limitedさんチューンの33PTGの音には ちょっとショックを受けてしまった。 この音の出方の原因はなにか?。 銅スペーサー。 ステンレスのキャップボルト。 肉厚のあるFWワッシャー。 剛性のあるシェル。 これらのトータルでの力だろうから 一つだけに特定は無理だが 取り敢えずステンレスのボルト+FWワッシャーを 手持ちのカートリッジで試してみる事にした。
最近ご活躍のMC-L10。 シェルはV24Cさん自作の物だから 剛性に問題があるはずがない。 カートリッジ取り付けの ボルト、ワッシャーのみ交換。 これで音を聴いてみると、 なるほど音質はアップしている。 一本筋が入ったというのか 明瞭さが増したのがわかる。 だが、しかし、limitedさんの33VTGの あの押し出しの強さに届いたか?というと、、。 やっぱりそうは行かないのである。
空気を動かす力においては MC-L10+V24CType1シェルでも 敵わないのが良くわかる。 これはやはり銅スペーサーが効いているのか?。 検証にはもう少し時間が掛かる。 (借り物で勝手に検証を始めるなっちゅーの!?)
さて、手持ちのカートリッジだけでは 判断を誤る可能性もある、という事で ここでもう一発、 limitedさんから拝借した (というか、よっしーは本当はただの中継地点 みたいなものでして、これはボロンさんのところに 行く物なのであります) ダイナベクター17D2にご登場願いました。 この17D2は特別軽針圧仕様となっておりまして 昨年、秋葉原にありますダイナベクターの バーゲンセールで仲良く同じ物を 求めさせて頂いてはおります。 良いカートリッジだけど、 どこか一枚ベールを被ったような鳴り方、 と言うのがこのカートリッジの印象で、 僕としては取りたてて追い込みを掛けてはいなかったのですが さすがlimitedさんはちょっと違ったのであります。
そーです、アントレーです。 それもデッドストック物。 例のコパーレッドワッシャー付き。 それに件のキャップボルトで 17D2を固定してある状態。 さて、音はどうだ!?。 う〜ん、拙宅ではかなり控え目な 17D2が、かなり躍動的に鳴るではないですか。 シェルの違い?。 はたまた例のボルトも効いている?。 相乗効果と言いたいところですが 17D2は樹脂ボディーに切ってあるネジ穴に ボルトを締め込むタイプなので 金属ボディーでネジ貫通型のカートリッジに 使う時ほどは、取り付けネジの効果は出ないようにも想像されます。 (あくまでも想像の範囲を出ませんが) しかし、拙宅ではダイナベクターのシェルに17D2を取り付けてますが こんな感じでは鳴らない事は確かです。 又してもクラクラ、、。 ただ、例の33PTGにあった 圧倒的な張り出しはさすがに無いです。 その分こちらは大人の音。 はったりは無いけど、繊細さでは勝る感じ。 これはカートリッジその物のキャラクターの違いでしょうか。 あるいは、やっぱり例のスペーサーの効果は大きい?。 (17D2には例のスペーサーは使われていない) まだまだ謎は残りますネ。
毒食らわば皿まで?。 ここでボロンさんのAT33PTGにも ご登場頂いてしまう。 何故にボロンさんのカートリッジが手元に あるのかというと、limitedさん経由で拝借してしまったのだ。(!) で、その中に33PTGが入っていたわけ。 さて、このPTGには銅スペーサーこそ使われていないが limitedさんの手によりキャップボルト&ナット 及びFWワッシャーがカートリッジ装着に際し使われている。 オマケにテクニクスのシェルの上には オプションの4gのウエイトが、、、。 同じPTG同志だが、 こちらの音はいかが?。
弾丸ライナーの物凄さは 純limitedチューンバージョンの圧勝。 どうやら、あの押し出しの凄さは 他の仕様では容易に得られない事がわかって来た。 銅スペーサーの有無の違いもあるが、 シェルの剛性もだいぶ違うはず。 写真に見えるテクニクスのシェルは ご覧の通りの穴開きシェルであり、 どんなに重量を付加しても剛性自体は 変わるわけではない。 もちろん、このシェル自体が悪いなどという事ではない事は 賢明な皆さんにはおわかり頂けると信じる。 張り倒されるようなパワーを得るのには 最適ではないのでは、というだけの話しである。 実際、面白い事に繊細さや 漂うような雰囲気という点では こちらの軽チューンバージョンの方が勝っているから面白い。
ステンのキャップボルト 及びFWワッシャーだけは共通として、 @ AT−33PTG+銅スペーサー+LT−13仕様。 A AT−33PTG+テクニクスシェル仕様。 B 17D2+アントレーシェル。 C MC−L10+V24CType1シェル。 の4点を聴き比べさせて頂いたが パーンっと眼前に迫り来る音の嵐という点においては @を凌げるものは無かった。 とにかくこの音の凄さは体験しないとわからないと思う。 大音量でこれをやると、身が竦むくらいなのである。 では、@が最高なのね?という順位付けは意味が無い。 そうではない。@は確かに今時貴重なスパルタンサウンドだが 全てのファクターを満たすものではない。 (というか、敢えて満点狙いをしなかった所に このチューンの凄さ、潔さがある) 圧倒的押し出しと引き換えに どうしても最強音で音が詰まるというか リミッター、あるいはコンプレッサーが入ったかのように 聞こえてしまうのと、 シンバル等の高音楽器の音色の数が 本来128色あったところが100色に減退、 といった鳴り方になってしまうのが惜しい。 しかし、無い物ねだりは止そう。 それらを求めたら、今度はこの豪快なサウンドが どこかへ消えてしまうに違いない。 それにしても、ホントにこのPTGの音と来たら、、、。 聴いていると思わず星一徹さんを思い出してしまうので ありました。(!) すんごい物を作っちゃいましたねー。limitedさん!。
ところで、先日 GTの会にもご賛同頂いているパグさん宅に お招き頂いた。
向こうに見えるのは アルテック、JBL、フォステクス混成の オールホーンスピーカーシステム。 見るからに凄い。 手前のラックには駆動装置がいっぱい。 さらに写真には写っていないが 長岡式バックロード D−58ESもある。 僕のオーディオも具沢山だが、パグさんも 具沢山。 一緒にしては失礼だが、どこか相通じるものを 感じてしまう。
これが何だかわかりますか?。 そう、’79年にトリオが出した 超弩級プレーヤー。L−07D。 高忠実変換ターンテーブルの肩書きを持って登場。 当時38万円。33,8kg。 前年のオーディオフェアーで 発表された、原器R−6197(開発呼称)を 実際に市販形にしたらこうなった、と言わんばかりの形。 ちなみに、その6197は無垢の金属キャビネットで 総重量なんと150kg。ターンテーブルだけでも10kgと 多くのマニアを唸らせた。 どうやら、この07Dを市販に漕ぎ着けた責任者は その後会社を首になったらしいが(笑) 実物を見ると頷ける。
07Dは二本アームが容易に出来る設計。 そこでしっかりとダイナベクターDV-505が加えられている。 カートリッジはスケルトンZYXのクライオ処理された物が 取り付けられている。 サブアームの位置にこそあるが、実はこっちがメインなのである。
プリはパスラボ。 チャンデバはアキュフェーズ。 そう、オールホーンスピーカーシステムは マルチアンプで駆動されているのでありました。
SDサウンドのOTLアンプ。 パグさんは、そもそもがラジオキッズであり 球アンプのファンでもある。 自作の経験も多々あり、 キャリアは相当長い。 写真こそ無いが この他にもオーディオ専科のアンプがあり、 安井式のフォノイコがありと、一日どころか 1週間くらい居ても飽きそうも無い?。 近年はディスクスタビライザーの収集に余念が無く アナログ全盛期の貴重品が それこそゴロゴロしていた。
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