ロジャースが我が家に来て1ヶ月弱。 音もキチンと聴きたいし、居場所もちゃんと作ってあげなくっちゃあと言う事で、 連休明けのある日、ロジャース三昧の1日を設定した。 ところがどっこい、思いもよらず、、、。
さて、連休も明け、やっとこ色々試す時間も出来た。 今日はほぼ1日オーディオに専念出来る、と言う事で朝からロジャースの音出し。 初めて我が家で鳴らした時は、今までに聴いて来た音とのギャップに本当にビックリした。 しかし、ここの所ネッシーは鳴らさずに、何とか隙間の時間を見つけてはロジャースに耳を傾けていたおかげで、だいぶ身体が慣れて来た。 ありふれた感想だが、弦楽器関係など麻薬的な表現力があり、ここの所バイオリンだのピアノ(打弦楽器だ)だのばかりを聴くようになってしまった。 のはいいが、ロジャースは相変わらず取りあえずの居場所、つまりネッシーの前に鎮座したまま。 音に対してはそれで良い面もあるが、(背後の壁から約1メーター、いや、3フィートと言うべきか?。英国だもんね。が取れているので音場感には貢献しているかもしれない。)見た感じが落ち着かない。 だから、かねてより懸案の、ちょっとした模様替えを実施した。 詳細はさて置いて、ロジャースはネッシーの隣りに身を寄せる形となったのだ。 まあ、二組のスピーカーが隣り合わせなどと言うのは、双方にとって良くないかもしれないが、理想と現実は違う物である。 改めて、ロジャースの音出し。 まあ、そんなに悪い位置でもないようだ。 問題があるとすると、高さ。 スタンドに載った状態で、天板の位置にして、ネッシーより約10cm低い。 ロジャースの、二つのユニットセンターと、ネッシーのユニットセンターとの比較でいくと15cmは低い事になる。 椅子に座って聴くと、どうしてもスピーカーを見下ろす感じになるし、気のせいか音像も心持ち低目に見える。 これはスタンドの下に何か(サウンドボード、と言いたいが、多分コンクリのドブ板あたりになるだろう。)を敷くしかない。 諦めて、そのまま聴く。 今日は大体の位置決めまで、と決めているので、それ以上はやらない。 さて、ロジャースが脇にどいたお陰で、ネッシーも久し振りに音が出せる。 なので久々の音だし。 、、、。 しばらく言葉が出ない。 「これって、こんな音だったっけ?。」 心の中で呟いてしまった。 初めてロジャースを鳴らした時も愕然としたが、それに匹敵するくらいに驚いた。 なんとも荒れ果てた音に聞こえる。 楽器の質感もなにもありはしない?。 思わず椅子に座ったまま固まってしまった。 しかし、ネッシーを投げ出してロジャース一筋に転向、とは考えられない。 自作品に固執しているとか、そんな事ではない。 やはり叩きつけるようなパワーとか、あっけらかんとした鳴りっぷりと言うのはちょっと他では得られない、このスピーカー独特の物だ。 そう言った長所は生かしつつ、もう少し“質”をアップ出来ないものか?。 加えて、ややローブースト気味の特性も欲しい。 ネッシーから音を出したまま、思いは色々な所へ行く。 ネッシーのユニット交換。(FE−208Σ、20F20、あるいはFE−168SSを使用してみては?。) グライコの導入。 サブウーファーの追加。 もう一度スーパースワンを作る、、、。 モアイ改造版を作る、、、。(FE−168SSをメインに使用。) 、、、。音なんかさっぱり、聴いちゃあいない。 まあ、取り合えず、今出来る事を、と思いネッシーのリスニングポジションに向けての角度を変えてみたり、共鳴管のトップパイプを抜いてみたり、付けてみたりとあれこれ試す。 プリをP−308RSに差し替えてみる。(ここ最近はPRA−2000使用。) 厚みのある音で、良い意味でのウオームさもある。 我が家のシステムには有効なトーンコントロールも付いているし、ルックスは良いしといいプリだが、好みから言うと、どうしてももう少し切れの良さが欲しくなってしまう。 SY−77を使いたいのだが、最近調子が悪く、一度診察を受けに行かなければならない様子なのが残念。 プリを元に戻して、スピーカーケーブルを外して端末を剥き直したり、接点をクリーニングしたり、ついでに思い立って、スーパーツイーターのFT90Hを外してみたりもした。 案外このツイーターのキャラターが支配的だったりするからだ。 そんなこんなで、1日中、あれこれ繋ぎ変えたり戻したり、付けたり外したりを繰り返していたら、もう、どうでも良くなって来てしまった。 夕方、疲れ果てて、小雨の降る中、子供達と散歩に出たりした。 帰宅して、性懲りも無く小さい音でネッシーを鳴らしていたら、出かけていたかみさんが帰って来た。 開口一番、 「どうしたの?。音、凄く良くなったじゃない?。」 「?」。 何を又いい加減な事を、、、。どうせネッシーが鳴ってんだか、ロジャースが鳴ってんだかもわからないで言ってるんだから、、、。と思い、 「どっちが鳴ってるか、わかるの?。」 なんて聞いてしまったのだが、ちゃ〜んとネッシーを指差した。 あらためてちゃんと聴いてみると、なんだか凄くいい音。 「?」。一体何でしょう?。 良くわからないが、やっぱりシステムと言うのは、寝かして置いてはいけないのだろう。 ネッシー君も、しばらくお休みしていたのがいけなかったのか。 後はあちこち いじったのが相乗効果で効いてきたか?。 あるいは、私の耳が、元に戻ってネッシーの音に馴染んだのか?。 まあ、取り合えずなんでも良い事にした。 それにしても、ロジャースを堪能する筈の1日が、全く別な日になってしまっい、ロジャース君には悪い事をした。 しかし、つらつら思うのだが、ロジャースを導入した事は、色々な意味で正解だったようだ。 この先、ネッシーをチューニングして行くのにも、一つの目安になる。 僕は、本来あまり細かいツメとかをやるのが苦手で、例えばケーブルだとか電源だとかも、きちんと追いこんで行った試しが無い。 そう言う段になると、突然男らしく(?)なってしまい、 「だいたい、ざっと繋いでキチンと鳴らないなんて根性がネーんだよ。そんな機械。」 なんて考えてしまうタイプ。 でも、これを機に、もう少しキチンと鳴らそう、という気になった。 まあ、ネッシーにとっては、良いライバルが現われたわけだ。 それは、ロジャースにとっても、また然りだろう。 もちろん、ネッシーをロジャースの様にしようとか、ロジャースをネッシーのようにしようとか、そんな馬鹿な事は考えない。 ただ、2組の、生まれも育ちも違うスピーカーが、互いに良い刺激を与え合ってくれるのはありがたい事だ。 で、大変結構な事だが、やってみたい事、試してみたい事、ますます一杯になったわけで、なにやら複雑な心境である。 (ま、幸せなんでしょうね?。)
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