12月1日

やれやれ、後先考えずに仕事を
放り込むものではない。

ハードスケジュールのお陰で
ROMすらままならぬ状態になってしまった。

お陰であちこち滞ってしまいましたこと
お詫び申し上げます。

Shuksさん宅訪問記の途中で
月が変わってしまった。

なので改めてGT−2000X+DV−505
の画像をご覧頂くところから始めよう。

GTプレーヤーのアームを交換してみたい
というお話しは多い。

簡単にコンバート出来るのは
言うまでもないが純正オプションの
YSA−1YSA−2
そしてSAEC製のWE−407GTだ。

しかし、今となってはこれらのアームも
入手困難

世の中には数多のアームがあるから
それらも候補にはなるが、
いざマウントしてみようと思うと
色々と難しい問題が出てくる。

そこで、よっしー個人としては
ダイナベクターのDV−505に以前より着目していた。

なぜDV−505なのか?。

それはこのアームがプレーヤーキャビネットに
加工をしないで設置可能な
いわゆる“自立型”だからなのだ。


着目するのは簡単だが
試してみるにはDV−505が必要。

よっしーは507を愛用中だが505は持っていない。
提言はしたものの、一種の“夢物語”だったのだ。

ところが何と、このプランを実行に移して下さった方がいた。

それがShuksさんのお知り合いのゴンさんである。

ShuksさんのGT−2000XにゴンさんのDV−505が載った。

お二人のお力で、上の写真のような
夢の共演”が可能になったのだ。


改めて、DV−505とはいかなるアームなのか?。

資料をひもといてみた。

このアームも誕生は相当に昔だし、
ロングセラーを続けたので価格については
手持ちの資料の時点でのものとお考え頂きたい。

(資料は恐らく’87〜89年頃の物)

電磁粘性質量分離型という基本方針は
同じダイナベクターのDV−501507と変わらない。

やはり505の505たる所以は、取り付け穴不要
自立型だというところだろう。

つまり、既存のプレーヤーキャビネットの上に
ポンと置くだけで使用可能なのである。

その為に、アームコードも横出しとなっている。


DV−505であれば大抵のプレーヤーに
設置可能。

逆に言えばGTプレーヤー以外でも
適合する物はある。

だが、そのルックス。収まりの良さ等を考えると
GTプレーヤー+DV−505は正にナイスペア−だと思う。

まあそれは、実際に画像をご覧頂いただけでおわかり頂けるだろう。

ダストカバーもキチンと閉まる。
まるで最初からこの仕様だったみたいに見える。

もっとも、さすがにゴンさんは“ただ載せるだけ”
という設置方法は取らなかった。

キチンと台座を作ってボルトによる固定が
出来るようになっている。
さすがである。

話が蛇行するが、この際に507501
資料もアップさせて頂く事をお許し頂きたい。

507はよっしーの現用品。
この時は12万円となっているが
現在は二倍以上の価格となっている。

これはやむを得まい。
トーンアームの新品が手に入るだけで
ありがたいご時世なのである。

ダイナベクターは大変面倒見の良いメーカーさんなので、
その意味でも買って損のないアームである。

さて、三本共実効長は241oで同一だが
全長は違う。
320(501)、335(505)、306(507)oと
507が一番コンパクトだ。

507はDVシリーズの最終進化型だけあって
アームリフターが内蔵されていたり
(505ではオプション別売)
演奏中のアーム高さ調整が可能だったり、
インサイドフォースキャンセラーがダイヤル式だったり、
その他の細かい所まで含めて使い勝手は遙かに向上している。

逆に言うと505や501の方がマニア好みとも言えるわけだ。

そして501はこのシリーズ唯一の
スタティックバランスタイプ。
ダイナミックバランスタイプに抵抗がある、
という人はこちらをどうぞ、というところだろうか?。

全般に、505と507の中間的仕様となっている。

発売時期だが、それぞれ
’77年頃(505)、’82年頃(501)、’87年頃(507)
の筈である。


12月2日

ところで音の方はどうだったか?。

確かに肝心なのはその点で
Shuksさんもゴンさんも
それを確かめたくて仕方なかったはず。

だからこの日のよっしーはコメンテーター?。

いえいえ、そんな大それた立場は私には似つかわしくありません

、、、と言いたかったが、そうはいかない?。

何しろわざわざ同一カートリッジを二本
シェルター501TYPEU)
ご用意頂いて、それぞれがYSA−2と
DV−505に取り付けられていると言う
いわば万全の体制でお迎え頂いたのだ。
緊張緊張。(笑)

先にYSA−2+501MKU
続いてDV−505+501MKU
という組み合わせで同一レコードを拝聴。

しかし、案ずるより生むが易し?。

両者の違いは明白

ただしどっちが優れているという次元の問題ではないので
念のため。

DV−505経由の音は、一言でいうと
正確”。

間違いのない再現能力である。
DVー505は正確なジャッジを下す
ベテラン審判というところか。

対してYSA−2経由の音は
色々な意味で“熱い”。

YSA−2は審判というより、一緒になって参加している
プレーヤーだ。
正にインテクグレーテッドアーム?。

その意味ではDV−505は確かにユニバーサルアームだ。

10人集めて、どちらが好ましいですか?
と尋ねたら、DV−505の方が獲得票数
多いだろう。
YSAー2の方は、普遍性が低い分損をすると思う。

だが、しかし、あなたはこのYSA−2の音は捨てられますか?
と訊かれたら、DV−505に票を投じた人の内
殆ど全ての人が、「それは嫌だ」と答えるに違いない。

DV−505は来客があった時など
聴かせて間違いない、安心の一本。

YSA−2は、どちらかというと誰にでも聴かせる
というのではなくて、来客がお帰りの後
最後に自分だけでその日を締めくくるに
最適の一本?。

Shuksさんも、今後まだまだYSA−2で
音を追求してみたいと仰っていたが
よっしーにはそのお気持ちがよくわかる気がする。

一方で、DV−505はこの日様々なカートリッジを相手に
大活躍
それぞれのカートリッジの特徴を見事に描き出していた。
やはり素晴らしい一本なのである。


さて、ところでこの日のMENUはそれだけではない。

何しろShuksさんのお部屋は
オーディオパラダイスみたいなものだ。
(詳しくはShuksさんのサイトをご覧頂きたい)

そしてこの日はまた既出のShukusさん、ゴンさん
の他にも、やまもとさんパグさん
そしてSDサウンドの石上社長までお招きして
総勢6人が入り浸ったのだから
これは凄い事にならざるを得ない。

やまもとさんにお持ち頂いた各種カートリッジ
皆で舌鼓(耳鼓とは言わないわね?)を打ったりして
過ごしたが、圧巻は持ち込まれたSDサウンドの
OTLパワーアンプのパフォーマンスだった。

この日持ち込まれたのは
よっしーも長らく拝借した6C33搭載のi-3
(AW−301とそっくりだが別物)と
40KG6搭載のi-1(TOP STONE)。

先にi-3から拝聴したが
音が出た瞬間、一同息を呑む感があった。

それまで使われていたのも
マッキンのMC−352なのだから悪い筈がない。

だがしかし、i-3が登場した途端、
パーッと霧が晴れるように音の見通しが良くなってしまったのは
その場に居合わせた6人全員が確認した事実なのである。
JBL4348が更に活き活きと鳴り始めた。

こうなると後戻りは出来ない?。

開いた口が塞がらないところに
追い打ちを掛けるかのようにi-1登場。

単にパワーアップと言うだけではない違いが
そこにはある。

タマのアンプにまるで詳しくないよっしーが
解説するのも妙だが
6C33(ミグに搭載されていた球だ)と
40K6G(テレビ球)では音傾向は明らかに違う。

あまり簡単に説明してしまうのは考え物だが
一言でいうなら、6C33はその分厚い中低音
チャーミングポイントがあり、
40K6Gの方は、6C33よりも
更にスカッと晴れ渡る音を聴かせてくれる
傾向にある。
(よっしーが以前拝借した一台
A−202も40KG6使用だった)


更にi-13パラと言うこともあって
余裕が増大。
正にTOP STONEの名を冠するに相応しい
一品である。

結局Shuksさんはi-1の導入を決意されてしまったが
それも無理のない話しで、
誰一人引き留める者は居なかったのであった。


ところで、ここでちょっと私事を書くのを
お許し頂きたい。

人様のお宅(やまもとさんのスタジオを含む)
に納まったSDサウンド絶賛ばかりしているが
よっしー自身はモニターをさせて頂いたのに導入はしないのか?。

お前自身の使用感はどうなのか?。
はっきりしろと言われてもいけないので
正直な事を書いておく。

残念ながら、拙宅のロジャースLS5/9
SDサウンドのOTLアンプを持ってしても
やまもとさんのKEFや、ShuksさんのJBLの様には
鳴らなかったのである。

もしお二人のところで得られたような
サウンドがロジャースLS5/9から出ていたら
即座に導入に踏み切っている。

もちろん、これはロジャースが悪いスピーカーだとか
ましてやSDサウンドのOTLアンプがどうとかと言ったような
レベルのお話しではない。

諸々の使いこなしや環境の影響も勿論考えなければいけないが、
今の時点でよっしーが痛感したのは
ロジャースLS5/9というのは
KEFMODEL105JBLの4348とは
まるでアンプに求めるものが違うスピーカーなのではないか
と言うことである。

そして、この事を正直にSDサウンドの石上社長、
パグさん、そしてやまもとさん、Shuksさんの前で
直接告白出来て、少なくともよっしーは
胸のつかえが取れた感があった。

僕としても自宅で良い結果を出せなかったというのは
非常に悔しく、且つ恥ずかしく思える事だったのである。

しかし、石上社長は人格者である。

この告白、受け取り方によっては
随分酷い事を言っていたのかもしれないのに、
ちっともそんな風には受け取らない

パグさんの仲介があったからにせよ、
無償でお貸し出しをして下さって、
引き上げるそぶりもしない。

別に僕はモニターをさせて下さった事を
義理に感じてヨイショをしているのではない。

実際に会ってみれば直ぐわかる

この日も10時間近く同席頂いたのだが
いくらお椅子をお勧めしても固辞されて
若造の僕らに着座を勧める。

僕らはラフな普段着のままだが、
社長はスーツ姿できちんとした姿勢を崩さない。

ご自身の手によるアンプの説明をされる時も
実に謙虚で、大げさなアピールは一切されない。

言葉は少ないが、聴くべき所はキチンと聞いておられる。

なかなかこんな風な人にはなれないのではないだろうか

僕は内心、SDサウンドのOTLアンプによく合う物に
スピーカーの方を買い換えてしまうのはどうだろうか?
と本末転倒な事すら考え始めてしまった。

それも有りか?。

いや、だがしかし、もう少しロジャースのヤツに
言うことを訊かせてからでないと
どうにも収まりがつかないわなぁ〜、、、。

と、まあ要らぬ独白を挟んでしまったが
Shuksさん宅での10時間
本当に素晴らしいものだった。

導入後間もない4348が
まるで何年か前からそこに居たかのように
鳴っているのは凄い事である。

サイトを覗いてみれば直ぐわかるが
Shuksさんは並はずれたバイタリティーの持ち主である。

一体どこからそんなにエネルギーが沸いて来るのか?
驚きを通り越して不思議にすら感じてしまう。

それでいて腰は低く、物凄い感激屋という一面もお持ちだ。
果たしてよっしーは10年後にもあのような
フレッシュな気持ちを失わないでいられるか?
甚だ疑問である。(汗)

留めにやはりお部屋が羨ましい

オーディオしかない、本当の専用ルーム
近隣とのコミュニケーションもばっちりで
音洩れによる苦情の心配もない。

これぞ男の城

よっしーはそのような環境を
いつになったら手に入れる事が出来るのだろうか?。

これまた甚だ疑問Part2である。

終電が心配になり、12時前にお暇させて頂いたが
それこそ後ろ髪を引かれる思いだった。

もっとも、Shuksさんのお部屋にある物全てを堪能させて頂こうとしたら
それこそ一ヶ月は楽に掛かってしまうに違いない?!。


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