ところで、 C−2とシュアーのV−15Type3の組み合わせは良いよ〜、 と教えてくださった人がいる。 koyamaさんだ。 そういえば、以前にもそんな事を お知らせ頂いていた。 幸いV−15Type3なら持ってる。 なので、さっそく試してみた。
このカートリッジを入手して1年になるが、 今まで、良いな、と感じた事が無かった。 世評の確立した名器に対して 何て事を言うんだ、 と言われそうな話しだ。 確かに何を掛けてもそつがない。 取り立てて欠点なんか無い。 でも、こればっかりは好みの問題?。 拙宅でのV−15Type3は 鳥のささみ的と言うか、 減塩醤油で食べるお刺身的と言うか、 今一つ脂っこさとかアクに欠ける音しか出ない カートリッジといった評価 (というのもおこがましいが) だった。 それは、他の機器を、どう換えても変わらなかった。 でも、今回は"ある期待”を持って 針を落とした。
ネッシー側のシステムにC−2を組み込んだ状態で拝聴したが、 いや〜、今まででは(Type3からは)絶対に聴けなかった音がする。 あんまり喜んでばかりいると馬鹿みたいだが、 実に分厚い音が聞こえて来る。 それでいて、全然鈍重でないところが嬉しい。 特に印象的なのが、 その量感がたっぷりあって、 尚且つ物凄く歯切れの良い、 軽快なフットワークの低音。 ベースギターやドラムのバスドラムの 耳コピーをやりたい場合は このシステムで聴くのがお勧め、 と言いたくなる。 とにかくベースやキックを聴くだけでも気持ち良い のは間違い無し。 あるいは、超低音は ややダラ下がり気味に 落として行っているのかもしれないが、 (註、ほんの少しの事なのです。 文字にしてしまうと、どうしてもオーバーに とらえられ勝ちですが、、、) その落とし方が絶妙と言うか何と言うか、、、。 お陰で量感を損なう事無く フットワークの良さを確保出来ているのかな〜、 などと想像してしまうのでありました。 もちろん、その他の美点、 明確な定位。 必要にして充分な広がり感。 押しつけがましさの無い音像。 などは他の組み合わせでも得られた時のそのまま。 嵌ったら本当に抜け出せない 組み合わせかも、、、。 恐ろしい、、、。(汗)
EQ7070やLE−109を拝聴した。 でも、話しをわかりやすくするため C−2の話題から続ける。 さてさて、V−15Type3をC−2のPhono1、 つまりMM入力で受けた音には 本当にうっとりした。 では、MCはどうなのだろう?、 とお試し。 (一応は拝聴済みでしたが、 改めて、、、)
と思ってAT−33E初代に ご登場いただいた。 ちょっと派手目な音がするカートリッジなので、 C−2を活発に鳴らすには良いかなとの思いもあった。 C−2はPhono3がMC入力で、 ヘッドアンプを搭載している。 針を落として、、、。 「?。」 う〜ん、ちょっと首をひねりたくなった。 派手は派手だが、力は無いし ちょっとチリチリする感じはあるし?。 33E初代のキャラクターと言えば そうかもしれないが、 それにしても、、、?。 なので、早々にMC−L1000に差し換え。 今度は、、、?。
何より品が有る。 「、、、。」 でも、今一つ納得しかねる音だ。 先日のV−15Type3の音は幻想だったのか?。 まさか、と思ってV−15Type3に差し換えて (もちろんMM入力で)音を聴く。 と、やっぱりあの衝撃は錯覚では無かった事がわかる。 又してもウットリしてしまう。 この段階ではMMの圧勝。 だが、ここでC−2を責めるのは酷と言うもの。 ’75〜’76年当時、 少なくとも国内ではMMの方が主流であり、 MCブームはその少し後である。 MC入力が不利であっても不思議ではない。 C−2のヘッドアンプもSN比は高いし、 そのような時代背景を考えると、 クオリティは高い方と言えるのではないか?。 カッチリした音はMMで、 少し柔らかめの音はMCで、と使い分ける向きには これはこのままでも良いと思う。 第一、本当の事は もっともっと使い込んでみないとわからないのだ。
アルパインラックスマンの単体フォノイコライザー LE−109のお出ましである。 (もちろんHGさんからお借りした物) 単体のフォノイコを自宅で試すのは初めてなので 接続している傍からわくわくしてしまうが、 一応109がどのような物かというと、、、。 ’86年登場。 当時80,000円。 独立フォノアンプ構成による2系統入力。 左右完全独立電源。 音質重視のMCストレート機能。(入力1) あらゆるカートリッジの魅力を引き出す ゲイン、インピーダンス切り替え(入力2)と 2段階アッテネーター。 S.T.A.R.サーキット、 高性能FET、 バランスドPPドライブ等による、 徹底した音質重視設計。 となっている。 438W×63H×310D/4,5kg。 薄型で場所を取らない単体フォノイ登場の陰には 同時発売のDAC内蔵プリメインアンプ LV-109の存在がある。 同時に登場したCDプレーヤー、D109は デジタルアウト端子装備を売り物にしており、 アンプはDAC内蔵でデジタル対応(というか優先)。 CDプレーヤーはCDトランスポーズとしての役割を果たして くれれば良い。 更に、フォノが必要な人は、専用のフォノイコライザーアンプを 用意してくれれば良い、 と言う発想が窺える。 ま、この発想、特にアルパインラックスマンに限った事では無く、 当時各メーカーが、大なり小なり思い描いた形であった。 例えば、時を同じくして オーディオクラフトからPE-5000(125,000円) などが出ている。
カートリッジはMC-L1000のまま、 109の入力1に接続してC-2のTAPE PLAYへ。 う〜ん、にやにや。(笑) これは大成功。 C-2のMMで聴くV-15Type3と タメを張ると言うか、 やや追い越した感じだ。 LE-109がL-1000の良さを引き出した上で 最後はC-2がまとめ役を買って出たと言う感じで、 見事に決まりました、と言っても過言ではない。 (またしても)しばらく聞き惚れてしまった。
まずはいきなりお恥ずかしいお話し。 C−2のヘッドアンプで AT−33EやMC−L1000が あまり好ましい鳴り方をしなかったと言ったが、 それもそのはず。 後から調べたら C−2(オリジナル)のヘッドアンプは オルトフォンを想定して 設計されていて 出力インピーダンス 2〜3Ωのカートリッジに向くように アンプ側のインピーダンスは 10Ωになっているとの事。 AT−33の出力インピーダンスは 17Ω MC−L1000は 25Ω。 これじゃあ上手く合うわけがない。 C−2の名誉を汚してしまった?。 いい恥さらしだが、 ここに訂正を載せて、 前の日記は反省の意味も込めて そのまま載せておく。 (スミマセン、、、) ちなみにC−2Xになると MC入力は インピーダンスが100Ωと1KΩの 2ポジションと変更になっている。
試聴を始めさせて頂いて数日。 C−2はネッシーシステムに (HMA−9500U改+ネッシーU改) EQ−7070はロジャースシステムに (A−10Type3+ロジャースLS5/9) それぞれ落ち着いていた。 そのままの状態で、 再びアナログから聴く。 カートリッジを何にしようか迷ったが、 同じビクター同志と言う事で X−1UEをチョイス。 針を落とす。 「あれれれれ、、、?。」 同じ時代の同じメーカーの製品同志、 マッチングは良いかと思ったが 結果は、、、?。 何と言うか、双方の個性がぶつかり合っているみたいで ちょっと美味しくなかった。 一言で言うと、カッキンコッキンになってしまう?。 他は全く同じ組み合わせで プリのみSA3で拝聴した時は 超魅力的なカートリッジだっただけに びっくりした。 しかしこれはX−1UEが悪いわけでも EQ−7070が悪いわけでもない。 月並みな言い方で申し訳無いが 相性が悪かった (註 パワーアンプ、スピーカー 全て含めての) としか言いようが無い。 あるいは、また使いこなしを誤っていたりして、、、。(汗)
limitedさんからお借りしている P−202Cにバトンタッチ。 針を降ろす、、、。 今度はOK。 ナショナルとビクターは 案外仲が良いのかもしれない?。 と言う冗談はさて置いて、 このP−202Cというカートリッジは こういう時にこそ大助かりの かなりニュートラルなカートリッジだと お見受けしている。 陽気なP−205CMK4 (ボロンさんからお借りしている物) とは一味違って、 とてもクールな印象。 そしてこの時の7070の音なのだが、 やはり躍動感があり、 音楽を積極的に聴かせて上げよう という感じに満ち溢れたものだ。
積極性があると言うか、 聞き手を引っぱり込むような ところが有る。 この辺りがC−2とは 対称的と言うべきなのだろうか?。 C−2もエネルギッシュなのだが あくまでも 「私の世界はこうなのよ。 よろしかったご覧なさい。」 と言い放つ理知的な美女みたいな所がある。 それに対してEQ−7070の場合、 「さあ、一緒に楽しもうよ、僕についておいで。 いや、心配なんか要らないよ。」 と手を引いて誘ってしまう 男性的なところがある。 だから、C−2をネッシー側に、 EQ−7070をロジャース側に置いたのは まんざら何も考えないでの事ではなかったのだ。 実際、C−2だとほとんど動こうとしないロジャースが、 EQ−7070だと、かなり活発に動き出すのだ。 とにかく、駆動力のあるプリだと思う。
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