8月1日

(1/3)

8月になった。相変わらず暑いですが、
皆さんいかがお過ごしでしょうか?。

よっしーは夏生まれ。
8月2日で41歳になります。

暑さには強いはず??。

そんな前置きはさて置いて、
画像をの方をご覧あれ。

(2/3)

そーです、ヤマハの名器。
0506Uツイーター登場。

もちろん、借り物です。(笑)

フォステクスの20cmFEにはヤマハの0506と
相場は決まっている。

ただし、これも今では入手難

往年の名器の実力やいかに?。

、、、と、音が出た途端引っくり返りそうになった

これは大変な“美音”である。

コロコロと転がる、鈴の音の如く。
ウグイスのさえずりの如く。

ボーカルがグンっと美しく
聴き易くなる。

鋭く切れ込むが、ヒステリックとは縁遠い。
厚みと温かみを感じる音。

世評の高さは伊達ではないと痛感した。


(3/3)

一言で言うと“京美人”。

日本の伝統的な“美”を感じさせる。

加えて言うなら、30代ではなく20代である。
何だかんだ言っても、若いって素晴らしい?

今回はアッテネーター無し、
0,47μFのUΣコンデンサーのみで接続。

逆相でバッフルに面一。

これが最良かどうかわからないが
測定器無しでじたばたするのは危険なので
深追いはしない。(笑)

尚、FEに載せるツイーターの研究については
ODAさんのサイトに詳しいので
是非ご参照下さい。


8月2日

1/4

ここでちょっと話しは変わる。

下の画像をご覧あれ。

そう、かの有名な?「日本の自衛隊」の
LPCDだ。

2/4

いかにも“いわゆる長岡派”って感じで、
これまた“いわゆる音楽派”が顔をしかめそうなソフトである。

大砲戦車飛行機鳥の声
花火梵鐘、、、。

そんな物の音を聴いて喜ぶ人の気が知れない、
というのが“音楽派”の主張。

しかし、趣味の世界は何でもありだから
何を聴いて嬉しいかは
言うまでも無く各個人の自由だ。

ただ、“そのような物は聴きたくありません”
と言う方に、無理矢理これらのソフトを押し付けては
いけません。(笑)


3/4

このソフト。LPの方は’77年の発売。
いかにもその道のマニア(ミリタリーマニア?)の方しか買いそうも無い
内容で、しかも二枚組3,600円と言うこともあって
とっとと廃盤になってしまったのは、想像に難くない。

これを長岡鉄男氏が’81年1月号のステレオ誌で
“内外を通じての優秀録音盤のひとつ。
国内盤では最高と断言出来る。
未だにこれを凌ぐものはもちろん、
迫るものさえ出ていない。
恐らく今後も出ないと思う。
(中略)
他の国内盤は全部燃えないゴミとして処分してもいいから
これだけはもう一度陽の目を見せてやりたい
という気持ちである”
などと絶賛?した辺りから捜し回るマニアが
続出したらしいが、時既に遅し。
何しろ元々の流通量自体たががしれている。
入手は極めて困難

(ちなみによっしーは9年くらい前に
中古レコード屋さんにて
1,500円で入手した。)

幻の音源の代表みたいに思われていたが
’98年に神奈川県にあるMYUというCDショップが
マスターテープを発掘してCD化
多くの人がその音を耳にする事が出来た。
(現在品切れ中みたいですが)
MYUの高崎さんの功績は大きい。


4/4

と、前置きが長くなったが、このLPとCD
聴き比べてみると音の印象は微妙に違う。

どうもあからさまな力強さはCDの方が上だが
色気雰囲気というものではLPの方が上回っているみたい。

“大砲の音に色気もくそもあるか”と仰るかもしれないが
これがやっぱり違うのである。

薬莢のチャラチャラと流れる音の軽やかさ、煌き。

装甲車のハッチの閉まる音(かな?)の本物臭さ。

戦車内の狭い空間の息苦しさ。

こういった要素において、LPで聴く方が勝っているようだ。

ま、何が言いたいかと言えば、この手のソフトを聴くのでも
別に爆発音や衝撃音だけが楽しいなどと言うことは無いという事。
案外奥が深い?ものである。(笑)

なおLPとCDの比較だが
拙宅のCDプレーヤーはNECのCD−10
名器ではあろうが、99,800円は高級機には程遠い。
対してLP再生の方は、MC−L1000+シェルだけで既に10万円

どう考えても不公平な比較なので、上記の感想に一般性は無いかもしれない。
最新の高級なCDプレーヤーで「日本の自衛隊」を再生すると
どう聞こえるか?。
興味が、、、、、。

、、、ない。(笑)


8月6日

1/2

それにしても、「日本の自衛隊」で素晴らしいと僕が思うのは
そのレコード自体よりも、「日本の自衛隊復活を願って」という
ステレオ誌’81年1月号のレコード漫談における
長岡氏の文章だ。

新聞への皮肉、軍隊への皮肉、軍人への皮肉、
サラリーマンへの皮肉、、、。
世の中の核心を突く名文だと思う。

よくぞこんな事書いて刺されなかったと思うのだが、
それは長岡氏の肩書き
オーディオ評論家であったからであり、
発表されたのがオーディオ誌だったからだろう。

それこそ新聞社の論説委員か何かだったら、
絶対に書く事が許されない。(!)

(以上の意味がわからん、と言う方は
単行本「長岡鉄男のレコード漫談」/音楽の友社刊
を捜そう)


2/2

で、レコード自体の話しに戻るが、
レコード漫談の文章によれば、
“カッティングレベルは特に高い方ではないが
それだけに猛烈な衝撃音がムリなく
カッティングされており、ボリュームを上げて再生すると
恐ろしい事になる。
カートリッジ、アームの方はまあいけるとしても、
スピーカーが問題だ。
筆者自作のバックロードホーン・プラス・スーパーウーファーの
4Way以外では
まともな再生は不可能だった。”
となる。

このディスクはこの後も、(あるいはそれ以前も)
度々取り上げられるが、もう一発、
オーディオアクセサリー63号/’92年」の
長岡鉄男のワンダーランドを読んでみよう。

“カートリッジはダイヤチップとコイルが直結されているタイプが
ベスト。(中略)アーム、プレーヤー、アンプももちろん重要だが、
特に重要なのはスピーカーだ。
超低域まで、全帯域が一気に立ち上がる
大型高能率スピーカーが必要

市販品ではちょっと見当たらない。
D−70プラス・スーパーウーファーDRW−1MKU
といった構成がいい。
D−55ではコーンの面積不足、
D−77はホーン長が長いので少し甘くなる。
ネッシーUも面積の点、共鳴管の長さの点
キャビネットの安定度の点(底面積が小さく、
重量不足、D-77くらいの重量が欲しい)
でイマイチ。
とはいえネッシーU+サブウーファーで再生する
自衛隊は市販スピーカーに大きく差をつける。”

と書かれている。

そこで、、と言う訳ではないのだが
続いてはネッシーのお話し


8月7日

1/3

ネッシーU改を衝動的に製作したのは
確か6年前だと思う。

それまでD−55とスーパースワンを並べて使っていたのだが
いかにせん場所を取る

どちらか一本に絞り込もうと思ったが
可愛そうでそんな事は出来なかった。

そこで両方放り出してネッシーU改作製。

占有床面積300×345と極めて少ないのが
決め手だった。

とにかくスリムなトールボーイが欲しかったのでした。

2/3

ネッシーは方舟のメインスピーカーと言うことで
どうしてもAV(VA)用に思われ勝ちだが
そんな事は無い

ただ、本来はサブウーファーと
リア(サイド)サラウンドスピーカーと一体となって
初めて意味を成すものであるという意見は正しい。
(本家方舟ではそうなっている)

ネッシー単体で使っている人は、
そういえばあまり居ない

でも、ネッシーの基本構想
20cmフルレンジ+スーパーツイーターで
16Hz〜40KHzの超ワイドレンジを
実現
しようということだった”。
と長岡氏自身も“ネッシ−Jr”の製作記事で
振り返っている。

そもそも共鳴管というのは
低域再生の為に、最も効率の良い方式の一つ。

まあ、フルレンジの低域を補強する方式は色々あって、
例えばバックロードホーン(以下BH)でも
ホーン長を長くしていけば、論理的には
超低域まで再生は可能である。

ただし、本格的なBHでそれを実現しようとすると
サイズ的にかなり巨大な物になってしまう。

共鳴管はBHに比べて、比較的コンパクトに作る事が出来るのだ。
(これは昔のオンキョーの解説書などにも書かれている。
オンキョーはクオーターラムダ方式と称した共鳴管
スピーカーなど手掛けていた)

3/3

もっとも、BHであっても共鳴管であっても
ホーンや共鳴管の長さが長ければ長いほど
コントロールは難しくなるのは道理で、
どうしても低域のしまりが悪くなったり
切れが悪くなったりするのは共通。
自ずと限界はある。
(実用上は3メートルが一つの限界とみられているが
僕自身で実験をした事は無い。)

あと違いと言えばBHの方は
ある帯域までは比較的フラットに出す事が出来るが
そこから先はバッサリ落ちるのに対し
共鳴管の方はダラ下がりに延びるが
100Hzくらいからレベルが低下するというところも違う。

(BHでも共鳴管でも、キャビネット内の空気を
正確に制御しようと思えば磁気回路の強力な
ユニット
を使わざるを得ないが、
そのようなユニットは超オーバーダンピングとなるので
どうしても低域不足になりやすい。
この辺は兼ね合いが難しい。)

そこで
BHではローエンド補足の為のスーパーウーファーが必要となり
共鳴管では低域補強の為のサブウーファーが必要になる。”

という事になるが、これらは有るとベターだが
必須という物ではない

BHの超低域は諦めてしまえば良いし
共鳴管の場合ならトーンコントロール等で
不足する帯域を補正してしまえば良い。

よっしーの部屋ではヤマハのデジタルパラメトリックイコライザー
YDP−2006を使って、低域補正している。


8月10日

1/2

くだくだと色々書いたが
要は共鳴管というのはネッシーみたいな形が
全てではない
と言うこと。

オンキョーの図面にあるように、
幾重にも管を折り曲げた物も存在するわけだ。

折り曲げたり、吸音材を使ったりすると
共鳴管の癖は減退するはずで、それも一つの行き方。
(いつか試してみたい気もする)

その逆に最も共鳴し易いのが
直管の丸パイプ
ボーズのキャノンがこれに当たる。

ネッシーはどうかと言うと、折り曲げ一回
J字形共鳴管。
共鳴管の長さは本家ネッシーが約4メートル。
ウチのは全高を50cmくらい縮めているので
3,5メートル弱。

理論上は約25〜20Hzまで再生可能なはず。

ローエンドはお金が掛かるものの代表なので
深いお付き合いはしたくないが
ネッシー方式ならミニマムのコスト
再生可能。
ドケチのよっしーにはあり難いスピーカーなのだ。

2/2

さて、それにしても超低域までの延びを
必要としないとすれば、共鳴管をそんなに長くする必要は無い

管の長さ2メートルでも2,5メートルでも良い。
2メートルでも40Hzくらいまでは延びる筈だ。

実際そのようなショートタイプをお使いの方も少なくない。

低域については別途サブウーファーで再生、
となれば長大な共鳴管は無用の長物だ?。

共鳴管の全長を短くするという事には、
幾つかのメリットが生じる。

@スピーカーの全高を抑える事になるので
ふらつきが減って安定度が増す。

A共鳴管の強度が増すので
余計な音が付きにくい。

で、Aについては実験をやった事がある。
、、と言っても大した事では無い。
パラメトリックイコライザーで
特定の帯域から上をカットしてみたのだ。

そうすると、確かに管が共振して低域を振りまいているのが
良くわかる。

これは音場を汚しているとも言えるし
逆に創生しているとも言える。
一長一短?。

一つ言えるのは、当然ながら全帯域を鳴らしている分には
さっぱり気にならないと言う事。
少なくとも僕は気になっていない

@についてだが、実はこれは単純に良し悪しを言い切れない

短くしたとしても、ネッシー程度の占床面積(345×300)と
重量では、ふらつきは起こり易いとも考えられる。
この辺は高さだけの問題ではないのでややっこしい。

僕もネッシーのふらつきには
散々悩まされたクチで、
結局全高を天井ギリギリまで延ばして
天板と天井の間にくさびを打ち込むという
半ば強引な形でふらつきを解決している。

尚、くさびというのは100円ショップで売っている
ゴム製のドアストッパーの事である。(汗)

スピーカーの振動が、天井にダイレクトに伝わりませんか?
と訊かれる事もあるのだが、
不思議なものでビリツキはゼロなのである。

もしスピーカーの全高を抑えてしまうと、この手は使えない
という事になる。

そして、もう一つ。
トップパイプを外す(特に接着はしていない)
という試みもやった事はあるのだが
ふらつきとは別の問題が発生する事にその時気がついた。

何かと言えば、中高音の音洩れである。

共鳴管の中に、特に吸音材は入れていないので
ユニット背面の音も遠慮なしに共鳴管出口から噴出される。

これが音場創生に繋がっているという見方もあるのだが
そう感じるには拙宅の場合スピーカーとの距離が近すぎる。

ウチのような環境の場合、(つまりフツーの家?)
共鳴管開口部が低くなるという事は
すなわち開口部と耳の距離がかなり縮まるという事を意味する。

そうなると、案外洩れが耳につくのである。

開口部を天井ギリギリまで持って行くというのは
この点においても(拙宅では)ベターな選択なのである。



と、、本当につまらない事をクダクダ書いてしまいましたが、
ネッシー(改)とのお付き合いもかなりになって
それなりのノウハウを得たので
万一同じようなスピーカーで苦闘中の方がいらっしゃったとしたら
多少也ともご参考になれば幸いとの思いで書きました。

(実はこのネタ、かなり前から書きたかったのに
一日延ばしになっていたのであります、、、。汗)


ま、笑って読んで頂ければ、と言う所でありましょうか。

もしかすると、この夏、ネッシーについての研究?
はもう少し進む可能性
が無きにしもあらず。

でも、こう暑くちゃね、、、。(笑)


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