8月18日

夏といえば工作、と前回は言ったが
もう一つ、
夏といえば旅である。

夏休みを利用して家族旅行に行って来た。

が、これが普通の家族旅行とは一味違った。

旅行をしていたのは8月10日から14日迄。

その記憶が薄れない内に、と言う事で旅行記を書き始めてしまった。

なので工作(そもそも大した物ではない)の話は中断して
そちらを先にアップさせて頂く。

まずは前編、、、。


よっしー一家が久し振りに旅行に出た。
目指すは近畿、関西方面。

なんでそっちの方かと言うと
よっしーの20年来の親友が
今年大阪に引っ越したので、そこに遊びに行こう、
と相成ったのである。

別にお前の家族の旅行の話なんか読みたくないって?。

大丈夫。ちゃんとオーディオの話が出て来る。


8月10日
新幹線で一路名古屋へ。
ちなみに僕は新幹線に乗るのは
生まれて3回目である。

今回は家族旅行。
1日目は岐阜との県境、犬山で普通に過ごす。


8月11日
犬山から名古屋に戻り、大阪へ向かう日であった。
午前中は無難に過ごしたが、午後は大須へ顔を出す。

大須とはなんぞや?、と言うと
名古屋の秋葉原 兼 アメ横 みたいな所である。

私のHPのリンク先でもあり、
掲示板にも度々ご登場下さっている謙一さんのお膝元

ここまで来ているのだから、本当は謙一さんに会いたい

でも、今回は家族旅行。
あんまり勝手も言えないので、ぐっと堪える。

せめて、と大須へ足を運んだが不案内で右往左往。
やっとオーディオ関連の面白そうなお店が建ち並ぶ辺りに差し掛かった頃には
折からの暑さで子供達がフラフラになってしまっていた。

かみさんは“ひつまぶし”を10年振りに食べたい、
と言うので大須の町はそこそこにうなぎ屋さんを探す。

しかし、やっとたどり着いたお店は2時過ぎだと言うのに長蛇の列。
子供達が可愛そうだ、との判断から隣りの中華へ。

ひつまぶしの筈がラーメンになってしまって、かみさんには気の毒だったが
我慢してもらう。

食事を終えてトボトボと駅に向かって歩いていると
全く偶然だったが「Hifi堂 大須店」の看板を見つける。

さすがに素通りは出来ず、ちょっとだけ時間をもらって立ち寄る。

やけに商売熱心な副店長さんに連いて回られたのには
ちょっと困ってしまったが、
「旅行中なんで、ちょっとだけ見せてね。」
と言ってあれこれ覗く。

ちょっと前に掲示板でも噂に登っていた
ヤマハのメインアンプ、BX−1の実物も見れた。

値札が付いていなかったから売約済みか?。
はたまた結局売り物にはならなかったのか?。

別にも1台BX−1があったが、これは修理待ちと言う事で
お客さんの持ち込みらしい。
電源が入っていたが、さすがA級アンプ。
触れてみるとあっちっちである。

この他にもナカミチの1000、700、600
MK1、MK2の要修理品がずらり、と並んでいたりして壮観。

売値が3万円台で修理費用がやはりそれくらいとの事なので
上手くすれば6〜8万円位でナカミチユーザーになれる。

結構グッと来る物があったが、録音機には手を出さない
と心に決めているのだ。
(この上そっちまでやったら、財布も置き場所も危うい。)

しかし、くだんの副店長曰く、
一番たくさん持っているお客さんで40台くらいですね〜。」
との事。

もちろんデッキだけで、である。

すみません。私はまだまだ修行が足りませんでした。


8月12日
大阪はの友達のマンションで目が覚める。
名古屋から大阪への移動は昨夜無事終わっている。

遅いスタートでお昼頃水族館へ。
名物の甚平ザメをデジカメで撮ろうとするのだが
相手の動きが速いのか、デジカメがトロイのか。
さっぱり上手く撮れないので余計ムキになる。

ついでに大観覧車に載せられる。
自慢じゃあないが歩道橋だってご免こうむるの
高所恐怖症なのだ。
なんで金を払ってこんな恐い思いをしなければならないの?。

さて、午後3時近くになり、これからどうするかと言う話になる。

前日友達と軽く打ち合せて、神戸にも足を伸ばしてはどうか
と言う話にはなっていた。
車ならひとっ走りの距離である。
夜景も良いし、パンやお肉も美味しいと言う。

しかし、私にしてみれば夜景もパンもお肉も興味の対象外である。

そう、神戸と言えば元町
元町と言えばモトコーである。

モトコーにも行けたらいいな〜、と言う思いは当初からあった。

しかし、くどい様だが今回は家族旅行である。
しかも友人夫婦も同行。
あんまり馬鹿も言えない。

が、しかし、天は我に味方した。
連日のお疲れで、かみさんも子供達も車の中では寝てしまっている。

僕はハンドルを握る友人にそっと呟いた。
「夜景を見るために六甲山に登るには、まだ時間が早い。
ここは一つ少し時間潰しをしないか?。」、と。

さすが我が親友。
呑み込みが良い。
車は一路元町へ。

こうして大人4人、子供2人の組み合わせは、
晴れてモトコーに足を踏み入れたのである。

憧れのモトコー。
しかし、大須以上に何処に何があるのかわからない。

それでも突撃あるのみである。
神戸の元町にこんな所があったのか?、と驚く3人+子供2人を置き去りに、
夕闇迫る元町高架下を、1分でも惜しい、と走り出すよっしーがそこには居た。

後でわかったのだが、お盆休みでシャッターを降ろしているお店が多かったらしい。
それでも莫大な数のジャンク屋が立ち並んでいる。

この時ばかりはパソコンも真っ青の検索スピードで店から店へ

総じて言えばテレビ、ビデオ、ミニコンポが主流だが、
その影には思わぬ名器が転がっている事もあった。

無造作に積み重ねられたアナログプレーヤー達。

テクニクスのコンサイスコンポのレシーバーに触手が伸びるが
8千円、とちょっと高い。
4千円と言われたらその場で財布を開いていただろう。

僕が持っているマランツのPM−94もあった。
値段は18,000円。

秋葉原あたりの専門店と比べたら、破格の安さである。

何とか何も買わないで過ごしたが、8歳の長男はしっかり
中古のゲームソフト(ゲームボーイ用)を買っていた。


奴の方が一枚上手である。
将来恐るべし?。

ゆっくり見たかったが、それをやっていたら1日掛かりである。

モトコーに別れを告げて、六甲山へと登っていった。

後から思ったのだが、せっかくだから我が家に来て、
今は日立に入院中のHMA−9500があったお店を見てくればよかった。


なにせ行けるかどうか半信半疑だったので
お店の名前を控えてこなかったのである。
失敗失敗。


8月13日
早々に目を覚ます。
早起きした理由はただ一つ。
ナンノさんのお宅に奇襲を掛けるためである。
(ナンノさんには私めのHPのリンク先にもなって頂いている。)

大阪での宿泊地である、わが友のマンションからナンノさんのお宅までは
車で15分ほどの距離なのである。

あろう事か、わが友は私もお会いした事の無いナンノさん宅に
既に伺った事があるのである。

とは言っても、その縁を取り持たせて頂いたのは当然私。

友人夫婦も、横浜在住の頃よりホームシアターの計画は練っていた
が、その矢先の大阪移住。

さすがにこれだけ遠いとアドバイスも難しい。

そこで、ナンノさんを紹介して、「一度お伺いしてみたら?。」
とそそのかしたのである。

ナンノさんにはご快諾頂き、晴れて友人は
恐れ多くも(?)ナンノシアターを、よっしーより先に体験済みで、
その所在地を正確に把握しているのである。

さて、ところで今回の大阪堺行きを、よっしーはナンノさんに告げないでいた。

何故かと言えば(しつこい様だが)今回は家族旅行だったからである。

事前にお約束させて頂いても、途中でハプニングでもあればパーである。

素通りするには忍びないが、ドタキャンにでもなれば却って失礼であろうとの判断から、
こっそりと(?)大阪入りした。

そこまではよっしーも大人であった。
しかし、いざ実際に目と鼻の先まで来てしまうと我慢がならない

甚平鮫を見ていても、大観覧車に乗っていても、
頭から離れないのはナンノさんのお宅の事ばかり。

結局今日が京都への移動日と言う、その日の朝
無謀にもナンノさん宅に電話を掛けてしまったのである。

しかも、既にナンノさん宅に向けて走る車の中から
あと10分くらいで着きます。」
と、ケータイで掛けるのであるからヒドイ奴である!。

ナンノさんも、相当驚いただろうが、それでもお出かけの予定をキャンセルまでして、
歓待して下さった。

友人の車で、スルスルとナンノさん宅の敷地の中まで。

この頃よっしーは恥ずかしさの絶好調である。

こんなお伺いの仕方をする奴がいるだろうか?。
そう思うとうつむき加減にならざるを得ない。

なら、やめとけばいいじゃん、なんて意地悪を言ってはいけない。
ここまで来た以上、やっぱりご挨拶抜きには出来ない。
これを逃したら、一体いつお邪魔出来るかわからないではないか。

笑顔で出迎えてくれたナンノさんは、思った通りの方であった。

「いや〜、写真の通りですねー。」とはナンノさんの第一声。

写真とは「オーディオベーシック」誌に載せて頂いた際の写真に他ならない。
しかし、僕もナンノさんのお顔は6年前から存じ上げている。

何故かと言えば、’94年7月号のステレオ誌、工作特集号に
シアタールーム共々紹介されているからである。
(リスニングルーム、あるいはリビングと言った方が適切なのかもしれないが、
ナンノさんは大画面もされている方なので、ここではシアターで通させて頂く。)

恐ろしいまでに美しい仕上がりD−55、ネッシー、リアカノンが登場するそのページは、
見る物を驚愕させ、ナンノさんを密かに全国規模の有名人にしてしまった。

事実、ナンノさんがHPを立ち上げた際、その扉のページを見て、
「ステレオ誌に掲載されていた、あの方ですよね。」
とのメールが多かったそうだ。

それほど衝撃的だったのである。

「どうぞどうぞ。」とお通し頂いたお部屋はそれこそ雑誌やHPで拝見した通り。
滅茶苦茶美しい!。

それもその筈。このお部屋はナンノさん長い時間暖めた夢
ついには現実の物とした、夢の空間なのだ。

リラックス出来るソファー付近の天井には
今年になって入れ替えられた、新しいソニーの液晶プロジェクター
VPL−VW10HTが吊り下げられている。
(以前はシャープの、同じく液晶タイプ、E−1Zを使用)

このPJの高性能振りは、偶然にも今年2月、
「デジビ」の取材時にお借り出来て拙宅でも体験済みである。

黒浮きの問題だけは液晶の宿命で解決出来ないが、
その他の点では文句無し
取り扱いの容易さを併せると、もう三管はいらない、
と言う感じ。

そして対面には120インチのスクリーン(OSホワイトマット)が、
いつでも下げられる形で用意され、
壁一面にオーディオ装置が整然と置かれている。

後で考えてみるとかなりの量の装置が置かれているのだが、
全然圧迫感が無かったのは16畳という面積のためだろう。

天井高もネッシーに合わせて(!)普通より高い。
なんとも羨ましい限りである。

恐る恐る上がった筈なのに、気がつけば自作スピーカーのそばに
よっしーは立っていた。

「う〜ん、、、。」と唸らざるを得ない。
画像で拝見する以上に美しい仕上げである。

ウオルナットのムク材を使って仕上げられた自作スピーカー達は
そのまま市販可能なくらい、いやそれ以上に美しい仕上がりだ。

仕上げをされたのは、ご近所の木工のプロ。
素人が綺麗に作りました、と言うのとは、又次元が違う出来なのだ。

あれこれ覗き込んだ上で、音出しをして頂いた。

何しろ押し掛けなので、ヒートアップする時間などあるはずも無く
申し訳無い、と心ので中お詫びしつつ、ちゃっかりソファーのど真ん中に座る。

まずは、とアナログを掛けていただく。
マイクロ+デンオン
の組み合わせが、図太い音を演出する。

比較的大き目の音量なのだが、破綻が無い。
やはり十分な容積を持った部屋は違う。

D−55やネッシーは、これくらいのエアーボリュームを持つ部屋で鳴らしてあげないと
可哀想なのかもしれない。

D−55のユニットは208Sから208Σに取り換えられている
SはSで悪くはないが、帯域によっては耳に付く音を発するという事で
現在はΣを使用。
(スーパーツイーターはT−500A

豪快で、かつ、とげとげしさが無いサウンドは、
ユニット交換が成功した事を物語っている。

しかし、ナンノさんは既に208ESを捕獲済み
それを使ってD−58ESの製作を検討中とも聞く。

ただ、例の仕上がりを施すとなると、
キャビネット完成から、約半年は待たなければならないそうだ。

この上この部屋に58ESが来てしまったら
一体どんな事になってしまうんだろう?。

考えただけで、空恐ろしい。


と、今回はここまで。

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(8月26日 UP!)

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