその点でも堪らない一日だった。 HGさんは「オーディオは取り敢えず一段落。 これからは音楽」、とおっしゃる。 DTXがあるという事からお察し頂けると思うが HGさんもドラマーであり、近々マルチトラックレコーダーも 導入して、演奏&録音に手を染めたいとの事。 MTRも恐らくオープンとなるだろうし、 それをJBLでモニターしながら 最後はスチューダーに落として行く図は、 ほとんど’80sのプライベートスタジオの夢そのままだ。 何とも羨ましい限りだが、きっと実現されるに違いない。 そして、それをCD−Rに焼いた物をお送り頂ければ この日のHGサウンドを拙宅でももう一度味わえるわけで、 完成の暁には是非お願いしたい。 (気が早い?)
最後にいつも不思議に思っている事を一つ。 HGさん最愛のカートリッジは オルトフォンのVMS−20Eなのだが、 これが実に猛々しく鳴るのが、どうしても理解出来ない。 拙宅にも20EUがあるのだが どちらかというと繊細でなよなよとした印象だ。 シェル、アーム、アームベース、 もちろんプリその他と、“相性”はあるのだろうが それで片付く問題か??。 オーディオって不思議なもので、こーゆー説明不能な事が あちこちで起きる。 だから面白いと言えば面白いのだが 文字で書くと、一生懸命説明するほどに “嘘でしょ?”、って言われてしまう事もあるから難しい。 立証する為には北海道に赴いて頂くしかない。 いや、諦めてVMS−20Eは全部HGさんの所に送ってしまおう。 その方が供養になる。(笑) VMS−20Eは札幌に、 シュアーTYPE3は一関のベイシーに、、、。 それが良かろう、とオチがついた所で よっしーのHGさん宅訪問記は終わり。 HGさんにはその日深夜に至るまでお付き合い頂いてしまった訳で この場をお借りしまして、改めて感謝申し上げます。
1/5 北の大地に引き続き、お邪魔して来ました、 埼玉県越谷市。 こう書けば皆さんもうお分かりでしょう。 そう、AE86さん宅訪問、実現したのです。
全国のマニアが集結するこの場所。 当日も総勢6名が押し掛ける事態に相成った。 延々8時間強、画像あり、最高のデジタルあり、 最高のアナログあり、いや〜盛り沢山。 @まずはビジュアルからだが、、、。 画像の方はVPH−70QJ+130インチスクリーンを 核とするが、送り出しは当日真野さんの持ち込まれた HTPC。 どのようなソフトウエア−だったのか、パソコンの構成はどんな物だったのか、 申し訳無いがよっしーにはよくは解らない。 ただ、70QJによるHTPCは愚弟の部屋で体験しているので 全くの門外漢というわけでもない。 (そちらは80インチ) HTPCは上手くすると市販DVDプレーヤーを上回る パフォーマンスを示してくれるが 取り扱いが簡単とはいかない部分もある。 この日は真野さんのHTPCとAE86さんの装置の 初スワップ?と言うことで苦心惨憺されていたが どうしても5,1の音声を引っ張り出す事が出来なかった。 真野さんは残念でいらしたと思うが 画像の方はナチュラルで大変親しみ易いもの。 お陰でこの後は数々のソフトを楽しませていただく事が出来た。 「バニラ・スカイ」「千と千尋」「サンダーバード」、、。 枚挙に暇が無いが、僕としては個人製作のアニメDVDが 一番印象に残った。 5,1にこそならなかったが、ネッシー+46cmサブウーファーの 迫力は充分。、、、というかこれもまた凄いナチュラル。 何時間でも観続けたいと思わせる。 正直途中で上映?を切り上げられるのが 苦痛(笑)であった。
Aデジタル(CD)の最高峰体験。 続いてはシトさん持ち込みの最高のデジタル体験。 dcsのフルシステムだ。 これはもう総額650〜700万円になろうかという とんでもない代物で、思わずおしっこをちびりそうに(笑) なってしまった。 どんな物なのか、僕は詳しく無いし 根掘り葉掘り尋ねるのは憚られたので 大体のところはこちらをご参照頂きたい。 技術的な解説はさて置いて、問題は出て来る音だ。 ま、結論から言うと、一同家に帰って自分のCDを聴くのは 当分止めておこう、と考えた様子。(爆) 徹底すればCDからこれだけの音を引っ張り出せるのだ と言うこと。 いきなり最高峰を聴いてしまうと これまたあまりの自然さ故に有り難味がわかり難いのだが 少しづつ装置を間引いて行くと 音が変わって行ってしまうのが良くわかる。 650万円の組み合わせに馴れた耳には 400万円の組み合わせの音すら不満に思えてしまうという 恐ろしい事実!。 人間の耳というのは恐ろしく貪欲である。 宇宙の遥か彼方に信号を間違い無く伝送するデジタル技術の方が 人間の耳を納得させるデジタル技術より遥かに楽だ?。 冗談はさて置いて、この日体験した世界は まずプロの現場で早急に全面的に導入して欲しい。 元に入っていない物は、家庭の再生機がどんなに グレードアップしても出て来ない。 、、、なぁ〜んてもっともらしい事を書いたけど この日よっしーが持ち込んだCDは 太平サブロー&SiSTAの「GO!GO!!カルビくん」 (AVCA−14439) 総額700万円で聴くSiSTAは最高だった?。
B究極のアナログ体験。 さて、ここまでで充分な衝撃だったが AE86さんがアナログ盤に針を落とすと 一同再び三度震撼。 恐ろしく自然なサウンド。 それでいて、殆ど全ての要素で究極のデジタルをも 軽く凌いでいる?。 キレがあって、コクがあって、、。 これを文字で説明するのは困難だが 究極のデジタルをお聞かせ下さったシトさん曰く 「700万円のデジタルが悪いのではない。 ここのアナログが尋常でないだけ。」 ごもっとも、、。 SP−10V+EPA−100U+クライオZYXの インシュレーターレス自作アナログプレーヤーの力。 加えて最近導入されたY31さん企画の 砲金製テーパー付きシートの威力もあるが、 何といってもとどめを刺しているのは 自作6電源トランス搭載のフォノイコライザーだろう。 これは規則違反だ。(笑) いや、スピーカーユニットの半田付け一つまもとに出来ない よっしーだが、これはさすがにアンプ類自作の必要性を感じた。 こんな馬鹿げた(もちろん誉め言葉)物を 種々の制約があるメーカーが作れるわけがない?。 これは家に帰るのがますます恐くなった。
そんなこんなで微笑みつつも心の中が 引きつる事が多い一日だったが 気分は最高。 途中AE86さんにSSとESの違いなど質問させて頂いたり サブウーファーに付いて質問させて頂いたり、 僕個人の今後の方向性を探るにも有意義な 一瞬があった。 総じて言えるのはAE86さんも 自分の聴きたい音楽を自分にとって心地よく聞ける状態を目指して ここまで突き進んで来られたと言うこと。 そしてそれが見事に実現している事が 大変羨ましい。 さてさて、そろそろよっしーの部屋も音を出さないと、、、。 しかし夏休みは特に家人の在宅率が高くて、 オーディオには火を入れる事も憚られるのでありました。 (トホホ)
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