6月30日

さて、MMの後、
またMCを聴いたりもしたが、
MMとMCで、そんなに印象が違うという事は無かった

ここで又してもLE−109登場

MC−L1000を109の入力1で受けた物を
7070のTAPE入力にバトンタッチする。

「、、、。」

確かに音は変わるが
極端にランクアップと言って良いかどうかはわからない。
品位は上がるけれど)

109が悪いと言うのではなく、
7070がMC対応にも力を入れていたと見るべきだろう。

それにしても、プリの支配力と言うのは
決定的で、(C−2もそうだったが)
7070も例外ではない

MM、MC、CD、
そして109を通したMCと、
それぞれ違いが無いわけではないが
根底には“7070の音”というのが
存在するから興味深い。


何しろ、パワフルと言うか
堂々と音が出て来るプリだな〜、と言うのが
第一印象で、それは最後まで崩れなかった。

そして、その一方で、
非常に統制の取れた鳴り方をすると感じさせるものがあって、
この印象も変わらなかった。

とにかく、野放図のようでいて
物凄く考えぬかれた音作りがされている事に
感心させられてしまう。

パワーバランス
ピラミッド型と言うのともちょっと違っていて、
ややティアドロップ型と言うべきか?。

ローエンドが足りないと言う意味では無く、
高い方にかけて、ちょっと線が細くなり
(と言っても充分力強いのだが、
それより下が強力なので
相対的に感じるだけ)
ハイエンドにはキャラクターと言うか
味付けがあるみたいだ。


などと、わかったような事を言ったが、
実は今回、このEQ−7070真価
拙宅のシステムで本当に引き出せたか
少々疑問が残る。

出来ればこのプリ、
もう少し重めで、且つ強靭な振動板を持った
ユニット(ウーファー?)を採用した
スピーカーシステムで鳴らして上げた方が良いのでは無いか?
との疑問が、絶えず頭をかすめていた。

FEの振動板は、丈夫だが軽すぎる
ロジャースのポリプロは、重さは適当だが
丈夫というタイプではない

どうもどちらもEQ−7070のパワーを
上手に引き出せたとは、
今一つ言い難い気がするのだ。

ハイパワーを、クラッチが滑ってしまって
駆動輪に伝えきれなかったような
恨みがある。

お互いの美味しい領域が噛み合わなかった
言うべきか、、、。
EQ−7070には歯痒い思いをさせてしまったのではないか?。

以下は益々もって想像の域の話しだから
そのつもりでお読み頂きたいが、

往年の国産598スピーカーのように、
物量と新技術を投入し尽したものの
キャビネットの容量不足のせいか、
素性の良いユニットを
鳴らしきれなかった恨みのあるハイクオリティ―スピーカー達。

そう言ったものたちに、このEQ−7070をあてがって上げたら
スピーカーが変わったかのように鳴り始めるような気がした。

駆動力と言うと、一般にメインアンプに対して使われる言葉だが、
プリアンプにも駆動力というのは有るものだ、
と7070で音を出していると
しみじみ思ってしまう

プリとスピーカーの振動系の相性と言う問題も、
今回改めて考えさせられた次第。

大変な勉強をさせて頂いた気がする。

HGさん、改めてありがとうございました


音も熱いが、
実際の温度上昇
凄い7070。

季節がらというのも
あろうが、
リアパネル付近に触れたら
思わず火傷しそうになった。(!)

冗談抜きで
A級パワーアンプ並の発熱なのだ。

信じてもらえないかもしれない
けれど、、。

7月2日

EQ−7070には、現在のプリアンプを
見慣れた人には理解し難いつまみが
2つ付いている。

カートリッジロード切り替えスイッチだ。

“MCカートリッジ以外の物の発電部は
周波数特性によって抵抗成分
(インピーダンス)が変わりやすく、
且つ平均的に高いという性質を持っている。

その結果、その出力を受けるコンデンサーが
変わると
出力の周波数特性をはじめとして、
その他の特性が非常に変わってくる。

そのため、この種のカートリッジは
全て受けるインピーダンスを指定してあり、
その状態での特性が
所期特性と言われるものになる。

現在の所コンデンサー分はあいまいにしているもののあるようだが、
抵抗の方はほとんどが47KΩである。

コンデンサー分としては、まず第一に使っている
シールド線によって変わるわけだが、
現在のプレーヤー付属のシールド線の
コンデンサー分(容量)は100p前後と思えばよいだろう。

理屈の上では抵抗を同じとして
容量を増やすと高域が落ち気味になると同時に
高端にピークが出やすくなる。

一方、容量をうんと減らすと
これまた高域が延び難く、
かつ中域から高域にかけて、やや凹むような周波数特性となることが多い。

一方、抵抗の変化は容量の変化と絡み合い、
且つそのカートリッジの内部インピーダンスの特性によって、
かなり多様な変化を見せる。”

と、月刊ステレオ’79年10月号よりの抜粋だが
意味のわかる人は偉い。

あたしゃ良くはわからんぞ〜。(笑)

とにかく、7070では
4段階の抵抗切り替え
(100、33K、47K,100K いずれもΩ

同じく4段階の容量切り替え
(470、330、100、220 いずれも PF
が可能になっている。

これをテキトーにいじってみると、、。

なるほど、容量単独で動かしている分には
変化もわかりにくい
抵抗値と併せていじくると
これはハッキリと音が変わる

特に抵抗値を所定の数値から逸脱させると
ロクな事にならないようである。

って、当たり前?
それだからこそ、カートリッジにも
47〜100Kで受けろ、と指定がしてあるのだ。

容量についてはそこまでシビア―でないから、
「ま、大体のところから外れすぎなければ良いよ。」
みたいなノリで済ませるのがお約束?。

その分、MM用とか、MC用とか銘打って
各種アームコードが出てはいた。

何にしても、“今は昔”の物語。

カートリッジロードなどと言っても、
今やわかる人の方が少ない

ちなみにこのカートリッジロード切り替え

ある時期各社のプリアンプに
やたらと搭載された。

トーンコントロールは省いても、
カートリッジロード切り替えスイッチは付いていた。

ただ、ブームは短かったようだが、、。

いじくりまわしている内に、
何が何だかわからなくなったり、
どーでもよくなってしまう人が多かったかな?。


これがカートリッジロード
切り替えスイッチ。

同じビクターのプリ
P−3030にも
全く同じ物が付いていた。

その他のメーカーでも

Lo−D
HCA−7500

パイオニア
C−21

オーレックス
SY−88

などに装備されていた。



EQ−7070の最後は
カートリッジロード(抵抗、容量)の
切り替え体験談で締めくくりたいと思います。

日記の続きはこちらです。
(7月3日 UP!)


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