12月15日

色々あるけど自宅のオーディオ装置に向かうのが
一番好き
だ。
結局僕は“お家”が好き、なのだろう。

GT-2000XにDL-103

これで固定されて随分経つ。

上手く行ってしまったので
針圧ひとつ弄る気にならない。
(無精、という説もあるが…)

103無印らしからぬ切れの良さ。

WE407GT及びYGT-1とベストマッチなのかもしれない。

実験をしないと想像の域を出ない
YGT-1はこのようなちょっと針圧重めで
音溝にしっかり食い込ませる系のカートリッジを使用した際
その真価を発揮してくれる気が
する。

ジャニスイアンの部屋

以前にも取り上げたが’77〜78年頃のアルバムで
いわゆるベストアルバムだ。

表ジャケットは前に写しているので今回は裏ジャケ

それにしてもジャニスイアンってただ者ではないオーラを
発している。

ずっとイギリス人だとばかり思っていたが(笑)
実はニューヨーク生まれの人だった。

でも、なんとなく僕の中ではロンドンの曇り空的
存在
だ。

録音だが、それは特筆すべき物はない。

しかし真面目な録音であり、文句など付けようがない。

それより何より、このレコード(前にも書いたが)
かみさんが持ってきた物で彼女が中学生の頃
買って散々聴いていた物だなのだ。

非常に暗いトーンで被われた世界であり、
これを好んで聴いていた中学生というのも凄いというのが一つ。

もう一つは繰り返し聴かれた30年前のLPが
今でもキチンと鳴る
のに驚く。

やっぱりアナログは不滅です。
というかまだまだ色々な音を発見出来そうな気にさせる。
そこが面白いのだろう。


12月19日

本当に不思議なのだが、どんなに邪魔が入っても
お家でオーディオが一番楽しい。

久々にアンプに火を入れて、頃合いも良く、それ…
と思うと長男がなにやらポータブルのゲームをやっているわ
うたた寝しているわで“なんだかな〜

しかし良く出来たおぼっちゃまというか、
人が針を落としたそうと察すると“どく?
とか言って部屋から出て行こうとするので引き留める

“うにゃうにゃ、一緒に聴こうぜ、これはお母さんが
お前くらいの時によく聴いていたレコードだそうで…

とほどよい音量で掛けるものの、ヤツはゲームに夢中であって…。

そして、そろそろとボリュームを上げてみると
お犬様がワンワンと吠え始める。

“はいはい”、とボリュームを絞って、“なんだかなぁ〜
なのだが、まあそんなもんか。

人を追い出してまでオーディオやりたいとも思わんわい。
 

さて、しかし最近の子供達の欲しい物リスト
本格オーディオ装置などというものは
入っていないというかランキング第100位でも怪しいというか…。

“CD聴けるのが欲しいの…”とか娘が言うので
おお〜それじゃあお父さんがひと揃いデッカイ奴を
用意してあげよう”
と笑って言うと、
“いや、そ、そーゆーのじゃなくて…”と
たじろぎ笑い(こんな言葉無い?)を浮かべるのでありました。

昔は受験合格のお祝いに買って貰うなどということで
かなりステータス性もあった筈のコンポーネントオーディオ。
今ではどうやら迷惑なものになっているみたい。
(トホホ)

写真に写っているのは息子のフラッシュメモリータイプ
プレーヤー。

Xmasには娘が同じ様な物を欲しがっているようだ。

どれを買ったら良いのだろう?
iPodも種類が増えているみたいだし…
(シャッフルっていうのはシャッフルしかしないのかな?)

喜ぶ顔は見たいものの、時間も無いままどんどん
Xmasは近づいて行くのでありました。

(*ウオークマンが欲しいの、というから
お父さんのを譲ろうか?カセットだけど
とぼけたら、しまいにはふて腐れてしまう一幕
があったとさ。爆)


12月21日

時代が違うから何とも言えないが、
今の子供達にはでっかいオーディオ装置など
邪魔もので論外なのだろう。

ポータブルのプレーヤーにヘッドフォンがあればOK?

これはしかしある意味正しい

時間とか場所拘束されない。

どきなさい、と言われたらそのままどこへでも移動可能。
自由気ままで束縛がない。

対してオーディオマニアの方はというと
場所には思いっ切り束縛されている。

居場所が必要な人と居場所なんか要らないと言っている人。
どちらが不自由か、考えるまでもない。


音だけではない。
最近は映像だって同じことだ。

動画を持ち運べる、アウトドアでも観られるというのが
これからの方向だろう。

というか既にそうなっている。

手中掌握までいかなくても、ノートパソコンが一台あればOK。

それでDVDも観られる。もちろん音楽だって聴ける。

大画面だ真っ暗だ、大音量だ、防音だ
とやっているのとどちらが自由だろう?と考えるまでもない。

いや、でもやっぱり質が違う、というところに
僕だって救いを求める。
そーでなければムキになってオーディオに向かっている
自分が可愛そうだ。

しかし、どうも最近思うのは、先方のクオリティも
随分上がっているのではなかろうか?
ということ。

人様の事はどうでもよろしい。

ただ、我が家ではよっしーのオーディオは
やっぱり子供達から見て奇異なものみたいだ。

邪魔だよ、と言われないところがまた悲哀を誘う?

いや、まあだからと言って僕がオーディオを辞めるとか
そんな事は絶対無いのだから構わないのだが
隔世の感を感じることだけは禁じ得ない。

上の写真は別冊FMfanの18号('78年夏号)、長岡先生の
クリニックの一こま。

登場している読者は女性だが、
オーディオ装置が実にでっかい顔をしているのがわかる。

時代の流れには逆らえないし逆らうつもりもない。
ただ、この様な写真を見て涙腺を緩ます自由はあるはずだ。

しかし、まあポータブルMDでさえ大きくて重いと言われちゃうと
身体を鍛えろ!
見当違いな発言の一つもしたくなるってもんである(笑)




12月23日

子供は子供。オヤジはオヤジ
ということで久しぶりにこんな物を引っ張り出して
戯れてみた。

PRA-2000
教室に行った物とは別の個体だ。

これをフォノイコとしてしばらく使ってみた。

HX-10000を導入した時は
さすがにHXが差を見せつけてくれたが
今となるとどうだろう?
と興味があったのだ。

結果をいうと切れ味という点において
PRA-2000にも見るべき点がしっかりある。
…というか普通はこれで充分すぎる
さすがアナログ全盛期のプリだ。
今これだけの物を改めて作ったら一体幾らに?


対してHXは?

2000を聴いた直後だとなんだか寝ぼけた感じがする。

でも違う。
これはやっぱり熟成された大人の味わいだ。
前進あるのみ、ではない。時には引くし、時には押してくる。

面白い物で稀少と思われるHXなのに
私の存じ上げている方達は意外と所有している。
あるいは所有していた事がある。

印象は?というと“綺麗”“優しい”“柔らかい
といったところ。

確かにそう言う要素もあるのだが
拙宅では結構ずけずけ鳴っている。

きっと色々な要因があるのだろう。
この辺りオーディオの面白いところというか
摩訶不思議なところです。


12月24日

オーディオをやるにはつくづく時間が要ると思った。

メンテナンスフリーが好まれる時代になって久しい。

確かにしょっちゅう弄ってあげないとまともに働かない物まで
構ってあげられる時代じゃあない。

スイッチを押したら簡単に、確実に、ほとんど誰でも間違いなく
使える。

そのような物が好まれるのは道理というもんだ。

先に言っておくと僕なんか超短気だから
期待する(勝手に期待するわけだが)レスポンスが
得られないとすぐカリカリする口だ。


さて、オーディオ機器。

とはいうものの今時のオーディオ機器なんて
ほとんどメンテナンスフリーである。

今時…なんて書いたけど
よっしーの言う今時は1970年以降だったりするので
別に最近の、という意味ではない。

いつだって音は出るのである。

ただ、納得のいく音が出るかどうか?だ。

無視をしておいてある日突然立ち上げて
昔日と変わらぬ良い音を奏でてくれるなどという
の良い話しはないもんだ。

自宅のオーディオ装置。
ただ今リハビリ中。

でも機械というのはありがたい。
生き物だったらこうはいかないという速度で回復している。

いやいや、ご無沙汰してごめんね、
と最近ばったり顔を出さなくなった
お店のママに言い訳をしながら
バツの悪そうに頭をかくような感じ?。


アナログだが半年以上103無印に固定して
やってきた。

弄るのが億劫だったし弄って今出ている音が
幻の様に消えてしまうのもだった。

でも、取り敢えず交換。
これもリハビリの一環だ。

何にしようか?と迷って、同じ103でもFLをチョイス。

チョイス…などと言ったがこれも拝借している物なので
取り扱いは厳重に。

もちろんレコードは固定しておいて聞き比べ。

…103FLは以前103SLと対比みたいな形で拝聴しているが
その時は手元に103無印が無かったので
無印との聞き比べは今回が初めて


さて、103で聴き慣れたレコードを103FLで掛けてみると…

面白いなぁ〜。

同じレコードがまた違う感じで鳴る。

だからアナログは面白いし悩ましい。

FLで聴くと
無印103はなんとはっきり物を言う奴だったのか
改めて知る想いだ。

発言はもちろん、発音も明確。

ちょっとオーバーに書くと
(書いて表すとどうしてもオーバーになる)
かきくけこ、と言うより
カ、キ、ク、ケ、コ、
という感じか。

バシっと糊が効いてアイロンもバッチリ掛かった
厚手の生地のスーツを着る感じ。
(最近そんなの着ていないなぁ〜。実生活では…)
靴もリーガルかなんかの固い靴底を感じさせるというか
合いそうだ。

これを基準にするとFLフェザータッチだ。
流ちょうというか滑らかというか、
一音一音、ひとことひとことよりも
単語センテンス、そして文全体の流れを大切にして
読み進む感じがある。

どちらが良いでも悪いでもない。
ましてや同じ一族だ。

ま、“解釈が違うということだろう。

それぞれを楽しめる
アナログはやっぱりありがたい。
そしてそれ故に悩ましいのであった。

そうこうするウチにだいぶ装置の直って来つつある今日この頃です。


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